JPS6337787B2 - - Google Patents

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JPS6337787B2
JPS6337787B2 JP53159962A JP15996278A JPS6337787B2 JP S6337787 B2 JPS6337787 B2 JP S6337787B2 JP 53159962 A JP53159962 A JP 53159962A JP 15996278 A JP15996278 A JP 15996278A JP S6337787 B2 JPS6337787 B2 JP S6337787B2
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Japan
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fluorouracil
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uracil
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Setsuo Fujii
Yoshinori Sakai
Jutaro Sasaki
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なピリミジン誘導体に関する。 更に詳しく言えば、本発明は 一般式 〔式中、R1及びR2は各々水素原子、臭素原子又
はアルキル基を表わし、R3及びR4は各々水素原
子、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル
基又はアリールスルホニル基を表わす。但し、
R3及びR4は同時に水素原子であることはなく、
又R1、R2及びR4が水素原子の時R3はアルコキシ
メチルではないものとする。 更に前記のアルキル基及びアルコキシ基は炭素
原子数1乃至30の直鎖又は分枝鎖状基を表わす。〕
で示されるピリミジン誘導体に関する。 最近、種々の優れた抗腫瘍剤が悪性腫瘍の化学
療法に導入されつつある。しかし、現時点では、
腫瘍の増殖を完全に抑制して患者を長期間生存せ
しめるという目的を十分満足させる抗腫瘍剤は得
られていない。現在、臨床上よく用いられ、主流
をしめている抗腫瘍剤としては、5−フルオロウ
ラシル類があり、今後も、種々の5−フルオロウ
ラシル類が開発されるものと考えられる。しかし
ながら、これらの5−フルオロウラシルを骨格と
する化合物を有効成分として含有する抗腫瘍剤に
はそれぞれ一長一短がある。例えば、5−フルオ
ロウラシルは、その効果は強いが、毒性及び副作
用も著しく大きい。また1−(2′−テトラヒドロ
フリル)−5−フルオロウラシルは、毒性及び副
作用は比較的少ないが、その抗腫瘍効果は劣ると
いわれている。従つて、さらに優れた5−フルオ
ロウラシル類の開発が期待されている。 一方、従来から用いられている抗腫瘍剤の投与
方法や、投与形態を改良することによつて抗腫瘍
効果を増強せんとする研究が進められている。例
えば、(i) 5−フルオロウラシルをリンパ指向性
のよい油中水滴型エマルシヨンとして用いる方
法、(ii) 1−(2′−テトラヒドロフリル)−5−フ
ルオロウラシルを坐剤として用いる事により抗腫
瘍効果を増強させる方法、(iii) 抗腫瘍効果を増強
させ、かつ副作用の軽減を図ることを目的とし
て、前記の抗腫瘍剤と他の抗腫瘍剤とを組合わせ
る多剤併用法、及び前記の抗腫瘍剤とそれ自身で
は抗腫瘍作用を全く有さない薬剤との併用による
方法、が行われている。例えば、J.Biol.Chem.、
235、443(1960)に5−フルオロウラシルとチミ
ンとの併用について報告されているが抗腫瘍効果
については全く記載されていない。又、Cancer
Research、34、3414(1974)及び、日本癌学会第
36会総会記事540(1977)には5−フルオロウラシ
ルとオロチン酸との併用療法が報告されている。 後者の文献では同時投与ではなく、オロチン酸
を2時間前に経口投与した後、5−フルオロウラ
シルを腹腔内投与するという薬剤として使用困難
な投与法をとつている。 5−フルオロウラシルを骨格とする化合物は生
体内において5−フルオロウラシルに変換され、
これが抗腫瘍効果を発現すると言われている。従
つてこの場合には5−フルオロウラシルの腫瘍細
胞中の濃度とその持続性が重要となる。しかしな
がら5−フルオロウラシルは非常に代謝が早く速
やかに不活性物質になるので5−フルオロウラシ
ルが不活性化されないような処置を講ずる必要が
