JPS6333959Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、横型連続炉における鋼帯の炉内支持
装置に関するものである。

（従来技術とその問題点） 従来、横型連続炉における鋼帯の炉内支持装置
としては種々の形式のものが提案されている。

たとえば、特公昭55−16211号公報で示される
ように、支持ロールをアスベストロールとすると
ともに、この支持ロールの寿命の延長を図るため
の下面を覆う防熱壁と、この防熱壁により形成さ
れる凹部に冷却パイプを配設したものがある。

しかしながら、このものでは、アスベストロー
ルの保守管理が繁雑であるばかりか、防熱壁の水
冷損失が大きく、かつ、ロールに付着したスケー
ルにより鋼帯が損傷するという問題点を有する。

一方、鋼帯表面のすり傷を防ぐ等の点から静圧
を利用したフロータを使用することもあるが、こ
のフロータシステムは、ダクト、ノズル、フアン
等に金属を使用するため、炉内温度が850℃以上
の高温である場合には適用することができないと
いう問題点を有する。

（問題点を解決すべき手段） 本考案は、前記従来の問題点を解決するため
に、横型連続炉における鋼帯の炉内支持装置を、
鋼帯側に凸状湾曲面を有するとともに、前記湾曲
面部に多数の気体噴出孔を形成したセラミツク製
ノズルと、このセラミツク製ノズル内に炉内雰囲
気を昇圧して供給する耐熱性フアンを備えた噴流
気体供給手段とで構成したものである。

（実施例） つぎに、本考案を一実施例である図面にしたが
つて説明する。

第２図は、カテナリー型炉１における鋼帯２の
支持装置３に、本考案を適用した場合を示す。

前記支持装置３は、第１図，第３図に示すよう
に、上面（鋼帯側）に凸状湾曲面５を有するとと
もに、炉底に立設したノズル支持部材８で炉幅方
向に支持された筒状のセラミツク製ノズル４と、
このノズル４内に炉内雰囲気を供給する耐熱性フ
アン１０を備えた噴流気体供給手段９とからな
る。

そして、前記ノズル４の凸状湾曲面５の付近に
は、多数の小孔６が設けられるととともに、両側
には鋼帯２側に向かつて長手方向に突出した突出
部７が設けられている。

一方、前記高温フアン１０のブレード（図示せ
ず）もセラミツク製となつており、その吸い込み
部は炉内に、吐き出し部は前記ノズル４の中空室
４ａにそれぞれ循環ダクト１１により連通してい
る。

したがつて、前記高温フアン１０を駆動して炉
内の高温雰囲気を昇圧してノズル４に供給する
と、高温雰囲気は小孔６から噴出し、鋼帯２はこ
の噴出雰囲気により非接触で支持されることにな
る。

なお、前記突出部７は必ずしも必要でないが、
突出部７を設けると、鋼帯２を静圧で支持するこ
とができる。

（考案の効果） 以上の説明で明らかなように、本考案によれ
ば、鋼帯の支持は、耐熱性のセラミツク製からな
るノズルにより非接触で支持するため、ロールの
ピツクアツプ現象による傷の発生がないばかり
か、水冷構造でないため、水冷損失がなく、燃料
原単位の軽減となり、炉長の短縮も可能となる。

なお、凸湾曲面部を鏡面仕上げとすれば、鋼帯
が、万一ノズルに接触しても傷の発生を極力抑え
ることができる。

また、高温フアンのブレードは、必ずしもセラ
ミツク製に限らないが、セラミツク製とすれば、
炉内雰囲気が1000℃以上の場合にも適用すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の要部拡大断面図、第２図は
本考案を適用したカテナリー型炉の概略断面図
で、第３図は第２図の−線断面図である。 １〜カテナリー型炉、２〜鋼帯、３〜支持装
置、４〜ノズル、５〜湾曲面、６〜小孔、１０〜
フアン、１１〜循環ダクト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 鋼帯側に凸状湾曲面を有するとともに、前記
   湾曲面部に多数の気体噴出孔を形成したセラミ
   ツク製ノズルと、炉内雰囲気を昇圧して前記セ
   ラミツク製ノズル内に供給する耐熱性フアンを
   備えた噴流気体供給手段とで構成したことを特
   徴とする横型連続炉における鋼帯の炉内支持装
   置。 (2) 前記セラミツク製ノズルの湾曲面部が、鏡面
   仕上げされたものであることを特徴とする前記
   実用新案登録請求の範囲第１項に記載の横型連
   続炉における鋼帯の炉内支持装置。 (3) 前記耐熱性フアンが、セラミツク製ブレード
   を備えたものであることを特徴とする前記実用
   新案登録請求の範囲第１項または第２項に記載
   の横型連続炉における鋼帯の炉内支持装置。