JPS6336753B2 - - Google Patents

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JPS6336753B2
JPS6336753B2 JP58121190A JP12119083A JPS6336753B2 JP S6336753 B2 JPS6336753 B2 JP S6336753B2 JP 58121190 A JP58121190 A JP 58121190A JP 12119083 A JP12119083 A JP 12119083A JP S6336753 B2 JPS6336753 B2 JP S6336753B2
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JP
Japan
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fermentation
volatile substances
tank
paragraph
temperature
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JP58121190A
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JPS6012988A (ja
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Toyoyasu Saida
Kazuo Matsumura
Hironori Ishibashi
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SHINNENRYOYU KAIHATSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Original Assignee
SHINNENRYOYU KAIHATSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Publication date
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Priority to JP58121190A priority Critical patent/JPS6012988A/ja
Publication of JPS6012988A publication Critical patent/JPS6012988A/ja
Publication of JPS6336753B2 publication Critical patent/JPS6336753B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、アルコール、エーテル、ケトンな
どの揮発性物質が醗酵生産される場合に、醗酵が
効率よく進行させられ、更に生成した揮発性物質
が醗酵液より安定して連続的に回収される醗酵生
産方法に関するものである。
一般に、微生物利用の醗酵による揮発性物質生
産方法は、常温、常圧付近において生産が遂行さ
れる利点を有するが、生産は長時間を要し、生産
物濃度小であり、しかも第1図に示される通り、
生産物濃度が上昇するに従つて、生産速度が急激
に低下する欠点がある。
更に、生産物濃度小であることにより、その濃
縮分離に多大のエネルギーを必要とする欠点があ
る。
現状では、醗酵時放出熱エネルギーは、シヤワ
ークーラー、フラツシユクーラーまたは冷却コイ
ルなど各種の冷却器により、無為に廃棄されてい
る。
そこで、これら不利益を解決するために種々の
方法が提案されている。
USP2440925および特開昭57−2685は、醗酵槽
とフラツシユ槽を組み合わせた方法である。
これらの方法は、フラツシユ槽が減圧されるの
