JPS63305150A

JPS63305150A - 軟質塩化ビニル系樹脂組成物からなる食品用コンベアベルト

Info

Publication number: JPS63305150A
Application number: JP62141228A
Authority: JP
Inventors: Katsuoki Kamimura; 上村　勝興; Katsuhiro Satomi; 里見　勝弘
Original assignee: Chisso Corp
Current assignee: JNC Corp
Priority date: 1987-06-05
Filing date: 1987-06-05
Publication date: 1988-12-13
Also published as: JPH0314724B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は優れた熱安定（耐熱変色）性と無毒性を有し、
かつ、防黴性及び低臭性を有する軟質塩化ビニル系樹脂
組成物からなる食品用コンベアベルトに関する。

（従来の技術〕軟質塩化ビニル系樹脂組成物は、優れた加工性、自由な
硬度調整、低価格、耐薬品性、耐油性、耐摩耗性等の特
徴から搬送用コンベアベルトの素材として広く用いられ
ている。従来の食品用コンベアベルトに素材として用い
られている軟質塩化ビニル系樹脂組成物は、厚生省告示
２０号に適合の材質であるが、熱安定性保持のためエポ
キシ化大豆油、錫系安定剤を任意量配合することによっ
て得られ、無毒性、清潔度に合せて各製造工程で使われ
ている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、上記従来の組成物は耐熱性、防黴性及び低臭性
の点で不充分であった。

本発明は、耐熱性が従来品に劣らず、無毒で防黴性及び
低臭性の改善された軟質塩化ビニル系樹脂組成物からな
る食品用コンベアベルトラ提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段〕本発明者らは、上記目的の下に鋭意研究の結果、エポキ
シ化大豆油をなるべく使用せず、かつ錫系安定剤を使用
せず特定の熱安定剤を配合することにより、耐熱変色性
に優れ、且つ、極めて低真性で、防黴性の軟質塩化ビニ
ル樹脂組成物からなる食品用コンベアベルトが得られる
ことを知り、本発明を完成するに至った。

即ち、本発明は塩化ビニル系重合体に、一般式％式％で表わされる化合物全配合し、かつエポキシ化大豆油を
前記塩化ビニル系重合体１００重量部あたり０〜ｌｍ−
１１部配合してなり、錫系安定剤を配合していない軟質
塩化ビニル系樹脂組成物からなる食品用コンベアベルト
を要旨とする。

本発明に使用しうる塩化ビニル系重合体は、特に限定さ
れないが、塩化ビニル単独重合体；塩化ビニルととれに
共重合可能なコモノマー例えば酢酸ビニル、エチレン、
塩化ビニリデン、プロピレン、ビニルエーテル等との共
重合体；ＥＴＡ、ポリエチレン、アタクチックポリプロ
ピレン等への塩化ビニルグラフト重合体を挙げることが
できる。そのうち、重合度７００〜４５００の範囲の重
合度がよく、１０００〜１８００の範囲がより好ましい
。共重合体の場合は、コモノマー含有’１３０ｉ量％以
下のものであるのが好ましい。

本発明は熱安定剤として、下記一般式で示されるハイド
ロタルサイトを使用する。

Ｍｇ（１−Ｘ　）Ａｌｘ　（ＯＫ　）ｔ　（ＣＯｓ　）
ｘ／２　・ｍＨｔＯ（ここに０．２≦Ｘ≦０．４．０≦
ｍ≦２である。）この熱安定剤の使用量は、塩化ビニル
系重合体１００重量部に対し、０．１〜２０２重量部で
、好ましくは０．５〜１５重量部である。さらに好まし
くは３〜１０ｘ量部である。該配合量が２０Ｍｆｋ部を
超えると厚生省告示２０号による溶出試験（主に蒸発残
留物）に合格し難く、ＰＬ適合が困難となる。さらに初
期着色性を悪化し、好ましい色調の製品が得られない。

