JPS6331860Y2 - - Google Patents
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- JPS6331860Y2 JPS6331860Y2 JP1986187194U JP18719486U JPS6331860Y2 JP S6331860 Y2 JPS6331860 Y2 JP S6331860Y2 JP 1986187194 U JP1986187194 U JP 1986187194U JP 18719486 U JP18719486 U JP 18719486U JP S6331860 Y2 JPS6331860 Y2 JP S6331860Y2
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Landscapes
- Turning (AREA)
- Milling, Broaching, Filing, Reaming, And Others (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
ロール製粉機等に使用されるロールは、通常外
径200乃至500mm長さにして2000mm前後のチルド鋼
製ロールの外表面に、目数にして300乃至500本、
目ピツチ1mm以下、ヘリカルアングル5゜乃至20゜
の条溝が目立てされたものである。このような精
密さを要するロールの目立て切削加工を行なう機
械として、ロール目立機が知られている。 従来のロール目立機は第1図に示されているよ
うにブレーナ形式の移動テーブルA上に被加工ロ
ールBをワーク受けにより保持し、同テーブル上
に配設した割出しおよび捩り回転機構Cにより被
加工ロールBを割出し回転および加工回転する如
くなし、一方目立用刃物は定位置の刃物台に所要
の切込深さをもつてセツトし、移動テーブルAの
往復移動と被加工ロールBの加工回転とによつて
目立切削加工を行なうものであつた。被加工ロー
ルの加工時の回転は例えばロール軸を掴持するチ
ヤツクDと一体をなすセクターギヤEに噛合する
ラツクFに駒Gを設け、該駒G被加工ロールBに
沿つてベツドHに可調節にセツトした做いカムJ
のカム溝に案内させることによつて行なわれ、ま
た割出し回転は例えばラチエツト送り機構および
ウオーム歯車機構等の組合せによつて行なわれる
ものであつた。このような従来のロール目立機に
おいては、被加工ロールの条溝切削加工に対処し
て、ワーク毎に做いカムの角度調整が必要であ
り、条溝の目数に応じてウオームホイール、ウオ
ームおよびラチエツト車の取替えが必要であり、
また割出し回転のためのドツクK等の微調整が必
要であつた。このことはきわめて煩雑な作業であ
り、段取り替え時間を多くとるばかりでなく、特
に荒切削から仕上げ切削に移るときなどの再切削
の際に被加工ロール上の既存の条溝に刃物を完全
に合わせる事が非常に困難であるため、この作業
には相当の経験と熟練とを要していた。また割出
し回転用ドツクの調整が不確実な場合には、往々
にしてラチエツト車とラチエツト爪との噛合いに
不具合を生じ、結果として不良品を生じるなどの
欠点があつた。 さらに被加工ロールの割出し回転および加工回
転を行なうべき諸機構は、移動するテーブル上に
設けられていて機構全体が複雑であるため加工に
くるいが生じ易いという欠点もあり、テーブルを
含めて移動部分の重量が大きいことに起因して切
削速度も4m/min程度の低い速度に抑える必要
があり高い加工能率は望めなかつた。 本考案は、上述したような従来のロール目立機
が有している諸欠点を解消し、精密なロール目立
加工を高能率に遂行できるロール目立専用工作機
械を提供するものである。 本考案のロール目立専用工作機械は、下記する
(A)ないし(D)を備えたことを特徴とするものであ
る。 (A) 多周面に多数目数のヘリカル条溝を切削加工
すべき被加工ロールを正逆回転自在に支承載置
するようにしたベツド (B) 被加工ロールのロール軸を掴持するチヤツ
ク、該チヤツクと一体に連結されたウオームホ
イール、該ウオームホイールの正回転方向およ
び逆回転方向に対してそれぞれ歯当りしてウオ
ームホイールに噛合する第1ウオームおよび第
2ウオームからなる互いに平行な一対のウオー
ム、伝達系歯車のすべての相互噛合い歯車対の
一方をそれぞれが正逆回転両方向に対して歯当
りさせてなる一対の歯車からなる複合歯車とし
た上記第1ウオームおよび第2ウオームへ駆動
力を伝達するための複数個の伝達系歯車および
該複合歯車を正逆回転両方向に駆動する第1サ
ーボモータを含み、前記ベツドの側方位置に配
設された被加工ロールに割出し回転および正逆
両方向の加工回転を付与する装置 (C) 刃物台、該刃物台を担持し被加工ロールに沿
つて移動自在に前記ベツドに装着されたキヤリ
ツジおよび該キヤリツジを往復移動させるよう
に駆動するための第2サーボモータを含むキヤ
リツジ送り装置 (D) 前記切削加工に必要な各種制御用スイツチ群
を有し前記ベツドに配設された操作ボツクスお
よび前記切削加工を数値制御方式で行うための
N・C装置を含み、被加工ロールの割出し回転
および加工回転と前記キヤリツジの往復移動と
を行うにあたり、前記ヘリカル条溝の切削加工
時はキヤリツジの加工送りと同期して被加工ロ
ールを加工回転させ、ヘリカル条溝の割出し時
は被加工ロールを割出し回転させるように制御
する制御装置 以下図面に示す実施例について説明するに、本
考案のロール目立専用工作機械はベツド1と、割
出しおよび加工回転装置2と、キヤリツジ3と、