で、醗酵槽の非凝縮性ガスの大部分は醗酵槽の排
出ガスとして既に分離されており、醗酵槽が減圧
される方法に比較して、減圧負荷は幾分減少する
が、依然、醗酵液中には飽和溶存分と微細気泡と
して存在する非凝縮性ガスが、かなりの量含有さ
れており、抽気用動力消費は多大である。この微
細気泡は微生物と接触状態にあるものが、液相か
ら分離され難く、特に減圧下において顕著に発泡
を促進し、蒸発分離を甚しく阻害する。従つて、
装置の連続的安定運転が困難となる欠点がある。
また、これらの方法にあつては、フラツシユ槽
へ供給される醗酵液中に、微生物を存在させてい
るため、その活性を、低下させない温度範囲にお
いてのみ、蒸発分離は可能という制約がある。
更に、フラツシユ槽において減圧下に揮発性物
質を抽出する方法にあつては、熱回収に若干の改
良が提案されている。
例えば、ATPAL法(ケミカル・エイジ1980年
11月21日号11頁)、特開昭55−120791あるいは特
開昭58−56688の方法などであるが、これらの方
法においても、前記の欠点は排除されていない。
前記、特開昭55−120791の方法は、醗酵液をフ
ラツシユ槽へ供給する前に醗酵液から微生物を分
離し、微生物含有液は醗酵槽へ返還し、微生物不
含有液は蒸発器へ供給してエタノールを蒸発分離
する方法である。
この方法では、第1蒸発器での温度は特に制限
していないが、エタノール蒸気と非凝縮性ガスが
分離された醗酵液の大部分を醗酵槽へ直接、供給
するため第1蒸発器が醗酵温度より高温で運転さ
れる場合には、醗酵槽内の醗酵温度の制御が困難
となるとともに微生物の活力を低下させる要因と
もなる。従つて、醗酵液を醗酵槽に供給する前に
醗酵液の温度を醗酵温度以下に降下させる必要が
ある。逆に、第1蒸発器が醗酵温度以下で運転さ
れる場合には、エタノールの回収効率を良くする
ために、より減圧下で操作することが必要となり
前記フラツシユ醗酵と同様、減圧負荷が増大する
ことになる。従つて、非凝縮性ガスに起因する発
泡が生じ装置の連続的安定運転が困難となるなど
の欠点を有している。
一方、微生物として固定化微生物を使用する醗
酵生産方法が種々提案されているが、醗酵槽中の
生産物濃度が増大された場合には、第1図が示す
ように、微生物の生産能力は低下し、大生産能力
設備においては、醗酵熱除去が困難となる。ま
た、この場合には醗酵熱を生成揮発性物質の分離
用エネルギーとして有効利用することについて好
ましい提案がない。
発明者らは、前述の要解決事項と、種々の対策
を検討した結果、微生物の活力低下がなく、所望
揮発性物質の生産性大であり、所要エネルギーは
節約され、安定運転状態の維持性能良好な醗酵生
産方法を構成し得た。
この発明の方法は、醗酵槽から抽出され、微生
物は分離されて得られた微生物不含有の醗酵液が
加熱されることにより、この液中に存在する揮発
性物質および非凝縮性ガスが液相より蒸発分離さ
せられて揮発性物質は回収され、次いで、減圧下
に残存揮発性物質が蒸発分離させられ、醗酵液の
温度は醗酵温度以下に降下し、醗酵液の全量ある
いは部分量が原醗酵槽あるいは他の醗酵槽へ供給
され、醗酵が継続させられる醗酵生産方法であ
る。
この発明の方法において、アルコール、エーテ
ル、ケトンその他の揮発性物質を生産するに際
し、原料物質を醗酵させる微生物として固定化微
生物、凝集性微生物または浮遊性微生物などが使
用されて醗酵させられ、所望醗酵段階で、微生物
は醗酵液から分離されるが、微生物として凝集性
微生物または浮遊性微生物を使用した場合は、例
えば遠心分離、濾過または沈降分離などの分離手
段に付して分離される。分離された微生物は醗酵
槽へ返還され、微生物不含有の醗酵液は熱交換器
付属の蒸発器に供給されて加熱され、揮発性物質
と非凝縮性ガスが蒸発させられ、揮発性物質は回
収される。この加熱蒸発時には、微生物は醗酵液
に含有されていないため、および、その後直接的
