JPS6331571Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 ［産業上の利用分野］ 本考案は船縁や船に取り付けたパイプ、釣堀等
に設けたパイプその他の円柱状の固定部材に取り
付け得る釣竿掛けに関し、特に釣竿を上下、左右
方向に角度を調節し得る釣竿掛けに関する。

［従来の技術］ 従来、船釣り、陸釣り等においては、手の疲労
を防止し、船縁等を傷めないようにするなどのた
めに、船縁や船や釣堀等にパイプその他の固定部
材を設け、その固定部材に釣竿掛けを取り付け、
これに釣竿をもたせかけることが行なわれてい
る。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、こうした従来の釣竿掛けでは、
釣場の情況、例えば固定部材の設置方向等に応じ
た釣竿の上下、左右方向の調節方法や、釣竿掛け
の固定部材に対する取り付け位置や取り付け角度
の調節方法が十分とはいい難かつた。そのため、
場合によつては固定部材と釣竿掛けとの間に何ら
かのかい物をするか、さらには釣竿の上下、左右
方向の調節が不可能となつてしまうという問題点
があつた。

本考案の釣竿掛けは上記問題点を解決し、固定
部材の方向によらず、釣竿の上下方向、左右方向
の角度調節を別々に独立して行なうことができる
だけでなく、固定部材に対する取り付け位置や取
り付け角度を容易に調節するこのできる釣竿掛け
を堤供すること目的とする。

考案の構成 ［問題点を解決するための手段］ 上記の目的を達成するためになされた本考案の
釣竿掛けの要旨とするところは、 釣竿支持部材と中間部材と取付け部材とから成
り、該取付け部材をパイプもしくは円柱状の固定
部材に取り付けて使用する釣竿掛けであつて、 前記釣竿支持部材は、一端部に竿元を引掛け得
る竿元保持部と、他端部に釣竿を下側から支える
支持部とを有し、 前記中間部材は、 一端部に前記釣竿支持部材を一軸まわりに回動
可能かつ任意位置に固定し得る連結部と、他端部
に前記取付け部材を前記一軸と交差する他の一軸
まわりに回動可能かつ任意位置に固定し得る連結
部とを有すると共に、 前記取付け部材は、前記固定部材を把持する２
つの把持部材から成り、 該把持部材の一方には、その一端部に前記中間
部材に連結し得る連結部を、他端部に係合切欠を
形成した脚部を設け、 前記把持部材の他方には、一方の把持部材に揺
動可能に連結し得る連結部と、前記係合切欠に挿
通したねじを螺合し得る脚部を設けたこと にある。

［作用］ 以上の構成を有する本考案の釣竿掛けは、船縁
や船、あるいは釣堀等に設けたパイプもしくは円
柱状の固定部材に取り付けて使用される。

釣竿の左右方向の角度調節は、中間部材の一端
部の第１の軸で行なう。また、釣竿の上下方向の
角度調節は、中間部材の他端部の第２の軸で行な
うか、あるいは固定部材に対する取付け部の取り
付け角度、即ち第３の軸によつて行なう。

ここで、上下、左右方向とは鉛直方向、水平方
向に限らず、これらとある角をなす方向も含むも
のである。

本考案の釣竿掛けは、釣竿を支える釣竿支持部
材と船縁等の固定部材に取り付ける取付け部材と
の間に両部材を連結する中間部材が設けられ、か
つ中間部材の両端部にはそれぞれ両部材を回動可
能かつ任意位置で固定し得る連結部が設けられ、
しかも両連結部の回動軸心が互いに交差するよう
にされている。また、取付け部材は揺動可能な２
つの把持部材から成り、一方の脚部の係合切欠に
挿通したねじを他方の脚部に螺合して固定部材に
固定される。従つて、釣竿の左右方向の角度調節
は中間部材端部の連結部に対する釣竿支持部材と
の取り付け位置を調節することによつて行なう。
また、釣竿上下方向の角度調節は中間部材端部の
連結部に対する取付け部材との取り付け位置を調
節することによつて行なうか、取付け部材の固定
部材に対する取り付け角度を調節することによつ
て行なう。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。第１図に示すように、釣竿掛け２は
釣竿支持部材４、中間部材６および取付け部材８
から構成されている。