ある。そのように処置した場合には5−フルオロ
ウラシルとそれを不活性化させないようにするた
めの物質との濃度比及びそれらの持続性が重要な
問題となる。また、このような物質は、腫瘍組織
内に存在する5−フルオロウラシルの不活性化を
抑制して他の正常な組織内に存在する5−フルオ
ロウラシルの不活性化を抑制しないものであるこ
とが望まれる。このような考え方に基づいて特開
昭53−124624号には、5−フルオロウラシル類と
ウラシルとの併用が報告されている。しかし、ウ
ラシルは5−フルオロウラシルの代謝を阻害はす
るが、それ自身は早く代謝されるので、ウラシル
濃度の持続時間及び分布が問題となる。また、5
−フルオロウラシルは生体内に取り込まれて5−
フルオロウリジンモノホスフエートになると言わ
れているが、これに相当するウリジンモノホスフ
エートはウラシルからだけでなくオロチン酸から
も生合成される。Cancer Reserch、34、3414
(1974)には、併用療法について何ら明記されて
いないが、腫瘍組織と正常組織において取り込み
に差がある旨の記載がある。この場合には5−フ
ルオロウラシルとオロチン酸との組織中における
濃度比及びその持続性が重要な問題となる。 本発明者は斯かる現状に鑑み、より効率よく5
−フルオロウラシル類の抗腫瘍効果のみを高め、
その毒性及び副作用を強めることのない抗腫瘍剤
を得るべく鋭意研究を重ねて従た。 その結果、先にウラシルより効果のよい併用剤
を見出し現在特許出願中であるが、更に研究を重
ねた結果5−フルオロウラシル類にそれ自身では
抗腫瘍効果を全く有さないか又はほとんど有さな
い、一般式〔〕で示される誘導体化合物を少く
とも1種以上配合したときに、目的を達成し得る
ことを見い出し本発明を完成するに至つた。 従つて、本発明化合物は抗腫瘍剤との併用剤と
して非常に重要な化合物である。又、本発明化合
物はそれ自身5−フルオロウラシル類を合成する
うえで重要な中間体ともなる化合物である。 本発明で使用される5−フルオロウラシル類
は、いずれも公知化合物であり、特公昭49−
10510号、特開昭50−50384号、特開昭50−148365
号、特開昭48−90135号、特開昭50−88078号、特
開昭52−284号、特開昭51−86479号、特公昭53−
31874号、特開昭53−31676号、特開昭53−087371
号、特開昭53−56677号、特開昭52−73882号、特
開昭52−73883号及び特開昭52−136179号等に報
告されている。 一般式〔〕で表わされる化合物を製造するに
は 一般式 (式中、Yはハロゲン原子を表わし、R5はアル
キル基を表わす。) で示されるハロゲン化合物〔これらの化合物は公
知であり、一般に市販されているか、又は公知の
方法により容易に合成することができる。〕を非
プロトン性有機溶媒中で塩基を用いて、 一般式 (式中、R1及びR2は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物(これら化合物も公知であり、
一般に市販されているか又は公知の方法により容
易に合成できる。) で示される化合物とを縮合させる。非プロトン性
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル、
ニトロメタン等を用いるのが有利であり、塩基と
しては、ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩
基、水素化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸カリウム、ヨウ化ナトリウム等の無機塩基が用
いられる。反応は−10℃〜200℃の温度で行なう
ことができるが、用いる物質によつて反応温度は
異るが室温〜100℃で反応させることが好ましい。
反応は1時間〜24時間でほとんどのものが完結す
る。反応液から溶媒を留去後、水を加えて有機溶
媒、例えば酢酸エチルを用いて抽出し、抽出液乾
燥後、濃縮乾固しついで再結晶すると一般式
〔〕の目的化合物が高収量で得られる。R3及び
R4が同じ基を表わす一般式〔〕の化合物を合
成するには、ハロゲン化合物を2当量以上用い
る。一方R3及びR4が異なる基を表わす一般式
〔〕の化合物を合成するにはR3又はR4のどちら
かが水素を表わすときにはハロゲン化合物を1〜
1.2当量使用することが好ましい。その他一般式
〔〕の化合物は一度単離した後、相当するハロ
ゲン化合物を同様に作用させて合成できる。 又、一般式 Y−SO2−R6 〔〕 又は Y−CH2−O−R5 〔〕 (式中、R6はアリール基、Y及びR5は前記と同
