JPS63314313A - 内燃機関 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は内燃機関に係り、特にディーゼル燃焼方式に低
セタン価の燃料を適用する際に好適な内燃機関に関する
。

［従来の技術］ 一般にディーゼル式内燃機関は、その燃料としてセタン
価の極めて小さなアルコール、ガソリン等を使用する場
合には、火花点火式内燃機関として構成される。そして
この火花点火式内燃機関は、スパークプラグ等の点火手
段の近傍に可燃適正空燃比の混合気が存在すれば、他の
部分の混合気状態の如何を問わず、火花放電により良好
な燃焼が達成され、従って可燃適正空燃比の混合気が点
火手段の近傍に存在するが否かが重要である。

ところで、上述した内燃機関にあっては、噴射燃料量が
少なく混合気生成の難しい低負荷時には混合気が非常に
稀薄となり、火花放電にょっても火炎が伝播せずミスフ
ァイヤを生じ易い。

ここに、低負荷時には吸気を絞って吸入空気量を減少さ
せることが考えられ、このようにすれば燃料着火性を向
上できるが、絞りによる機関のボンピングロスが増加し
、燃費等が劣化する問題がある。この問題は、結局低負
荷時には点火手段の近傍に可燃適正空燃比の混合気を確
保できないという点に基づくものである。

そこで、第３図に示すように、燃料噴射ノズルａから直
接点火手段すに向けて燃料を噴射して、微粒化若しくは
蒸気化した燃料の混合気を点火手段すの近傍に濃厚に形
成させることが考えられる。

しかしながら、混合気Ｃは、燃焼室ｄの上部に設けられ
た点火手段すの近傍よりも、その下方の燃焼室底部ｅに
多く存在することとなり、適切な燃焼を充分に達成でき
ない場合がある。

ここに本出願人は第４図及び第５図に示すように、燃焼
室ｆの内壁ｑに形成した段部りにより燃焼室ｆ内に着火
燃料ｉを集合させる集合空間ｊを形成すると共に、この
集合空間ｊ内に点火手段ｋを設けて、狭い集合空間ｊ内
に濃厚な混合気ρを分布させてこの混合気ρに点火手段
にで着火させるようにした「内燃機関」　（特願昭６１
−５２５４６号）を提案した。本提案によれば、噴射燃
料量の少ない低負荷時から高負荷時に厘りで点火手段舷
の近傍に混合気ｇを濃厚に分布させて確実に着火燃焼さ
せることができる。

［発明が解決しようとする問題点１ ところで上述の提案にあっては第４図及び第５図に示す
ように、段部りを燃焼室ｔの底面ｍと段違いに底面ｍか
ら略垂直に立ち上げて隆起させていたため、燃焼室ｆ内
に略水平に旋回するスワール０に対してその側壁面ｐ、
ｑが壁となっていた。

そして特に、旋回してくるスワールｎに相対向する側壁
面ｐは、スワールｎを衝突させて燃焼室「の内壁ｇ側か
ら中央側へ偏向させることとなり、スワールｎは段部り
の側壁面ｐで仕切られた空間に閉じ込められて旋回して
１、スワール中心が燃焼室［の中央から移動する場合が
あった（図中、ｒで示す）。このようなスワール中心ｒ
の移動は、燃焼室ｆ内におけるスワールｎの偏在化を招
き、混合気ρ生成の度合いを変えて、混合気ρの均一な
分布を妨げるおそれがあった。このような混合気ρの不
均一な分布は、低スワール、低燃料噴射量の低負荷時に
はさほど問題とはならないが、高スワール、高燃料噴射
量の高負荷時には、空気利用率の低下等により出力の低
下、燃費の劣化等を沼くことになる。

本発明は上述したような問題点に鑑みて創案されたもの
であり、その目的はディーゼル式内燃機関を低セタン価
燃料用の火花点火式内燃機関として構成する場合に、低
負荷時のための段部を備えても全負荷域に厘って適正な
燃焼を確保できる内燃機関を提供するにある。

