JPS63315823A - 廃プラスチック類の処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は廃プラスチック類の処理方法に関するもので、
詳しくは、分別収集又は選別された都市ゴミ中の廃プラ
スチック類の処理方法に関するものである。

［従来技術とその問題点］ 現在、都市ゴミは清掃工場において、可燃物と不燃物と
に分けられ、可燃物の大部分は通常、機械式焼却炉など
にて焼却処理されているが、この焼却処理をする可燃物
中にプラスチック類が多量に含まれていると、次のよう
な問題点が発生する。

■　高カロリーであるため焼却炉における焼却量の低下
となる。

■　炉内温度が高くなり耐火レンガの損傷が激しく、焼
却炉の寿命が短くなる。

■　炉内でのプラスチック類の溶融により、ロスドルの
目を鎖ぎ不完全燃焼を引起こす。

■　ＨＣＱ、ＮＯＸ　、ＳＯＸ等の有害ガスが発生する
。

そのため、従来、都市ゴミ中のプラスチック類は第４図
に示すフローの如く分別回収又は選別処理により、その
他のゴミとは区別し焼却処理することなく処理されてい
る。通常、これらプラスチック類は粉粒状に破砕処理し
て、これをそのまま埋立てて廃棄されている。

ところが、プラスチック類は長期間に亘って土壌中で分
解されず、また焼却処理していないのでその容積も大き
いので、この埋立てによって造成された土地は不安定で
おる上、更に、プラスチック類中に含まれる有害物が土
壌中に溶出する恐れがあり、２次公害発生の心配もあっ
た。

［発明の課題と解決手段］ 本発明者等は上記実情に鑑み、都市ゴミ中の廃プラスチ
ック類の有利な処理方法について種々検討した結果、前
記廃プラスチック類をある特定のタイプの焼却炉を用い
て、特定の脱硫剤の存在下、焼却溶融処理することによ
り、焼却における１ヘラプルもなく、良好な処理ができ
、しかも、埋立て廃棄した場合の問題がない処理物が得
られることを見い出だし、本発明を完成するに至った。

［発明の要旨］ すなわち、本発明の要旨は、分別収集又は選別された都
市ゴミ中の廃プラスチック類を細片状に：Ａ製した後、
次いで、これを無機脱硫剤の存在下、サイクロン形焼却
溶融炉にて焼却溶融処理することを特徴とする廃プラス
チック類の処理方法に存する。

［構成要件の説明］ 以下、本発明の詳細な説明する。

本発明では、都市ゴミ中より分別収集又は選別された廃
プラスチック類をサイクロン形焼却溶融炉で処理するも
のであるが、先ず、廃プラスチック類を細片状に調製す
る必要がおる。要するに、廃プラスチック類を細片状と
することにより、サイクロン形焼却溶融炉の炉内におい
て、旋回気流により良好に溶融化することができるので
おる。

廃プラスチック類の細片化は通常、シュレッダ形粉砕機
などを用いて粉粒乃至細片状に破砕することにより行な
われる。ここで得られた処理物をそのまま用いてもよい
が、好ましくは、これを続いて加熱成型して、均一の細
片状物とするのが望ましい。この加熱成型の際に用いる
成型機としては、通常の押出型ペレタイザーなどが利用
される。

そして、成形する細片状物の形状は通常、ペレット状又
は粒状物であり、そのサイズは例えば、径が３〜５＃程
度のものである。

上述のような廃プラスチック類を焼却溶融処理する際に
、本発明では無機脱硫剤を存在させることを必須の要件
とするものでおる。無機脱硫剤としては、通常、石灰、
水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウムなどを挙げるこ
とができるが、本発明においては、都市ゴミ中の可燃物
を焼却処理した際の焼却ダスト又は焼却灰を無機脱硫剤
として用いるのが特に望ましい。すなわち、焼却ダスト
又は焼却灰中には多量の石灰が含まれており脱硫効果は
十分にあるので、同じ清掃工場内で発生する処理物を利
用できれば経済的である。しかも、その上、プラスチッ
ク類の焼却溶融処理をするに当り、前記焼却ダスト又は
焼却灰を存在させた場合には、単に脱硫効果があると言
うだけではなく、溶融処理をスムーズに行なうことがで
き、また、最終的に得られるスラグの性質も埋立てに適
した良好なものとなる。そして、当然のことながら、清
掃工場から発生する焼却ダスト及び焼却灰の減量効果も
ある。

無機脱硫剤の使用量は焼却排ガスの脱硫効果が十分に発
揮されるように適宜、選定することができるが、例えば
、前記焼却ダスト又は焼却灰を無機脱硫剤として用いる
場合には、通常、廃プラスチック類に対して、１〜３０
重量％、好ましくは５〜２５重量％である。なお、無機
脱硫剤の供給方法は廃プラスチックとともに供給しても
、また、焼却炉に直接、供給しても差し支えない。

