JPS6330860B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は印字装置に関し、特に印字速度の速い
ことが要求される場合、及び印字品質の高いこと
が要求される場合の２種の用途を持つ衝撃型印字
装置に関する。

各種の印字方式において、コピー能力の点、使
用用紙の汎用性の点等からみて現在衝撃型印字方
式の役割は大きい。この衝撃型印字方式は従来大
別して母型活字をプラテンに押しつけることによ
り印字を形成する母型式印字と複数のプリントワ
イヤ等をプラテンに押しつけドツトによりマトリ
ツクス型を構成して印字を形成するドツト式印字
にわかれた。

しかし、母型式印字の場合には、高品位の印字
は達成できるが、速度が遅くまたドツト式の場合
は、速度は速いが印字品位は劣る等一長一短の特
徴をもつている。従つて、１台の印字装置におい
て、例えば下書きの印字と清書の印字といつた相
異なる要求の処理をさせる場合、印字品位もしく
は印字速度の点でともに満足のゆくものは得られ
なかつた。

従つて、本発明の目的はドツト式の印字と母型
式の印字をともに行なうことにより、上記欠点を
除去した印字装置を提供することにある。

本発明の他の目的はドツト式の印字もしくは活
字式の印字の場合におけるドツトヘツドとプラテ
ンの間隙を任意に変更し得るプラテン保持機構を
有する印字装置を提供することにある。

本発明によればプラテンに沿つて、印字部キヤ
リヤが往復動作を行なう印字装置において、前記
印字部キヤリヤ上に設けられ、活字部を前記プラ
テンに対向する表面に有し、裏面から打撃を受け
るようにした活字ヘツドと該活字ヘツドの裏面側
に設けられ、複数個のプリントワイヤ等を有し、
ドツトマトリツクス型の印字を行なえるドツトヘ
ツド部と前記ドツトヘツドとプラテンの間隙を変
更し得るプラテンの保持機構とを備え、前記ドツ
トヘツド部の複数個のプリントワイヤ等の駆動に
より活字の裏面を打撃し母型活印字の印字を行な
えるようにするとともにドツトマトリツクス型の
印字を前記プリントワイヤで直接行なえるように
したことを特徴とする印字装置が得られる。

第１図は本発明の一実施例の要部を示す斜視図
である。第１図において、本発明の一実施例は印
字媒体（用紙）１を巻きつけるプラテン２と、こ
のプラテン２に沿つて平行移動し、印字用紙１に
印字するキヤリアユニツト３と、印字用紙１を装
着するトラクタユニツト４とを含む。プラテン２
はパルスモータ５により駆動されるが、この駆動
力はパルスモータ５に直結されたモータギヤ６か
らアイドルギヤ７を介してプラテンギヤ８に伝達
され、プラテンギヤ８に直結されたプラテン２に
伝えられる。なお、このプラテン２はツマミ１５
により手動回転させることができる。

トラクタユニツト４はプラテン２の回転と共に
駆動されるようになつており、この駆動力はプラ
テン２と直結されたプラテンギヤ９からトラクタ
ユニツトのアイドルギヤ１０を介してトラクタギ
ヤ１１に伝達される。トラクタユニツト４はトラ
クタピン５０により用紙を所定の量ずつ送るよう
に構成される。

上記プラテン２、トラクタユニツト４、パルス
モータ５、モータギヤ６、アイドルギヤ７はいず
れも左右のLFフレーム（第２図、第３図に示す）
に取りつけられている。LFフレームは装置の左
右サイドフレームに移動可能に取りつけられ、プ
ラテン２とキヤリヤユニツト３の間隔を可変とし
ている。第２図および第３図を参照して以下にこ
のLFフレーム機構を説明する。

