JPS6330706Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は液体容器のキヤツプに関する。

（従来の技術） 液体容器のキヤツプには、第８図に示すように
容器５１の口部５２に設けられたキヤツプ本体５
３を、口部５２に着脱自在に螺合する内蓋５４と
該内蓋５４に外嵌した中蓋５５と該中蓋５５に外
嵌した外蓋５６とで構成し、これら内蓋５４と中
蓋５５と外蓋５６とに亘つて口部５２内から外部
に連通する流出孔５７を設け、内蓋５４と中蓋５
５との間に収納室５８を設け、該収納室５８に、
流出孔５７を開放する開位置と流出孔５７を塞ぐ
閉位置とに移動自在に弁体５９を設けると共に、
弁体５９を閉位置に向けて付勢するバネ部材６０
を設け、弁体５９の矢印ａ方向への押圧操作によ
つて、流出孔５７を簡単に開閉できるようにした
ものがあり、この種の従来の液体容器のキヤツプ
では、同図に示すように弁体５９に一体に突設し
た操作部６１を挿通孔６２，６３を介して中蓋５
５及び外蓋５６を貫通させて、その端部を外部に
突出させるのが一般的であり、この突出した操作
部６１を矢印ａ方向に押圧することにより、弁体
５９をバネ部材１６に抗して開位置に移動できる
ようにしていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、従来では操作部６１が中蓋５５及び外
蓋５６を貫通して、収納室５８から外部に突出し
ていたので、容器５１内から流出孔５７を通つて
収納室５８内に入つた液体が、操作部６１を伝わ
つて挿通孔６２，６３から外部に流出する惧れが
あつた。

本考案は上記問題点に鑑み、容器内の液体がキ
ヤツプ本体の流通孔以外から外部に流出する惧れ
がないようにしたものである。

（問題点を解決するための手段） この技術的課題を解決する本考案の技術的手段
は、容器１の口部２に設けられたキヤツプ本体３
は、口部２に着脱自在に螺合する内蓋４と該内蓋
４に外嵌した中蓋５と該中蓋５に外嵌した外蓋６
とを備え、前記内蓋４と中蓋５と外蓋６とに亘つ
て口部２内から外部に連通する流出孔１１が設け
られ、内蓋４と中蓋５との間に前記流出孔１１と
交差するように収納室７が設けられ、該収納室７
に、前記流出孔１１を開放する開位置と流出孔１
１を塞ぐ閉位置とに移動自在となるように弁体１
４が設けられると共に、弁体１４を閉位置に向け
て付勢するバネ部材１６が設けられた液体容器の
キヤツプにおいて、 前記弁体１４を開位置に押圧操作可能となるよ
うに、操作部材１７が外蓋６に出退自在に挿通保
持され、中蓋５に、前記収納室７を密閉すると共
に、弁体１４と操作部材１７との間に介在して外
蓋６内を弁体１４側と操作部材１７側とに区画す
るように、弾性壁２０が設けられている点にあ
る。

（作用） 容器１内の液体を口部２から流出させる場合、
外蓋６から外方突出した操作部材１７を指で矢印
ａ方向に押圧すれば、弾性壁２０が鎖線の如く弾
性変形すると共に、弁体１４が操作部材１７によ
り弾性壁２０を介して開位置に向けて押圧される
ので、流出孔１１が開放し、容器１内の液体が口
部２から流出孔１１を通して流出可能になり、極
めて簡単な操作で口部２を開放できる。また操作
部材１７の押圧操作を解除すると、弁体１４は実
線の如くバネ部材１６により閉位置に付勢され、
流出孔１１を塞ぐ。またこのとき操作部材１７は
弁体１４及び弾性壁２０を介してバネ部材１６に
より押圧され、一部が外蓋６から外方突出して元
の状態に戻る。従つて口部２は自動的に閉塞され
るので、容器１の転倒等により容器１内の液体が
不測に外部に流出する惧れがない。しかも弾性壁
２０が本体３内を弁体１４側と操作部材１７側と
に区画しているので、流出孔１１を通つて収納室
７内に入つた液体が本体３内の操作部材１７側に
浸入して取付孔１８から外部へ流れ出る惧れもな
くなる。

（実施例） 以下、本考案を図示の実施例に従つて説明する
と、第１図乃至第３図において、１は化粧品用そ
の他の液体容器で、合成樹脂、アルミニウム、ガ
ラス等により有底筒状に形成され、内部にオーデ
コロンその他の液体が収納される。２は容器１の
上端部に形成した口部である。