に醗酵槽へ返還されないため加熱蒸発の圧力およ
び温度の条件決定は自由である。加熱蒸発が高圧
下とされるならば、回収された揮発性物質は、空
冷または水冷などの容易な手段により凝縮させら
れ、高回収率が可能となるが、高位の加熱源が必
要となり、耐圧装置が必要となる。加熱蒸発が低
圧下とされるならば、揮発性物質は冷凍機使用の
冷却によらなければ凝縮回収困難となるが、低位
の加熱源で充分であり、耐圧装置は不要となる。
この発明の方法によれば、揮発性物質の種類そ
の他に対応して加熱蒸発条件が自由に決定され
る。
エタノール生産その他の場合、圧力0.8〜
1.2atmにおいては温度75〜105℃または圧力1.2〜
10atmにおいては温度95〜180℃の範囲内が、最
も好ましい加熱蒸発の圧力および温度条件であ
る。
加熱蒸発の圧力および温度の条件決定が、自由
となるため物質収支および熱収支の関係からも醗
酵槽から抽出される醗酵液量は任意に決定され、
揮発性物質回収率も自由に決定され得る。
揮発性物質の凝縮回収は加熱蒸発処理と同様圧
力条件下に遂行されることが一般的であるが、勿
論、変更可能である。
この加熱蒸発に、沸騰状態にされない条件下の
薄膜蒸発も適当である。
この加熱蒸発によつて、非凝縮性ガスの実質的
に全量が、醗酵液より分離されるため、後続の減
圧下の蒸発時に、甚しく困惑させられる発泡によ
る障害あるいは真空発生装置の減圧負荷は顕著に
低減される。
次に、醗酵液は減圧蒸発槽において残余の揮発
性物質が蒸発させられて回収され、その温度が降
下する。
醗酵液は減圧蒸発槽供給前に、加熱蒸発前の醗
酵液と熱交換させられ冷却されて、更に真空発生
装置の減圧負荷の低減が可能となる。
減圧蒸発槽流出の醗酵液は、醗酵温度以下に降
下しており、醗酵槽に供給されて、醗酵温度が制
御される。
この発明の方法によれば、醗酵熱は完全に揮発
性物質の蒸発に利用される。
減圧蒸発槽の減圧程度は醗酵温度と関連するが
20〜720mmHg好ましくは、20〜200mmHgの範囲内
である。
脱水その他の手段を有する後続の工程によつて
加熱蒸発槽流出蒸発気と減圧蒸発槽流出蒸発気よ
り揮発性物質が収得され、減圧蒸発槽流出の醗酵
液は、その全部あるいは一部が原醗酵槽あるいは
他の醗酵槽へ供給され、醗酵が継続させられる。
この発明の方法により、微生物活動が、阻害さ
れない好適条件下の醗酵が続行させられ、生産物
の醗酵槽外への安定した連続的抽出が可能であ
り、抽出量および生産物濃度ともに自由に決定さ
れ、高生産性が保証される。
次に、この発明の方法が実施される態様例を図
面に基づき更に詳細に説明する。
第2図はこの発明の一実施態様の工程図であ
り、グルコールを含む醗酵原料水溶液がライン9
から醗酵槽1へ供給されて連続的に醗酵され、揮
発性物質と主としてCO2である非凝縮性ガスが生
産される。非凝縮性ガスの大部分は醗酵槽1から
ライン10によつて排出される。
一方、所望濃度まで醗酵された醗酵液は醗酵槽
1から抽出されてライン11から微生物分離器2
へ供給され、醗酵液と大部分が微生物からなる分
離液とに分離される。分離液はライン12から醗
酵槽1へ返還され、醗酵が継続させられる。微生
物が分離された醗酵液はライン13から蒸発槽3
へ供給されて加熱され、揮発性物質および非凝縮
性ガスは蒸発分離されて、ライン14から排出さ
れ、揮発性物質は回収される。
蒸発槽3流出の醗酵液はライン15から減圧蒸
発槽4へ供給され、醗酵液中に残存する揮発性物
質は減圧下に蒸発させられ、ライン16から排出
回収される。
減圧蒸発槽4において温度が降下した減圧蒸発
槽4流出の醗酵液は、ライン17からライン32
を経由して醗酵槽1へ供給され、醗酵が継続させ
られるが、必要に応じライン18から排出または
次工程の他の醗酵槽へ供給することもできる。
第3図は固定化微生物醗酵槽を用いたこの発明
の一実施態様の工程図である。
第1固定化微生物醗酵槽35から抽出され、固