じ意味を表わす。) で示される化合物(これらの化合物も公知であ
り、一般に市販されているか、又は常法に従つて
合成できる。)と一般式 (式中、TMSはトリメチルシリル基を表わし、
R1及びR2は前記と同じ意味を表わす。) で示される化合物(これらの化合物も公知のもの
が多く、常法に従つて容易に合成できる。例え
ば、チミン又はウラシルなどはヘキサメチルジシ
ラザンと加温するのみで合成できる。)とを非プ
ロトン性有機溶媒(例えば、アセトニトリル、ク
ロロホルム等)中で−10℃〜100℃、好ましくは
−10℃〜室温で、1時間〜12時間反応させ、つい
で加水分解することにより合成することができ
る。加水分解は水又はメチルアルコールを加える
事により容易に行うことができる。この場合にも
ハロゲン化合物1〜1.2当量用いたときにはR4
水素である化合物、又ハロゲン化合物を2当量以
上用いたときには、R3、R4が同一の化合物が得
られる。又R3とR4が異なる化合物を得たいとき
には一度単離した後、再び相当するハロゲン化合
物と作用させると目的を達することができる。一
般式〔〕で表わされる化合物としては例えば、
ウラシル、チミン、5−ブロモウラシル、6−メ
チルウラシル、5,6−ジメチルウラシル、5−
ブロモ−6−メチルウラシルなどがあげられる。 一般式〔〕及び〔〕中のR5としては例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、sec−ブチル基、イソ−プロピル基、ペンチ
ル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、オ
クタデシル基、エイコシル基、テトラコシル基、
オクタコシル基、ノナコシル基、イソヘキシル
基、t−ペンチル基などが挙げられる。 以下に実施例を挙げて、本発明の化合物及びそ
の製造方法を説明する。各実施例中「m.p.」、
「Ir」、「MMR」および「Mass」は、それぞれ
「融点」「赤外吸収スペクトル」、「核磁気共鳴スペ
クトル」及び「質量スペクトル」を表わす。 実施例 1 N1−エトキシカルボニルウラシル ウラシル2.0g(17.8mmole)とクロロギ酸エ
チル2.3g(21.4mmole)の無水アセトニトリル
(50ml)溶液に、氷水下でピリジン2.0g(25m
mole)の無水アセトニトリル(5ml)溶液を滴
下後10分撹拌し、室温にて更に6時間撹拌した。
反応液を濃縮乾固した後、50mlの水を加えて酢酸
エチルで抽出した。抽出物をNa2SO4上で乾燥後
濃縮乾固し、酢酸エチルで再結晶したところ下記
の物理特性を有する標題化合物が2.8g(85%)
得られた。 m.p:131℃ IR:νCHCl3 cm-1=1810、1765、1710。 NMR:δCDCl3 ppm=7.8(1H、d)、5.8(1H、dd)、
4.45(2H、q)、1.4(3H、t)。 Mass:m/e=184(M+)、112、96。 実施例 2 N1−エトキシメチル−5−ブロモウラシル 5−ブロモウラシル1.9g(10mmole)をヘキ
サメチルジシラザン4.5mlと5時間還流し均一な
溶液を得た。過剰のヘキサメチルジシラザンを留
去した。残渣にアセトニトリルを20ml加え、−20
℃に冷却し、クロロメチルエチルエーテル(1.0
g)のアセトニトリル(5ml)溶液を−20℃で加
えた後、3℃で4時間撹拌した。次に反応液を−
10℃に冷却し、メチルアルコールを20ml加え、加
水分解をした。ついで溶媒を減圧濃縮し、残渣を
酢酸エチルで再結晶したところ、下記の物理特性
を有する標題化合物が2.3g(5−ブロモウラシ
ルに対して92%)得られた。 m.p:182℃。 IR:νKBr cm-1=1700、1620、1440。 NMR:δDMSO−d6 ppm=8.24(1H、s)、5.08(2H、
s)、3.54(2H、q)、1.12(3H、t)。 Mass:m/e=250、249(M+)、248、120、59。 元素分折: C7H9N2O3Brとして; H% C% N% 計算値 3.64 33.76 11.25 実測値 3.77 33.67 10.98 実施例 3 N1−n−ブトキシカルボニルウラシル 実施例1に従いウラシル2.0gとクロロ炭酸−
n−ブチル2.9gをピリジンの存在下で縮合させ
て得られた粗生成物を酢酸エチルから再結晶した
ところ、下記の物理特性を有する標題化合物が
3.3g(87%)得られた。 m.p:128℃。 IR:νCHCl3 cm-1=1810、1765、1710。 NMR:δCDCl3 ppm=7.8(1H、d)、5.8(1H、dd)、
