JPS63388Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は飲料水等水の簡易浄水器に関し、その
取付け及び使用が簡単であるとともに、水に含ま
れる重金属を始めとして錆等の固形物、あるいは
臭気、及び残留塩素、さらには雑菌等を容易にし
かも効率良く除去し、常時おいしく清潔な水に浄
水化できるとともに、必要に応じて濾過材の目づ
まり防止のための逆洗回路をも形成したことか
ら、常時安定した状態で浄水化された水を使用で
き、家庭あるいはオフイス、さらには浄水を必要
とする工業用に用いて有用な点にその特徴を有す
るものである。

本考案の構成は、上面に水の渦流を起すための
略半円状の複数個のスリツトからなる通水孔を穿
孔し、内部に濾過材を収納してなる濾過器、該濾
過器の外周に通水路用間隔部を有して位置するケ
ーシングとからなる簡易浄水器本体、該簡易浄水
器本体を上方にて着脱自在に立設せしめ且つ中央
にて一端を給水管に接続してなる略筒状の通水部
を有し且つ下方にて注水口が形成された下部ケー
シング、前記通水部の内周に回転自在に設けられ
且つ一端にて前記給水管と連通され且つ他端には
濾過、逆洗、直通なる水路の切替用の切替コツク
を有してなる筒状の弁体からなり、前記通水部に
は、前記簡易浄水器本体の通水路用間隔部上方向
へ通水するための第１孔部、前記簡易浄水器本体
の濾過器内上方向へ通水するための第２孔部、水
を直接前記注水口に通水するための第３孔部、前
記濾過器より下降する水を通水するための第４孔
部、前記通水路用間隔部より下方へ通水するため
の第５孔部、前記注水口と連通された第６孔部を
形成するとともに、前記弁体には、濾過時に前記
第１孔部と相対向する第７孔部及び前記第４孔部
と相対向する第９孔部及び前記第６孔部と相対向
する第11孔部が、逆洗時に前記第２孔部と相対向
する第８孔部及び前記第５孔部と相対向する第12
孔部及び前記第６孔部と相対向する第10孔部が、
直通時に前記第３孔部と相対向する前記第８孔部
が形成され、さらに前記第７孔部及び第８孔打は
前記給水管と連通され且つ前記第９孔部及び前記
第10孔部及び前記第11孔部及び前記第12孔部は前
記給水管とは非連通状態に仕切られてなることを
特徴とする簡易浄水器に関するものであり、本考
案の一実施例を図面に基づき説明する。

図中１は本考案の簡易浄水器本体であり、濾過
器２とこの濾過器２外周に位置するケーシング３
よりなる。濾過器２は上面に、水が麦飯石５等の
濾過材に対し偏在的な接触を避けて平均的な接触
が得られるべく且つ逆洗時には前記した濾過材の
流出を防ぐべく、水の渦流を起すための略半円状
の複数個のスリツトからなる通水孔４を穿孔し、
内部に本実施例にあつては最上層に麦飯石５、中
層に活性炭６、最下層にミクロフイルター７の三
層構造からなる濾過材を配しており、濾過器２底
部には前記濾過材により浄化された水が流出され
る浄水口１６と前記濾過材逆洗用の逆洗口１７が
設けられている。８は濾過器２外周とケーシング
３内周間に形成された通水路用間隔部である。

１３は下部ケーシングであり、その上方にて前
記簡易浄水器本体１を濾過材の交換あるいは点検
等を可能とすべく螺着等の手段で着脱自在に立設
せしめ、その下方には注水口１４が形成されると
共に、略筒状の通水部９を中央に有し、通水部９
の一端に水道の蛇口或いは水道管等に連なる給水
管１０が接続されている。通水部９の中途部に
は、第２図Ａに示される如く、簡易浄水器本体１
の通水路用間隔部８上方へ通水するための第１孔
部９ａ、簡易浄水器本体１の濾過器２内上方へ通
水するために逆洗口１７と連通された第２孔部９
ｂ、直接水を注ぐために注水口１４と連通された
第３孔部９ｃ、濾過器２より下降する水を通水す
るために浄水口１６と連通された第４孔部９ｄ、
簡易浄水器本体１の通水路用間隔部８より下方へ
通水るための第５孔部９ｅ、注水口１４と連通さ
れた第６孔部９ｆが形成されている。