定化微生物を含有しない醗酵液はライン11から
熱交換器6へ供給され、ライン15から供給され
る蒸発槽3流出の高温の醗酵液と熱交換させら
れ、加温されてライン19から蒸発槽3へ供給さ
れる。
醗酵液は蒸発槽3で加熱され、醗酵液中の揮発
性物質および非凝縮性ガスは蒸発分離されライン
14から排出され、揮発性物質は回収される。
蒸発槽3流出の醗酵液はライン15から熱交換
器6へ供給され、固定化微生物醗酵槽35から抽
出され、ライン11によつて供給される醗酵液と
熱交換器6で熱交換させられるとともに温度が降
下させられ、ライン20から減圧蒸発槽4へ供給
される。この醗酵液は熱交換により温度が降下さ
せられているため減圧蒸発槽4を減圧するために
要する真空発生装置の減圧負荷を低減することが
できる。
また、固定化微生物醗酵槽を使用することによ
り第1固定化微生物醗酵槽35から抽出される醗
酵液中には微生物は存在せず、従つて、微生物分
離器を省略することができる。
第4図は固定化微生物醗酵槽を2基使用したこ
の発明の一実施態様の工程図である。
第1固定化微生物醗酵槽35から抽出された醗
酵液は蒸発槽3で揮発性物質および非凝縮性ガス
が蒸発分離され、次に、減圧蒸発槽4で揮発性物
質が分離されるとともに温度が降下させられ、ラ
イン17から第2固定化微生物醗酵槽36へ供給
され、醗酵が継続させられる。
第2固定化微生物醗酵槽36から排出される、
主としてCO2である非凝縮性ガスはライン24か
らライン10へ供給され、第1固定化微生物醗酵
槽35からライン10によつて排出される、主と
してCO2である非凝縮性ガスと混合され、スクラ
ツバー7へ供給される。
スクラツバー7において、ライン10からスク
ラツバー7へ供給される非凝縮性ガスに同伴して
いる揮発性物質は、ライン22から供給される吸
収剤に吸収されて、ライン23から排出回収さ
れ、非凝縮性ガスはライン21から排出される。
第2固定化微生物醗酵槽36で所望醗酵濃度ま
で醗酵した醗酵液はライン25から次工程へ供給
され、揮発性物質が分離回収されるが、蒸発槽3
へ供給してもよい。
第5図は醗酵槽へ供給される実質的に揮発性物
質を含有しない減圧蒸発槽4流出の醗酵液を吸収
剤として使用し、醗酵槽1および蒸発槽3から排
出される非凝縮性ガスに同伴している揮発性物質
を回収するこの発明の一実施態様の工程図であ
る。
醗酵槽1から抽出され、微生物分離器2で微生
物が分離された醗酵液は蒸発槽3へ供給され、醗
酵液中の揮発性物質および非凝縮性ガスはライン
14から冷却器34へ供給され、揮発性物質は凝
縮されてライン29から排出回収され、非凝縮性
ガスはライン30からスクラツバー8へ供給され
る。
蒸発槽3流出の醗酵液はライン15から減圧蒸
発槽4へ供給され、醗酵液中に残存する揮発性物
質は分離され、ライン16から排出回収される。
減圧蒸発槽4流出の醗酵液はライン17からラ
イン32を経由して醗酵槽1へ供給されるが、ラ
イン17からその1部が抜き出されて、ライン3
3からスクラツバー8へ供給され、ライン30か
ら供給される非凝縮性ガスと接触させられ、冷却
器9で凝縮されずに非凝縮性ガスに同伴している
揮発性物質を吸収回収し、ライン22からスクラ
ツバー7へ供給される。一方、非凝縮性ガスはス
クラツバー8からライン31によつて排出され
る。
スクラツバー7へ供給された醗酵液は醗酵槽1
から排出され、ライン10からスクラツバー7へ
供給される非凝縮性ガスと接触させられ、非凝縮
性ガスに同伴している揮発性物質を吸収回収し、
ライン26から醗酵槽1へ返還される。
一方、非凝縮性ガスはスクラツバー7からライ
ン21によつて排出される。
つぎにこの発明を実施例を用いて更に詳細に説
明する。
実施例 1 第2図に従つてエタノール醗酵をおこなつた。
容積22の醗酵槽へグルコース28.8重量%を含
む醗酵原料水溶液を毎時4700g供給した。醗酵槽