し問題点を解決するための手段］ 本発明は、スワールが旋回する燃焼室の壁面に、その底
面から隆起させて着火燃料を集合させる集合空間を形成
する段部を形成すると共に、段部の隆起壁面を、スワー
ルの旋回軌跡に沿って燃焼室の壁面側へ窪ませて湾曲形
成して構成される。

［作　用］ 本発明の作用について述べると、着火燃料を集合させる
集合空間を形成する段部を備えるに際し、旋回してくる
スワールに相対向する段部の隆起壁面を、スワールの旋
回軌跡に沿って燃焼室の壁面側へ窪ませて湾曲形成する
ことにより、隆起壁面がスワールに対して壁となってそ
の流れを妨げないように、反対にその隆起壁面でスワー
ルをスムーズに案内して燃焼室内に広範囲に亙って旋回
させるようになっている。

［実施例］ 次に本発明の好、適−実施例を添付図面に従って詳述す
る。

第１図及び第２図には、直接噴射式ディーゼル機関が示
されている。ピストンヘッド１には方形状に陥没させて
角型の燃焼室２が形成される。他方、シリンダヘッド３
には、燃焼室側へ連通させて取付孔４が形成され、この
取付孔４内には、燃焼室２内に臨ませて燃料噴射ノズル
５が設けられる。

燃料噴射ノズル５はピント−ノズルに類似する型式のも
ので、ノズル下部の球状頭部に、複数の主噴射用の主唱
ロアが放射状に形成されると共に、副噴射用の副噴口９
が形成される。そして、噴射ノズル５は、針弁のリフト
が所定リフト以下の低負荷域において、副噴口９から副
噴ｎＦｔを噴射し、針弁のリフトが所定リフト以上の中
・高負荷域において、副噴口９に加えて副噴口９よりも
主導的に主唱ロアから主噴霧Ｆ２を噴射するようになっ
ている。また殊に噴射ノズル５は、そのＤ１噴口９を、
後述する段部１４が形成される燃焼室２の角部２ａより
もスワールＳの流れ方向上流側の燃焼室壁面２ｂに近接
して相対向させて臨ませるように、燃焼室２のセンタＣ
に対して偏心させて設けられる（第１図参照）。そして
、副噴口９は壁面２ｂに向けて副噴霧Ｆ１を噴射し、微
粒化、蒸気化された燃料がスワールＳによって燃焼室２
内に流されるようになっている。

他方１噴ロアは、燃焼室壁面２ｂの副噴霧噴射位置へを
基準として、壁面２ｂの園長を略凸等分する位置Ｂが主
噴霧Ｆ２の噴射位置となるように放射状に配列され、燃
焼室壁面２ｂに向けて主噴霧Ｆ２を噴射するようになっ
ている。

このように構成された燃焼室２には、その壁面２ｂから
突出させて、副噴口９から噴射された着火燃料Ｆ１を集
合させる集合空間りを形成する段部１４が形成される。

具体的には段部１４は、副噴口９からの副噴霧Ｆ１の噴
射方向のスワールＳ下流側となる燃焼室２の角部２ａの
壁面２ｂに、その高さ方向に沿って燃焼室底面２Ｃから
段違いに隆起させて突出形成される。そして、この段部
１４は燃焼室２内に、深さが段違いに浅くなって狭めら
れた空間を形成し、この空間を、スワールＳによって流
されてくる副噴ＩＦｔの混合気を集合させる集合空間り
として構成するようになっている。

更にその集合空間り内には、集合される混合気に着火さ
せるための一般的構成で成るスパークプラグ等の点火手
段１５が設けられる。この点火手段１５はシリンダヘッ
ド３に形成された取付孔１６内に取り付けられ支持され
る。

このように構成された燃焼室２では、アイドリンク時等
の低負荷時にあっては、噴射燃料量は少くて済み、従っ
て針弁のリフト量も小さく抑えられて副噴口９のみから
副噴ｆｉＦ　ｔが噴射される。

