JPS6331932Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、射出成形機のスクリユウに関する。

第１図に、従来の射出成形機のスクリユウを示
す。図において、１は射出シリンダ本体、２はス
クリユウ本体、３はこのスリユウ本体の前部に設
けられたミキシング部、４はスクリユウネツク
部、５はスクリユウヘツド、６はチエツクリング
である。

この従来のものでは、逆流阻止効果を高める為
にはチエツクリング６をある程度長くする必要が
あるので、樹脂通路Ａを狭くすると溶融樹脂の溜
め部Ｃえの移動が阻害され、逆に広くすると上記
樹脂圧を受ける受圧面積が小さくなつてチエツク
リング６の動作が不確実になる他、ミキシング部
３とチエツクリング６が直列にある為にスクリユ
ウが長くなり、また、ミキシング部３とシリンダ
ー本体１との間のクリアランスを小さくしてミキ
シング効果を高めようとすると上記樹脂圧が十分
チエツクリング６に作用せず該チエツクリング６
の動作が不確実になると云う問題があつた。

本考案は、この従来の問題点に鑑みてなされた
もので、チエツクリングの内周面をスクリユウ本
体側端寄りで最小径となるテーパ周面としてスク
リユウヘツドにはヘツド部から上記テーパ内周面
に対向して上記スクリユウ本体に達し上記テーパ
周面と逆テーパをなすテーパネツク部を有し、上
記チエツクリングの最大後退時にその上記テーパ
周面の最小径部が上記スクリユウ本体のテーパ周
面に面係合する構成とすることにより、従来に比
して樹脂通路を大きくとることができる上、スク
リユウの長さを短くすることができる射出成形機
のスクリユウを提供することを目的とする。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

第２図において、１０はスクリユウのスクリユ
ウ本体、１１はスクリユウヘツドであつて、錐形
のヘツド部１２から伸びるテーパネツク部１３を
有し、該テーパネツク部の後端からボルト１４が
突出している。このテーパネツク部１３は後端に
向かつて拡径するテーパ周面１３ａを有し、先端
部に複数の山形をなすミキシング翼１５が周方向
所定間隔を隔てて形成され、ボルト１４をスクリ
ユウ本体１０に根元まで螺入して該スクリユウ本
体に固定されている。２０はチエツクリングであ
つて、その内周面が後端側寄りで最小径となるテ
ーパ周面２１を有し、該テーパ周面２１の最小径
の部分２１ａはテーパネツク部１３の後端外径に
ほぼ等しく形成されている。このチエツクリング
２０はシリンダー本体１に摺動自在に内挿されテ
ーパネツク部１３との間に樹脂通路Ｂを形成する
と共にテーパ周面２１がミキシング翼１５の一部
を囲んでいる。チエツクリング２０の前端内径は
ミキシング翼１５の頂部径より小径に形成されて
いる。

この構成においては、スクリユウの回転時、チ
エツクリング２０はスクリユウ本体１０側から押
出される溶融樹脂に押されてスクリユウヘツド１
１のヘツド部１２側え移動し、溶融樹脂は樹脂通
路Ｂを通つて溜め部Ｃえ送られ、この樹脂通路Ｂ
を通る間に該樹脂通路内に伸びているミキシング
翼１５によつて混練りされる。射出時には、前記
した樹脂圧によりチエツクリング２０がスクリユ
ウ本体１０側え押され、最大ストローク後退して
その最小径部分２１ａがスクリユウ本体１０のテ
ーパ周面１０ａに面圧接し樹脂通路Ｂを遮断す
る。

本実施例では、チエツクリング２０のテーパ周
面２１とスクリユウネツク部１３とが逆テーパを
なしていることにより、チエツクリング２０の長
さが短くても、高いシール性が得られる。

本実施例では、チエツクリング２０内にミキシ
ング翼１５が伸び、上記のようにチエツクリング
２０内でミキシング作用が行われれることによ
り、ミキシング翼１５とシリンダー本体１との間
のクリアランスを大きくとることができるので、
ミキシング効果を高めた為にチエツクリング２０
の円滑な動作が妨げられるようなことは無い。

なお、本実施例では、ミキシング翼１５を設け
てミキシング作用を持たせてあるが、該ミキシン
グ作用を持たせる必要が無い場合には、ミキシン
グ翼１５を設ける必要は無い。

以上の如く、本考案によれば、チエツクリング
の内周面にスクリユウネツク部に対して逆テーパ
をなすテーパを持たせたことにより、チエツクリ
ングが受ける樹脂圧の受圧面積を従来に比して大
きくすることできる上、射出時、チエツクリング
とスクリユウ本体側とがテーパ周面で圧接するこ
とにより、圧接面積も大きくすることができるの
で、チエツクリングの確実な動作を確保して従来
に比し溶融樹脂の逆流阻止能力を高めることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の射出成形機のスクリユウの部分
図、第２図は本考案による射出成形機のスクリユ
ウの実施例の断面図である。 １０……スクリユウ本体、１１……スクリユウ
ヘツド、１２……ヘツド部、１３……テーパネツ
ク部、１３ａ……テーパ周面、１５……ミキシン
グ翼、２０……チエツクリング、２１……テーパ
内周面、２１ｂ……最小径部分。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ チエツクリングを具える射出成形機のスクリ
   ユウにおいて、上記チエツクリングの内周面が
   スクリユウ本体側端寄りで最小径となるテーパ
   周面を有し、スクリユウヘツドが上記内周面に
   対向して上記スクリユウ本体に達すると共に上
   記前テーパ周面と逆テーパをなすテーパネツク
   部を有し、上記チエツクリングの最大後退時に
   その上記テーパ周面が上記スクリユウ本体のテ
   ーパ周面に面係合することを特徴とする射出成
   形機のスクリユウ。 ２ テーパネツク部の前部に、ミキシング翼が形
   成され、該ミキシング翼の後部が縮径してチエ
   ツクリング内に伸びていることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の射出成形機
   用のスクリユウ。