内はパン酵母40g/を含み、温度は35℃となつ
た。醗酵槽からパン酵母とエタノール濃度6.0重
量%の醗酵液を毎時14100g抽出し、遠心分離器
へ供給した。パン酵母200g/を含む分離液
2820gは醗酵槽へ返還した。パン酵母不含有の醗
酵液11280gは蒸発槽へ供給した。蒸発槽の温度
を94℃に設定したところ、圧力は0.86atmであつ
た。蒸発槽からエタノール濃度28.4重量%を含む
蒸気を毎時1965g得た。
次に、醗酵液を38mmHgに減圧した減圧蒸発槽
へ供給したところ、醗酵液は蒸発潜熱を奪われて
32℃に降下した。減圧蒸発槽からエタノール濃度
8.5重量%を含む蒸気を毎時2250g得た。蒸発槽
および減圧蒸発槽から回収されるエタノール水溶
液量は3585gとなりエタノール濃度は18.9重量%
であつた。減圧蒸発槽で温度が降下させられた醗
酵液を醗酵槽へ供給した。
この結果、醗酵槽内は温度35±0.5℃、エタノ
ール濃度6±0.2重量%に保持することができた。
比較例 1 第2図に従つてエタノール醗酵をおこなつた。
蒸発槽は温度60℃、圧力0.19atmに設定し、そ
の他は実施例1と同じ条件で運転した。
蒸発槽において発泡が生起し、連続的運転が困
難であつた。
揮発性物質は減圧の蒸気なので凝縮温度が低
く、付属の冷却機では温度を充分降下させられず
凝縮効率が低下し、従つてエタノール回収率は低
下した。
実施例 2 第2図に従つてエタノール醗酵をおこなつた。
蒸発槽は温度170℃、圧力7.8atmに設定し、そ
の他は実施例1と同じ条件で運転した。エタノー
ル生産性は実施例1と略同じであつた。
比較例 2 第2図に従つてエタノール醗酵をおこなつた。
蒸発槽は温度181℃、圧力10.6atmに設定し、
その他は実施例1と同じ条件で運転した。エタノ
ール生産性および凝縮器の冷却水による凝縮効率
は実施例2と略同じであつた。
しかしながら、蒸発槽温度を181℃に加温する
には実施例2に比較し、さらに高圧の蒸気が必要
であり実用上問題がある。また、醗酵液を蒸発槽
へ供給するために加圧が必要となりエネルギー消
費増加となる。
実施例 3 第3図に従つてエタノール醗酵をおこなつた。
固定化酵母を充填した容積20の流動層タイプ
固定化微生物醗酵槽へ32.0重量%のグルコースを
含む醗酵原料水溶液を毎時4700g供給した。醗酵
槽から温度30℃、エタノール濃度約4.0重量%で
実質的に酵母を含有しない醗酵液を抽出した。蒸
発槽は温度110℃に設定したところ、圧力は
1.42atmであつた。蒸発槽からエタノール濃度
23.1重量%を含む蒸気を毎時2900g得た。
次に、醗酵液を熱交換器へ供給して醗酵槽から
抽出された醗酵液と熱交換したところ、醗酵液は
70℃に降下した。この醗酵液を29mmHgに減圧し
た減圧蒸発槽へ供給したところ、醗酵液は28℃に
降下した。減圧蒸発槽からエタノール濃度7.5重
量%を含む蒸気を毎時1053gを得た。
比較例 3 第3図に従つてエタノール醗酵をおこなつた。
実施例3と同じグルコース32.0重量%を含む醗
酵原料水溶液を用い、醗酵槽内のエタノール濃度
が約10重量%となるように醗酵原料水溶液の量を
制御したところ、1567gとなつた。蒸発槽の温度
を110℃に設定したところ、圧力は1.43atmとな
つた。
この結果、蒸発槽からエタノール濃度38.0重量
%を含む蒸気を毎時598g得た。減圧蒸発槽の温
度および圧力の条件は実施例3と同じとした。減
圧蒸発槽からエタノール濃度12.1重量%を含む蒸
気を毎時184g得た。エタノール生産性は実施例
3の約1/3となつた。
この結果、醗酵槽内のエタノール濃度によつて
エタノール生産性は大きく左右されることが判明
した。
実施例 4 第4図に従つてエタノール醗酵をおこなつた。
容積10の第1固定化微生物醗酵槽35および
容積15の第2固定化微生物醗酵槽36からそれ
ぞれ排出される、大部分が非凝縮性ガスである排