１１は筒状の弁体であり、通水部９の内周に回
転自在に設けられ、その一端は給水管１０と連通
され、その他端には弁体１１の回転用の切替コツ
ク１２が設けられ、さらに弁体１１には切替コツ
ク１２を回転することにより濾過、逆洗、直通の
水路切替がなされるべく所定数の孔部が通水部９
に形成された第１、２、３、４、５及び６孔部に
相対向して設けられる。その一実施例を第２図に
示す。第２図Ｂは第２図Ａに於けるＳ−Ｓ線の部
分拡大縦端面図、第２図Ｃは第２図Ａに於けるＴ
−Ｔ線の部分拡大縦端面図、第２図Ｄは第２図Ａ
に於けるＵ−Ｕ線の部分拡大縦端面図、第２図Ｅ
は第２図Ａに於けるＶ−Ｖ線の部分拡大縦端面図
である。即ち、弁体１１には濾過時に第１孔部９
ａと相対向して穿設された第７孔部１１ａ、第４
孔部９ｄと相対向して穿設された第９孔部１１
ｃ、第６孔部９ｆと相対向して穿設された第11孔
部１１ｅが設けられ、逆洗時には第２孔部９ｂと
相対向して穿設された第８孔部１１ｂ、第５孔部
９ｅと相対向して穿設された第12孔部１１ｆ、第
６孔部９ｆと相対向して穿設された第10孔部１１
ｄが設けられ、直通時には第３孔部９ｃと相対向
して穿設された前記第８孔部１１ｂが形成され
る。そして、第７孔部１１ａ及び前記第８孔部１
１ｂは給水管１０と連通されるが、第９孔部１１
ｃ及び第10孔部１１ｄ及び第11孔部１１ｅ及び第
12孔部１１ｆは仕切部材１５により給水管１０と
は非連通状態に仕切られる。

尚、本実施例にあつては濾過材を三層構造と
し、かつ逆洗時には水は活性炭６、ミクロフイル
ター７を通ることなく直接麦飯石へと導びかれた
後通水孔４を通り、通水路用間隔部８を通つて排
出されてゆくものであるが、重金属、錆、あるい
は臭気、残留塩素、雑菌等を吸収あるいは吸着除
去でき、水の浄化作用を発揮するものであればい
かなる濾過材であつてもよく、またその構成は三
層に限らず単層若しくは複数層の構成であつても
よい。また濾過器２、ケーシング３及び弁体１１
等は、それぞれ分解組立自在に形成されるもので
ある。

上記構成に係る本考案において、濾過時、即ち
浄水化された水を必要とする時には切替コツク１
２を回転し、第３図Ａに示される如く（第２図Ａ
も同様に濾過時の状態を示している）、通水部９
の第１孔部９ａ、第４孔部９ｄ、第６孔部９ｆを
開口状態とし、水を第１孔部９ａより通水路用間
隔部８を上動せしめた後、濾過器２の通水孔４よ
り導入し、麦飯石５、活性炭６、ミクロフイラタ
ー７を通過せしめた後浄水口１６、第４孔部９
ｄ、第６孔部９ｆを通つた後、注がれるものであ
る。また逆洗時、即ち濾過材の洗浄あるいは目づ
まりを解除し、安定した濾過通水状態を得る場合
には、切替コツク１２を回転し（本実施例に於い
ては、第２図Ａで示される切替コツク１２をＲ−
Ｒ方向からみて略90゜右回転する）、第３図Ｂに示
される如く、通水部９の第２孔部９ｂ、第５孔部
９ｅ、第６孔部９ｆを開口し他の孔部を閉口状態
とし、水を第２孔部９ｂ、逆洗口１７より直線麦
飯石５の下方向より上方向へ目づまりを解消しつ
つ、すなわち浄水取出し時の水流で密状態となつ
た麦飯石を逆方向の水流により逆洗し、目づまり
を解きかつ洗浄しつつ濾過器の通水孔４を通つた
後、通水路用間隔部８及び第５孔部９ｅ、第６孔
部９ｆを通つて排水される。また直通時、即ち濾
過あるいは逆洗不要時には、切替コツク１２を回
転し（本実施例に於いては、第２図Ａで示される
切替コツク１２をＲ−Ｒ方向からみて略90゜左回
転する）、第３図Ｃに示される如く、水は通水部
９の第３孔部９ｃのみを通つて直接注水されるも
のである（直通時には、本実施例に於いては、第
５孔部９ｅと第10孔部１１ｄ、第６孔部９ｆと第
12孔部１１ｆが対向して連通状態となるが、直通
の流れに影響を及ぼすものではない）。

