JPS6337051Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は密閉式回転濾過機に関し、更に詳細に
は濾過槽を垂直方向に所要の速度で回転させるこ
とができるようになした密閉式回転濾過機に係わ
る。

密閉式濾過機は、濾過槽の上部供給口から供給
した原液を濾過槽内に配設したスクリーンを通し
て固液分離し、濾過した液体を底部排出口から次
工程に送るものである。また他方固形分は濾過槽
内の底板上にケーキとして堆積されるが、この堆
積されたケーキは溶剤を入れてスラリー状として
底部排出口から排出するものである。しかし、こ
のケーキの排出は、溶剤を入れてもケーキが分解
しにくい為に短時間のうちに完全にこれを行うこ
とは困難である。

本考案は斯かる点に鑑みなされたものであつ
て、濾過槽を垂直方向に所要の速度で回転させる
ことにより、濾過槽内の溶剤を波打たせ、波打ち
の衝撃によつてケーキを崩壊し、もつてケーキの
排出に要する時間を短縮せんとするものである。

以下、本考案を図示した実施例に即して更に詳
細に説明する。

図中、１は濾過槽であり、胴部２と蓋部３と底
部４とからなる。また蓋部３には原液供給口５と
底部４には排液口６が夫々設けられている。７は
胴部２の下端部に該胴部の軸線と直交する方向に
設けた底板であり、後記スクリーンの対応する箇
所に透孔８，８…が穿設されている。９，９…は
前記底板７上に胴部２の軸線と平行して設けられ
た複数のスクリーンであり、受枠１０をもつて胴
部２内に固定されている。１１，１１は胴部２の
側面中央部に水平方向に突設した回転軸であり、
基台１２上に立設した支脚１３，１３の上端に設
けた軸受１４，１４をもつて回転自在に支承され
ている。且つまた該回転軸１１，１１のうちの一
方は、基台１２上に設置されたモータ１５と連設
する減速機１６と連結されている。これによりモ
ータ１５の駆動によつて回転軸１１を回転させ、
もつて濾過槽１を垂直方向に所要の速度で回転さ
せるものである。その他図中１７は胴部２に設け
た覗窓、１８はケーキ、１９は溶剤を示す。

次に上記構成からなる本考案の作用態様につい
て説明する。

従来通りに濾過を行うと、濾過された液体は排
液口６から次工程に送られ、底板７上には第１図
の如くケーキ１７が堆積する。この場合において
排液口６を遮断し、原液供給口５から溶剤１９を
入れてモータ１５を作動すると、回転軸１１，１
１が減速機１６を介して所要速度に減速回転す
る。尚回転速度は濾過槽１内の溶剤が波打つ程度
とする。これにより濾過槽１が所要の速度で垂直
方向に回転し、濾過槽１が逆になつたときに溶剤
１９が蓋部３側に移動し、更に回転すると蓋部３
側に移動していた溶剤１９が激しくケーキ１８に
波打ち、衝撃を与えるものである。したがつてこ
れによりケーキ１８は従来の溶剤のみによる場合
に比して極めて短時間のうち崩壊させることがで
きる。そしてこのスリラー状となつたケーキは濾
過槽１を回転させてその原液供給口から次の工程
に送られるのである。

本考案は上記の如き構成、作用であるから、濾
過槽を垂直方向に所要の速度で回転させて、濾過
槽内の溶剤を波打たせ、底板上に堆積したケーキ
に衝撃を与えて崩壊を早め、もつてケーキの排出
時間を極めて短縮することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は正面図、第２図は平面図、第３図は胴
部の中央縦断面図、第４図は胴部の平面図であ
る。 １……濾過槽、２……胴部、３……蓋部、４…
…底部、５……原液供給口、６……排液口、７…
…底板、８……透孔、９……スクリーン、１１…
…回転軸、１２……基台、１３……支脚、１４…
…軸受、１５……モータ、１６……減速機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部にその軸線と平行して複数のスクリーンを
   配設し且つ下端部に該スクリーンと対応する箇所
   に透孔を穿設した底板を設けた胴部と、原液供給
   口を設けた蓋部と、排液口を設けた底部とからな
   る濾過槽の胴部の側面に水平方向に回転軸を突設
   し、該回転軸を基台上に立設した支脚の上端に設
   けた軸受によつて回転自在に支承すると共に、該
   回転軸を基台上に設置した駆動装置に連結して所
   要の速度で回転するようになし、もつて濾過槽を
   垂直方向に所要の速度で回転可能となした密閉式
   回転濾過機。