噴射され微粒化、蒸気化した噴射燃料Ｆ１は混合気化し
てスワールＳによって燃焼室２内に流され、下流側の集
合空間り内に集合される。この集合空間りは、段部１４
によって区画されて燃焼室２内で殊に狭められた空間と
なっており、集合された混合気は濃厚に分布される。こ
のような濃厚な混合気の分布の下、点火手段１５は副噴
ｎ　Ｆ　ｓの噴射終了時に火花放電され、混合気を瞬時
に着火させてその後の火炎伝播により急速燃焼を達成で
きる。

従って、低負荷時において点火手段１５の近傍に濃密に
混合気を確保して確実に着火させることができる。従っ
て、低セタン価のアルコール、ガソリン等の燃料を使用
する場合にあっても、ミスファイヤを防止でき、アルデ
ヒド、ＨＣ，未燃アルコール、青白煙等の排出を抑制し
た優れた燃焼を達成できる。ま赳絞りによるボンピング
ロス等もなく燃費の面からも良好な性能を発揮させ得る
。

他方、中・高負荷時にあっては針弁は大ぎくリフトされ
、副噴霧Ｆ１に併せて複数の主唱ロアから主噴霧Ｆ２が
噴射されて燃焼室２全体に濃厚な混合気分布となるマル
チジェットを達成できる。

この結果充分な着火性の下、燃焼を行わせることができ
る。

ここに本発明にあっては、上述したような集合空間りを
形成する段部１４を備えた内燃機関に対して、スワール
Ｓを改善して特に高負荷時の燃焼を向上させるために、
以下のように構成される。即ち、第１図及び第２図に示
すように、段部１４は、燃焼室２内方にその内径を狭め
るように張り出される隆起壁面１４ａがスワールＳの旋
回軌跡に沿って燃焼室２の内径を拡げるように、燃焼室
２の壁面２ｂ側へ窪ませて湾曲させて形成される。この
ように構成すれば、隆起壁面１４ａがスワールＳに対し
て流れを妨げる壁とはならず、反対にスワールＳをスム
ーズに案内して段部１４回りに円滑に流通させて燃焼室
２内に広範囲に旋回させることができる。このように段
部１４が存在してもその周りに円滑にスワールＳを流す
ことができ燃焼室２に広範囲に旋回させることができれ
ば、スワール中心が燃焼室２の中央から遠く移動するの
を規制でき（図中、Ｌで示す）、燃焼室２内のスワール
分布の偏在化を抑制し、スワールＳを燃焼室２内に均一
に作用させて空気と燃料のミキシングを改善しつつでき
る限り混合気を均一に分布させることができる。従って
、空気利用率の低下等を防止して排ガスの改善、出力の
確保、燃費の向上を達成することができる。

更に、本実施例にあっては、隆起壁面１４ａをその周囲
の燃焼室２の壁面２ｂに曲率Ｒをもって滑らかに接続し
たので、燃焼室壁面２ｂに沿って流れるスワールＳをス
ムーズに隆起壁面１４ａに導入・導入させてそのまま継
続して燃焼室２内に旋回させることができ、混合気の均
一化に寄与させることができる。

更に上記構成において、上述した主唱ロアと副噴口９と
を有する燃料噴射ノズル５に代えて、球状頭部に、同一
口径の複数の噴口１７〜２０が燃焼室壁面２ｂの周方向
に沿って互いに間隔を隔てて放射状に形成された燃料噴
射ノズル２１を採用しても良い。このノズル２１は、低
負荷時から高負荷時に亙ってこれらすべての噴口１７〜
２０から燃料Ｆ１゜Ｆ２を噴射するようになっている。

また殊に噴射ノズル２１は、上述の副噴口９と同様、複
数設けられた噴口１７〜２０のうち少くとも１つの噴口
１７を、段部１４が形成される燃焼室２の角部２ａより
もスワールＳの流れ方向上流側の燃焼室壁面２ｂに近接
して相対向させて臨ませるように、燃焼室２のセンタＣ
に対して偏心させて設けられる。そして、この噴口１７
は壁面２ｂに向けて噴霧Ｆ１を噴射し、微粒化、蒸気化
された燃料がスワールＳによって燃焼室２内に流される
ようになっている。

