JPS6330509B2 - - Google Patents
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- JPS6330509B2 JPS6330509B2 JP5761883A JP5761883A JPS6330509B2 JP S6330509 B2 JPS6330509 B2 JP S6330509B2 JP 5761883 A JP5761883 A JP 5761883A JP 5761883 A JP5761883 A JP 5761883A JP S6330509 B2 JPS6330509 B2 JP S6330509B2
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- rotating sleeve
- vane
- sleeve
- rotary
- circumferential surface
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/30—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members
- F04C18/34—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members
- F04C18/344—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the inner member
- F04C18/348—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the inner member the vanes positively engaging, with circumferential play, an outer rotatable member
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、回転圧縮機の回転スリーブの改良に
関する。 (従来技術) 従来より、エアポンプ等の回転圧縮機は、種々
の型式のものが実用化されており、円筒状ハウジ
ング内に回転スリーブを設け、回転スリーブに対
して偏心させて設けたロータに放射状に支持した
複数のベーンの外端面を、遠心力で回転スリーブ
の内周面に当接させて、ロータとともに回転スリ
ーブを回転させる型式の回転圧縮機もよく知られ
ている。 この型式の回転圧縮機は、回転スリーブとベー
ンとがほぼ同速で回転するため、ベーンの摺動抵
抗を低減できる利点があり、低回転から高回転ま
での広範囲の回転域で運転されるエンジン等の過
給機に最適なものとして最近注目されているが、
ベーンの外端面と回転スリーブの内周面との間で
スリツプが生じ易く、このスリツプにより同速回
転がくずれて、これによるベーン外端面の摩耗が
問題となる。 ところで、本出願人は、特願昭58−8596号にお
いて、回転式圧縮機において、軽量でしかも回転
スリーブ等の相手材との密着性に優れたカーボン
製ベーンの耐摩耗性を向上させて駆動トルクの減
少を図るために、ベーンの相手材をAl−Si系合
金で形成し、該相手材に陽極酸化被膜(アルマイ
ト)を形成して、さらに後処理するものを既に提
案している。 (発明の目的) 本発明は、斯かる本出願人の先願の技術を回転
スリーブを有する回転圧縮機の回転スリーブに応
用してさらに発展させたものであつて、回転スリ
ーブの材料と表面処理との関係を特定して、低Si
−Al系合金製回転スリーブの採用により、Si粒
子の表面への露出を抑制し、また外周面の陽極酸
化被膜により強度の向上と熱変形防止を図り、さ
らに内周面のシヨツトブラストにより、表面粗さ
を大きくしベーンの外端面に適度な摺動抵抗を与
えてスリツプを抑制してロータとスリーブをほぼ
同速回転させ、駆動トルクの低減とベーンの耐摩
耗性の向上を図ろうとするものである。 (発明の構成) このため、本発明は、回転スリーブを備えた上