操作ボツクス4とN・C装置5とを備えている。 ベツド1上にはワーク受7,7が配設され、こ
れによる被加工ロール6がベツド1上に正逆回転
自在に支承載置され、ロール軸6′は割出しおよ
び加工回転装置2のチヤツク8に掴持される。 被加工ロール6の割出し回転および加工時にお
ける回転(以下加工回転という)を行なうための
割出しおよび加工回転装置2は、ベツド1の一端
に固定装着されており、該装置2は第1サーボモ
ータ9、減速歯車機構10を収めたギヤボツクス
11、オールダム接手12および被加工ロール6
のロール軸6′を掴持するチヤツク8からなる。 割出しおよび加工回転装置2の減速歯車機構1
0は第3図乃至第5図に詳細に示す如く、歯車伝
動の最終歯車であるウオームホイール13を固定
した軸14に対し、オールダム接手12を介して
チヤツク8が取付けられている。ウオームホイー
ル13には、互いに平行な位置関係をもち同一諸
元の第1ウオーム15および第2ウオーム16が
噛合され第1ウオーム15は第3図においてウオ
ームホイール13を矢印イ方向に回転する正転時
に歯当りするようにし、第2ウオーム16はウオ
ームホイール13を矢印ロ方向に回転する逆転時
に歯当りするように配設されている。第1ウオー
ム軸15′の両端にはそれぞれバツクラツシユを
補正除去するための複合歯車17および18が固
着され、複合歯車18はこれと同一諸元で第2ウ
オーム軸16′に遊嵌された歯車19と噛合し、
複合歯車17は減速中間歯車20と噛合してい
る。減速中間歯車20と一体の複合歯車21は第
1サーボモータ9の出力軸に固着の歯車22に噛
合されている。 上記複合歯車17,18および21は、それぞ
れ伝達系歯車として歯車20,19および22と
相互噛合い歯車対をなし、それぞれが正逆回転両
方向に対して歯当りさせてなる一対の歯車からな
るものである。 さらに前記第2ウオーム軸16′には押え板2
3が固定され、該押え板23と前記歯車19と
は、押え板23上の同一円周上に穿設した長孔2
4,24,…を通して歯車19上のねじ孔25,
25,…に螺締される複数本の締付ボルト26,
26,…によつて一体化される。また歯車19の
側面には一対のピン27,27が植設され、これ
らのピン27,27は押え板23上の摺動長孔2
8,28に嵌挿され、摺動長孔28,28には第
5図に示すようにピン27,27との間に押え板
23を反時計回りに付勢する如くばね29,29
が収められている。したがつて締付ボルト26,
26,…を弛めて押え板23と平歯車19との一
体化を解放すると、押え板23はばね29,29
によつて第5図反時計回りに付勢され第2ウオー
ム16はウオームホイール13の歯面に対して第
3図矢印ロ方向に適度なばね力をもつて押付けら
れる。この状態で締付ボルト26,26,…を固
く締付け押え板23との歯車19とを一体化すれ
ば、第2ウオーム16とウオームホイール13と
の矢印ロ方向すなわち逆転方向の歯当りに過不足
がなく正確な逆転伝動機能を果たすことになる。 割出しおよび加工回転装置2の減速歯車機構1
0は上記の如く構成されているので、第1サーボ
モータ9が右回り(第6図)することにより第1
ウオーム15およびウオームホイール13の噛合
を介して被加工ロール6を左回転する。同様に第
1サーボモータ9が左回りすることにより第2ウ
オーム16およびウオームホイール13の噛合を
介して被加工ロール6を右回転する。 刃物移動用のキヤリツジ3は、ベツド1の正面
において図示矢印X方向に摺動自在に装着され、
該キヤリツジ3上に刃物台30が第2図中矢印Y
方向の切込深さ調節可能に装着されている。この
切込深さ調節は刃物台30に設けられた切込み量
設定ダイヤルによつて手動にて行なう。キヤリツ
ジ3には、第2サーボモータ31の出力スプライ
ン軸32にスプライン嵌合する歯車33、これに
噛合する歯車34、該歯車34と同軸の傘歯車3
5、これに噛合する傘歯車36および該傘歯車3
6と同軸のピニオン37が担持され、該ピニオン
37は、ベツド1に固定されX方向に延設された
ラツク38に噛合している。したがつて第2サー
ボモータ31が右回り(モータに向つて)すると
きピニオン37は左回転し刃物台30を含めてキ
ヤリツジ3全体は第6図において右方向に移動す
る。 刃物台移動用のキヤリツジ3の往復移動を行な
うための第2サーボモータ31と、被加工ロール
6の割出し回転および加工回転を行なうための第
1サーボモータ9とは、これらに電気的に接続さ
れたN・C装置5によつて自動目立て加工作業の
制御運転が行なわれる。 前記N・C装置5はベツド1の正面に取付けら
れている操作ボツクス4上の各種のスイツチ操作
に関連していわゆる数値制御機械加工を行なうの
である。第7図は操作ボツクス4上における各種
スイツチの配列の一例を示すもので、自動起動釦
39、一時停止釦40、加工完了リセツト釦4
1、シングルブロツク用スナツプスイツチ42、
マシンロツク用スナツプスイツチ43、原点復帰
用スナツプスイツチ44、軸選択用スナツプスイ
ツチ45、復帰形スナツプスイツチ46非常停止
釦47、オーバライド用ロータリスイツチ48、
手動送り速さ用ロータリスイツチ49、およびモ
ード用ロータリスイツチ50等があり、このほか
各スイツチ等に対応して表示ランプL1乃至L6お
よび手動パルス発生用ロータリスイツチ51が配
列されている。 自動起動釦39は、これをONにすることによ
りサイクル運転を行なうが、このときモード用ロ
ータリスイツチ50は記憶の位置におかれる。シ
ングルブロツク用スナツプスイツチ42をONに
して自動起動釦39を押すと記憶プログラムの一
ブロツク完了にて停止する。一時停止状態にある
