JPS6339743Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、上下対称な図形の半分のみを照明
してハーフミラーに反射させることにより完全な
図形としてみると同時に、他の図形をこれに重ね
て表示するようにした表示装置に関する。

第１図は従来の表示装置の構成を示す断面図で
あり、図中の１はパネルであり、パネル１の開口
部１ａの裏面側にフロントガラス２が当接されて
いる。このフロントガラス２の裏面側に45度の傾
斜をもつてハーフミラー３が配設されており、ハ
ーフミラー３の上方には表示板Ａ４が配設されて
いる。また、ハーフミラー３の下方には表示板Ｂ
５が配設されている。

表示板Ａ４の上方にはランプ６が設けられ、ま
た、表示板Ｂ５の裏面側にもランプ７が設けられ
ている。

このように構成することにより、ランプ６で照
明された表示板Ａ４のパターンとランプ７で照明
された表示板Ｂ５のパターンは、ともにハーフミ
ラー３を通してフロントガラス２上に重ねて投影
され、このフロントガラス２上のパターンをパネ
ル１の前面（図の左側）より表示するようになつ
ている。

しかしながら、このような従来の表示装置で
は、表示板Ａ４、表示板Ｂ５の全パターンを重ね
てフロントガラス２で表示するものであるから、
表示板Ａ４、表示板Ｂ５の面積が大きくなり、表
示装置全体として大型になる。

また、表示される図形が単に平面的であり、立
体感に欠け、表現が制限されるばかりか、意外性
に欠けるものである。

この考案は、上記の点にかんがみなされたもの
で、上下対称な図形の半分のみ照明し、半分は像
を見せ、照明ランプと表示板のスペースを従来の
半分で済ませることができ、かつ別な図形を重ね
て、立体感も得るようにして表現の拡充と意外感
を表わすことのできる表示装置を提供することを
目的とする。

以下、この考案の表示装置の実施例について図
面に基づき説明する。

第２図はその一実施例の正面図であり、第３図
は第２図の断面図である。この第２図および第３
図の両図において、１１はフロントパネルであ
り、このフロントパネル１１の開口部１１ａの周
縁近傍の裏面側にはフロントガラス１２が当接さ
れている。

フロントガラス１２の後方には、ハーフミラー
１３が配設されている。このハーフミラー１３の
表面（第３図の左側）にはアルミ蒸着半透明膜１
３ａの処理が施されている。また、ハーフミラー
１３の裏面には絵抜き黒べた印刷１３ｂがなされ
ており、第３図において矢印Ａ方向から見ると、
第４図において破線で示すようなパターンP₁〜
P₄が透視されるようになつている。この第４図
は第３図の矢印Ａ方向に見たハーフミラー１３の
正面図である。

これらのパターンP₁〜P₄の後方にはそれぞれ
ランプ１４₁〜１４₄が配設されている。これらの
ランプ１４₁〜１４₄はそれぞれランプボツクス１
５₁〜１５₄内に収納されており、各ランプ１４₁
〜１４₄はランプボツクス１５₁〜１５₄により互
いに仕切られ、隣接するランプの光が干渉しない
ようになつている。すなわち、ランプボツクス１
５₁〜１５₄により、互いに隣接するランプの光が
遮光されるようになつている。

また、ハーフミラー１３の裏面側において、絵
抜き黒べた印刷１３ｂの裏面側には、透過性色刷
１３ｃが施されている。この透過性色印刷１３ｃ
は上記パターンP₁〜P₄に好みの色を付けるため
のものであり、この透過性色印刷１３ｃの後方に
上記ランプ１４₁〜１４₄が位置するようになつて
いる。

