JPS6332695B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は２つの位置間で薄くて柔軟な材料のウ
エブを、ウエブに安定性を与えつつ運搬する装置
および方法に関する。本発明の図示の望ましい実
施例は品物を包装するのに使用されるプラスチツ
ク・フイルムの運搬に特に適しているが、他の運
用環境にも同様にこの方式を使用し得ることは当
然である。

プラスチツク包装紙その他のプラスチツクウエ
ブを運搬するための従来技術には、機械式および
空気式の両方のコンベヤ装置がある。従来の機械
式装置、たとえばプラスチツクウエブを運搬する
ために真空ベルトまたはつまみ形対向ベルトを用
いる装置は整備が困難で作動も適切でない。かか
る装置はしばしば複雑であり、広範囲のウエブの
厚さまたは重量を扱うのに適さない。たとえば、
機械式装置はウエブの厚さが薄くなると、効率が
悪くなることがよくある。ウエブの不安定性、特
に縁のばたつきおよび材料の不意の折り重なりと
いつた形でのそれは、かかる従来技術の装置にお
いて問題となることが多い。明らかにこれらの欠
陥は包装不良および製産能率の低下をもたらす。

本出願人による特願昭58―68519号（特開昭58
―193830号）の発明は空気コンベヤ装置に関して
いるが、該出願に開示される発明は分離した柔軟
な品物を順々に運搬するのに用いられ、本発明の
装置が指向する特定領域である、連続したウエブ
の運搬に適さない。

上記の如く、空気式のウエブコンベヤは存在し
ているが、かかる装置はウエブの、特にかどおよ
び縁におけるゆがみを防止するのに充分な制御を
ウエブに対して保つことができないので、かかる
装置をプラスチツク・フイルムに使用することは
できない。たとえば、本出願人の米国特許第
4186860号に示される空気式コンベヤは多くの種
類のウエブ材に充分良く作動するけれども、プラ
スチツク・フイルムをひずみのない状態で目的位
置に到達させるのに充分な縁の制御を行ないなが
らプラスチツク・フイルムを運搬する能力を有し
ない。

本発明の望ましい実施例によれば、所定のウエ
ブの運動の平面および方向にそつて第１の位置か
ら第２の位置へ薄い柔軟な材料のウエブを運搬す
るのに、細長い側方ジエツト・ノズルが用いられ
る。内方組および外方組の２組のジエツト・ノズ
ルがある。側方ジエツト・ノズルの各々は摩もう
画面成装置と、該摩もう面画成装置に隣接して配
置される流れ付着面画成装置と、該摩もう面画成
装置および流れ付着面画成装置の間に配置される
窓画成装置と、を有する。

ノズルの窓の形態および位置は、そこから放出
される加圧空気をウエブの移動面にほぼ平行でウ
エブの移動方向に対し所定の第１の角度をもつ方
向に振向けるようにされている。ノズルの流れ付
着面はコアンダ（Coanda）効果によつて加圧空
気の一部分を移動面から第２の角度にて離れる方
向に向け変えるように、窓から斜めに遠ざかる。
運搬中の有害なひずみを防止しながら効率良くウ
エブを運搬するために、外側の側方ジエツトの第
１および第２の角度はともに、内側の側方ジエツ
トの第１および第２の角度よりもそれぞれ大き
い。

以下に本発明により構成される装置の望ましい
形を、添付図面を参照しつつ説明する。本装置は
１対の細長い外側の側方ジエツト・ノズル１０，
１２の１対の内側の側方ジエツト・ノズル１４，
１６を含む。側方ジエツト・ノズルは平行に配設
され、第１の位置と第２の位置との間に延在し
て、所定の平面内をウエブの移動方向にそつて前
記第１および第２の位置の間に薄くて柔軟な材料
から成るウエブＷ（鎖線で図示）を空気力で運搬
するようにされている。

図示の実施例において、第１の位置は刃身２２
を有する回転カツター２０により画成され、該カ
ツターは固定切断要素２４と協働して、公知のや
り方で移動するウエブＷに横方向機械裁断を行
う。また公知の如く、各刃身２２はその切刃に隔
置された刻み目またはくぼみ（図示せず）を有
し、栽断後もウエブの部分的に切断された部分が
依然として部分的に供給材料に接がつているよう
になつている。