ときに自動起動釦39を押すと以後の記憶プログ
ラムの指示に基いてサイクル運転を行なう。一時
停止釦40は運転中に任意の位置において一時的
に停止させる場合に使用するものであり、一時停
止を解除する場合は自動起動釦39を押せば運転
が継続される。加工完了リセツト釦41は、サイ
クル運転完了後に再度同一プログラムを使用して
運転する場合に使用される。すなわち被加工ロー
ル6のロール目立てをロール一回転分行なつた
後、刃物の切込み送りを行ない同一プログラムで
再度の目立て切削を繰返し行なう。 シングルブロツク用スナツプスイツチ42は、
該スイツチのONによりプログラムの一ブロツク
完了時点で機械を停止させるもので、シングルブ
ロツクを解除する場合は該スナツプスイツチ42
をOFFにすればよい。マシンロツク用スナツプ
スイツチ43は、これをONにすれば機械は停止
したままであるが、N・C装置5だけが正規のプ
ログラムに基いて運転を継続するものでN・C装
置5のプログラム確認のために使用するものであ
る。また原点復帰用スナツプスイツチ44を使用
する場合は、モード用ロータリスイツチ50を手
動に合わせた上で、加工刃物のX軸上で原点位置
決めを行なう。すなわちキヤリツジ3をX軸上の
原点に復帰させる場合、軸選択用スナツプスイツ
チ45をX側に継なぎ、次いで原点復帰用スナツ
プスイツチ44をONにする。キヤリツジ3が原
点にない場合は原点復帰ランプL5が点灯するよ
うになつており、その時キヤリツジ3が原点より
+側(−側)にある場合は復帰形スナツプスイツ
チ46を−側(+側)に継なぎ、原点復帰ランプ
L5が消灯して原点ランプL6が点灯するまで上記
操作を続ける。原点ランプL6が点灯した時点で
キヤリツジ3が原点位置にあることを示してい
る。前記復帰形スナツプスイツチ46はモード用
ロータリスイツチ50が手動の位置におかれた場
合に使用するものである。 軸選択用スナツプスイツチ45はモード用ロー
タリスイツチ50で「ハンドル」および「手動」
の位置におかれた場合に刃物の移動方向であるX
軸およびY軸(回転)の選択に使用する。非常停
止釦47は、必要時に機械の全停止を行なわせる
ものであり、これを復帰させる場合は、全作業の
一番最初の状態に戻つて再度作業を進めなれけれ
ばならない。オーバライド用ロータリスイツチ4
8はキヤリツジ3の切削速度(送り)を決定する
セレストスイツチであり%で示され、図示の実施
例においては100%が10m/minであり、200%が
20m/minである。手動送り速さ用ロータリスイ
ツチ49は手動送り時の速さを決定するものであ
つて図示実施例での1目盛の単位は、キヤリツジ
移動X軸に対し10mm/minであり、主軸回転Y軸
に対し1deg/minである。 モード用ロータリスイツチ50は、機械操作態
様を選択するたのもので、プログラム数値をN・
C装置5にキーインする場合に選択される「編
集」位置、決められたプログラムによつて機械本
体を運転する場合に選択される「記憶」位置、手
動パルス発生装置を用いる場合に選択される「ハ
ンドル」位置および原点復帰或は軸選択後X軸又
はY軸の移動を単独に手動操作する場合に選択さ
れる「手動」位置があり、これらにより機械操作
のモードを定める。手動パルス発生用ロータリス
イツチ51は、図示実施例では1目盛にて1パル
ス発生するパルスエンコーダであり、使用時には
モード用ロータリスイツチ51を「ハンドル」位
置におき、主として既在のロール目に刃物工具の
刃先を合わせるのに使用し、したがつてその場合
の軸選択はY軸にするものである。 以上説明した本考案による実施例のロール目立
装置において被加工ロール6のロール目立加工の
シーケンスについて第7図および第8図を参照し
て説明する。 (1) 作業開始前には刃物台30を担持するキヤリ
ツジ3はベツド1の右エンドにある。 (2) 操作ボツクス4のモード用ロータリスイツチ
50を「手動」にした上で軸選択用スナツプス
イツチ45をXに入れ原点復帰用スナツプスイ
ツチ44をONにし原点ランプL6が点灯するま
で継続すると、キヤリツジ3が原点0より右に
あれば左に移動し、また原点0より左にあれば
右に移動して原点0で停止する。 (3) 操作ボツクス4のモード用のロータリスイツ
チ50を「記憶」にし、自動起動釦39を押す
と予め編集されたN・C装置5の記憶にしたが
つてキヤリツジ3は基点Pまで移動して停止す
る。 (4) 操作ボツクス4のモード用ロータリスイツチ
50を「ハンドル」に選定し軸選択用スナツプ
スイツチ45をY軸にした上で工具刃先を被加
工ロール6の条溝に合うまで手動パルス発生用
ロータリスイツチ51のハンドルを回わす。該
ハンドルを方向に回わせば被加工ロール6は
左回転し、方向に回わせば被加工ロール6は
右回転して工具刃先をロール条溝に合わせるこ
とができる。 この手動パルス発生用ロータリスイツチ51
のハンドル操作と同時に切込量設定ダイヤルを
回して、刃物台30を前進させ工具刃先をロー
ル条溝に当てる。この位置でのダイヤルの目盛
を覚えておき、次に切込量設定ダイヤルのみを
反転させて刃物台30を後退させ、工具刃先を
ロール条溝から退避させる。 (5) 操作ボツクス4のモード用ロータリスイツチ
50を「記憶」に選定し、自動起動釦39を押
すと、予め編集されたN・C装置5の記憶にし
たがつてキヤリツジ3は切削基準点Aまで右方
向に移動する。 (6) 切込量設定ダイヤル52を回して(2)で覚えて
おいた目盛に設定切込量を+した目盛にダイヤ
ルを合わせ、工具刃先を切込方向に送り設定す
る。 (7) 操作ボツクス4のモード用ロータリスイツチ