第２図および第３図において、LFフレーム６
０ａ，６０ｂはサイドフレーム５９ａ，５９ｂ上
に固定されたガイドピン６３に長穴部６３′が係
合することにより、前後にスライド可能に保持さ
れている。LFフレームのガイド穴６７にはサイ
ドフレーム５９ａ，５９ｂに回転可能に支持され
たシヤフト６５に固定されたエキセンブロツク６
１ａ，６１ｂが係合している。シヤフト６５に固
定されたギヤ６８はモータギヤ６９にベルト７０
により結合されていて、パルスモータ６２の作動
によつてシヤフト６５すなわちエキセンブロツク
６１ａ，６１ｂを回転することによりLFフレー
ム６０ａ，６０ｂの位置を定めている。スプリン
グ６４ａ，６４ｂはLFフレームのガイド穴６７
ａ，６７ｂとエキセンブロツク６１ａ，６１ｂの
ガタをおさえている。プラテン２はLFフレーム
５９ａ，５９ｂにネジ７１ａ，７１ｂおよび７１
ｃ，７１ｄでネジ止めされるクランププレート７
２ａ，７２ｂによりブツシユを介して固定されて
いる。図示していないがトラクタユニツト４、パ
ルスモータ５、モータギヤ６、アイドルギヤ７等
もLFフレームにそれぞれ第１図に示すような関
係で取りつけられている。

第１図にもどつて、キヤリヤユニツト３は活字
ヘツド１２、ドツトヘツド１３およびリボンカセ
ツト１４が搭載されている。このキヤリヤユニツ
ト３はガイドベアリグ１６が設けられており、こ
のガイドベアリング１６を介してサイドフレーム
間に固定されたガイドシヤフト１７上に載せられ
ている。キヤリヤユニツト３はスペーシングモー
タ１８によつてプラテン２に沿つて移動するが、
スペーシングモータ１８の駆動力が２本のワイヤ
ロープ１９ａ，１９ｂによつて伝えられる。ワイ
ヤロープ１９ａ，１９ｂは一端がスペーシングモ
ータ１８に直結されているドライブブーリ２０に
取付けられ、ドライブブーリ２０に複数回巻廻さ
れたのち、フレームに取付けられたガイドブーリ
２１ａ，２２ａ，２１ｂ，２２ｂを介し、キヤリ
アユニツト３に取付けられたガイドブーリ２３
ａ，２３ｂを介し、更にフレームに取付けられた
ガイドブーリ２４ａ，２４ｂを介して、他端がキ
ヤリヤユニツト３に結合されている。

キヤリヤユニツト３はフロントキヤステイング
２５に各機構が搭載されている。このフロントキ
ヤステイング２５には示図されないが花弁型活字
ヘツド１２を回転駆動させるためのローテートモ
ータ２６（第８図）とこのローテートモータ２６
の下部に活字選択するためのトランスジユーサ２
７（第８図）とが設けられている。更にこのフロ
ントキヤステイング２５には花弁型活字ヘツド１
２を上下動せしめるためのパーチカルモータ２８
（第８図）が設けられている。

フロントキヤステイング２５にはカードホルダ
４３が設けられており、このカードホルダ４３は
用紙１がプラテン２に沿わないことのないように
押える役目をしている。

更にフロントキヤステイング２５にはリボンベ
ース（図示せず）が設けられており、このリボン
ベース上にリボンカセツト１４が着脱可能に取付
けられている。

花弁型活字ヘツド１２は第４図に示すように多
数のフインガー４６により構成され、このフイン
ガー４６には各々活字４７が上下２段に設けられ
ている。この花弁型活字ヘツド１２には中央下部
で固定され、且、交換し得るように構成されてい
る。

ドツトヘツド１３はタイプホイール１２のフイ
ンガー４７に囲まれる位置に設けられるようにな
つており、活字４７の裏面より打撃力が得られる
位置に設けられている。

第５図は本発明の一実施例に用いられるドツト
ヘツド１３の構成を示す。第５図において、本実
施例のドツトヘツドはいわゆるドツトマトリツク
ス式プリンタに用いられるドツトヘツドと類似し
た構成である。すなわち、このドツトヘツド１３
は電磁マグネツト５１が励起されると、アーマチ
ユア５２が吸引されアーマチユア５２と接触して
いるプリントワイヤ５３が飛び出して活字ヘツド
１２もしくはプラテンに直接衝撃力を与えるよう
に構成されており、かつ印字終了後ワイヤリセツ
トスプリング５４及びアーマチユアリセツトスプ
リング５５によつて元の状態に復帰するように構
成されている。

この印字ヘツドは第５図において可動部分とし
てマグネツト、アーマチユアおよびワイヤの組合
が２対のみ表わされているが、実際には複数個の
マグネツトが軸を中心に放射状に配置され、各プ
リントワイヤはワイヤガイド５７を経由して、そ
の先端でワイヤガイド５８縦一列もしくはマトリ
ツクス状に並べられている。