図示の実施例の第２の位置にもプラスチツクウ
エブ運搬技術の分野で公知の機械一式が設けられ
る。すなわち全体を参照番号２８で示されるタ
ブ・ベルト系である。かかる系は上方組のベルト
３０と、それに整合する下方組のベルト３２とを
含む。ベルトは遊動滑車３６の回りに巻かれて適
当な原動機構（図示せず）により駆動され、上方
ベルト３０が第２図で見て反時計回りに、下方ベ
ルト３２が同図で見て時計回りに回転するように
なつている。ベルト３０およびベルト３２はそれ
ぞれの所定位置にタブ４０が取付けられており、
ベルトが回転するにつれタブ４０は整合してウエ
ブＷが両タブ４０の間にはさまれるようになつて
いる。前記の回転カツター２０により供給される
ウエブＷの速さよりもベルトおよびタブの速さの
方が早いので、部分的に切断されてタブに係合さ
れたウエブ部分が引張られて残りのウエブから完
全に分離させられる。ついでベルト３０，３２は
フイルムの切断片を包装部暑または他の適当な端
末位置に輸送する。

側方ジエツト・ノズル１０，１２，１４，１６
は、下流の装置の適正な作動を阻害するウエブの
過度のひずみまたは折り重ねを防止しつつ、第１
の位置から第２の位置へウエブＷを運搬するよう
に協働する。各側方ジエツト・ノズルは導管４８
により適当な加圧空気源（図示せず）に接続され
る空洞４６を画成する本体部材４４を含む。窓５
０は本体４４に形成され、通路５２により空洞４
６に連結される。

面取りされた板５６の形式をとる摩もう面画成
装置はその上側摩もう面がウエブＷへの滑らかな
支持を与えるように、窓５０の上方に配置され
る。

各側方ジエツト・ノズルはさらに、その片方の
縁が窓５０の出口の下方に配置された板６０の形
式をとる流れ付着面画成装置を含んでいる。

ノズル１０，１４の窓５０はほぼノズル１２，
１６の窓５０に対向している。全ての窓５０は、
ウエブの運動面にほぼ平行な方向にウエブの運動
方向に対して所定の第１の角度αをなして放出さ
れる加圧空気を振向けるような形態および位置を
とつている。板６０により画成される流れ付着面
はウエブの運動面から第２の角度βをなして離れ
る方向に加圧空気をコアンダ効果により向け変え
るように、窓５０から斜めに遠ざかつている。

本発明の重要な特徴は外側の側方ジエツト・ノ
ズル１０，１２の第１および第２の角度が内側の
側方ジエツト・ノズル１４，１６の対応する第１
および第２の角度よりも大きいということであ
る。第３図で良く判るように、各ノズルの板６０
は本体４４の上に突出ている。窓５０から加圧空
気が出る時、その一部はコアンダ効果により板６
０に付着して各板６０の上面にそつて下方に流
れ、さらに板の突出し部分をこえて外方へ流れ続
け、突出たウエブ材に対して流体力学的支持を与
える。角度βが急であるほど、下方へ引張る吸引
力が大きくなる。よつて横方向への広がりが大き
くなる。同様に窓５０の角度αが小さいほど、発
生する推進作用は大きくなる。図示の実施例にお
いて、外側の側方ジエツト・ノズルはウエブＷの
適当な横方向への引張りと良好なウエブ縁の制御
を与えなければならない。望ましい態様でこの機
能を果すのに適した外側の側方ジエツト・ノズル
の角度βは20゜であると判明した。外側の側方ジ
エツトの角度αについては、ウエブの運動方向に
対して60゜が適当な縁の支持を与え、かつウエブ
の側部にそつて適当な推進力を与える。