３は口部２に設けたキヤツプ本体で、内蓋４と
中蓋５と外蓋６とを備えて成る。内蓋４合成樹脂
等により上壁４ａと側壁４ｂとを有する円筒状に
形成され、口部２に着脱自在に螺合されている。
中蓋５はゴム等の比較的柔軟な弾性材料により上
壁５ａと側壁５ｂとを有する円筒状に形成され、
中蓋５の側壁５ｂ下部は内蓋４に外嵌固着され、
内蓋４との間に密閉状の収納室７を形成してい
る。外蓋６は合成樹脂等により上壁６ａと側壁６
ｂとを有する円筒状に形成され、その側壁６ｂ下
半部は内蓋４の側壁４ｂ及び中蓋５の側壁５ｂ下
端部に外嵌されている。９，１０は外蓋６の側壁
６ｂの下端及び中途部に環状に内方突設した上下
一対の係合突部で、該係合突部９，１０は外蓋６
と内蓋４及び中蓋５とが相対回動並びに上下移動
不能になるように内蓋４の側壁４ｂ及び中蓋５の
側壁５ｂの下端部を上下に挟持している。１１は
キヤツプ本体３に設けた流出孔で、内蓋４，中蓋
５及び外蓋６の各上壁４ａ，５ａ，６ａ中央部を
上下に貫通するように形成されている。

１４は弁体で、中蓋５に内方突設した径方向一
対の突出壁１５間に摺動自在に保持されて、収納
室７内に流出孔１１を交叉するように鎖線の如く
該流出孔１１を開放する開位置と実線の如く流出
孔１１を塞ぐ閉位置とに移動自在に収納されてい
る。１６は収納室７内に設けた板状のバネ部材
で、その両端部は突出壁１５に夫々係合され、径
方向内向に向けて弓形に突出した中央部で弁体１
４を閉位置に向けて付勢している。１７はキヤツ
プ本体３に内外に貫通状に設けた操作部材で、外
蓋６の側壁６ｂ上端部に取付孔１８を介して前記
弁体１４を開位置に押圧操作可能となるように出
退自在に挿通保持されている。１９は内蓋４に設
けた没入部で、内蓋４の周方向の一部を径方向内
方に切欠状に没入して成る。２０は中蓋５に設け
た弾性壁で、内蓋４の没入部１９に対応する側壁
５ｂの一部を没入部１９から径方向外方に離間す
るように没入すると共に屈曲自在になるように肉
薄に形成して成り、この弾性壁２０は前記弁体１
４と操作部材１７との間に介在され、キヤツプ本
体３を弁体１４側と操作部材１７側とに区画して
いる。

第４図は他の実施例を示し、一対の突出壁１５
の内方突出長を大にし、弁体１４を該突出壁１５
間に保持するように小幅に形成したものである。
その他の点は前記実施例と同様であり同様の作用
効果を奏する。

第５図及至第７図はさらに他の実施例を示し、
収納室７の弾性壁２０とは反対側を細長い角筒状
に形成するように中蓋５の側壁５ｂ上部を径方向
両側から対向するように没入させ、この収納室７
の角筒状部分に、コイルバネにより構成したバネ
部材１６と弁体１４とを摺動自在に収納保持する
ようにしたものである。また操作部材１７の外端
縁部に環状の抜止突部２１を設けている。その他
の点は前記実施例と同様であり、同様の作用効果
を奏する。

（考案の効果） 本考案によれば、弾性壁２０によつてキヤツプ
本体３内を弁体１４側と操作部材１７側とに区画
しているので、口部２開放時に口部２からキヤツ
プ本体３内に入つた液体が、操作部材１７を内外
貫通した部分から外部に漏れる惧れがなくなる。
しかも、単に外方突出した操作部材１７を押圧す
ることにより、弁体１４を開位置に移動せしめて
流出孔１１を開き、容器の口部２を極めて簡単な
操作により開閉できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側断面図、第
２図は同正断面図、第３図は同平断面図、第４図
は他の実施例を示す平断面図、第５図は他の実施
例を示す側断面図、第６図は同正断面図、第７図
は同平断面図である。第８図は従来例を示す正断
面図である。 １……液体容器、２……口部、３……キヤツプ
本体、４……内蓋、５……中蓋、６……外蓋、７
……収納室、１１……流出孔、１４……弁体、１
６……バネ部材、１７……操作部材、２０……弾
性壁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 容器１の口部２に設けられたキヤツプ本体３
   は、口部２に着脱自在に螺合する内蓋４と該内蓋
   ４に外嵌した中蓋５と該中蓋５に外嵌した外蓋６
   とを備え、前記内蓋４と中蓋５と外蓋６とに亘つ
   て口部２内から外部に連通する流出孔１１が設け
   られ、内蓋４と中蓋５との間に前記流出孔１１と
   交差するように収納室７が設けられ、該収納室７
   に、前記流出孔１１を開放する開位置と流出孔１
   １を塞ぐ閉位置とに移動自在となるように弁体１
   ４が設けられると共に、弁体１４を閉位置に向け
   て付勢するバネ部材１６が設けられた液体容器の
   キヤツプにおいて、 前記弁体１４を開位置に押圧操作可能となるよ
   うに、操作部材１７が外蓋６に出退自在に挿通保
   持され、中蓋５に、前記収納室７を密閉すると共
   に、弁体１４と操作部材１７との間に介在して外
   蓋６内を弁体１４側と操作部材１７側とに区画す
   るように、弾性壁２０が設けられていることを特
   徴とする液体容器のキヤツプ。