JPS63312503A - 拡開アンカー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、前端から長手方向に延在するスリットを形成
した領域を有する拡開スリーブと、該拡開スリーブの前
端からスリット領域内に導入可能な切頭円錐形状の拡開
体とを具え、拡開スリーブが孔を有すると共に、鎖孔が
スリット領域内で拡開体に対応して前端に向けて円錐形
状を呈する拡開アンカーものである。

上述の構成を有するものとして、例えばドイツ連邦共和
国特許第２５３６１３７号明細書により公知の拡開アン
カーは、使用時に後発的に拡開させるものであり、特に
中間的な又は高い負荷領域で使用される。かかる拡開ア
ンカーは、例えば、建造物の亀裂が生じ易い引張り応力
作用ゾーンにおける固定作業のような特定の使用目的の
ためには利用できない。すなわち、亀裂が穿孔を直接通
過すると、その亀裂はアンカーが後発的に拡開する際に
広がり、アンカーの係止力は著しく低下するからである
。極端な場合には、アンカーの過度の拡開により建造物
の表面の剥離や破壊、並びにこれに起因するアンカーの
脱落につながることもある。

本発明の目的は、限定された範囲内においてのみ後発的
に拡開させることのできる拡開アンカーを提案すること
にある。

この目的を達成するため、本発明は、円錐形状の拡大部
分に引続いて後端に向けて延在する円筒孔領域をスリッ
ト領域内に配置し、該円筒孔領域の直径を、円錐状拡大
部分の最小直径に対応し、かつ、拡開スリーブの孔の直
径を超える値としたことを特徴とするものである。

上述の構成によれば、拡開スリーブの孔の円錐形状領域
内に拡開体がある限り、引張り荷重により拡開スリーブ
を比較的大きく拡開させることができる。拡開スリーブ
は、拡大領域の円錐角度が拡開体の円錐角度に対応する
ため、アンカーの長手方向軸線に対してほぼ平行に拡開
する。さらに、拡開体がスリーブの円筒形状領域に達す
ると、拡開体に引張り荷重が生じて拡開スリーブも後発
的に拡開するが、この拡開は拡開体がスリーブの拡大領
域にある場合よりも少ない。これは、アンカーを初期拡
開させる際に、必要とされる引張り力またはトルクの上
昇がより少ないことからも知覚することができる。なお
、後発的な拡開は、円筒形状領域の軸線方向長さによっ
て制限する。

拡開体の最終位置並びに拡開アンカーの確定した最大拡
開状態を確定するため、円筒孔領域から拡開スリーブの
孔への経過部は拡開体の当接肩部として形成するのが有
利である。初期拡開に際して拡開体が当接肩部に乗上げ
る場合、この乗上げは負荷すべき引張力の急激な上昇で
知覚することができる。そして、当接肩部は部分的に変
形可能であるため、拡開アンカーの過度の歪みを避ける
ことができる。

当接肩部は、基本的にはアンカーの長手方向軸線に対し
て垂直に延在させるのが有利である。この場合には拡開
体に平担な乗上げ面が形成され、拡開体が当接肩部に乗
上げる際に生じる軸線方向圧力は拡開体の後端面全体に
均等に分配される。

他の実施例では、当接肩部を凹状に湾曲させて形成する
。これにより、後発的拡開プロセスの終了時に拡開体を
当接肩部に柔軟に乗上げさせることが可能となる。すな
わち拡開体は、凹状に湾曲した当接肩部の上を滑動し、
これと同時にセンタリングが行われる。先鋭な縁部を有
する拡開体では、先ず拡開体と当接肩部の間に線接触の
みが生ずる。そして時間の経過と共に一方では拡開体の
変形により、他方では当接肩部の変形によって拡開体の
面接触が拡開スリーブの軸線方向に生じる。

当接肩部の曲率は一定でも可変でも良いが、曲率半径は
拡開スリーブの後端方向に減少させるのが望ましい。

さらに有利な実施例では、当接肩部をアンカーの長手方
向軸線に対して傾斜させて延在させる。

当接肩部の傾斜は、拡開スリーブの前端または後端に向
けることができる。拡開スリーブの前端に向けて傾斜さ
せる場合には、弁座と同様な円錐状に沈下した部分が生
ずる。当接肩部の傾きを拡開スリーブの後端に対して向
ける場合には、当接肩部に環状の突出部分が生じ、この
突出部分は拡開体が乗り上げる際に、変形させることが
できる。

このような変形ゾーンはアンカーの過度の歪みを防止す
る機能を発揮するものである。

拡開スリーブの円錐形状をなす拡大部分の長さは、基本
的には、切頭円錐形状の拡開体の長さに対応させるもが
有利である。かかる寸法設定により、円錐形状拡大部分
の領域で初期の拡開段階が終了する際に、拡開体は完全
に拡開スリーブ内に位置する。拡開体を拡開スリーブ内
に更に引込むと、拡開スリーブの最前部はもはや拡開体
の領域にはなく、したがって若干の復元変形を生じさせ
ることができる。これにより、第２段階で拡開体を更に
引込むことが容易となる。