記型式の回転圧縮機において、回転スリーブはSi
含有量3〜6%の低Si−Al系合金で形成され、
該回転スリーブの外周面に陽極酸化被膜が形成さ
れ、該回転スリーブの内周面がシヨツトブラスト
されて表面粗さが大きくされていることを特徴と
するものである。 回転スリーブを形成する低Si−Al系合金は、
Si含有量が3%より少ないと、硬度の高いSi粒子
が少なくなりすぎて強度が不足することとなり、
Si含有量が6%より多くなると、回転スリーブの
表面に硬度の高いSi粒子が多く突出することとな
つて、ベーンの引つかき摩耗が増大するので好ま
しくない。 また、回転スリーブの内周面に対して施すシヨ
ツトブラストは、基本的には、回転スリーブの外
周面とハウジングとの間の摺動抵抗を低く保つた
まゝ、回転スリーブ内周面とベーンの外端面との
間の摺動抵抗を適度に上げて、回転スリーブとベ
ーンとをスリツプなしにほぼ同速回転させるため
のものであつて、この意味で、シヨツトブラスト
により与えるべき表面粗さは、必要以上に粗すぎ
ては却つてベーンの摩耗を増大させることとな
る。好ましい表面粗さは、ベーンの材質にも依存
するが、カーボン製ベーンの場合には、10〜40μ
の範囲とすることが好ましい。この場合、表面粗
さが10μより小さいと、回転スリーブとベーンと
の間の摺動抵抗が低くなりすぎて両者の間にスリ
ツプを生じ、表面粗さが40μを越えて大きくなる
と、カーボン製ベーンの摩耗量が増大して好まし
くない。 (実施例) 以下、本発明の実施例を添付図面について詳細
に説明する。 第1図及び第2図において、1は回転圧縮機、
2は回転圧縮機1のケーシングで、円筒状センタ
ハウジング3の両側にサイドハウジング4,4が
ボルト・ナツト5により取付けられている。 6はケーシング2内に回転自在に設けた円筒状
の低Si−Al系合金製回転スリーブで、外径は上
記円筒状センタハウジング3よりも若干小さく形
成され、該回転スリーブ6の適所に穿設された噴
出孔(図示せず)からの噴出空気により、該円筒
状センタハウジング3の内周面3aと回転スリー
ブ6の外周面6bとの間に空気層7を形成して、
回転スリーブ6をケーシング2内において回転自
在に無潤滑で支持している。(なお、第1図にお
いて、円筒状センタハウジング3と回転スリーブ
6との間隙は、図示のため大きくとつてあるが、
実際には極めて小さいもので30〜50μである。) 8はケーシング2内において、軸心を回転スリ
ーブ6の軸心に対して偏心させて回転自在に設け
たロータで、その軸心方向の両側へ突出した軸8
a,8bが上記サイドハウジング4,4に設けた
軸受9,9で支持され、一方の軸8aにはサイド
ハウジング4の外側においてプーリ10が取付け
られている。なお、このプーリ10は、具体的に
図示しないが、原動機等によりベルト駆動され
る。 上記ロータ8には、その外面より軸心部近傍に
至る4つの溝11,…,11が互いに直角となる
ように形成されており、各溝11には、カーボン
製ベーン12が回転スリーブ6の内周面6aへ向
けて突出できるように半径方向に摺動自在に挿入
されている。 該ベーン12は、ロータ8の回転による遠心力
で溝11より突出する方向へ付勢され、その外端
面12aが回転スリーブ6の内周面6aに当接す
るようになされ、この当接により回転スリーブ6
とロータ8との間の空間を4つの作動室13a,
13b,13c,13dに区分けするようになさ
れている。 なお、14はサイドハウジング4,4の内壁面
に埋設され回転スリーブ6のスラストを受合うリ
ング状のサイドシール、15,16はロータ8の
駆動側とは反対側のサイドハウジングに夫々開設
した吸入口、吐出口である。 一方、第3図に示すように、上記回転スリーブ
6は、Si含有量3〜6%の低Si−Al系合金で形
成し、該回転スリーブ6の外周面6bは、アルマ
イト処理を施して、陽極酸化被膜(アルマイト)
17を形成し、回転スリーブ6全体の強度を向上
して、熱変形、特に局部変形を防止する。回転ス
リーブ6の強度を確保するためには、陽極酸化被