出ガスをスクラツバー7へ供給した。吸収剤とし
てライン22から水を毎時200供給し、非凝縮
性ガスに同伴しているエタノールを吸収させ、ラ
イン23から回収したところ、非凝縮性ガスに同
伴しているエタノール量の90%を回収することが
できた。この量は100%エタノールに換算すると
毎時1.1gである。第1固定化微生物醗酵槽35
へグルコース20重量%を含む醗酵原料水溶液を毎
時5000g供給した。第1固定化微生物醗酵槽から
エタノール濃度5.3重量%を含む醗酵液を抽出し
た。蒸発槽の圧力を0.86atmに設定したところ、
温度は96℃となつた。蒸発槽からエタノール濃度
28.4重量%を含む蒸気を毎時810g得た。醗酵液
は圧力38mmHgの減圧蒸発槽へ供給され、32℃に
降下した。減圧蒸発槽からエタノール濃度8.5重
量%を含む蒸気を毎時70g得た。
醗酵液は第2固定化微生物醗酵槽36へ供給さ
れ、醗酵が継続された。第2固定化微生物醗酵槽
ではエタノール濃度7.3重量%を含む醗酵液とな
り第2固定化微生物醗酵槽から毎時3620gの醗酵
液を抽出することができた。
比較例 4 第4図に従つてエタノール醗酵をおこなつた。
第1固定化微生物醗酵槽35へグルコース20.0
重量%を含む醗酵原料水溶液を毎時1250g供給し
た。蒸発槽は温度38℃、圧力1.0atm、減圧蒸発
槽は温度38℃、圧力760mmHgに設定した。第2固
定化微生物醗酵槽36から抽出される醗酵液のエ
タノール濃度は約10.0重量%とし、第2固定化微
生物醗酵槽36においてグルコースの略全量を醗
酵させる条件で運転した。
この結果、第2固定化微生物醗酵槽36のエタ
ノール濃度が高いために醗酵障害が生起し、エタ
ノールの醗酵生産性は実施例4の1/4となつた。
実施例 5 第5図に従つてエタノール醗酵をおこなつた。
微生物は凝集性酵母を用いた。容積22の醗酵
槽へグルコース20.0重量%を含む醗酵原料水溶液
を毎時5000g供給した。醗酵槽1から排出され
る、大部分が非凝縮性ガスである排出ガスをスク
ラツバー7へ供給し、非凝縮性ガスに同伴してい
るエタノールを回収した。
一方、醗酵槽1からエタノール濃度6.0重量%
を含み、凝集性酵母を50g/含む醗酵液を抽出
し、微生物分離器2で凝集性酵母を沈降分離し
た。凝集性酵母が分離された醗酵液を蒸発槽へ毎
時24000g供給した。蒸発槽の温度を110℃に設定
したところ、圧力は1.43atmとなつた。蒸発槽か
らエタノールを含む蒸気が冷却器9へ供給され、
凝縮されてエタノール濃度38.0重量%を含む凝縮
液を毎時875g得た。次に醗酵液を38mmHgに減圧
されている減圧蒸発槽へ供給した。醗酵液は32℃
に降下した。エタノール吸収剤として減圧蒸発槽
流出の醗酵液をスクラツバー8へ毎時21902g供
給した。醗酵液はスクラツバー8およびスクラツ
バー7で非凝縮性ガスに同伴しているエタノール
を吸収回収し醗酵槽1へ返還された。
この結果、回収されたエタノールは100%エタ
ノール換算で毎時約2gとなつた。
比較例 5 第5図に従つてエタノール醗酵をおこなつた。
蒸発槽および減圧蒸発槽それぞれの温度、圧力
条件は実施例5と同じとした。減圧蒸発槽流出の
醗酵液はエタノール吸収剤としてスクラツバー8
およびスクラツバー7へ供給せずに全量を醗酵槽
へ返還した。ライン21およびライン31におけ
る非凝縮性ガスに同伴するエタノール量を測定し
たところ、100%エタノール換算で毎時2.5gであ
つた。
この結果、実施例5では非凝縮性ガスに同伴し
ているエタノールの80%を回収できたことにな
る。
実施例 6 第3図に従つてアセトン、ブタノール醗酵をお
こなつた。
微生物として固定化微生物を使用した。容積
100の第1固定化微生物醗酵槽へ、キシロース
6.0重量%を含む醗酵原料水溶液を供給した。第
1固定化微生物醗酵槽からアセトン、ブタノール
およびエタノール合わせて約0.5重量%を含む醗