いつぽう、内側の２個のノズルの機能は、ウエ
ブに幾らかの横方向の引張りを与え、第１および
第２の位置の間で強い駆動または推進力を与える
ことである。よつて窓５０は運動平面で45゜の角
度αをなす。ノズルとウエブＷの間の摩さつを少
なくするために、内側ノズルに関する板６０の流
れ付着面は5゜の角度βにて傾斜させられた。角度
βの値を減ずると、下方への引張りが小さくな
り、よつてノズルの間の空間にウエブがたれ下る
傾向が少なくなる。必要あれば、ノズルの間に固
定のウエブ支持レール（図示せず）を設けてノズ
ル間のウエブの補足支持とすることもできる。ま
た上記の角度α，βの値は与えられた環境の要求
に従つて変更されることもできることは当然であ
る。

空気流を制御するのに用いられるいま一つの変
数は板６０の幅Ｌの変更である。概していえば、
板６０の幅を広くすると幅が狭い時よりもコアン
ダ効果が大きくなるから、外側ノズルの幅Ｌを内
側ノズルの幅Ｌよりも大きくとることが望まし
い。望ましい実施例に示すように構成された実際
の装置では、外側ノズルの幅Ｌは5/16in（7.9mm）
で、内側ノズルの幅Ｌは1/4in（6.3mm）であつた。

開示された望ましい実施例では、ねじの如き適
当な機械的手段によりノズル本体に板５６および
板６０が共に取付けられる。両方の板は時間経過
と共にかなりの摩もうを生ずるので、両者とも容
易に交換し得ることが望ましい。また板を別々の
部品とすることにより、ステンレス鋼の如き耐摩
もう材で板を作り、いつぽうノズル本体自身をア
ルミニウムの如き材料で作つて、製造原価を大幅
に下げることができる。

