JPS6331622Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は宝石箱に関するものである。

従来の宝石箱について述べると、このものは現
在に至るまで外観デザイン上の改良は種々されて
きている処であるが、機能デザインについては何
ら工夫されていない感が否めないものである。例
えば最近のものにおいて外観デザイン的に透明扉
や引出しを備えたものが多く現われているが、こ
のものは内部に収納された貴重品類が直視されて
しまつたり、或は簡単に取り出されてしまうもの
で、プライベートの確保、盗難防止或いは子供の
いたずらなどを勘案とすると、本来の意味での実
用性を完全に充足するまでには至つていなかつ
た。

本考案は上記した従来の問題点に鑑みてなされ
たもので、貴重品などを他人に気づかれずにうま
く隠蔽して収納しておくことができる機能デザイ
ンに優れた宝石箱を提供することを目的としたも
のである。

本考案に係る宝石箱の一実施例を図面について
説明する。

符号Ａは宝石箱の外郭を構成する収納箱本体
で、この収納箱本体Ａは底板３、天板４、側板５
ａ，５ｂ、後板７の各部材により構成される。そ
してこの収納箱本体Ａは仕切板６により多数（本
実施例では２つ）に区割されて、各々矩形状収納
空間ａを形成している。前記矩形収納空間ａに
は、この空間内に緊密に嵌合しうる外形を有した
方形枠体８を前方（第２図の左方向）へ引出し可
能に嵌装させるもので、この方形枠体８は中央の
仕切切壁９によつて前部の収納室１０ａおよび後
部の収納室１０ｂに区分けされる。１１は前部の
収納室１０ａの天井部に取付けたネツクレスなど
の掛金具１２…は後部の収納室１０ｂに配設した
多数段の棚板である。また前記した方形枠体８は
嵌装時にマグネツトキヤツチ式の止着具１３によ
つて収納空間ａ内の定位置に保持されるものであ
る。次に符号１４は仕切壁９に取付けた反射鏡
で、この反射鏡１４は仕切壁９の前面側に貼設し
たものである。また前記した方形枠体８の前面部
にして収納箱本体Ａの前側には透明ガラス板１を
嵌着した蝶着扉２を開閉自在に取付ける。１５…
は収納箱本体Ａにおける他方の収納空間ａに多数
段配設した引出し体１６は天板４の上面に配設し
た蝶着状の蓋板であつて、この蓋板１６の内側面
には鏡１７を貼設する。

本考案に係る宝石箱の一実施例は上記のように
構成されるもので、いま矩形状収納空間ａから引
出した方形枠体８における後部の収納室１０ｂに
他人の目に触れたくない貴重品などを納めた後、
方形枠体８を第２図に示すように嵌装して定置さ
せる。この状態において蝶着扉２の透明ガラス板
１を透して内部を見た場合、前記貴重品などの存
在が全く判らないものであり、しかも仕切壁９の
反射鏡１４による視覚効果によつて前部の収納室
１０ａの奥行き感が増大して見えるから、奥部に
もう一つの収納室があることに全く気づかれず貴
重品などを安全に収納しておくことができる。ま
た蝶着扉２を開いた状態にあつても、矩形状収納
空間ａ内に方形枠体８が緊密に嵌合されており、
前記した視覚効果によつて一見して方形枠体８が
引出しできないように見えるから、同様に安全に
貴重品類を収納しておくことができるものであ
る。

以上説明したように、本考案によれば視覚効果
を利用して貴重品などを他人に気づかれずにうま
く隠蔽して収納しておくことができるもので、機
能デザインの優れた宝石箱として極めて有益なも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る宝石箱の一実施例を示すも
ので、第１図は一部切欠正面図、第２図は縦断側
面図である。 Ａ……収納箱本体、１……透明ガラス板、２…
…蝶着扉、ａ……矩形状収納空間、８……方形枠
体、９……仕切壁、１０ａ……前部の収納室、１
０ｂ……後部の収納室、１１……掛金具、１２…
…棚板、１４……反射鏡。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 収納箱本体を多数の矩形状収納空間に区割した
   宝石箱において、上記任意の収納空間に、これに
   緊密に嵌合する方形枠体を引出し可能に備えさ
   せ、この方形枠体を前面に反射鏡を取付けた仕切
   壁によつて前部の収納室と後部の収納室とに区分
   し、前部の収納室にはネツクレスなどの掛金具を
   取付け、後部の収納室には棚板などを備えさせ、
   また前記方形枠体の前面部にして収納箱本体の前
   側には透明ガラス板を嵌着した蝶着扉を開閉自在
   に備えたことを特徴とする宝石箱。