酵液を抽出した。醗酵液を熱交換器6で蒸発槽流
出の醗酵液と熱交換させ、圧力1.5atm、温度110
℃の蒸発槽へ供給した。蒸発槽からアセトン、ブ
タノールおよびエタノール合わせて30重量%の蒸
気を毎時670g得た。蒸発槽流出の醗酵液は熱交
換器6で第1固定化微生物醗酵槽抽出の醗酵液と
熱交換させられ、70℃に降下した。
次に、醗酵液は圧力30mmHgの減圧蒸発槽へ供
給され、29℃に降下した。減圧蒸発槽からアセト
ン、ブタノールおよびエタノール合わせて5.0重
量%を含む蒸気を毎時1900g得た。
比較例 6 第3図に従つてアセトン、ブタノール醗酵をお
こなつた。
蒸発槽および減圧蒸発槽それぞれの温度、圧力
条件は第1固定化微生物醗酵槽と同じそれぞれ30
℃、1atmで運転した。
キシロースの大部分が醗酵される条件下では生
産物濃度が約1.6重量%となり、生産物による醗
酵阻害が生起した。生産性は実施例6の約1/4で
あつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はエタノール濃度と、エタノール比生産
速度との関係が示されるグラフである。エタノー
ル比生産速度は、微生物の単位重量当りのエタノ
ールの単位時間内生産量である。第2図、第3
図、第4図および第5図は、この発明の実施態様
例を示す概略図である。 1……醗酵槽、2……微生物分離器、3……蒸
発槽、4……減圧蒸発槽、6……熱交換器、7…
…スクラツバー、8……スクラツバー、9〜33
……ライン、34……冷却器、35……第1固定
化微生物醗酵槽、36……第2固定化微生物醗酵
槽。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 揮発性物質を醗酵生産するに際し、醗酵槽か
    ら抽出され、微生物を実質的に含有しない醗酵液
    が加熱蒸発させられ、該醗酵液中の揮発性物質お
    よび非凝縮性ガスが気相に移行させられて分離回
    収され、次いで、醗酵液中の残余の揮発性物質が
    減圧蒸発させられて回収され、醗酵液の温度が醗
    酵温度以下へ降下させられ、原醗酵槽あるいは他
    の醗酵槽へ供給され、醗酵が継続させられること
    を特徴とする揮発性物質の醗酵生産法。 2 加熱蒸発帯域流出の醗酵液が減圧蒸発帯域へ
    供給される前に加熱蒸発前の醗酵液と熱交換され
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 微生物として固定化微生物が使用される特許
    請求の範囲第1項または第2項記載の方法。 4 微生物として凝集性微生物または浮遊性微生
    物が使用され、抽出された醗酵液の加熱前に微生
    物が醗酵液から分離され、醗酵槽へ返還される特
    許請求の範囲第1項または第2項記載の方法。 5 醗酵液の加熱蒸発が0.8〜1.2atm・75〜105℃
    または1.2〜10atm・95〜180℃の範囲内である特
    許請求の範囲第1項、第2項、第3項または第4
    項記載の方法。 6 醗酵液の減圧蒸発が20〜200mmHg・25〜65℃
    の範囲内である特許請求の範囲第1項、第2項、
    第3項、第4項または第5項記載の方法。 7 減圧蒸発帯域流出液が、醗酵槽排出ガスおよ
    び/もしくは加熱蒸発帯域ガス凝縮器流出ガス中
    の、揮発性物質の吸収液として使用され、次いで
    醗酵槽へ返還される特許請求の範囲第1項、第2
    項、第3項、第4項、第5項または第6項記載の
    方法。 8 揮発性物質がアルコールであり、醗酵槽中の
    アルコール濃度が、8%以下に維持される特許請
    求の範囲第1項、第2項、第3項、第4項、第5
    項、第6項または第7項記載の方法。
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