50を「記憶」に選定し、自動起動釦39を押
すと、予め編集されたN・C装置5の記憶に従
つてキヤリツジ3の移動と被加工ロール6の加
工回転とは同期してロール目立て切削加工が行
なわれる。すなわちキヤリツジ3は第8図のA
とBとの間を往復移動し、被加工ロール6は正
逆の回転を繰返しながら目数分の分割、割出し
回転と加工回転とを行なうのであるが、キヤリ
ツジ3がAからBへ移動するのに同期して被加
工ロール6はロール条溝のヘリカルアングルに
対応する決められた角度だけ完全に同期して左
回転の加工回転をなし、キヤリツジ3がBから
Aへ移動する間に被加工ロール6は加工回転と
は逆方向の回転すなわち右回転して前の切削基
準点に所定の割出し量すなわち目ピツチ量を加
えた位置へ割出し回転をなし、次の条溝を切削
開始できる状態に割出される。以上の運動をロ
ールの目数量だけ繰返えし、被加工ロール6の
条溝が完全に切削し終れば最初の切削基準点A
にキヤリツジ3および被加工ロール6が戻つて
加工完了し機械は停止する。 なお、被加工ロールのヘリカル条溝切削加工
は、キヤリツジ3のAからBへの移動時のみもし
くはBからAへの移動時のみとするようにプログ
ラムすることもでき、またヘリカル条溝の割出し
目数も任意に定めることができる。 以上詳細な説明から明らかなように、本考案に
よるロール目立専用工作機械においては、正逆回
転両方向のバツクラツシユを除去した減速歯車機
構を含む割出しおよび加工回転装置をベツド一側
に固定して設け、ワークである被加工ロールをベ
ツド上の定位置にセツトし、刃物台を担持するキ
ヤリツジをベツドに沿つて往復移動自在に装着し
操作ボツクス上の各種制御スイツチ群およびN・
C装置により被加工ロールの割出しおよび加工回
転とキヤリツジの往復移動を行なうにあたり、前
記ヘリカル条溝の切削加工時はキヤリツジの加工
送りと同期して被加工ロールを加工回転させ、ヘ
リカル条溝の割出し時は被加工ロールを割出し回
転させるように制御し、目立加工作業を行なうも
のであるから、従来のロール目立機がもつ幾多の
欠点を解消し、加工の精密化、高速化、段取りの
容易化の点で格段にすぐれた性能を発揮し、通
常、目ピツチ1mm以下でヘリカルアングル5゜乃至
20゜、目数300乃至500本程度の非常に精密なロー
ル目立てを荒から仕上げまでの繰返し加工におい
ても非常に高精度で迅速に行えるものである。
径200乃至500mm長さにして2000mm前後のチルド鋼
製ロールの外表面に、目数にして300乃至500本、
目ピツチ1mm以下、ヘリカルアングル5゜乃至20゜
の条溝が目立てされたものである。このような精
密さを要するロールの目立て切削加工を行なう機
械として、ロール目立機が知られている。 従来のロール目立機は第1図に示されているよ
うにブレーナ形式の移動テーブルA上に被加工ロ
ールBをワーク受けにより保持し、同テーブル上
に配設した割出しおよび捩り回転機構Cにより被
加工ロールBを割出し回転および加工回転する如
くなし、一方目立用刃物は定位置の刃物台に所要
の切込深さをもつてセツトし、移動テーブルAの
往復移動と被加工ロールBの加工回転とによつて
目立切削加工を行なうものであつた。被加工ロー
ルの加工時の回転は例えばロール軸を掴持するチ
ヤツクDと一体をなすセクターギヤEに噛合する
ラツクFに駒Gを設け、該駒G被加工ロールBに
沿つてベツドHに可調節にセツトした做いカムJ
のカム溝に案内させることによつて行なわれ、ま
た割出し回転は例えばラチエツト送り機構および
ウオーム歯車機構等の組合せによつて行なわれる
ものであつた。このような従来のロール目立機に
おいては、被加工ロールの条溝切削加工に対処し
て、ワーク毎に做いカムの角度調整が必要であ
り、条溝の目数に応じてウオームホイール、ウオ
ームおよびラチエツト車の取替えが必要であり、
また割出し回転のためのドツクK等の微調整が必
要であつた。このことはきわめて煩雑な作業であ
り、段取り替え時間を多くとるばかりでなく、特
に荒切削から仕上げ切削に移るときなどの再切削
の際に被加工ロール上の既存の条溝に刃物を完全
に合わせる事が非常に困難であるため、この作業
には相当の経験と熟練とを要していた。また割出
し回転用ドツクの調整が不確実な場合には、往々
にしてラチエツト車とラチエツト爪との噛合いに
不具合を生じ、結果として不良品を生じるなどの
欠点があつた。 さらに被加工ロールの割出し回転および加工回
転を行なうべき諸機構は、移動するテーブル上に
設けられていて機構全体が複雑であるため加工に
くるいが生じ易いという欠点もあり、テーブルを
含めて移動部分の重量が大きいことに起因して切
削速度も4m/min程度の低い速度に抑える必要
があり高い加工能率は望めなかつた。 本考案は、上述したような従来のロール目立機
が有している諸欠点を解消し、精密なロール目立
加工を高能率に遂行できるロール目立専用工作機
械を提供するものである。 本考案のロール目立専用工作機械は、下記する
(A)ないし(D)を備えたことを特徴とするものであ
る。 (A) 多周面に多数目数のヘリカル条溝を切削加工
すべき被加工ロールを正逆回転自在に支承載置
するようにしたベツド (B) 被加工ロールのロール軸を掴持するチヤツ
ク、該チヤツクと一体に連結されたウオームホ
イール、該ウオームホイールの正回転方向およ
び逆回転方向に対してそれぞれ歯当りしてウオ
ームホイールに噛合する第1ウオームおよび第
2ウオームからなる互いに平行な一対のウオー
ム、伝達系歯車のすべての相互噛合い歯車対の
一方をそれぞれが正逆回転両方向に対して歯当
りさせてなる一対の歯車からなる複合歯車とし
た上記第1ウオームおよび第2ウオームへ駆動