次に本発明の一実施例の動作について説明す
る。

まず母型式印字またはドツト印字を行なう場合
はプラテン２を所望の位置に位置付けさせるが、
はじめにパルスモータ６２が駆動しパルスモータ
に直結されたモータギヤ６９を回転せしめる。こ
の回転はベルト７０を介してギヤ６８を回転させ
る。ギヤ６８はサイドフレーム５９ａ，５９ｂに
軸支されている軸６５に取付けられているエキセ
ンブロツク６１ａ，６１ｂを回転させる。このエ
キセンブロツク６１ａ，６１ｂは軸６５に対して
偏心しているのでこれに係合しているガイド穴６
７ａ，６７ｂを有するLFフレームを水平方向に
移動させる。したがつてプラテン２はギヤリツジ
３に対して前後方向に移動し母型式印字またはド
ツト式印字にあうように位置決めされる。

すなわち、母型式印字を行なう場合は予め前述
のようにプラテン位置決めされ、プラテン２とド
ツトヘツド１３の間隔が遠い側の位置をとる。次
に印字の命令が印字装置にはいると、制御部（図
示せず）からの指令により、活字選択動作が行な
われる。すなわち、活字ヘツド１２はローテート
モータ２６により回転方向に位置決めされ、また
パーチカルモータ２８により上下方向にシフト動
作を行なう。活字が選択位置になつた時点でドツ
トヘツド１３は第６図に示すように励磁され、ワ
イヤが飛び出して活字ヘツド１２を裏面より打撃
する。これにより活字ヘツド１２上の活字は鎖線
で示されるように作動しインクリボン３８及び用
紙２を介しプラテン１に押しつけられ活字の形に
インクが用紙に転写される。

次に、ドツト式の印字を行なう場合はまず前述
と同様にパルスモータ６２によりエキセンブロツ
ク６１ａ，６１ｂが位置決めされ、プラテン２と
ドツトヘツド１３の間隔は近づけられる。更に印
字の命令が印字装置にはいると制御部はドツト式
印字を構成するのに必要な動作が行なわれ、たと
えば活字ヘツド１２がローテートモータ２６によ
り回転方向の位置決めされ、ドツトヘツド１３の
先端に活字ヘツド１２の切欠部７４が位置付けら
れる。この状態で、印字文字に対する各ドツトの
マグネツトが励磁される。これにより飛び出した
プリントワイヤは活字ヘツド１２の切欠部を通
り、かつインクリボン及び用紙を介してプラテン
２に押し付けられ、ドツト状にインクが用紙に転
写する。このドツト状の転写をキヤリヤユニツト
３の移動と共にくりかえすことにより所望の印字
が達成される。

次にドツト式の印字の場合、第７図では活字ヘ
ツド１２の切欠部７４を利用してドツトヘツドの
プリントワイヤを動作させたが、第８図に示すよ
うに活字ヘツド１２を活字選択位置より更に下の
方へバチカルモータ２８により最下段へシフトさ
せて活字ヘツドをドツトヘツド１３の位置から退
避させても同様な効果が得られる。

更にまた、ドツト式の印字する場合、活字ヘツ
ド１２を取外してドツトヘツド１３を直接プラテ
ンに押し付けてもよい。

以上本実施例で用いた活字ヘツドはカツプ型、
シンプル型の活字ヘツドであるが、他のヘツドと
して第９図に示すようにデイジー型の活字ヘツド
であつても同様な効果が得られる。

次に本発明の他の実施例として第１０図に示す
ようにプラテン２の移動を手動で行うことも可能
である。すなわち、第１０図において、プラテン
２はLFフレーム６０ａに取付けられ、更にLFフ
レーム６０ａは長穴６３′とサイドフレーム５９
のガイドピン６３とに係合して移動可能に取付け
られている。LFフレーム６０ａにはガイド穴６
７ａが設けられていて、このガイド穴６７ａにブ
ロツク７３ａが係合している。ブロツク７３ａは
サイドフレーム５９の軸８０に揺動可能に取付け
られたレバー７１に取付けられている。このレバ
ー７１はサイドフレーム５９に取付けられたスプ
リングデテント７２によつて固定されるようにな
つている。したがつてレバー７１を時計方向Ｂに
回転させると、プラテン２はサイドフレーム５９
に対して左方向に移動しキヤリヤユニツトのヘツ
ドに対して位置決めがなされる。