一方、１６は表示であり、ハーフミラー１３の
下端縁とフロントガラス１２の下端近傍間に配設
されており、ハーフミラー１３と所定の角度αを
もつて傾斜されている。

この表示板１６はアクリルなどの半透明性色付
きの板が使用されており、その表面（第３図の上
面）には絵抜き黒べた印刷１６ａが印刷されてい
る。この印刷は第５図に示すように、上下対称
（左右対称でもよい）の図形の半分のみ印刷され
ている。この第５図は表示板１６の表示を説明す
るために示したものである。表示板１６の下方に
もランプ１７が配設されている。

次に、以上のように構成されたこの考案の表示
装置の作用について説明する。表示板１６の下方
に配設されたランプ１７により、第５図に示すよ
うな絵抜き黒べた印刷１６ａの図形が照明され、
この光がハーフミラー１３にて反射され、第３図
において、破線で示す位置に像１８ができる。

この像１８は第５図の図形を倍にした図形、す
なわち、第２図に示すような図形のように見え
る。

さらに、ハーフミラー１３の後方に配設されて
いるランプ１４₁〜１４₄のうち、たとえば、ラン
プ１４₁を点灯すると、第４図に示すパターンP₁
が表示され、第５図の絵抜き黒べた印刷１６ａの
図形二つ分の図形に重なつてパターンP₁の図形
が角度αをもつて立つて見える。第３図は第５図
の絵抜き黒べた印刷１６ａの図形にパターンP₁
が重なつて表示させた状態を示している。

以下、同様にして、ランプ１４₂〜１４₄を順次
切り換えて点灯すると、フロントガラス１２に
は、第５図の絵抜き黒べた印刷１６ａの図形の二
つ分の図形にパターンP₂〜P₄の図形が順次重な
つて表示されることになる。

また、ハーフミラー１３と表示板１６との角度
αを変えることにより、第５図に示すような絵抜
き黒べた印刷１６ａの四角の図形は上に曲がつた
り、下に曲がつたりして、意外性のある図形とし
て表示される。

以上のように、この考案の表示装置によれば、
フロントガラスの裏面側に所定の角度をもつてハ
ーフミラーを配設するとともに、このハーフミラ
ーの背面側に任意形状のパターンを複数個設し、
各パターンの後よりそれぞれランプにより照明
し、また、ハーフミラーと所定の角度をもつて表
示板を配設し、この表示板に上下対称な図形の半
分のみの像をランプで照明させてハーフミラーで
反射させることにより、フロントガラスに表示板
の図形の二つ分の図形と上記パターンを重ねて表
示させるようにしたので、以下に列挙するごとき
効果を奏する。

(1) 表示板の大きさが半分で済み、スペースを小
さくできるとともに、ランプが見かけの半分で
よい。

(2) ハーフミラーの裏面のパターンの図形が表示
板の図形の上に立つて見え、立体感が表現でき
る。

(3) ハーフミラーの裏面のパターンの図形が表示
板の図形の上に重ねて表示でき、意外感が表現
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の表示装置の構成を示す断面図、
第２図はこの考案の表示装置の一実施例の正面
図、第３図はこの考案の表示装置の断面図、第４
図は第３図におけるハーフミラーの矢印Ａ方向か
ら見た図、第５図はこの考案の表示装置における
表示板の表示状態を説明するための図である。 １１……フロントパネル、１１ａ……開口部、
１２……フロントガラス、１３……ハーフミラ
ー、１３ａ……アルミ蒸着半透明膜、１３ｂ……
絵抜き黒べた印刷、１３ｃ……透過性色印刷、１
４₁〜１４₄，１７……ランプ、１５₁〜１５₄……
ランプボツクス、１６……表示板、１６ｂ……絵
抜き黒べた印刷。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可視面に設けられ上下対称または左右対称な図
   形の半分のみ表示した半透過性の表示板と、この
   表示板を照明するための第１の光源と、上記表示
   板の図形を反射させて上記可視面にこの図形の二
   つ分の図形を表示させるハーフミラーと、このハ
   ーフミラーの後方に設けられた図形と、この図形
   を照明して上記可視面に上記表示板の図形と重な
   るか立つて見えるようにするための第２の光源と
   よりなる表示装置。