膜17の厚みを100〜300μ程度とすることが好ま
しい。 このように、回転スリーブ6を低Si−Al系合
金で形成することにより、Si粒子が表面に露出す
るのが抑制され、ベーン12の外端面12aの引
つかき摩耗が減少する。Si含有量が3%以下であ
ると強度が低くて熱変形が大きくなり、逆に6%
以上であるとSi粒子の表面への露出が著しくなる
ので好ましくない。 また、外周面6bに陽極酸化被膜が形成される
ので、強度が向上して熱変形が防止され、低Siに
よる強度不足が補われるようになる。なお、外周
面6bが粗になるので機械加工するが、摺動抵抗
軽減のため必要であれば後述の樹脂コーテイング
を行なつてもよい。 つぎに、回転スリーブ6の内周面6aは、シヨ
ツトブラストにより表面粗さを大きくする。 このように、回転スリーブ6の内周面6aの表
面粗さを大きくすることにより、ベーン12の外
端面に適当な摺動抵抗が与えられて内周面6aと
の間のスリツプが抑制され、ベーン12と同期回
転されることが保障される。 この場合、回転スリーブ6の内周面6aは陽極
酸化被膜層17を形成していないので、シヨツト
ブラストにより内周面6aの柔かいまゝの表面の
表面粗さは均一となり、スリツプによるベーン1
2の摩耗に悪影響を与えることが少ない。表面粗
さが粗すぎるとベーン12の摩耗が著しくて逆効
果となるので、例えばカーボン製ベーン12では
表面粗さは10〜40μが適当である。 一方、アルマイト処理した回転スリーブ6の外
周面6bに、必要に応じて耐摩耗性樹脂層(樹脂
コーテイング)18を形成するのが好ましい。 耐摩耗性樹脂層18としては、耐摩耗性樹脂
100容量部に対して固体潤滑剤を10〜120容量部、
鱗片状金属を5〜50容量部分散状態で混合したも
のが好ましい。そして樹脂は、エポキシ樹脂等を
用いればよく、固体潤滑剤としては二硫化モリブ
デン、窒化ホウ素、グラフアイトのような炭素系
潤滑剤、弗素樹脂粉末等を用いればよく鱗片状金
属としては例えばアルミニウムを用いればよい。
例えば、耐熱、耐摩耗性樹脂である結合剤として
のエポキシ樹脂100容量部、強度と密着性向上の
ためのリン片状Al19容量部、潤滑剤としてのフ
ツ素樹脂粉末70容量部の混合物が好ましい。 この耐摩耗性樹脂層18の層厚みは100〜300μ
程度が適当である。 このように、回転スリーブ6の外周面6bの陽
極酸化被膜17の上に樹脂コーテイングすること
により、円筒状センタハウジング3の内周面3a
との摺動抵抗が軽減されるようになる。 上記のように構成した回転スリーブ6を用いて
カーボン製ベーン12の摩耗テストを行つた。テ
スト条件は次の通りである。 円筒状センタハウジング3はAl系合金で形
成して、内周面3aに硬質Crメツキ(研磨後
粗さ2μ以下)を施した。 回転スリーブ6は、低Si−Al合金で形成し
て、外周面6bに硬質アルマイト処理を施し
た。低Si−Al系合金の詳細を表1に示す。
関する。 (従来技術) 従来より、エアポンプ等の回転圧縮機は、種々
の型式のものが実用化されており、円筒状ハウジ
ング内に回転スリーブを設け、回転スリーブに対
して偏心させて設けたロータに放射状に支持した
複数のベーンの外端面を、遠心力で回転スリーブ
の内周面に当接させて、ロータとともに回転スリ
ーブを回転させる型式の回転圧縮機もよく知られ
ている。 この型式の回転圧縮機は、回転スリーブとベー
ンとがほぼ同速で回転するため、ベーンの摺動抵
抗を低減できる利点があり、低回転から高回転ま
での広範囲の回転域で運転されるエンジン等の過
給機に最適なものとして最近注目されているが、
ベーンの外端面と回転スリーブの内周面との間で
スリツプが生じ易く、このスリツプにより同速回
転がくずれて、これによるベーン外端面の摩耗が
問題となる。 ところで、本出願人は、特願昭58−8596号にお
いて、回転式圧縮機において、軽量でしかも回転
スリーブ等の相手材との密着性に優れたカーボン
製ベーンの耐摩耗性を向上させて駆動トルクの減
少を図るために、ベーンの相手材をAl−Si系合