力を伝達するための複数個の伝達系歯車および
該複合歯車を正逆回転両方向に駆動する第1サ
ーボモータを含み、前記ベツドの側方位置に配
設された被加工ロールに割出し回転および正逆
両方向の加工回転を付与する装置 (C) 刃物台、該刃物台を担持し被加工ロールに沿
つて移動自在に前記ベツドに装着されたキヤリ
ツジおよび該キヤリツジを往復移動させるよう
に駆動するための第2サーボモータを含むキヤ
リツジ送り装置 (D) 前記切削加工に必要な各種制御用スイツチ群
を有し前記ベツドに配設された操作ボツクスお
よび前記切削加工を数値制御方式で行うための
N・C装置を含み、被加工ロールの割出し回転
および加工回転と前記キヤリツジの往復移動と
を行うにあたり、前記ヘリカル条溝の切削加工
時はキヤリツジの加工送りと同期して被加工ロ
ールを加工回転させ、ヘリカル条溝の割出し時
は被加工ロールを割出し回転させるように制御
する制御装置 以下図面に示す実施例について説明するに、本
考案のロール目立専用工作機械はベツド1と、割
出しおよび加工回転装置2と、キヤリツジ3と、
操作ボツクス4とN・C装置5とを備えている。 ベツド1上にはワーク受7,7が配設され、こ
れによる被加工ロール6がベツド1上に正逆回転
自在に支承載置され、ロール軸6′は割出しおよ
び加工回転装置2のチヤツク8に掴持される。 被加工ロール6の割出し回転および加工時にお
ける回転(以下加工回転という)を行なうための
割出しおよび加工回転装置2は、ベツド1の一端
に固定装着されており、該装置2は第1サーボモ
ータ9、減速歯車機構10を収めたギヤボツクス
11、オールダム接手12および被加工ロール6
のロール軸6′を掴持するチヤツク8からなる。 割出しおよび加工回転装置2の減速歯車機構1
0は第3図乃至第5図に詳細に示す如く、歯車伝
動の最終歯車であるウオームホイール13を固定
した軸14に対し、オールダム接手12を介して
チヤツク8が取付けられている。ウオームホイー
ル13には、互いに平行な位置関係をもち同一諸
元の第1ウオーム15および第2ウオーム16が
噛合され第1ウオーム15は第3図においてウオ
ームホイール13を矢印イ方向に回転する正転時
に歯当りするようにし、第2ウオーム16はウオ
ームホイール13を矢印ロ方向に回転する逆転時
に歯当りするように配設されている。第1ウオー
ム軸15′の両端にはそれぞれバツクラツシユを
補正除去するための複合歯車17および18が固
着され、複合歯車18はこれと同一諸元で第2ウ
オーム軸16′に遊嵌された歯車19と噛合し、
複合歯車17は減速中間歯車20と噛合してい
る。減速中間歯車20と一体の複合歯車21は第
1サーボモータ9の出力軸に固着の歯車22に噛
合されている。 上記複合歯車17,18および21は、それぞ
れ伝達系歯車として歯車20,19および22と
相互噛合い歯車対をなし、それぞれが正逆回転両
方向に対して歯当りさせてなる一対の歯車からな
るものである。 さらに前記第2ウオーム軸16′には押え板2
3が固定され、該押え板23と前記歯車19と
は、押え板23上の同一円周上に穿設した長孔2
4,24,…を通して歯車19上のねじ孔25,
25,…に螺締される複数本の締付ボルト26,
26,…によつて一体化される。また歯車19の
側面には一対のピン27,27が植設され、これ
らのピン27,27は押え板23上の摺動長孔2
8,28に嵌挿され、摺動長孔28,28には第
5図に示すようにピン27,27との間に押え板
23を反時計回りに付勢する如くばね29,29
が収められている。したがつて締付ボルト26,
26,…を弛めて押え板23と平歯車19との一
体化を解放すると、押え板23はばね29,29
によつて第5図反時計回りに付勢され第2ウオー
ム16はウオームホイール13の歯面に対して第
3図矢印ロ方向に適度なばね力をもつて押付けら
れる。この状態で締付ボルト26,26,…を固
く締付け押え板23との歯車19とを一体化すれ
ば、第2ウオーム16とウオームホイール13と
の矢印ロ方向すなわち逆転方向の歯当りに過不足
がなく正確な逆転伝動機能を果たすことになる。 割出しおよび加工回転装置2の減速歯車機構1
0は上記の如く構成されているので、第1サーボ
モータ9が右回り(第6図)することにより第1
ウオーム15およびウオームホイール13の噛合
を介して被加工ロール6を左回転する。同様に第
1サーボモータ9が左回りすることにより第2ウ
オーム16およびウオームホイール13の噛合を
介して被加工ロール6を右回転する。 刃物移動用のキヤリツジ3は、ベツド1の正面
において図示矢印X方向に摺動自在に装着され、
該キヤリツジ3上に刃物台30が第2図中矢印Y
方向の切込深さ調節可能に装着されている。この
切込深さ調節は刃物台30に設けられた切込み量
設定ダイヤルによつて手動にて行なう。キヤリツ
ジ3には、第2サーボモータ31の出力スプライ
ン軸32にスプライン嵌合する歯車33、これに
噛合する歯車34、該歯車34と同軸の傘歯車3
5、これに噛合する傘歯車36および該傘歯車3
6と同軸のピニオン37が担持され、該ピニオン
37は、ベツド1に固定されX方向に延設された
ラツク38に噛合している。したがつて第2サー
ボモータ31が右回り(モータに向つて)すると
きピニオン37は左回転し刃物台30を含めてキ
ヤリツジ3全体は第6図において右方向に移動す
る。 刃物台移動用のキヤリツジ3の往復移動を行な
うための第2サーボモータ31と、被加工ロール
6の割出し回転および加工回転を行なうための第
1サーボモータ9とは、これらに電気的に接続さ
れたN・C装置5によつて自動目立て加工作業の