このように本発明ではプラテンの移動を一実施
例のごとく自動的に行なつても他の実施例のごと
く手動的に行なつても同様な効果が得られる。

本発明は以上説明したようにドツトヘツドを活
字ヘツドの後方に構成することにより一台の印字
装置でドツト式印字と母型式印字の双方を行なえ
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す斜視図、第２
図および第３図は本発明の主要部を示す平面図お
よび側面図、第４図は本発明の一実施例に用いら
れる活字ヘツドを示す図、第５図は本発明の一実
施例に用いられるドツトヘツドを示す図、第６
図、第７図および第８図は本発明の一実施例にお
ける活字ヘツドとドツトヘツドとの相対関係を示
す図、第９図は本発明の一実施例における他の活
字ヘツドに応用した例を示す図、第１０図は本発
明の他の実施例の主要部を示す図である。 １……印字媒体、２……プラテン、３……キヤ
リヤユニツト、４……トラクタユニツト、５……
パルスモータ、６……モータギヤ、７……アイド
ルギヤ、８……プラテンギヤ、９……プラテンギ
ヤ、１０……アイドルギヤ、１１……トラクタギ
ヤ、１２……活字ヘツド、１３……ドツトヘツ
ド、１４……リボンカセツト、１５……ツマミ、
１６ａ〜１６ｅ……ガイドベアリング、１７，１
７ａ，１７ｂ……ガイドシヤフト、１８……スペ
ーシングモータ、１９ａ，１９ｂ……ワイヤロー
プ、２０……ドライブプーリ、２１ａ，２１ｂ，
２２ａ，２２ｂ，２３ａ，２３ｂ，２４ａ，２４
ｂ……ガイドプーリ、２５……フロントキヤステ
イング、２６……ローテートモータ、２７……ト
ランスジユーサ、２８……バーチカルモータ、３
１……バーチカルストライドスリーブ、３３……
トルクデイスク、３６……ドライブカレフオロ
ワ、３７……ローラ、３８……インクリボン、３
９……カードホルダブラケツト、４３……カード
ホルダ、４４……活字選択位置、４５……ガイド
キヤステイング、４６……フインガ、４７……活
字、４８ａ，４８ｂ……プレツシヤローラ、４９
……ベールローラ、５０……トラクタピン、５１
……電磁マグネツト、５２……アーマチユア、５
３……ワイヤ、５４……ワイヤリセツトスプリン
グ、５５……アーマチユアリセツトスプリング、
５６……バツクストツパ、５７……ワイヤガイ
ド、５８……ルビーガイド、５９ａ，５９ｂ……
サイドフレーム、６０ａ，６０ｂ……LFフレー
ム、６１ａ，６１ｂ……エキセンブロツク、６２
……パルスモータ、６３……ガイドピン、６４
ａ，６４ｂ……スプリング、６５……シヤフト、
６７ａ，６７ｂ……ガイド穴、６８……ギヤ、６
９……モータギヤ、７０……ベルト、７１……レ
バー、７２……スプリングデテント、７３ａ，７
３ｂ……ブロツク、７４……活字ヘツド切欠部、
７５……活字ヘツド（ひなぎく形）、７６……つ
まみ部、７７……取付デイスク、７８……活字選
択モータ、７９……トランスジユーサ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ プラテンに沿つて印字部キヤリヤが往復動作
   を行なう印字装置において、前記印字部キヤリヤ
   上に設けられ活字部を前記プラテンに対向する表
   面に有し裏面から打撃を受けるようにした活字ヘ
   ツドと、該活字ヘツドの活字部の一部が切欠けら
   れている切欠部と、前記活字ヘツドの裏面側に設
   けられ複数個のプリントワイヤを有し、ドツトマ
   トリツクス型の印字を行なえるドツトヘツド部
   と、前記ドツトヘツドとプラテンの間隙を変更し
   得るプラテンの保持機構とを備え、前記ドツトヘ
   ツド部の複数個のプリントワイヤの駆動により活
   字の裏面を打撃し活字式の印字を行なえるように
   するとともにドツトマトリツクス型の印字を前記
   切欠部を介して前記プリントワイヤで直接行なえ
   るようにしたことを特徴とする印字装置。