該配合量が０．１　ｉ置部未満の場合は熱安定性改善効
果が不充分である。

本発明に使用する組成物には錫系安定剤を使用しない。

錫系安定剤を配合した組成物は特有の臭いが強いからで
ある。

更に本発明に使用する組成物は従来から使用されている
ＰＬ認可のポリエステル系可塑剤、Ｃａ　−Ｚｎ系安定
剤、顔料など各種の添加剤を格別の困難なしに本発明の
効果を防げず含有することが可能である。そのうち可塑
剤の種類は、耐熱性、厚生省告示２０号にもとすく溶出
試験、加工性、硅済性等を配慮してポリエステル系可塑
剤が好適である。

ところで、かびは、ポリ塩化ビニル樹脂に混入されてい
る可塑剤を栄養に利用して繁殖する。

フタル酸エステル、燐酸エステルはかび抵抗性が大であ
るが、エポキシ化大豆油は、特にかびの栄養源となりや
すいことは周知のところである。一般的には、エポキシ
化大豆油を混入されたポリ塩化ビニル樹脂製品のかびに
よる障害を防止するもつとも的確な手段として、毒性の
低い薬剤（防黴剤）を配合添加しているが、現時点では
ＰＬ認可の防黴剤がなく、従ってＰＬ適合の塩化ビニル
系樹脂組成物からなる食品用コンベアベルトには防黴剤
は使えない。

本発明は、かび発生の原因となるエポキシ化大豆油の使
用を極力おさえ、錫系安定剤を使用せずかつ所望の熱安
定性が得られ、防臭効果のある食品用塩化ビニル系樹脂
コンベアベルトヲ得るものである。本発明においては、
エポキシ化大豆油の使用量は塩化ビニル系重合体１００
重量部に対しθ〜１．０Ｍ５１部、好ましくは０〜０．
５Ｎ量部を使用する。さらに好ましくは、全く使用しな
い。

可塑剤の使用量は塩化ビニル系重合体１００重量部に対
し、３０〜１２０′ｘ景部の範囲が好ましく、特に好ま
しくは６０〜９０重量部である、本発明に使用する組成物の各構成々分の混合方法は特別
な制限がなく、リボンプレンダー、ヘンシェルミキサー
など公知の装置でよく、本発明に使用する組成物を単軸
あるいは二軸の押出機で造粒することも可能である。こ
の様にして得られた組成物は、押出成形、カレンダー成
形など公知の加工法によって各種の本発明の食品用コン
ベアベルト成形品とすることができる。

得られた成形品は、熱変色が少く、無毒性、防黴性、低
臭性で水産加工、食肉加工、ｂｘ造莱等の比較的苛酷な
条件下での厚生省告示２０号適合の用途に好適である。

〔実施例〕

以下に本発明を実施例にて具体的に説明するが本発明は
その要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるもの
ではない。以下に実施例、比較例で「部」とは重量部を
表わす。

実施例、比較例で用いた各種の物性測定の方法は特にこ
とわらない限り次の方法によった。

（１）引張試験：　ＪＩＳ　Ｋ−６７２３による。

（２）硬度：　ＪＩＳ　Ｋ−６３０１による。

（３）　１８０℃又は１９０°Ｃオープン熱安定性（激
変色時間）：１５０℃に設置した６インチ２本ロールにて７分間混練
し、厚みＩＭのシートを得る。これｆｔｌｃｗＩ×２ｃ
Ｍの大きさに切断し、１０枚を１８０℃又は１９０°Ｃ
に設置したギヤ一式老化試験機に放置し、１゜外侮に１
枚ずつ取シ出し激変色した時点の時間を測定した。

（４）プラストグラフ分解時間ニブラベンダープラストグラフ装ｆｉ？用い、２００℃に
設置したニーダ−に造粒品６０９を投入し、２分間予熱後、回転数６　Ｏｒｐｍで
混練し、定常トルク以降のトルクの急上昇時点を分解時
間として記録した。