制御運転が行なわれる。 前記N・C装置5はベツド1の正面に取付けら
れている操作ボツクス4上の各種のスイツチ操作
に関連していわゆる数値制御機械加工を行なうの
である。第7図は操作ボツクス4上における各種
スイツチの配列の一例を示すもので、自動起動釦
39、一時停止釦40、加工完了リセツト釦4
1、シングルブロツク用スナツプスイツチ42、
マシンロツク用スナツプスイツチ43、原点復帰
用スナツプスイツチ44、軸選択用スナツプスイ
ツチ45、復帰形スナツプスイツチ46非常停止
釦47、オーバライド用ロータリスイツチ48、
手動送り速さ用ロータリスイツチ49、およびモ
ード用ロータリスイツチ50等があり、このほか
各スイツチ等に対応して表示ランプL1乃至L6お
よび手動パルス発生用ロータリスイツチ51が配
列されている。 自動起動釦39は、これをONにすることによ
りサイクル運転を行なうが、このときモード用ロ
ータリスイツチ50は記憶の位置におかれる。シ
ングルブロツク用スナツプスイツチ42をONに
して自動起動釦39を押すと記憶プログラムの一
ブロツク完了にて停止する。一時停止状態にある
ときに自動起動釦39を押すと以後の記憶プログ
ラムの指示に基いてサイクル運転を行なう。一時
停止釦40は運転中に任意の位置において一時的
に停止させる場合に使用するものであり、一時停
止を解除する場合は自動起動釦39を押せば運転
が継続される。加工完了リセツト釦41は、サイ
クル運転完了後に再度同一プログラムを使用して
運転する場合に使用される。すなわち被加工ロー
ル6のロール目立てをロール一回転分行なつた
後、刃物の切込み送りを行ない同一プログラムで
再度の目立て切削を繰返し行なう。 シングルブロツク用スナツプスイツチ42は、
該スイツチのONによりプログラムの一ブロツク
完了時点で機械を停止させるもので、シングルブ
ロツクを解除する場合は該スナツプスイツチ42
をOFFにすればよい。マシンロツク用スナツプ
スイツチ43は、これをONにすれば機械は停止
したままであるが、N・C装置5だけが正規のプ
ログラムに基いて運転を継続するものでN・C装
置5のプログラム確認のために使用するものであ
る。また原点復帰用スナツプスイツチ44を使用
する場合は、モード用ロータリスイツチ50を手
動に合わせた上で、加工刃物のX軸上で原点位置
決めを行なう。すなわちキヤリツジ3をX軸上の
原点に復帰させる場合、軸選択用スナツプスイツ
チ45をX側に継なぎ、次いで原点復帰用スナツ
プスイツチ44をONにする。キヤリツジ3が原
点にない場合は原点復帰ランプL5が点灯するよ
うになつており、その時キヤリツジ3が原点より
+側(−側)にある場合は復帰形スナツプスイツ
チ46を−側(+側)に継なぎ、原点復帰ランプ
L5が消灯して原点ランプL6が点灯するまで上記
操作を続ける。原点ランプL6が点灯した時点で
キヤリツジ3が原点位置にあることを示してい
る。前記復帰形スナツプスイツチ46はモード用
ロータリスイツチ50が手動の位置におかれた場
合に使用するものである。 軸選択用スナツプスイツチ45はモード用ロー
タリスイツチ50で「ハンドル」および「手動」
の位置におかれた場合に刃物の移動方向であるX
軸およびY軸(回転)の選択に使用する。非常停
止釦47は、必要時に機械の全停止を行なわせる
ものであり、これを復帰させる場合は、全作業の
一番最初の状態に戻つて再度作業を進めなれけれ
ばならない。オーバライド用ロータリスイツチ4
8はキヤリツジ3の切削速度(送り)を決定する
セレストスイツチであり%で示され、図示の実施
例においては100%が10m/minであり、200%が
20m/minである。手動送り速さ用ロータリスイ
ツチ49は手動送り時の速さを決定するものであ
つて図示実施例での1目盛の単位は、キヤリツジ
移動X軸に対し10mm/minであり、主軸回転Y軸
に対し1deg/minである。 モード用ロータリスイツチ50は、機械操作態
様を選択するたのもので、プログラム数値をN・
C装置5にキーインする場合に選択される「編
集」位置、決められたプログラムによつて機械本
体を運転する場合に選択される「記憶」位置、手
動パルス発生装置を用いる場合に選択される「ハ
ンドル」位置および原点復帰或は軸選択後X軸又
はY軸の移動を単独に手動操作する場合に選択さ
れる「手動」位置があり、これらにより機械操作
のモードを定める。手動パルス発生用ロータリス
イツチ51は、図示実施例では1目盛にて1パル
ス発生するパルスエンコーダであり、使用時には
モード用ロータリスイツチ51を「ハンドル」位
置におき、主として既在のロール目に刃物工具の
刃先を合わせるのに使用し、したがつてその場合
の軸選択はY軸にするものである。 以上説明した本考案による実施例のロール目立
装置において被加工ロール6のロール目立加工の
シーケンスについて第7図および第8図を参照し
て説明する。 (1) 作業開始前には刃物台30を担持するキヤリ
ツジ3はベツド1の右エンドにある。 (2) 操作ボツクス4のモード用ロータリスイツチ
50を「手動」にした上で軸選択用スナツプス
イツチ45をXに入れ原点復帰用スナツプスイ
ツチ44をONにし原点ランプL6が点灯するま
で継続すると、キヤリツジ3が原点0より右に
あれば左に移動し、また原点0より左にあれば
右に移動して原点0で停止する。 (3) 操作ボツクス4のモード用のロータリスイツ
チ50を「記憶」にし、自動起動釦39を押す
と予め編集されたN・C装置5の記憶にしたが
つてキヤリツジ3は基点Pまで移動して停止す
る。 (4) 操作ボツクス4のモード用ロータリスイツチ