金で形成し、該相手材に陽極酸化被膜(アルマイ
ト)を形成して、さらに後処理するものを既に提
案している。 (発明の目的) 本発明は、斯かる本出願人の先願の技術を回転
スリーブを有する回転圧縮機の回転スリーブに応
用してさらに発展させたものであつて、回転スリ
ーブの材料と表面処理との関係を特定して、低Si
−Al系合金製回転スリーブの採用により、Si粒
子の表面への露出を抑制し、また外周面の陽極酸
化被膜により強度の向上と熱変形防止を図り、さ
らに内周面のシヨツトブラストにより、表面粗さ
を大きくしベーンの外端面に適度な摺動抵抗を与
えてスリツプを抑制してロータとスリーブをほぼ
同速回転させ、駆動トルクの低減とベーンの耐摩
耗性の向上を図ろうとするものである。 (発明の構成) このため、本発明は、回転スリーブを備えた上
記型式の回転圧縮機において、回転スリーブはSi
含有量3〜6%の低Si−Al系合金で形成され、
該回転スリーブの外周面に陽極酸化被膜が形成さ
れ、該回転スリーブの内周面がシヨツトブラスト
されて表面粗さが大きくされていることを特徴と
するものである。 回転スリーブを形成する低Si−Al系合金は、
Si含有量が3%より少ないと、硬度の高いSi粒子
が少なくなりすぎて強度が不足することとなり、
Si含有量が6%より多くなると、回転スリーブの
表面に硬度の高いSi粒子が多く突出することとな
つて、ベーンの引つかき摩耗が増大するので好ま
しくない。 また、回転スリーブの内周面に対して施すシヨ
ツトブラストは、基本的には、回転スリーブの外
周面とハウジングとの間の摺動抵抗を低く保つた
まゝ、回転スリーブ内周面とベーンの外端面との
間の摺動抵抗を適度に上げて、回転スリーブとベ
ーンとをスリツプなしにほぼ同速回転させるため
のものであつて、この意味で、シヨツトブラスト
により与えるべき表面粗さは、必要以上に粗すぎ
ては却つてベーンの摩耗を増大させることとな
る。好ましい表面粗さは、ベーンの材質にも依存
するが、カーボン製ベーンの場合には、10〜40μ
の範囲とすることが好ましい。この場合、表面粗
さが10μより小さいと、回転スリーブとベーンと
の間の摺動抵抗が低くなりすぎて両者の間にスリ
ツプを生じ、表面粗さが40μを越えて大きくなる
と、カーボン製ベーンの摩耗量が増大して好まし
くない。 (実施例) 以下、本発明の実施例を添付図面について詳細
に説明する。 第1図及び第2図において、1は回転圧縮機、
2は回転圧縮機1のケーシングで、円筒状センタ
ハウジング3の両側にサイドハウジング4,4が
ボルト・ナツト5により取付けられている。 6はケーシング2内に回転自在に設けた円筒状
の低Si−Al系合金製回転スリーブで、外径は上
記円筒状センタハウジング3よりも若干小さく形
成され、該回転スリーブ6の適所に穿設された噴
出孔(図示せず)からの噴出空気により、該円筒
状センタハウジング3の内周面3aと回転スリー
ブ6の外周面6bとの間に空気層7を形成して、
回転スリーブ6をケーシング2内において回転自
在に無潤滑で支持している。(なお、第1図にお
いて、円筒状センタハウジング3と回転スリーブ
6との間隙は、図示のため大きくとつてあるが、
実際には極めて小さいもので30〜50μである。) 8はケーシング2内において、軸心を回転スリ
ーブ6の軸心に対して偏心させて回転自在に設け
たロータで、その軸心方向の両側へ突出した軸8
a,8bが上記サイドハウジング4,4に設けた
軸受9,9で支持され、一方の軸8aにはサイド
ハウジング4の外側においてプーリ10が取付け
られている。なお、このプーリ10は、具体的に
図示しないが、原動機等によりベルト駆動され
る。 上記ロータ8には、その外面より軸心部近傍に
至る4つの溝11,…,11が互いに直角となる
ように形成されており、各溝11には、カーボン
製ベーン12が回転スリーブ6の内周面6aへ向
けて突出できるように半径方向に摺動自在に挿入
されている。 該ベーン12は、ロータ8の回転による遠心力
で溝11より突出する方向へ付勢され、その外端