釣竿支持部材４は第２図イに示すように、本体
部１０の一端部には、釣竿の竿元を引掛けて保持
する竿元保持部１２が設けられ、他端部には、釣
竿を下側から支える支持部１４が設けられてい
る。本体部１０は、板状部１５の上端部に一定幅
のリブ１６が、両側方に複数のリブ１８が設けら
れて補強されると共に本体部１０の中間部には、
中間部材６を取り付け得る結合部２０が形成され
ている。結合部２０は円形状をなし、一定高さを
有すると共に下面側には中間部材６の一端部が回
動可能に嵌り得る嵌合孔２２が設けられ、さらに
結合部２０の中心部にはねじ挿通孔２４が形成さ
れ、蝶ねじ２６が挿通可能とされている。これに
よつて、釣竿支持部材４は中間部材６の円形状連
結部２８に回動可能に嵌合され、かつ蝶ねじ２６
をめねじ３０に螺着し締め付けることによつて、
任意の角度位置に固定できる。

竿元保持部１２はフツク状をなし、その一端部
が本体部１０の一端に固定されると共にフツク状
をなした部分の内側にはゴム板３２が接着されて
いる。これにより、釣竿外表側に傷がつくことを
回避できると共に釣竿の滑り止めとなる。

支持部１４は屈曲した１対の受金３４が本体部
１０の他端部を挟んで固定され、上方にＵ字状に
開口されて構成される。この開口部内側にはゴム
板３６が接着され、釣竿の損傷が防止されると共
に釣竿の滑り落ちることが防止される。

一方、中間部材６は第２図ロに示すように、円
形状の連結部２８に対して直角に連結部３８が設
けられ、その中心部には蝶ねじ４０を挿通し得る
挿通孔４２が形成され。さらに連結部３８の裏面
側には第３図に示すように凹部４４が形成されて
いる。凹部４４内には、取付け部材８の連結部４
６先端部が嵌り込み得、かつ一定角度範囲内で回
動可能とされている。なお、釣竿支持部材４の回
動軸心たるめねじ３０の軸心は取付け部材８の回
動軸心たる挿通孔４２の軸心と直交するようにさ
れている。

取付け部材８は第２図ハ、第４図に示すよう
に、固定部材としてのパイプ７４を把持する２つ
の把持部材としての、連結部４６を有する本体４
８と、本体４８に揺動可能に取り付けられた押付
け片５０とを備えて構成されている。すなわち、
本体４８は、内面に一定曲率半径の曲面を有する
把持部５２が形成され、その一端部には外方に伸
び出た脚部５４が構成され、他端部には押付け片
５０を開閉可能に連結し得る結合部５５が形成さ
れている。押付け片５０は、結合部５４と連結さ
せ得る１対の連結部５６が一端部に突設され、他
端部は脚部５８を構成し、中間部は内面に一定曲
率半径の曲面を有する押付け部６０が設けられて
いる。本体４８と押付け片５０とは、結合部５５
と連結部５６とにボルト６２を挿通し螺着するこ
とによつて開閉可能に連結される。押付け片５０
は、その脚部５８のめねじ部６４に蝶ねじ６６が
螺合され、脚部５４に形成された係合切欠６８に
嵌め込み後締め付けることによつて、取付け部材
８を船縁や釣堀などに設けた固定部材としてのパ
イプ７４に着脱可能に取り付けできる。なお、本
体４８と押付け片５０との内面の曲率半径はパイ
プ７４のそれにほぼ合致させ、さらにその内周面
にはゴム板７０，７２が接着され、パイプ７４に
確実に取り付け得るようにされている。

以上のように構成された本実施例の釣竿掛け
は、蝶ねじ６６をゆるめ、脚部５４，５８を開口
し固定部材としてのパイプ７４を挟み、再び蝶ね
じ６６が締め付けられることによつて、パイプ７
４に取り付けられる。取付け部材８、中間部材６
および釣竿支持部材４を連結し、釣竿７６の竿元
を竿元保持部１２に引掛け、支持部１４に釣竿７
６をのせれば、釣竿７６は安定な状態に保持され
る。釣竿に仕掛けをつけ、餌をつければ、釣り可
能な状態になる。蝶ねじ４０をゆるめると、釣竿
支持部材４は上下方向に連続的な角度位置の調整
が可能となり、蝶ねじ２６をゆるめると釣竿支持
部材４の左右方向の連続的な角度位置調整が可能
となる。また、取付け部材８のパイプ７４に対す
る取付け位置や取り付け角度を変える場合は、蝶
ねじ６６をゆるめれば、取付部材８はパイプ７４
に対して回動かつ摺動可能となのほで、取付部材
８を所望の位置及び角度に調整した後、再び締め
付けてパイプ７４に固定する。