本発明においては、サイクロン形焼却溶融炉を用いて廃
プラスチック類を処理するものであるが、この溶融炉に
つき、第１図及び第２図に基いて説明する。第１図は、
本発明のサイクロン型焼却溶融炉の一例の断面略示図で
あり、第２図は同じく平面略示図である。（なお、第１
図では、溶融炉の高さを実際よりも圧縮して記載しであ
る。〉図において、１は、耐熱材料からなる円筒状の炉
体でこれには、炉頂に、オイル、可燃ガス等の燃料を供
給し、着火して炉内温度を１０００〜１２００’Ｃに予
熱する予熱バーナー２が設けられている。３，３ａは細
片状の廃プラスチックを、燃焼用−次空気としても働く
圧縮空気にのせて、炉内に供給する吹込口である。該吹
込口３，３ａは、炉体１の内壁円周に対し、接線方向で
、前記予熱バーナー２の近傍に炉体１の高さ方向におい
て、同一レベルで設置され、更に、第２図に示すように
、平面でみた場合、炉体１の軸芯を中心にして互いに対
称な位置に設けられる。９，９ａは、燃焼用の圧縮二次
空気の吹込口である。該吹込口９゜９ａは前記廃プラス
チックの吹込口３，３ａの設置レベル５００〜１５００
ｍｍ下の位置で、炉体１内壁円周に対し、接線方向で、
第２図に示すように、平面でみた場合、炉体１の軸芯を
中心にして互いに対称な位置に設けられる。なお、これ
ら吹込口３，３ａ、および９，９ａは、互いに対称位置
に２個づつ設置された例を図示しているがこれに限られ
るものではなく、３個乃至それ以上設けても勿論よい。

４は、炉内に供給された廃プラスチックの燃焼により生
じた燃焼ガスの排出のための煙道であり、５は、燃焼中
、燃焼した溶融スラグが炉内壁に沿って流下したものを
排出するためのスラグ取出口であり、煙道４はスラグ取
出口の下端に設置する場合もある。また、６は、その溶
融スラグを受Ｃ）入れるために、炉体１に付帯する冷却
槽で、これには冷却水７が満してあり、受入れられた該
溶融スラグを冷却し、固化スラグ８として析出させ回収
するものである。

［発明の効果］ このようなサイクロン形焼却溶融炉を用いることにより
、高カロリー物質である廃プラスチック類を良好に焼却
処理することができ、また、処理された廃プラスチック
類は固化スラグとして回収されるが、このスラグは埋立
て廃棄した場合でも、土壌の安定性を損ねることはない
。

更に、本発明の方法によれば、サイクロン形焼却溶融炉
からの排ガスは殆んど完全に脱硫される上、脱硫剤とし
て上述した焼却灰又は焼却ダストを用いた場合には、埋
立てに適した安定な固化スラグが得られ、しかも、清掃
工場から排出される総廃棄物量が減少し埋立て用地の延
命策にもなる。

すなわら、この場合の清掃工場にはおける処理フローは
第３図に示す通りとなり、本発明方法による処理方法は
極めて産業上、有利なプロセスとなり得る。

［実施例〕 次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はその要旨を超えない限り以下の実施例の記述に限
定されるものではない。

実施例 第１図及び第２図に示すサイクロン形焼却溶融炉（高さ
２ｍ、径１ｍ）の吹込口３．３ａより、選別した廃プラ
スチック類を予め、粉末状に破砕した後、これを押出形
ペレタイザーで加熱成形して得た廃プラスチックペレッ
ト（径３　ＩｎＩｎ＞とこのペレットに対して、２５５
１重厘％の割合の焼却ダストとの混合物を１Ｎｇ／ｍｉ
ｎの速度で連続的に供給し、１３５０℃の炉内温度で溶
融焼却処理を行ない、下方の冷却槽６に溶融スラグを滴
下させ、固化スラグを回収した。

このような処理において、炉の煙道４から排出されるガ
ス中のＳ○×濃度を測定したところ５０ｐｐｍ以下であ
った。

この溶融焼却処理前の混合物Ａと処理後のスラブＢとの
性状を第１表に示す。

第１表 第１表よりスラグＢは埋立て用として適したものでおる
ことがわかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明で用いるサイクロン型焼却溶融炉の一例
を示す断面略図、第２図は同じく平面略図を示し、また
、第３図は本発明法による清掃工場の処理フロー図を示
し、第４図は従来法による同処理フロー図を示す。 １・・・炉体 ２・・・予熱バーナー ３．３ａ・・・廃プラスチック類の吹込口４・・・煙道 ５・・・スラグ取出し口 ６・・・冷却槽 ７・・・水 ８・・・固化スラグ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）分別収集又は選別された都市ゴミ中の廃プラスチ
   ック類を細片状に調製した後、次いで、これを無機脱硫
   剤の存在下、サイクロン形焼却溶融炉にて焼却溶融処理
   することを特徴とする廃プラスチック類の処理方法。
2. （２）無機脱硫剤が都市ゴミ中の可燃物を焼却処理した
   際の焼却ダスト又は焼却灰であることを特徴とする特許
   請求の範囲第（１）項記載の処理方法。
3. （３）無機脱硫剤の使用量がプラスチック類に対して、
   １〜３０重量％であることを特徴とする特許請求の範囲
   第（１）項記載又は第（２）項記載の処理方法。
4. （４）廃プラスチック類を予め、破砕処理した後、これ
   をチップ状に加熱成形して細片状に調製しておくことを
   特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の処理方法。
5. （５）サイクロン形焼却溶融炉の温度が１０００〜１５
   ００℃であることを特徴とする特許請求の範囲第（１）
   項記載の処理方法。