他方他の噴口１８〜２０は、上述の主唱ロアと同様、燃
焼室壁面２ｂの上記１つの噴口１７からの噴霧噴射位置
Ａを基準として、壁面２ｂの周長を略凸等分する位置Ｂ
が噴霧Ｆ２の噴射位置となるように放射状に配列される
。他の構成は上記実施例と同様であり、同様な効果を奏
する。

また、上記実施例においては角型の燃焼室２を対象とし
て説明したが、ピストンヘッドの頂部に、丸形状に陥没
させて形成した丸型の燃焼室（図示せず）に段部を形成
した場合であっても、同様に隆起壁面を燃焼室の壁面側
へ窪ませて湾曲形成することにより上記実施例と同様な
効果を得ることができる。

［発明の効果］ 以上要するに本発明によれば次のような優れた効果を発
揮する。

燃焼室内に着火燃料を集合させる集合空間を形成する段
部に関し、段部の隆起壁面を、スワールの旋回軌跡に沿
って燃焼室の壁面側へ窪ませて湾曲形成したことにより
、スワールを妨げることなく段部回りに案内して燃焼室
内全体に円滑に旋回させることができ、混合気分布の均
一化を図って燃焼の改善を達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の好適一実施例を示す平面図、第２図は
第１図の■−■線矢視断面図、第３図は従来考えられた
内燃機関を示す側断面図、第４図は本出願人の提案に係
る内燃機関を示す平面図、第５図は第４図のＶ−Ｖ線矢
視断面図である。 図中、２は燃焼室、２ｂはその壁面、２Ｃはその底面、
５．２１は燃料噴射ノズル、７は主噴口、９は副噴口、
１４は段部、１４ａはその隆起壁面、１５は点火手段、
１１〜２０は噴口、Ｄは集合空間、Ｓはスワールである
。 特許出願人　、　　いすず自動車株式会社代理人弁理士
　　絹　　谷　　信　　雄第２図 第４図 第５図

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. （１）スワールが旋回する燃焼室の壁面に、その底面か
   ら隆起させて着火燃料を集合させる集合空間を形成する
   段部を形成すると共に、該段部の隆起壁面を、上記スワ
   ールの旋回軌跡に沿つて上記燃焼室の壁面側へ窪ませて
   湾曲形成したことを特徴とする内燃機関。
2. （２）上記集合空間に点火手段が配設された前記特許請
   求の範囲第１項記載の内燃機関。
3. （３）上記隆起壁面が、上記燃焼室の壁面に曲率をもつ
   て滑らかに接続された前記特許請求の範囲第１項または
   第２項記載の内燃機関。
4. （４）上記段部が、上記燃焼室の壁面に向けて燃料を噴
   射する燃料噴射ノズルの噴口からの燃料噴射方向のスワ
   ール下流側の該燃料室の壁面に、その高さ方向に沿つて
   底面から隆起させて突出形成された前記特許請求の範囲
   第１項〜第３項いずれかの項に記載の内燃機関。
5. （５）上記噴口が、上記燃料噴射ノズルに、上記燃焼室
   の壁面の周方向に沿つて互いに間隔を隔てて複数設けら
   れた前記特許請求の範囲第４項記載の内燃機関。
6. （６）上記段部が、上記複数設けられた噴口のうち少な
   くとも１つの噴口からの燃料噴射方向のスワール下流側
   の上記燃焼室の壁面に、その高さ方向に沿って底面から
   隆起させて突出形成された前記特許請求の範囲第５項記
   載の内燃機関。
7. （７）上記噴口が、中・高負荷域で上記燃焼室の壁面に
   向けて燃料を噴射する主噴口と、全負荷域で上記燃焼室
   の壁面に向けて燃料を噴射する副噴口とから構成された
   前記特許請求の範囲第４項記載の内燃機関。
8. （８）上記段部が、上記副噴口からの燃料噴射方向のス
   ワール下流側の上記燃焼室の壁面に、その高さ方向に沿
   つて底面から隆起させて突出形成された前記特許請求の
   範囲第７項記載の内燃機関。