JPS6340110Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、いわゆる枕地刈りや、中割の収穫作
業、小中規模作付面積の収穫作業に使用する小型
コーンハーベスターに関する。

現在市販されているコーンハーベスターは、そ
の大部分が中型乃至大型トラクタ用のインプルメ
ントであり、第１図に示すように、これらのコー
ンハーベスターＨはトラクタＴの右側にオフセツ
トされている関係上、実際の収穫作業に先立ち、
前もつて、畦際等のコーンをトラクタＴの通過す
る巾ｄ分だけ、別手段で収穫処理するる必要があ
る。一般には、このコーンを手刈りで刈り倒し、
又は、フロントロータリーモア等で刈り倒してか
ら、コーンハーベスターＨに投入して収穫処理し
ており、この収穫処理の作業には、かなりの労力
を費しているのが実状である。

本考案は、このような従来技術の問題点に鑑み
て、これを解決するためになされたもので、枕地
等の刈取りを、円滑に、かつ、迅速に行うことの
できる構造簡単にして新規な小型コーンハーベス
ターを提供することを目的とする。

この目的を達成するために、本考案の小型コー
ンハーベスターは、シリンダ型の切截機構のケー
シングの受入口の前面に、刈刃部を配位して該ケ
ーシングに一体的に支架せしめるとともに該ケー
シングに上方に立上るシユートを設けてなるシリ
ンダ型のコーンハーベスターを、左右両側に走行
部を具備する本体の前記走行部の間に、前記受入
口が前方に向い前記切截機構の回転軸が左右方向
に沿う姿勢として位置せしめて、そのケーシング
を、前記シリンダ型の切截機構の回転軸により本
体フレームに懸架したことを特徴とする。

次に実施の一例を図面に従い詳述する。

第２図において、Ａは小型コーンハーベスター
で、クローラ１を左右両側に具備する本体ａの該
クローラ１の間に、シリンダ型のコーンハーベス
ターｂを位置せしめて組込んでなる。

前記シリンダ型のコーンハーベスターｂは、第
６図に示すように、シリンダ型の切截機構２のケ
ーシング３の受入口３０の前面に、刈刃部４を配
位して該ケーシング３に一体的に支架せしめると
ともに該ケーシング３に上方に立上るシユート５
を設けてなる。２０はシリンダ型の切截機構２の
回転軸、２１はそれの回転刃、２２はそれの固定
刃、６は前記刈刃部４の後方に横架せるオーガ、
７ａ，７ｂは前記ケーシング３の前方両側に突出
するデバイダーである。これらデバイダー７ａ，
７ｂは、第３図に示すように、非対称となつてい
て、前記刈刃部４は前記受入口３０の一側方に片
寄つており、該刈刃部４で刈取つたコーンｃを前
記オーガ６によつて前記受入口３０の他側方に移
送して均等にし、その受入口３０に送給するよう
になつている。該刈刃部４側のクローラ１ａを畦
際に近接させたとき、その畦８に最も近いコーン
ｃの列が該刈刃部４に対応するようデバイダー７
ａ，７ｂの形状及びその刈刃部４の位置が設定さ
れている。しかし、デバイダー７ａ，７ｂを対称
とし、刈刃部４をその中間に位置させて、畦８に
最も近いコーンｃの列を刈取収穫できるように設
定することもできる。

前記クローラ１を左右両側に具備する本体ａ
は、第３図に示すように、前方に開放するコ字状
のフレームＦに、前記クローラ１の駆動軸１０が
軸支されており、かつ、前記コーンハーベスター
ｂをそのケーシング３の受入口３０が前方に向い
前記切截機構２の回転軸２０が左右方向に沿う姿
勢として軸支されている（第４図）。９は前記ケ
ーシング３を前記フレームＦに保定する保定機構
であり、該ケーシング３の後方に突出する突片９
１を前記フレームＦに渡架せるロツド９２に連結
固定するようになつている（第３，４図）。Ｅは
エンジンで、前記フレームＦの前記ケーシング３
が軸支されている後方部位に載置され、さらに、
その後方に走行ミツシヨンが付設されており、第
３図に示すように、前記クローラ１及び前記切截
機構２の回転刃２１、オーガ６等に動力を伝導す
るようになつている。１１はプーリ、１２は伝動
ベルトである。