さらに、円筒孔領域の長さを基本的には切頭円錐形状の
拡開体の長さに対応させるのが有利である。拡開体が円
筒孔領域の後端に接触するに至ると、拡開体は完全に円
筒孔領域内に、そして拡開スリーブの円錐形状拡大部分
の外側に位置することになる。これにより、拡開スリー
ブの最大拡張は円錐形状拡大部分と円筒孔領域との間の
移行領域で生ずる。その結果、穿孔内で拡開圧力の良好
かつ均等な分配を生じ、受は物質の過負荷を防止するこ
とが可能となる。

以下、本発明を図示の実施例について詳述する。

第１図〜第３図に示す本発明の拡開アンカーは、前端１
ａ及び後端１ｂを有する拡開スリーブ１と、拡開スリー
ブｌの前端１ａ内に導入することのできる拡開体２とを
具えている。拡開スリーブｌは、貫通孔１ｃと、前端１
ａから出発して拡開スリーブ１の全長の一部にわたって
延在する長手方向スリット１ｄとを有する。貫通孔１ｃ
の最前部は、前端１ａに向けて直径が拡大する円錐形状
の拡大部分１ｅとして形成する。後端１ｂに向けて延在
する円筒孔領域Ｈを円錐形状拡大部分１ｅに隣接配置す
る。この円筒孔領域ｌｒの直径は、円錐形状拡大部分１
ｅの最小直径に対応させ、かつ拡開スリーブ１の孔１ｃ
の直径を超える値とする。したがって、円筒孔領域１ｆ
の後端には当接肩部１ｇが形成される。拡開スリーブｌ
は、受は物質３の穿孔３ａ内に挿入する。拡開アンカー
を受は物質３内に挿入した後、ねじ４を、固定すべき構
造部分５を通して拡開スリーブ１内に導入し、拡開体２
の雌ねじ２ａに締結する。ねじ４の頭部４ａと、固定す
べき構造部分５との間には座金６を配置する。ねじ４の
頭部４ａにトルクを負荷して拡開体２を拡開スリーブ１
内に押込み、これに伴って拡開アンカーを初期拡開させ
ることができる。アンカーは、ねじ４の頭部４ａにトル
クを更に負荷することにより完全に拡開させることがで
きる。

第２図は、拡開体２を円錐形状拡大部分１ｅの後端に当
接するまで拡開スリーブｌ内に挿入した状態を示すもの
である。更にねじ４に荷重を負荷すると、拡開体２は円
筒孔領域ｔｒ内にも入込む。かかるプロセスの終了状態
は第３図に示すとおりである。その際、拡開体２の後端
は当接肩部１ｇに乗上げている。この状態では拡開スリ
ーブｌの半径方向における可能な最大の拡開量を達成す
ることができる。ねじ４に更に引張荷重が作用すると、
この時点では当接肩部１ｇだけが変形しうるちのである
。

第４図は、アンカーに及ぼされた引張前！ｆ１ｚに対す
る変位、［ｉｌｓの変化を示すグラフである。このグラ
フに示すとおり、拡開体が円錐形状拡大部分の領域内に
位置する限り、変位ｍｓは引張荷重にほぼ正比例する（
曲線部分Ａ）。拡開体が円筒孔領域に到達すると、荷重
の僅かな増加に対して大きな変位量を得ることができる
（曲線部分Ｂ）。

次に、拡開体が当接肩部に接触すると、作用させるべき
荷重が再び顕著に上昇する（曲線部分Ｃ）。

この上昇はアンカーの拡開に際して明確に知覚できる。

次に、第５図および第６図は、全体を１１および２１で
示した拡開スリーブを示すものである。両図に示す実施
例は、当接肩部の具体的構成のみが第１図〜第３図に示
した実施例と相違しており、対応する構成要素はＩＯま
たは２０を加えた参照数字で表す。第５図に示した当接
肩部１１ｇは、凹状に湾曲した形状に形成する。凹状に
湾曲した形状の当接肩部１１ｇにより、例えば、拡開体
２の当接肩部１１ｇへの乗上げを、アンカーの長手方向
軸線に対して直角に延在する当接肩部１ｇの場合のよう
に突発的かつ急激にではなく、柔軟かつ徐々に生じるよ
う制御することができる。当接肩部１１ｇの曲率半径は
、全体領域において一定に保ち、あるいは変化させるこ
ともできる。

第６図に示した拡開スリーブ２１では、当接肩部２１ｇ
がアンカーの長手方向軸線に対し傾斜して延在する。当
接肩部２１ｇの傾きは、その傾きによりある種のバック
カットまたは突起が形成されるように調整する。この突
起は、拡開体２が乗上げる際に変形させうるちのである
。すなわち、本実施例によれば、拡開体２を拡開スリー
ブ２１上に柔軟に乗上げさせることが可能である。