（５）押出成形性：４０ｆｌ押出機（Ｌ／Ｄ−２２、ＣＲ−８，５）にベル
トダイを取シ付け、一定回転数で押出成形し、ベルトラ
得た。単位時間当りの押出量及び成形品外観を観察した
。

（６）溶出物試験：食品衛生法「厚生省告示２０号」にもとすく溶出試験に
ついて全項目分析した。

ま念使用した可塑剤、滑剤、顔料は次のものを表わす。

ＰＮ−２５０：ポリエステル系可塑剤（商標ニアデカ・
アーガス化学■製）０−１３０Ｐ：エポキシ化大豆油（商標ニアデカ・アー
ガス化学■製）Ｓ−２００ニステアリン酸モノグリセライド。

リケｉ−ルＳ−２００（商標：理研ビタミン油■製）ＫＡ−２０：酸化ｆｌ’７゜ＫＡ−２０（商標：チタン
工業■製）また使用した熱安定剤は次のものを表わす。

ＴＭＦ−３ＯＡ：ハイドロタルサイトを主成分とした安
定剤（商標二東京ファインケミカル■製）かさ比Ｍ（Ｌ４３〜０．４７比表面積　２０（ＢＥＴ）ｍ／ｆ真北ｘ２．１重金属　　１０　ｐｐｍ以下実施例１〜７、比較例１塩化ビニルホモポリマー（重合度１３０（１）１００部
、ポリエステル系可塑剤ＰＮ−２５０７７部、Ｃａ　−
Ｚｎ系安定剤２．７部、顔料ＫＡ−２０（白）２．０部
及び熱安定剤ＴＭＦ−３ＯＡ全第１表に示す景（部）を
配合し、ロールで１５０°Ｃ５７分間混線し、厚さ１１
屑のシートを得た。得られたシートを１部Ｍ×２αの大
きさに切断し、１０枚を１８０°Ｃに設定したギアーオ
ーブン中に放置し、１０枚毎に１枚ずつ取シ出し、変色
の程度を調べた。この結果をｆｒ！Ｊ１表に示す。

第１表より、本発明に用いる組成物からなるシートは耐
熱変色性に優れていることが明らかである。

実施例８〜１１、比較例２本発明に使用する塩化ビニル系樹脂組成物の動的熱安定
性を見るため、プラストグラフ分解時間を洞定した。

配合は次の通りである。

ｆｆｌ化ビニルホモポリマー（重合度１３０（１）１０
０部、ポリエステル可塑剤ＰＮ−２５０８０部、Ｃａ　
−Ｚｎ系安定剤２．７部、顔料ＫＡ−２０２部及び熱安
定剤ＴＭＦ−３０ＡＯ〜１０．０部。

その結果を第２表に示す。第２表より本発明の組成物は
、動的熱安定性に優れていることが明らかである。

実施例１２〜１７、比較例３〜６塩化ビニルホモポリマー（重合度１３０（１）１００部
、ポリエステル可塑剤ＰＮ−２５０８０部、顔料ＫＡ−
２０２部、Ｃａ　−Ｚｎ系安定剤２．７部並びに熱安定
剤ＴＭＦ　−３ＯＡ及びエポキシ化大豆油０−１３０Ｐ
ｔ−第３表に示す量配合したロールシートを１９０″Ｃ
に設定したギヤーオープンで激変色する時間ヲ調べた。

