JPS6337130Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は比較的長尺のパイプの内周面に当接し
てこれを保持し、パイプの加工等に使用し、また
シート類巻取り用パイプ等の支軸として使用でき
るようにしたセンターチヤツクに関するもので、
心棒の長手方向複数個所にチヤツク装置を設け、
これを各独立に作動して緊締し得るようにしたも
のである。

次にその詳細を図示の実施例について説明する
と、１は本体外筒でその両端部には栓体２，３が
それぞれ螺着している。外筒１の外周面上下対応
位置には取付孔４，４が穿設され、これが長手方
向適当間隔に設けられている。各取付孔４，４に
は爪片５，５が第３図に示す如く断面円弧状の保
持片６に保持されて半径方向に出入自在に設けら
れ、その内方に突出する脚部は一側面を平らに削
りこれに凹凸条７が刻設されている（第２図）。
上記保持片６の鍔部６′は外筒１の取付孔４の段
部に嵌合しているが、この鍔部６′を外筒１に溶
着してもよい。８，８…は外筒１に内装して嵌装
されたスペーサで、各スペーサ８は隔板９を介し
外筒１内に右端部から左方に順次内装されてい
る。このスペーサ８には上記保持片６と爪片５の
貫通する通孔１０が穿設されている。而してこの
スペーサ８内には爪作動板１１が右端部において
は右側栓体３と爪片５の間、中間部においては隔
板９と爪片５の間にそれぞれ挟持されて回動自在
に嵌装され、爪片５の凹凸条７に対応して該爪作
動板１１の一面に刻設した渦巻形の凹凸条１２が
爪片５の凹凸条７に係合し、この爪作動板１１を
回動することにより各爪片５を外筒１から出没さ
せることができる。従つて爪片５と爪作動板１１
をもつてチヤツク装置Ａが構成され、このチヤツ
ク装置Ａが本体外筒１の長手方向適当間隔に設け
られる。

左右の栓体２，３の各中心部にはそれぞれ嵌合
孔１３，１４が穿設され、これには第４図に示す
如く周面の上下にそれぞれ軸方向に延出する縦長
の溝１５，１５を有する作動管１６が軸受１７，
１７を介し回動自在に嵌装されており、その右側
栓体３からの突出端部には回転用のつまみ１８が
止めねじ１９により取付けられている。また作動
管１６内にはねじ軸２０が作動管１６との間に所
定の間隙を存せしめて嵌装され、ねじ頭部２０′
とナツト２１をもつて両側のスラストベアリング
２２，２２を介し作動管１６に回動自在に取付け
られている。作動管１６は上記爪作動板１１にも
回動自在に嵌合している。

２３は連結駒で、作動管１６内に嵌合した胴部
２３ａがねじ軸２０に螺合し、上記作動管１６の
溝１５に摺動自在に貫通せしめた係合突起２３ｂ
がこの胴部２３ａにねじ止め２４されてなり、こ
の係合突起２３ｂが上記爪作動板１１内周面の対
応位置に設けた係合溝２５に係合するようになつ
ている。尚第１図において２６は右側栓体３に螺
着したキヤツプでこれにはセンタ孔２６′が穿設
されている。また２７は左側栓体２に螺着した保
持軸である。

次にこのセンターチヤツクの作用を説明する。
上述の如く爪作動板１１を回動することにより爪
片５が外筒１から突出或は退行するので、このセ
ンターチヤツクを保持されるべきパイプ内に挿入
し、キヤツプ２６を取外し、つまみ１８を回動す
れば作動管１６と連結駒２３を介し右端のチヤツ
ク装置Ａの爪作動板１１が回動して爪片５，５が
外筒１から突出し、保持されるべきパイプの内周
面に圧着してこれを支持する。

次につまみ１８を手指等で抑えて作動管１６を
固定しておき、ねじ軸２０をねじ頭２０′により
作動管１６に対し回動すれば、連結駒２３は作動
管１６の溝１５に案内されて左行し、隔板９の通
孔９′を通り次のチヤツク装置Ａの爪作動板１１
の係合溝２５に嵌合することができるので、再び
この位置で作動管１６を回動することにより、爪
作動板１１を介しその爪片５，５が外筒１から突
出し、保持されるべきパイプの内周面に圧着して
これを支持することができる。この際ねじ軸２０
は作動管１６と共に回動する。かくして上記操作
を繰返すことにより順次各チヤツク装置Ａを作動
してパイプを緊締保持することができる。またパ
イプを取外すときは、上記と反対の操作により各
チヤツク装置を左方から順次ゆるめて取外すこと
ができる。

本考案のセンターチヤツクは上述のように心棒
となるべき外筒１の長手方向複数個所にチヤツク
装置を設けてこれを作動管１６とねじ軸２０によ
り各独立に作動して緊締できるようにしたから、
保持すべきパイプの全長にわたり均等な力でこれ
を保持し得る実用的な効果を有している。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案のセンターチヤツクの１実施例を
示し、第１図は縦断正面図、第２図は第１図にお
けるＸ−Ｘ線断面図、第３図は爪片の平面図、第
４図は作動管の平面図である。 １……外筒、２，３……栓体、Ａ……チヤツク
装置、５……爪片、６……保持片、８……スペー
サ、９……隔板、１１……爪作動板、１６……作
動管、２０……ねじ軸、２１……ナツト、２２…
…スラストベアリング、２３……連結駒、２６…
…キヤツプ、２７……保持軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体外筒１の外周面適当間隔に爪片５を半径方
   向に出入自在に設けて該爪片５の内方突出脚部の
   １側面に円弧状の凹凸条７を刻設すると共に、上
   記外筒１内には爪作動板１１を回転自在に嵌装
   し、該爪作動板１１の対応面に刻設した渦巻形の
   凹凸条１２を上記爪片５の凹凸条７に係合せしめ
   てチヤツク装置Ａを構成し、該チヤツク装置Ａを
   上記本体外筒１の長手方向適当間隔に配設すると
   共に上記外筒１内には軸方向に延出する縦長の溝
   １５を周面に有する作動管１６を上記爪作動板１
   １を貫通して回動自在に嵌装し、該作動管１６内
   にはねじ軸２０を回動自在に嵌装してこれに連結
   駒２３を螺合せしめ、該連結駒２３に突設した係
   合突起２３ｂを上記作動管１６の溝１５を貫通し
   て上記爪作動板１１の内周面に設けた係合溝２５
   に摺動自在に係合せしめ、上記作動管１６を回動
   することにより上記爪作動板１１を介し上記爪片
   ５を外筒１から出没せしめ、該作動管１６に対し
   上記ねじ軸２０を回動することにより上記連結駒
   ２３が長手方向に移動して他のチヤツク装置Ａの
   爪作動板１１の係合溝２５に係合し得るようにし
   たことを特徴とするセンターチヤツク。