50を「ハンドル」に選定し軸選択用スナツプ
スイツチ45をY軸にした上で工具刃先を被加
工ロール6の条溝に合うまで手動パルス発生用
ロータリスイツチ51のハンドルを回わす。該
ハンドルを方向に回わせば被加工ロール6は
左回転し、方向に回わせば被加工ロール6は
右回転して工具刃先をロール条溝に合わせるこ
とができる。 この手動パルス発生用ロータリスイツチ51
のハンドル操作と同時に切込量設定ダイヤルを
回して、刃物台30を前進させ工具刃先をロー
ル条溝に当てる。この位置でのダイヤルの目盛
を覚えておき、次に切込量設定ダイヤルのみを
反転させて刃物台30を後退させ、工具刃先を
ロール条溝から退避させる。 (5) 操作ボツクス4のモード用ロータリスイツチ
50を「記憶」に選定し、自動起動釦39を押
すと、予め編集されたN・C装置5の記憶にし
たがつてキヤリツジ3は切削基準点Aまで右方
向に移動する。 (6) 切込量設定ダイヤル52を回して(2)で覚えて
おいた目盛に設定切込量を+した目盛にダイヤ
ルを合わせ、工具刃先を切込方向に送り設定す
る。 (7) 操作ボツクス4のモード用ロータリスイツチ
50を「記憶」に選定し、自動起動釦39を押
すと、予め編集されたN・C装置5の記憶に従
つてキヤリツジ3の移動と被加工ロール6の加
工回転とは同期してロール目立て切削加工が行
なわれる。すなわちキヤリツジ3は第8図のA
とBとの間を往復移動し、被加工ロール6は正
逆の回転を繰返しながら目数分の分割、割出し
回転と加工回転とを行なうのであるが、キヤリ
ツジ3がAからBへ移動するのに同期して被加
工ロール6はロール条溝のヘリカルアングルに
対応する決められた角度だけ完全に同期して左
回転の加工回転をなし、キヤリツジ3がBから
Aへ移動する間に被加工ロール6は加工回転と
は逆方向の回転すなわち右回転して前の切削基
準点に所定の割出し量すなわち目ピツチ量を加
えた位置へ割出し回転をなし、次の条溝を切削
開始できる状態に割出される。以上の運動をロ
ールの目数量だけ繰返えし、被加工ロール6の
条溝が完全に切削し終れば最初の切削基準点A
にキヤリツジ3および被加工ロール6が戻つて
加工完了し機械は停止する。 なお、被加工ロールのヘリカル条溝切削加工
は、キヤリツジ3のAからBへの移動時のみもし
くはBからAへの移動時のみとするようにプログ
ラムすることもでき、またヘリカル条溝の割出し
目数も任意に定めることができる。 以上詳細な説明から明らかなように、本考案に
よるロール目立専用工作機械においては、正逆回
転両方向のバツクラツシユを除去した減速歯車機
構を含む割出しおよび加工回転装置をベツド一側
に固定して設け、ワークである被加工ロールをベ
ツド上の定位置にセツトし、刃物台を担持するキ
ヤリツジをベツドに沿つて往復移動自在に装着し
操作ボツクス上の各種制御スイツチ群およびN・
C装置により被加工ロールの割出しおよび加工回
転とキヤリツジの往復移動を行なうにあたり、前
記ヘリカル条溝の切削加工時はキヤリツジの加工
送りと同期して被加工ロールを加工回転させ、ヘ
リカル条溝の割出し時は被加工ロールを割出し回
転させるように制御し、目立加工作業を行なうも
のであるから、従来のロール目立機がもつ幾多の
欠点を解消し、加工の精密化、高速化、段取りの
容易化の点で格段にすぐれた性能を発揮し、通
常、目ピツチ1mm以下でヘリカルアングル5゜乃至
20゜、目数300乃至500本程度の非常に精密なロー
ル目立てを荒から仕上げまでの繰返し加工におい
ても非常に高精度で迅速に行えるものである。
第1図は従来のロール目立機の概要説明図、第
2図は本考案によるロール目立専用工作機械の外
観斜視図、第3図は割出しおよび加工回転装置の
1部破断正面図、第4図は第3図に示す装置の1
部破断側面図、第5図はバツクラツシユ除去用の
押え板と歯車の関係を示す正面図、第6図は本考
案工作機械のロール目立駆動系統説明用斜視図、
第7図は操作ボツクス上の各種制御スイツチ群の
配列図、第8図は加工時の刃物移動線図である。 1……ベツド、2……割出しおよび加工回転装
置、3……キヤリツジ、4……操作ボツクス、5
……N・C装置、6……被加工ロール、7……ワ
ーク受け、8……チヤツク、9……第1サーボモ
ータ、10……減速歯車機構、11……ギヤボツ
クス、12……オールダム接手、13……ウオー
ムホイール、14……軸、15……第1ウオー
ム、16……第2ウオーム、17……複合歯車、
18……複合歯車、19……歯車、20……歯
車、21……複合歯車、22……歯車、23……
押え板、24……長孔、25……ねじ孔、26…
…締付ボルト、27……ピン、28……摺動長
孔、29……ばね、30……刃物台、31……第
2サーボモータ、32……出力スプライン軸、3
3,34……歯車、35,36……傘歯車、37
……ピニオン、38……ラツク、39……自動起
動釦、40……一時停止釦、41……加工完了リ
セツト釦、42……シングルブロツク用スナツプ
スイツチ、43……マシンロツク用スナツプスイ
ツチ、44……原点復帰用スナツプスイツチ、4
5……軸選択用スナツプスイツチ、46……復帰
形スナツプスイツチ、47……非常停止釦、48
……オーバライド用ロータリスイツチ、49……
手動送り速さ用ロータリスイツチ、50……モー
ド用ロータリスイツチ、51……手動パルス発生
用ロータリスイツチ。
2図は本考案によるロール目立専用工作機械の外
観斜視図、第3図は割出しおよび加工回転装置の
1部破断正面図、第4図は第3図に示す装置の1
部破断側面図、第5図はバツクラツシユ除去用の
押え板と歯車の関係を示す正面図、第6図は本考
案工作機械のロール目立駆動系統説明用斜視図、