第４図において、１３は前記フレームＦの後方
に設けたヒツチで、腰掛け１４（第７図）や、牽
引型ワゴン１５（第８図）を装着するようになつ
ている。

なお、前記クローラ１をホイールに替えること
もある。

次に、上述のように構成された小型コーンハー
ベスターＡの使用法について説明する。

大規模作付面積の圃場で成熟したコーンを収積
するに当つては、先ず、第３図に示すように、小
型コーンハーベスターＡの刈刃部４の片寄つた側
のクローラ１ａを畦８の際に接近させ、そして、
その畦８に最も近いコーンｃの列を、デバイダー
７ａと７ｂとによつて、前記刈刃部４に案内され
る位置に設定する。而して、当該小型コーンハー
ベスターＡをその状態で前進させ、かつ、その切
截機構２等を稼動させると、そのコーンｃは、前
記刈刃部４によつて刈取られ、オーガ６によつて
受入口３０の全巾に均等配分された状態となつ
て、ケーシング３内に送給され、そこで、前記切
截機構２、即ち、シリンダ型回転刃２１と固定刃
２２とで切截細断され、かつ、その回転刃２１に
よつて、シユート５内に跳ね上げられ、圃場また
はワゴン内に放出される。このようにして、枕地
刈りが行なわれるが、さらに、第１図に示すよう
な中割り収穫をすることもできる。このようにし
て、大規模作付面穫のコーンの成熟した圃場に、
枕地刈りまたは中割りが行なわれると、側方にハ
ーベスタＨがオフセツトされている中型または大
型トラクタＴの通過できる通路が形成されるの
で、続いて、この中型または大型トラクタＴをそ
の通路に沿つて旋回させると、コーンｃはそのハ
ーベスターＨによつて収穫される。

また、当該小型コーンハーベスターＡをコーン
ｃの成熟している小中規模作付面積の圃場におい
て、そこの全ての成熟するコーンｃの収穫作業に
使用することもできる。

以上述べたように、本考案による小型コーンハ
ーベスターにおいては、シリンダ型の切截機構の
ケーシングの受入口の前面に、刈刃部を配位して
該ケーシングに一体的に支架せしめるとともに該
ケーシングに上方に立上るシユートを設けてなる
シリンダ型のコーンハーベスターを、左右両側に
走行部を具備する本体の前記走行部の間に、前記
受入口が前方に向い前記切截機構の回転軸が左右
方向に沿う姿勢として位置せしめて、そのケーシ
ングを、前記シリンダ型の切截機構の回転軸によ
り本体フレームに懸架したので、シリンダ型のコ
ーンハーベスターの支持手段が強固となり、機体
構成が著しく簡略化され、そして、大規模圃場で
のコーンの枕地刈り、中割り等の刈取収穫作業
を、能率的に、かつ、軽快に行うことができ、ま
た、小中規模の面積でのコーンの収穫作業にも簡
便に使用でき、それ故、機動性と汎用性に富み、
稼動率が高く経済的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコーンハーベスターと、これに
より収穫作業が行なわれる当初に形成される枕地
刈り及び中割りのある圃場との平面図、第２図は
本考案の小型コーンハーベスターの正面図、第３
図は同上小型コーンハーベスターの横断平面図、
第４図は同上小型コーンハーベスターの側面図、
第５図は同上小型コーンハーベスターのシリンダ
型コーンハーベスターの斜視図、第６図は同上シ
リンダ型コーンハーベスターの縦断面図、第７図
は同上小型コーンハーベスターに装着する腰掛け
の側面図、第８図は同上小型コーンハーベスター
に装着する牽引型ワゴンの側面図である。 図面符号の説明、Ａ……小型コーンハーベスタ
ー、ａ……本体、ｂ……シリンダ型のコーンハー
ベスター、ｃ……コーン、１……クローラ、１ａ
……刈刃部側のクローラ、２……切截機構、２０
……回転軸、２１……回転刃、２２……固定刃、
３……ケーシング、３０……受入口、４……刈刃
部、５……シユート、６……オーガ、７ａ，７ｂ
……デバイダー、８……畦、９……保定機構、９
１……突片、９２……ロツド、１０……駆動軸、
１１……プーリ、１２……伝動ベルト、１３……
ヒツチ、１４……腰掛け、１５……牽引型ワゴ
ン、Ｅ……エンジン、Ｆ……フレーム、Ｈ……ハ
ーベスター、Ｔ……トラクタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シリンダ型の切截機構のケーシングの受入口の
   前面に、刈刃部を配位して該ケーシングに一体的
   に支架せしめるとともに該ケーシングに上方に立
   上るシユートを設けてなるシリンダ型のコーンハ
   ーベスターを、左右両側に走行部を具備する本体
   の前記走行部の間に、前記受入口が前方に向い前
   記切截機構の回転軸が左右方向に沿う姿勢として
   位置せしめて、そのケーシングを、前記シリンダ
   型の切截機構の回転軸により本体フレームに懸架
   したことを特徴とするる小型コーンハーベスタ
   ー。