4.4(2H、t)、2.0〜1.7(7H、m)。 Mass:m/e=212(M+)、113、112、96。 実施例 4 N1−n−オクトキシカルボニルウラシル 実施例1に従い、ウラシル2.0gとクロロ炭酸
n−オクチル4.2gをピリジンの存在下で縮合さ
せ、得られた粗生成物を酢酸エチルから再結晶し
たところ、下記の物理特性を有する標題化合物が
4.3g(91%)得られた。 m.p:136℃。 IR:νCHCl3 cm-1=1810、1765、1710。 NMR:δCDCl3 ppm=7.9(1H、d)、5.8(1H、dd)、
4.4(2H、t)、2.1〜0.7(15H、m)。 Mass:m/e=268(M+)、157、113、112、96。 実施例 5 N1−n−ブトキシカルボニルチミン 実施例1に従い、チミン2.0gとクロロ炭酸−
n−ブチル3.3gをピリジンの存在下で縮合させ、
得られた粗生成物を酢酸エチルから再結晶したと
ころ下記の物理特性を有する標題化合物が2.8g
(79%)得られた。 m.p:148℃。 IR:νCHCl3 cm-1=1800、1750、1700。 NMR:δCDCl3 ppm=7.65(1H、d)、4.33(2H、
t)、1.95(3H、d)、2.1〜0.8(7H、m)。 Mass:m/e=227、226(M+)、170、153、126、
111。 実施例 6 N1,N3−ジ(エトキシメチル)−5−ブロモ
ウラシル 実施例2に従い5−ブロモウラシル1.9gとク
ロロメチルエチルエーテル2.5gを縮合させ、得
られた粗生成物を酢酸エチルから再結晶したとこ
ろ、下記の物理特性を有する標題化合物が2.2g
(72%)得られた。 m.p:90℃。 IR:νKBr cm-1=1720、1670、1635、1440。 NMR:δCDCl3 ppm=7.7(1H、s)、5.5(2H、s)、
5.2(2H、s)、3.5〜3.8(4H、m)、1.4〜1.1
(6H、m)。 Mass:m/e=308、307(M+)、306、250、248、
59。 元素分折:C10H15N2O4Brとして; H% C% N% 計算値 4.92 39.11 9.12 実測値 5.01 39.03 9.10 実施例 7 N1,N3−ジ(エトキシメチル)−ウラシル 実施例2に従い、ウラシル2.0gとクロロメチ
ルエチルエーテル5.0gとを縮合させ、得られた
粗生成物を酢酸エチルから再結晶したところ、下
記の物理特性を有する標題化合物が3.2g(78%)
得られた。 m.p:6.4℃。 IR:νCHCl3 cm-1=3000、1720、1670、1450。 NMR:δCDCl3 ppm=7.2(1H、d)、5.7(1H、d)、
5.3(2H、s)、5.1(2H、s)、3.9〜3.4(4H、
m)、1.2(6H、t)。 Mass:m/e=228(M+)、199、184、171、96、
59。 実施例 8 N1−ベンゼンスルホニルチミン 実施例2に従いチミン2.0gと、ベンゼンスル
ホニルクロライド4.2gを縮合させ、得られた粗
生成物を酢酸エチルから再結晶したところ、下記
の物理特性を有する標題化合物が高収率で得られ
た。 m.p:26.6℃。 IR:νKBr cm-1=1725、1690、1250。 NMR:δDMSO−d6 ppm=8.2〜8.0(3H、m)、7.4〜
7.1(3H、m)、1.9(3H、d)。 Mass:m/e=266(M+)、202、141、77。 実施例 9 N1−ベンゼンスルホニルウラシル 実施例2に従い、ウラシル2.0gとベンゼンス
ルホニルクロライド4.2gを縮合させ、得られた
粗生成物を酢酸エチルから再結晶したところ、下
記の物理特性を有する標題化合物が高収率で得ら
れた。 m.p:249℃。 IR:νKBr cm-1=1733、1700、1259、555。 NMR:δDMSO−d6 ppm=8.17(1H、d)、8.17〜8.0
(2H、m)、7.9〜7.6(3H、m)、5.89(1H、d)。 Mass:m/e=252(M+)、188、141、77。 本発明のピリミジン誘導体を含有する抗腫瘍剤
に於ては5−フルオロウラシル類と一般式〔〕
で示される化合物との使用割合は、5−フルオロ
ウラシル類と一般式〔〕で示される化合物との
組み合わせによつて異なるので一概には言えない
が、一般には前者(5−フルオロウラシル類)1
モルに対して後者を0.01〜50モル、好ましくは
0.01モル〜10モル用いるのがよい。又後者を2種
類以上用いる場合には、その各々を上記のモル量
を用いることが好ましい。ただし各々の量は同量
である必要はない。 本発明の誘導体を含有する抗腫瘍剤では5−フ
ルオロウラシル類と一般式〔〕で示される化合
物とそれぞれ別個に投与することもできるが、両