第7図は操作ボツクス上の各種制御スイツチ群の
配列図、第8図は加工時の刃物移動線図である。 1……ベツド、2……割出しおよび加工回転装
置、3……キヤリツジ、4……操作ボツクス、5
……N・C装置、6……被加工ロール、7……ワ
ーク受け、8……チヤツク、9……第1サーボモ
ータ、10……減速歯車機構、11……ギヤボツ
クス、12……オールダム接手、13……ウオー
ムホイール、14……軸、15……第1ウオー
ム、16……第2ウオーム、17……複合歯車、
18……複合歯車、19……歯車、20……歯
車、21……複合歯車、22……歯車、23……
押え板、24……長孔、25……ねじ孔、26…
…締付ボルト、27……ピン、28……摺動長
孔、29……ばね、30……刃物台、31……第
2サーボモータ、32……出力スプライン軸、3
3,34……歯車、35,36……傘歯車、37
……ピニオン、38……ラツク、39……自動起
動釦、40……一時停止釦、41……加工完了リ
セツト釦、42……シングルブロツク用スナツプ
スイツチ、43……マシンロツク用スナツプスイ
ツチ、44……原点復帰用スナツプスイツチ、4
5……軸選択用スナツプスイツチ、46……復帰
形スナツプスイツチ、47……非常停止釦、48
……オーバライド用ロータリスイツチ、49……
手動送り速さ用ロータリスイツチ、50……モー
ド用ロータリスイツチ、51……手動パルス発生
用ロータリスイツチ。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 多周面に多数目数のヘリカル条溝を切削加工す
べき被加工ロールを正逆回転自在に支承載置する
ようにしたベツドと、 被加工ロールのロール軸を掴持するチヤツク、
該チヤツクと一体に連結されたウオームホイー
ル、該ウオームホイールの正回転方向および逆回
転方向に対してそれぞれ歯当りしてウオームホイ
ールに噛合する第1ウオームおよび第ウオームか
らなる互いに平行な一対のウオーム、伝達系歯車
のすべての相互噛合い歯車対の一方をそれぞれが
正逆回転両方向に対して歯当りさせてなる一対の
歯車からなる複合歯車とした上記第1ウオームお
よび第2ウオームへ駆動力を伝達するための複数
個の伝達系歯車および該複合歯車を正逆回転両方
向に駆動する第1サーボモータを含み、前記ベツ
ドの側方位置に配設された被加工ロールに割出し
回転および正逆両方向の加工回転を付与する装置
と、 刃物台、該刃物台を担持し被加工ロールに沿つ
て移動自在に前記ベツドに装着されたキヤリツジ
および該キヤリツジを往復移動させるように駆動
するための第2サーボモータを含むキヤリツジ送
り装置と、 前記切削加工に必要な各種制御用スイツチ群を
有し前記ベツドに配設固定された操作ボツクスお
よび前記切削加工を数値制御方式で行なうための
N・C装置を含み、被加工ロールの割出しの割出
し回転および加工回転と前記キヤリツジの往復移
動とを行なうにあたり、前記ヘリカル条溝の切削
加工時はキヤリツジの加工送りと同期して被加工
ロールを加工回転させ、ヘリカル条溝の割出し時
は被加工ロールを割出し回転させるように制御す
る制御装置と、 を備えたことを特徴とするロール目立専用工作機
械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986187194U JPS6331860Y2 (ja) | 1986-12-04 | 1986-12-04 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986187194U JPS6331860Y2 (ja) | 1986-12-04 | 1986-12-04 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62113902U JPS62113902U (ja) | 1987-07-20 |
JPS6331860Y2 true JPS6331860Y2 (ja) | 1988-08-25 |
Family
ID=31137447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986187194U Expired JPS6331860Y2 (ja) | 1986-12-04 | 1986-12-04 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6331860Y2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5430592A (en) * | 1977-08-10 | 1979-03-07 | Hitachi Ltd | Speed reducing device for centerless grinder |
-
1986
- 1986-12-04 JP JP1986187194U patent/JPS6331860Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5430592A (en) * | 1977-08-10 | 1979-03-07 | Hitachi Ltd | Speed reducing device for centerless grinder |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62113902U (ja) | 1987-07-20 |
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