上述したとおり、本発明によれば、所期の目的を適切に
達成することが可能となるものである。

【図面の簡単な説明】 第１図は、本発明の一実施例による拡開アンカーを非拡
開状態で示す縦断面図、 第２図は、第１図のアンカーを初期拡開状態で示す縦断
面図、 第３図は、第１図および第２図のアンカーを最大拡開状
態で示す縦断面図、 第４図は、第１図〜第３図のアンカーの負荷特性を示す
グラフ、 第５図は、本発明によるアンカーにおける拡開スリーブ
の他の実施例を示す縦断面図、第６図は、本発明による
アンカーにおける拡開スリーブの更に他の実施例を示す
縦断面図である。 ！、　１１．２１・・・拡開スリーブ、ｌａ、　ｌｌａ
、　２Ｉａ−・−前端、ｌｂ、　ｌｌｂ、　２１ｂ・・
・後端、Ｉｃ、　ｌｌｃ、　２１ｃｍ＝孔、 １ｄ・・・長手方向スリット、 ｌｅ、　１１ｅ、　２１ｅ・・・円錐形状の拡大部分、
１ｆ、　１ｆｆ、　２１ｆ・・・円筒孔領域、１ｇ、　
１１ｇ、　２１ｇ・・・当接肩部、２・・・拡開体、 ３・・・受は物質、 ３ａ・・・穿孔、 ４・・・ねじ、 ４ａ・・・頭部、 ５・・・構造部分、 ６・・・座金。 特許出願人　ヒルティ・アクチェンゲゼルシャフトＪＥ
Ｅｉ：に Ｅｊｊ：２ 二ｈ３ １　　　・・・・拡開スリー７−　　　　　　　　２　
　００．、ｊｌ、Ｍ体１ｅ　　０１００円４１形イ大の
菰大音ｒ埼　　　４゜　　０８０．頚舒１ｆ０１０３円
鯖ＪＬ＠煉　　　　　　　５　　　、、、、贋１、介均
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２１ｅ　　、、、、円錐形状６大１１１ｄ　　　、、１
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０円ＩＪ１彩ｌ或１１ｅ　　　　、、、９円塗＊＃ノ犬
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　、、、Ｊ＃膚ＭＷ１１ｆ　　、１１１円鯖、ｙｔ領嬶 印介

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、前端（１ａ、１１ａ、２１ａ）から長手方向に延在
   するスリットを形成した領域を有する拡開スリーブ（１
   、１１、２１）と、該拡開スリーブの前端（１ａ、１１
   ａ、２１ａ）からスリット領域内に導入可能な切頭円錐
   形状の拡開体（２）とを具え、拡開スリーブ（１、１１
   、２１）が孔（１ｃ、１１ｃ、２１ｃ）を有すると共に
   該孔がスリット領域内で拡開体（２）に対応して前端（
   １ａ、１１ａ、２１ａ）に向けて円錐形状を呈する拡開
   アンカーにおいて、円錐形状の拡大部分（１ｅ、１１ｅ
   、２１ｅ）に引続き拡開スリーブの後端（１ｂ、１１ｂ
   、２１ｂ）に向けて延在する円筒孔領域（１ｆ、１１ｆ
   、２１ｆ）をスリット領域内に配置し、該円筒孔領域の
   直径を、円錐状拡大部分（１ｅ、１１ｅ、２１ｅ）の最
   小直径に対応し、かつ拡開スリーブ（１、１１、２１）
   の孔（１ｃ、１１ｃ、２１ｃ）の直径を超える値とした
   ことを特徴とする拡開アンカー。 ２、第１項記載の拡開アンカーにおいて、前記円筒孔領
   域（１ｆ、１１ｆ、２１ｆ）から拡開スリーブ（１、１
   １、２１）の孔（１ｃ、１１ｃ、２１ｃ）への移行部分
   を、前記拡開体（２）と係合させることのできる当接肩
   部（１ｇ、１１ｇ、２１ｇ）として形成したことを特徴
   とする拡開アンカー。 ３、第２項記載の拡開アンカーにおいて、当接肩部（１
   ｇ）を、アンカーの長手方向軸線に対して垂直に延在さ
   せることを特徴とする拡開アンカー。 ４、第２項記載の拡開アンカーにおいて、当接肩部（１
   １ｇ）を、凹状に湾曲した形状に形成したことを特徴と
   する拡開アンカー。 ５、第２項記載の拡開アンカーにおいて、当接肩部（２
   １ｇ）を、アンカーの長手方向軸線に対して傾斜させて
   延在させることを特徴とする拡開アンカー。 ６、第１項〜第５項のいずれか一項に記載の拡開アンカ
   ーにおいて、拡開スリーブ（１）の円錐状拡大部分（１
   ｅ）の長さを、切頭円錐形状の拡開体（２）の長さにほ
   ぼ対応させることを特徴とする拡開アンカー。 ７、第１項〜第６項のいずれか一項に記載の拡開アンカ
   ーにおいて、円筒孔領域（１ｆ）の長さを、切頭円錐形
   状の拡開体（２）の長さにほぼ対応させることを特徴と
   する拡開アンカー。