面12aが回転スリーブ6の内周面6aに当接す
るようになされ、この当接により回転スリーブ6
とロータ8との間の空間を4つの作動室13a,
13b,13c,13dに区分けするようになさ
れている。 なお、14はサイドハウジング4,4の内壁面
に埋設され回転スリーブ6のスラストを受合うリ
ング状のサイドシール、15,16はロータ8の
駆動側とは反対側のサイドハウジングに夫々開設
した吸入口、吐出口である。 一方、第3図に示すように、上記回転スリーブ
6は、Si含有量3〜6%の低Si−Al系合金で形
成し、該回転スリーブ6の外周面6bは、アルマ
イト処理を施して、陽極酸化被膜(アルマイト)
17を形成し、回転スリーブ6全体の強度を向上
して、熱変形、特に局部変形を防止する。回転ス
リーブ6の強度を確保するためには、陽極酸化被
膜17の厚みを100〜300μ程度とすることが好ま
しい。 このように、回転スリーブ6を低Si−Al系合
金で形成することにより、Si粒子が表面に露出す
るのが抑制され、ベーン12の外端面12aの引
つかき摩耗が減少する。Si含有量が3%以下であ
ると強度が低くて熱変形が大きくなり、逆に6%
以上であるとSi粒子の表面への露出が著しくなる
ので好ましくない。 また、外周面6bに陽極酸化被膜が形成される
ので、強度が向上して熱変形が防止され、低Siに
よる強度不足が補われるようになる。なお、外周
面6bが粗になるので機械加工するが、摺動抵抗
軽減のため必要であれば後述の樹脂コーテイング
を行なつてもよい。 つぎに、回転スリーブ6の内周面6aは、シヨ
ツトブラストにより表面粗さを大きくする。 このように、回転スリーブ6の内周面6aの表
面粗さを大きくすることにより、ベーン12の外
端面に適当な摺動抵抗が与えられて内周面6aと
の間のスリツプが抑制され、ベーン12と同期回
転されることが保障される。 この場合、回転スリーブ6の内周面6aは陽極
酸化被膜層17を形成していないので、シヨツト
ブラストにより内周面6aの柔かいまゝの表面の
表面粗さは均一となり、スリツプによるベーン1
2の摩耗に悪影響を与えることが少ない。表面粗
さが粗すぎるとベーン12の摩耗が著しくて逆効
果となるので、例えばカーボン製ベーン12では
表面粗さは10〜40μが適当である。 一方、アルマイト処理した回転スリーブ6の外
周面6bに、必要に応じて耐摩耗性樹脂層(樹脂
コーテイング)18を形成するのが好ましい。 耐摩耗性樹脂層18としては、耐摩耗性樹脂
100容量部に対して固体潤滑剤を10〜120容量部、
鱗片状金属を5〜50容量部分散状態で混合したも
のが好ましい。そして樹脂は、エポキシ樹脂等を
用いればよく、固体潤滑剤としては二硫化モリブ
デン、窒化ホウ素、グラフアイトのような炭素系
潤滑剤、弗素樹脂粉末等を用いればよく鱗片状金
属としては例えばアルミニウムを用いればよい。
例えば、耐熱、耐摩耗性樹脂である結合剤として
のエポキシ樹脂100容量部、強度と密着性向上の
ためのリン片状Al19容量部、潤滑剤としてのフ
ツ素樹脂粉末70容量部の混合物が好ましい。 この耐摩耗性樹脂層18の層厚みは100〜300μ
程度が適当である。 このように、回転スリーブ6の外周面6bの陽
極酸化被膜17の上に樹脂コーテイングすること
により、円筒状センタハウジング3の内周面3a
との摺動抵抗が軽減されるようになる。 上記のように構成した回転スリーブ6を用いて
カーボン製ベーン12の摩耗テストを行つた。テ
スト条件は次の通りである。 円筒状センタハウジング3はAl系合金で形
成して、内周面3aに硬質Crメツキ(研磨後
粗さ2μ以下)を施した。 回転スリーブ6は、低Si−Al合金で形成し
て、外周面6bに硬質アルマイト処理を施し
た。低Si−Al系合金の詳細を表1に示す。
【表】
回転スリーブ6の内周面6aをシヨツトブラ
ストして、表面粗さを0〜50μとした。 耐摩耗性樹脂18の組成の詳細を表2に示
す。
ストして、表面粗さを0〜50μとした。 耐摩耗性樹脂18の組成の詳細を表2に示
す。
【表】
使用ポンプ容量 400c.c.