者を予め配合しておきこれらを同時に投与するこ
とが好ましい。 本発明に係る抗腫瘍剤の投与単位形態として
は、治療目的に応じて各種の形態を選択すること
ができる。例えば経口用剤としては錠剤、カプセ
ル剤、顆粒剤等、非経口用剤としては注射剤、坐
剤等を挙げることができる。 斯かる種々の投与単位形態中に配合される5−
フルオロウラシル類の量は5−フルオロウラシル
類の種類に応じて異なるので、特に限定すること
はできないが実際の臨床及び基礎的効果実験から
推定される臨床用量は1人1日当り5mg〜3000mg
が望ましい。さらに詳細に言えば、経口剤の場合
1日当り150mg〜1000mg、注射剤の場合は5mg〜
500mgが望ましい。ただし、投与量の範囲は患者
の年令、性別、及び症状によつて異なる。 次にここで製造された一般式〔〕で示される
化合物がウラシル誘導体である配合剤について薬
理効果を調べた。 移植後7日目のSarcoma−180固型腫瘍をメス
で径2〜4mmの細片に切り、JCL−ICR系マウス
(〓5週令、1群:8匹)の左窩部皮下に移植し
実験に供した。 腫瘍移植24時間後より1日1回、7日間薬剤を
連続経口投与し、10日目に腫瘍重量及び体重を測
定した。効果判定は、薬剤投与群と対照群の平均
腫瘍重量比(T/C)、及び体重変化率(投与開
始日と10日目の平均体重比)で比較した。体重変
化率は薬剤の毒性を示すバロメータである。ま
た、本発明の薬剤との比較の意味で、そのおのお
のの単独での効果、ウラシルとの併用の場合の効
果、及び現在市販されている抗腫瘍剤である1−
(2′−テトラヒドロフリル)−5−フルオロウラシ
ル(FT−207)についての効果をも調べた。な
お、5−フルオロウラシル類としてはN1−エト
キシメチル−5−フルオロウラシルを代表として
用いた。 これらの結果を表に示す。 【表】 表から明らかなように単独で用いたときより
も配合して用いた場合に抗腫瘍効果が増強され、
又、ウラシルを配合するより、ウラシル誘導体を
配合した方が効果はより強くなつている。 次に抗腫瘍剤の処方例を示す。 処方例 1 N1−(2′−テトラヒドロフリル)−5−フルオロ
ウラシル 200mg N1−n−ブトキシカルボニルウラシル 100mg 乳 糖 97mg 結晶セルロース 50mg ステアリン酸マグネシウム 3mg 上記配合割合で1カプセル当り450mgのカプセ
ル剤を調整する。 処方例 1 N1−エトキシメチル−5−フルオロウラシル
100mg N1−n−ブトキシカルボニルチミン 50mg 乳 糖 490mg コーンスターチ 350mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10mg 上記配合割合で1包当り1000mgの顆粒剤を調整
する。 処方例 3 N1−(2′−テトラヒドロフリル)−5−フルオロ
ウラシル 250mg N1−エトキシカルボニルチミン 250mg トリスアミノメタン 800mg 注射用蒸留水 適量 上記配合割合で1アンプル当り5mlの注射剤を
調整する。 処方例 4 N1,N2−ビス−(2′−テトラヒドロフリル)−5
−フルオロウラシル 1000mg N1−ベンゼンスルホニルウラシル 200mg ウイテブゾールW−35 1000mg 上記配合割合で1個当り2200mgの坐剤を調整す
る。 処方例1〜4で製造された薬剤について上記試
験方法に従いSarcoma−180固型腫瘍に対する抗
腫瘍効果を測定したところ、T/Cの値はいずれ
も0.1〜0.7であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中、R1及びR2は各々水素原子、臭素原子又
    はアルキル基を表わし、R3及びR4は各々水素原
    子、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル
    基又はアリールスルホニル基を表わす。但し、
    R3及びR4は同時に水素原子であることはなく、
    又R1、R2及びR4が水素原子の時R3はアルコキシ
    メチルではないものとする。 更に前記のアルキル基及びアルコキシ基は炭素
    原子数1乃至30の直鎖又は分枝鎖状基を表わす。〕
    で示されるピリミジン誘導体。
JP15996278A 1978-12-27 1978-12-27 Pyrimidine derivative, its preparation and antitumorigenic agent Granted JPS5587777A (en)

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