厚さ、硬さまたは表面特性についてウエブ材が
変化すれば、ノズルに適当な空気圧力を供給しな
ければならない。プラスチツク・フイルムを運搬
するのに使用される実験的な可動実施例におい
て、外側ノズルに供給される空気の圧力は約８〜
15psig（0.56〜1.05Kg／cm²Ｇ）で、両方の外側ノズ
ル共に等しい空気圧を用いた。しかしウエブＷが
適正に方向付けされない場合には、それを修正す
るために外側ノズルを異る圧力にて作動すること
ができる。本発明により構成される装置の２つの
内側ノズルは約５〜7psig（0.35〜0.49Kg／cm²Ｇ）
の範囲内で作動された。内側および外側ノズル共
に使用された窓５０のサイズは1/32in（0.79mm）
で、間隔は1/2in（12.7mm）であつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明により構成される望ましい形式
の装置の説明平面図、第２図は第１図の装置の側
面図、第３図は内側の側方ジエツト・ノズルと外
側の側方ジエツト・ノズルの断面を示す、第２図
の３―３線にそう拡大断面図。 １０，１２…外側の側方ジエツト・ノズル、１
４，１６…内側の側方ジエツト・ノズル、２０…
切断装置、２８…力適用装置、５０…窓、５６…
摩もう面画成装置、６０…流れ付着面画成装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ウエブの所定の運動面および運動方向にそつ
   て第１の位置から第２の位置へ薄くて柔軟な材料
   のウエブを運搬する装置であつて、 前記第１および第２の位置に配置された１対の
   細長い外側の側方ジエツト・ノズルおよび１対の
   細長い内側の側方ジエツト・ノズルを有し前記側
   方ジエツト・ノズルの各々は摩耗面画成装置と、
   該摩耗面画成装置に隣接して配置される流れ付着
   面画成装置と、該摩耗面画成装置および流れ付着
   面画成装置の間に配置された窓画成装置とを有
   し、該窓は前記ウエブの運動面にほぼ平行な方向
   にウエブの運動方向に対して所定の第１の角度に
   該窓から出る加圧空気を振向けるような形態およ
   び配置をとつており、前記運動面から第２の角度
   をなして離れる方向に前記加圧空気の一部分をコ
   アンダ効果により向け変えるように前記流れ付着
   面が前記窓から斜めに遠ざかつており、前記外側
   の側方ジエツト・ノズルの第１の角度は前記内側
   の側方ジエツト・ノズルの第１の角度よりも大き
   く、また前記外側の側方ジエツト・ノズルの第２
   の角度は前記内側の側方ジエツト・ノズルの第２
   の角度よりも大きくされていること、を特徴とす
   る装置。 ２ 裁断線の間にウエブ部分を形成するように該
   裁断線にそつて前記ウエブを部分的に切断するた
   めの切断装置と、前記ウエブ部分を分離するよう
   に前記ウエブに力をかける力適用装置と、を付加
   的に含み、前記切断装置は前記第１の位置に配置
   され前記力適用装置は前記第２の位置に配置され
   ている、特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 前記摩もう面画成装置が前記運動方向にそつ
   て前記摩もう面に交差する面取りされた表面を付
   加的に画成している、特許請求の範囲第１項に記
   載の装置。 ４ 前記外側の側方ジエツト・ノズルの第１の角
   度が約60゜である、特許請求の範囲第１項に記載
   の装置。 ５ 前記内側の側方ジエツト・ノズルの第１の角
   度が約45゜である、特許請求の範囲第１項に記載
   の装置。 ６ 前記流れ付着面画成装置の下方に隣接して存
   在する前記側方ジエツト・ノズルの部分を超えて
   外方に延在する突出し部分を前記流れ付着面画成
   装置が含む、特許請求の範囲第１項に記載の装
   置。 ７ 前記内側の側方ジエツト・ノズルの前記流れ
   付着面画成装置が前記外側の側方ジエツト・ノズ
   ルの前記流れ付着面画成装置よりも幅が狭くされ
   ている、特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ８ 前記外側の側方ジエツト・ノズルの第２の角
   度が約20゜である、特許請求の範囲第１項に記載
   の装置。 ９ 前記内側の側方ジエツト・ノズルの第２の角
   度が約5゜である、特許請求の範囲第１項に記載の
   装置。 １０ ウエブの所定の運動面および方向にそつて
   第１の位置から第２の位置に薄くて柔軟な材料の
   ウエブを運搬する方法であつて、 前記ウエブの外縁にそつてその下方に、前記第
   １および第２の位置の間で外方の平行線にそつて
   延在する隔置された外方位置にて加圧空気を導入
   する段階と、前記隔置された外方位置にて加圧空
   気を導入する段階と事実上同時に前記ウエブの中
   央部分にそつてその下方に、前記第１および第２
   の位置の間で内方の平行線にそつて延在する隔置
   された内方位置にて加圧空気を導入する段階と、
   ウエブ運動の平面にほぼ平行な方向にウエブ運動
   の方向に対して所定の第１の角度をなして前記隔
   置位置にて加圧空気を先ず振向ける段階と、前記
   ウエブ運動の平面から離れる方向に第２の角度に
   て前記加圧空気の一部をコアンダ効果により向け
   変える段階と、を含み、前記外方の位置における
   第１の角度が前記内方の位置における第１の角度
   よりも大きく、前記外方位置における第２の角度
   が前記内方位置における第２の角度よりも大きく
   されていることを特徴とする方法。 １１ 裁断線の間にウエブ部分を形成するように
   前記第１の位置にて隔置された前記裁断線にそつ
   て前記ウエブを部分的に切断する段階と前記ウエ
   ブ部分を分離するように前記第２の位置にて前記
   ウエブ部分に力をかける段階と、を付加的に含
   む、特許請求の範囲第１０項に記載の方法。 １２ 前記外方位置における第１の角度が約60゜
   である、特許請求の範囲第１０項に記載の方法。 １３ 前記内方位置における第１の角度が約45゜
   である、特許請求の範囲第１０項に記載の方法。 １４ 前記外方位置における第２の角度が約20゜
   である、特許請求の範囲第１０項に記載の方法。 １５ 前記内方位置における第２の角度が約5゜で
   ある、特許請求の範囲第１０項に記載の方法。 １６ 前記隔置された外方位置にて導入される空
   気が約８〜15psig（0.56〜1.05Kg／cm²Ｇ）に加圧さ
   れている、特許請求の範囲第１０項に記載の方
   法。 １７ 前記隔置された内方位置にて導入される空
   気が約５〜7psig（0.35〜0.49Kg／cm²Ｇ）に加圧さ
   れている、特許請求の範囲第１０項に記載の方
   法。