ポンプ回転数 5000rpm
テスト時間 1Hr
上記条件によるSi含有量とカーボン製ベーン1
2の摩耗量の関係を第4図に示す。マークの意味
は表3の通りである。
2の摩耗量の関係を第4図に示す。マークの意味
は表3の通りである。
【表】
同図から、Si含有量6%以下となるとカーボン
製ベーン12の摩耗量が著しく少なくなることが
わかる。この意味では、Si含有量は少ない程よい
が、3%以下となると回転スリーブ6の強度が低
下してAl−Si系合金を使用するメリツトがなく
なることは前述の通りである。 つぎに、第5図はSi含有量5.5%の回転スリー
ブ6の内周面6aの表面粗さとカーボン製ベーン
12の摩耗量の関係を示すもので、同図から、表
面粗さ40μ以下がカーボン製ベーン12の摩耗量
が少ないことがわかる。 また、第6図は、Si含有量5.5%の回転スリー
ブ6の内周面6aの表面粗さと回転スリーブ6の
回転数との関係を示すもので、同図から明らかな
ように、表面粗さ10μ以上では、回転スリーブ6
の回転数が、テスト条件であるポンプ回転数
5000r.p.mに等しくなり、カーボン製ベーン12
の外端面がスリツプしないで回転スリーブ6を同
期回転させることができる。 以上のことから、Si含有量が3〜6%、内周面
6aの表面粗さが10〜40μ(但し、カーボン製ベ
ーンの場合)が最適であることがわかる。 第7図は、表面処理と駆動トルクの関係を示す
もので、上記以外のマークの意味は表4の通りで
ある。
製ベーン12の摩耗量が著しく少なくなることが
わかる。この意味では、Si含有量は少ない程よい
が、3%以下となると回転スリーブ6の強度が低
下してAl−Si系合金を使用するメリツトがなく
なることは前述の通りである。 つぎに、第5図はSi含有量5.5%の回転スリー
ブ6の内周面6aの表面粗さとカーボン製ベーン
12の摩耗量の関係を示すもので、同図から、表
面粗さ40μ以下がカーボン製ベーン12の摩耗量
が少ないことがわかる。 また、第6図は、Si含有量5.5%の回転スリー
ブ6の内周面6aの表面粗さと回転スリーブ6の
回転数との関係を示すもので、同図から明らかな
ように、表面粗さ10μ以上では、回転スリーブ6
の回転数が、テスト条件であるポンプ回転数
5000r.p.mに等しくなり、カーボン製ベーン12
の外端面がスリツプしないで回転スリーブ6を同
期回転させることができる。 以上のことから、Si含有量が3〜6%、内周面
6aの表面粗さが10〜40μ(但し、カーボン製ベ
ーンの場合)が最適であることがわかる。 第7図は、表面処理と駆動トルクの関係を示す
もので、上記以外のマークの意味は表4の通りで
ある。
【表】
同図から、外周面6bの表面処理が同じなら
ば、内周面6aをシヨツトブラストした方が駆動
トルクが小さい、つまりスリツプが少なくて回転
スリーブ6がベーン12と同期回転することがわ
かる。 (発明の効果) 以上の説明からも明らかなように、本発明は、
低Si−Al系合金の回転スリーブの外周面に陽極
酸化被膜を形成し、内周面をシヨツトブラストに
より表面粗さを粗くしたものであるから、陽極酸
化被膜により回転スリーブの強度が向上して熱変
形が防止される一方、Si粒子の表面への露出が少
なくかつ内周面の表面粗さが適当に粗いのでベー
ンの外端面に適度な摺動抵抗が与えられてスリツ
プが抑制され、ベーンの耐摩耗性が向上するよう
になる。
ば、内周面6aをシヨツトブラストした方が駆動
トルクが小さい、つまりスリツプが少なくて回転
スリーブ6がベーン12と同期回転することがわ
かる。 (発明の効果) 以上の説明からも明らかなように、本発明は、
低Si−Al系合金の回転スリーブの外周面に陽極
酸化被膜を形成し、内周面をシヨツトブラストに
より表面粗さを粗くしたものであるから、陽極酸
化被膜により回転スリーブの強度が向上して熱変
形が防止される一方、Si粒子の表面への露出が少
なくかつ内周面の表面粗さが適当に粗いのでベー
ンの外端面に適度な摺動抵抗が与えられてスリツ
プが抑制され、ベーンの耐摩耗性が向上するよう
になる。
第1図は回転圧縮機の正面断面図、第2図は第
1図の−断面図、第3図は第2図のA部拡大