以上のように構成された本実施例の釣竿掛け
は、釣竿の上下方向、左右方向の角度調節を別々
に独立して、しかも微調節も行なうことができる
だけでなく、釣場の情況等に応じてパイプ７４に
対する取り付け位置や取り付け角度を容易に調節
することができる。また、取付け部材８は、係合
切欠６８を設けたことにより、蝶ねじ６６を取り
はずすことなくパイプ７４に着脱可能に取り付け
ることができる。さらに、釣場の情況によつて釣
竿７６とパイプ７４とが直交するような場合に
は、中間部材６の蝶ねじ４０を固定したままで、
釣竿支持部材４とその蝶ねじ２６、及び取付け部
材８とその蝶ねじ６６とによつて、釣竿７６の上
下、左右方向の調節が可能である。従つて、固定
部材の設置方向や釣場の情況等によらず、釣竿の
上下、左右両方向の角度調節を容易に行なうこと
ができる。

尚、上記釣竿支持部材４の結合部２０に代え
て、釣竿支持部材を上下方向に回動可能な結合部
とし、取付け部材８の連結部４６に代えて中間部
材を左右方向に回動可能な連結部とし、かつ中間
部材を上記結合部、連結部に適合し得るよう構成
することも可能である。

以上本考案の一実施例について説明したが、本
考案はこのような実施例に何等限定されるもので
はなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲におい
て、種々なる態様で実施し得ることは勿論であ
る。

考案の効果 本考案の釣竿掛けによれば、固定部材を使用す
るので船縁等を傷めることがなく、また、中間部
材の２つの回動軸と、取付け部材の固定部材に対
する取り付け位置や取り付け角度の調整によつ
て、全体として３つの回動軸での調節が可能であ
るので、固定部材の設置方向によらず、釣竿の上
下、左右両方向の角度を調節でき、しかもそれぞ
れ独立して容易に調節できるだけでなく微調節も
可能である。従つて釣場の情況等に応じて、釣
竿、さらには釣竿掛けを最適な位置・角度に調節
して使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図はその分解斜視図、第３図は同実施例に使用さ
れる一部材の斜視図、第４図は同じく他の部材の
分解斜視図である。 ２……釣竿掛け、４……釣竿支持部材、６……
中間部材、８……取付け部材、１２……竿元保持
部、１４……支持部、２８，３８……連結部、７
４……パイプ（固定部材）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 釣竿支持部材と中間部材と取付け部材とから
   成り、該取付け部材をパイプもしくは円柱状の
   固定部材に取り付けて使用する釣竿掛けであつ
   て、 前記釣竿支持部材は、一端部に竿元を引掛け
   得る竿元保持部と、他端部に釣竿を下側から支
   える支持部とを有し、 前記中間部材は、 一端部に前記釣竿支持部材を一軸まわりに回
   動可能かつ任意位置に固定し得る連結部と、他
   端部に前記取付け部材を前記一軸と交差する他
   の一軸まわりに回動可能かつ任意位置に固定し
   得る連結部とを有すると共に、 前記取付け部材は、前記固定部材を把持する
   ２つの把持部材から成り、 該把持部材の一方には、その一端部に前記中
   間部材に連結し得る連結部を、他端部に係合切
   欠を形成した脚部を設け、 前記把持部材の他方には、一方の把持部材に
   揺動可能に連結し得る連結部と、前記係合切欠
   に挿通したねじを螺合し得る脚部を設けたこと を特徴とする釣竿掛け。 ２ 中間部材は、釣竿支持部材を回動可能に取り
   付け得る一軸の軸心と、取付け部材を回動可能
   に取り付け得る他の一軸の軸心とが互いに直交
   するものである実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の釣竿掛け。