その結果を第３表に示す。

第３表より、本発明の組成物は、エポキシ化大豆油の熱
安定性効果に劣らない事が明らかである。

実施例１８〜１９、比較例７第４表に示す塩化ビニル系樹脂組成物（配合の数字は「
部」を表わす。）ｔ−２０１ヘンシエルミキサーでドラ
イブアップ１２０℃まで混合し、次に４０ｆｉ単軸押出
機（ＣＲ−８，（１）を用い、１４０℃、３５　ｒｐｍ
で造粒した。その後４０ｍ単軸押出機（ＣＲ−８，５）
にベルトダイを取り付け１９０℃、３５　ｒｐｍで押出
しし、ベルト状の成形物を製造した。この塩化ビニル系
樹脂組成物又は成形物の特性及び加工性を第４表に示す
１゜第４表より、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、成形
性、物性に特に問題はなく、成形品の外観、色調も良好
でオープン熱安定性も大巾に改良されており、ロングラ
ン生産に十分耐え得る耐熱特性を有しており、本発明の
目的を達している事が明らかである。

実施例２０〜２５実施例１９にて混合された配合物及びこの配合物におい
てＴＭＦ−３ＯＡの配合量のみを変えて得られた配合物
ｆａ−ルで１５０℃、７分間混練し、厚さ１ｙのシート
を得た。得られたシートについて、食品衛生法「厚生省
告示２０号」にもとすく溶出試験を行った。その結果を
第５表に示す。

第５表の通り、本発明に使用する組成物のシートは全項
目規制値以下で「合格」である。

実施例２６〜２９、比較例８〜１４塩化ビニルホモポリマー（重合度１３０（１）１００部
、ＰＮ−２５０８０部、ＫＡ−２０２部及び第６表に示
す安定剤を第６表に示す量配合して得たロールシートを
嗅覚による官能試験及び１９０℃に設定したギヤーオー
プンでの熱安定性試験を行った。

この試験の結果は、第６表の通りであシ、本発明に使用
する塩化ビニル系樹脂組成物のシートは、臭気が殆んど
認められず、かつ熱安定性も良好で、本発明の目的を達
している事が明らかである。

（発明の効果〕以上、実施例から明らかな通り、本発明のコンベアベル
トは、優れた熱安定性（耐熱変色）と無毒性を有し、か
つ、防黴性及び低臭性を示すもので、食品用装置の素材
に極めて適したものである。

今後、食品産業の軽量搬送の主流として樹脂コンベアベ
ルトは需要増大すると思われるが、本発明のコンベアベ
ルトは、厚生省告示２０号適合の塩化ビニル系材質とし
て、無毒性、清潔度、経済性、に合せて産業上に大きく
貢献できる。

以上

Claims

【特許請求の範囲】

（１）塩化ビニル系重合体に、一般式Ｍｇ＿（＿１＿−＿ｘ＿）Ａｌ＿ｘ（ＯＨ）＿２（ＣＯ
＿３）＿ｘ＿／＿２・ｍＨ＿２Ｏ（ここに０．２≦ｘ≦
０．４、０≦ｍ≦２である。）で表わされる化合物を配
合し、かつエポキシ化大豆油を前記塩化ビニル系重合体
１００重量部あたり０〜１重量部配合してなり、錫系安
定剤を配合してない軟質塩化ビニル系樹脂組成物からな
る食品用コンベアベルト。
（２）前記一般式Ｍｇ＿（＿１＿−＿ｘ＿）Ａｌ＿ｘ（
ＯＨ）＿２（ＣＯ＿３）＿ｘ＿／＿２・ｍＨ＿２Ｏで表
わされる化合物の配合量が前記塩化ビニル系重合体１０
０重量部あたり、０．１〜２０重量部である組成物から
なる特許請求の範囲第（１）項に記載のコンベアベルト
。
（３）前記塩化ビニル系重合体１００重量部に対し、可
塑剤３０〜１２０重量部を配合してなる組成物からなる
特許請求の範囲第（１）項又は（２）項に記載のコンベ
アベルト。
（４）前記可塑剤がポリエステル系可塑剤及び前記塩化
ビニル系重合体１００重量部あたり０〜０．５重量部の
エポキシ化大豆油のみからなることを特徴とする特許請
求の範囲第（３）項に記載のコンベアベルト。
（５）前記可塑剤がポリエステル系可塑剤のみであるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第（４）項に記載のコン
ベアベルト。