断面図、第4図はSi含有量とカーボン製ベーンの
摩耗量の関係を示すグラフ、第5図は回転スリー
ブの内周面の粗さとカーボン製ベーンの摩耗量の
関係を示すグラフ、第6図は回転スリーブの内周
面の粗さと回転数の関係を示すグラフ、第7図は
回転スリーブの表面処理と駆動トルクの関係を示
すグラフである。 1……回転圧縮機、2……ケーシング、3……
円筒状センタハウジング、6……回転スリーブ、
6a……内周面、6b……外周面、7……空気
層、8……ロータ、12……ベーン、14……吸
入口、16……吐出口、17……陽極酸化被膜。
1図の−断面図、第3図は第2図のA部拡大
断面図、第4図はSi含有量とカーボン製ベーンの
摩耗量の関係を示すグラフ、第5図は回転スリー
ブの内周面の粗さとカーボン製ベーンの摩耗量の
関係を示すグラフ、第6図は回転スリーブの内周
面の粗さと回転数の関係を示すグラフ、第7図は
回転スリーブの表面処理と駆動トルクの関係を示
すグラフである。 1……回転圧縮機、2……ケーシング、3……
円筒状センタハウジング、6……回転スリーブ、
6a……内周面、6b……外周面、7……空気
層、8……ロータ、12……ベーン、14……吸
入口、16……吐出口、17……陽極酸化被膜。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 円筒状ハウジング内に回転自在に設けられた
円筒状の回転スリーブと、該ハウジング内におい
て上記回転スリーブに対して軸心を偏心して回転
自在に設けられたロータと、該ロータに形成した
溝に嵌められたベーンとを備え、ベーン外端面を
回転スリーブに当接させて回転スリーブとロータ
との空間を複数の作動室に区分するようにした回
転圧縮機において、 上記回転スリーブはSi含有量3〜6%の低Si−
Al系合金で形成され、該回転スリーブの外周面
に陽極酸化被膜が形成され、該回転スリーブの内
周面がシヨツトブラストされて表面粗さが大きく
されていることを特徴とする回転圧縮機の回転ス
リーブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5761883A JPS59188088A (ja) | 1983-03-31 | 1983-03-31 | 回転圧縮機の回転スリ−ブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5761883A JPS59188088A (ja) | 1983-03-31 | 1983-03-31 | 回転圧縮機の回転スリ−ブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59188088A JPS59188088A (ja) | 1984-10-25 |
JPS6330509B2 true JPS6330509B2 (ja) | 1988-06-17 |
Family
ID=13060861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5761883A Granted JPS59188088A (ja) | 1983-03-31 | 1983-03-31 | 回転圧縮機の回転スリ−ブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59188088A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59213975A (ja) * | 1983-05-20 | 1984-12-03 | Nippon Piston Ring Co Ltd | 回転圧縮機 |
-
1983
- 1983-03-31 JP JP5761883A patent/JPS59188088A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59188088A (ja) | 1984-10-25 |
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