上記構成に係る本考案によれば、水が麦飯石等
の濾過材に対し偏在的な接触を避けて平均的な接
触が得られるとともに、コツク１２の作動による
弁切替により水は重金属あるいは錆、あるいは残
留塩素、臭い、雑菌等を完全に濾過除去され、お
いしくしかも清潔な水を簡単に取出すことができ
るとともに、麦飯石の如く優れた濾過能力を有
し、従つて濾過時下降水流による目づまりを起し
やすい濾過材にあつては、洗浄も兼ねた逆洗作用
により、目づまりの解消あるいは洗浄を簡単に行
うことができ、常時安定した状態で所要の浄水を
得ることができるものであり、水道に簡単に取付
けることにより、家庭内あるいはオフイスにおい
て手軽に、あるいは工業用に効率良く使用するこ
とができる等多大の効果を発揮することができる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の簡易浄水器の一実施例を示す
側面図、第２図Ａは第１図の内部状態を示す概略
側断面図、第２図Ｂは第２図Ａに於けるＳ−Ｓ線
の部分拡大縦端面図、第２図Ｃは第２図Ａに於け
るＴ−Ｔ線の部分拡大縦端面図、第２図Ｄは第２
図Ａに於けるＵ−Ｕ線の部分拡大縦端面図、第２
図Ｅは第２図Ａに於けるＶ−Ｖ線の部分拡大縦端
面図、第３図Ａ，Ｂ，Ｃは弁切替による通水状態
の相違を示す概略断面図である。 １……簡易浄水器本体、２……濾過器、３……
ケーシング、４……通水孔、８……通水路用間隔
部、９……通水部、１０……給水管、１１……弁
体、１２……切替コツク、１３……下部ケーシン
グ、１４……注水口、１５……仕切部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上面に水の渦流を起すための略半円状の複数
   個のスリツトからなる通水孔を穿孔し、内部に
   濾過材を収納してなる濾過器、該濾過器の外周
   に通水路用間隔部を有して位置するケーシング
   とからなる簡易浄水器本体、該簡易浄水器本体
   を上方にて着脱自在に立設せしめ且つ中央にて
   一端を給水管に接続してなる略筒状の通水部を
   有し且つ下方にて注水口が形成された下部ケー
   シング、前記通水部の内周に回転自在に設けら
   れ且つ一端にて前記給水管と連通され且つ他端
   には濾過、逆洗、直通なる水路の切替用の切替
   コツクを有してなる筒状の弁体からなり、前記
   通水部には、前記簡易浄水器本体の通水路用間
   隔部上方向へ通水するための第１孔部、前記簡
   易浄水器本体の濾過器内上方向へ通水するため
   の第２孔部、水を直接前記注水口に通水するた
   めの第３孔部、前記濾過器より下降する水を通
   水するための第４孔部、前記通水路用間隔部よ
   り下方へ通水するための第５孔部、前記注水口
   と連通された第６孔部を形成するとともに、前
   記弁体には、濾過時に前記第１孔部と相対向す
   る第７孔部及び前記第４孔部と相対向する第９
   孔部及び前記第６孔部と相対向する第11孔部
   が、逆洗時に前記第２孔部と相対向する第８孔
   部及び前記第５孔部と相対向する第12孔部及び
   前記第６孔部と相対向する第10孔部が、直通時
   に前記第３孔部と相対向する前記第８孔部が形
   成され、さらに前記第７孔部及び第８孔部は前
   記給水管と連通され且つ前記第９孔部及び前記
   第10孔部及び前記第11孔部及び前記第12孔部は
   前記給水管とは非連通状態に仕切られてなるこ
   とを特徴とする簡易浄水器。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項記載の濾過器
   内の濾過材は上層に麦飯石、中層に活性炭、最
   下層にミクロフイルターの三層構造とし、逆洗
   時にあつて水は直接麦飯石方向へ向かうべく仕
   切られてなることを特徴とする簡易浄水器。