JPS6330381Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、窓の室外側に取付けたブラインドを
清掃する装置に関するものである。

従来技術 通常、ブラインドは窓の室内側に取付けられて
日除等として利用している。

この様に、窓の室内側に取付けられたブライン
ドは、室内側から容易かつ安全に清掃することが
できる。

例えば、ブラインドを窓に取付けた状態で人手
により清掃したり、ブラインドを窓から取り外し
て清掃したりすることで、容易かつ安全に清掃す
ることができる。

しかし、窓の室外側に取り付けたブラインドを
清掃するには、室外側から清掃せねばならず、そ
の清掃が面倒となつてしまう。

特に、二階以上の高所の窓の室外側に取り付け
たブラインドを清掃する場合には、ブラインドを
取り外しするのが困難であり、また、ブラインド
を取り付けた状態で清掃するには、建物の外壁に
沿つて足場を組んだり、屋上からゴンドラを吊つ
たりして、足場やゴンドラから作業員が身を乗り
出して清掃作業せねばならず、非常に危険であ
る。

なお、窓ガラスの外面を清掃する装置としては
特公昭58−20621号公報に示すように、建物外壁
面に沿つて上下動する移動体に回転ブラシを設
け、この回転ブラシによつて窓ガラス外面を清掃
する装置が知られている。

しかし、ブラインドは剛性の弱いスラツトを多
数備えているので、前述の様に回転ブラシを接触
させて清掃するとスラツトが変形したり、破損し
たりしてしまうと共に、スラツト重なり部の掃き
残しが出来て、きれいな清掃が不可能となるばか
りでなく、回転ブラシのブラシが抜けたり、切れ
たりしてしまうから、前述の清掃装置によつてブ
ラインドを清掃することが出来ない。

考案の目的 窓の室外側に取付けられたブラインドをスラツ
トを変形したり、破損したり、回転ブラシのブラ
シが抜けたり、切れたりすることなしに簡単に清
掃できるようにすることを目的とする。

考案の構成 窓の室外側に取付けられ左右方向に長尺な多数
のスラツトを上下方向に揺動自在としたブライン
ドの清掃装置において、建物外壁に沿つて上下方
向に移動する移動体に清掃ヘツドのケースを、左
右方向及びブラインドに向う方向に移動自在に取
付け、このケースに回転軸を上下方向に向けて取
付けると共に、この回転軸に柔らかく毛足の長い
ブラシを多数取着して回転ブラシとし、この回転
ブラシがブラインドのスラツトの長尺方向に沿つ
て回転するようにしたもの。

実施例 第１図は建物外壁の一部分の正面図、第２図は
縦断面図であり、建物外壁１の開口部２には窓枠
３を介して窓ガラス４が装着され、開口部２の周
囲外面にはブラインド収納ケース５と左右ブライ
ンドガイド６，６が取着してあり、ブラインド７
はブラインド収納ケース５内に取付けられ、左右
ブラインドガイド６，６に沿つて上下移動されて
いる。

８は移動体となるゴンドラであり、屋上に設置
したルーフカーＡにより上下移動される。

該移動体８には本体９が左右移動自在に設けら
れ、本体９には清掃ヘツド１０が前後移動自在に
取着され、この清掃ヘツド１０には回転ブラシ１
１が取付けてある。

第３図、第４図は要部詳細図であり、第３図は
第４図の−線断面図、第４図は第３図の−
線断面図であり、ゴンドラ８の前壁８ａにはブ
ラケツト１２を介して上下ガイドレール１３，１
４が左右方向に向けて固設され、該上ガイドレー
ル１３には本体９に設けた一対の上ガイドローラ
１５が接し、下ガイドレール１４には本体９に設
けた下ガイドローラ１６が接していると共に、下
ガイドローラ１６は縦溝１７とピン１８で上下動
自在となつた枠１９に回転自在に支承され、枠１
９はネジ杆２０によつて上下移動される。

前記ゴンドラ８の前壁８ａの左右端にはブラケ
ツト２１を介して従動プーリ２２と駆動プーリ２
３とが支承され、各プーリ２２，２３間にベルト
２４が巻掛けてあると共に、駆動プーリ２３は逆
転可能なモータ２５で駆動され、ベルト２４が本
体９の上部に連結してあり、モータ２５によつて
駆動プーリ２３を回転すると本体９は左右方向に
移動し、左右リミツトスイツチ２６，２７によつ
てストロークエンドが検出されるようにしてあ
る。

前記本体９には左右一対の摺動杆２８，２８が
前後摺動自在に嵌挿され、一対の摺動杆２８，２
８間には横杆２９が連結してあり、この横杆２９
には、本体９の左右中間部に固着した流体圧シリ
ンダ３０のピストン杆３１が摺動自在に嵌挿さ
れ、その先端に螺合したナツト３２と横杆２９と
の間にはスプリング３３が設けてあり、横杆２９
はピストン杆３１のフランジ３１ａに当接してい
る。

前記一対の摺動杆２８，２８はケース３４の後
壁３４ａに連結され、ケース３４の上下壁３４
ｂ，３４ｃ間には中空の回転軸３５が縦方向に向
けて支承され、この回転軸３５にはブラシ３６が
多数植設してあつて回転ブラシ１１となり、かつ
中空の回転軸３５には多数の孔３７が形成され、
前記ゴンドラ８内の洗浄水タンク３８内の洗浄水
が水ポンプ３９、給水ポンプ４０を経て回転軸３
５に供給されると、その孔３７よりブラシ３６の
外周面に供給するようにしてあると共に、回転軸
３５はモータ４１で駆動される。

ケース３４内に溜つた洗浄水は回収パイプ４２
で洗浄水タンク３８内に回収され、浄化した後に
再使用される。

前記ブラシ３６は柔軟性を有する毛足の長い繊
維等により成り、回転ブラシ１１は柔かい毛足の
長い刷毛状となつていると共に、ケース３４の開
口端３４ｄより外方に突出し、ケース３４の上下
壁３４ｂ，３４ｃには可撓性を有する上下シール
材４３，４４が設けられてブラシ３６を覆つてい
る。

ケース３４の上壁３４ｂにはリミツトスイツチ
４５が設けられ、上下壁３４ｂ，３４ｃには拡散
型の上下光電管４６，４７が設けてある。

前記ブラインド７は多数のスラツト４８を紐４
９で連結し、紐４９の下端に下框５０を連結する
と共に、紐４９の上端をブラインドケース５内に
設けた巻取具５１に連結してある。

次にブラインド清掃動作を説明する。

流体圧シリンダ３０のピストン杆３１を伸長し
て清掃ヘツド１０をゴンドラ８側に移動した状態
でゴンドラ８を下降する。

そして、第６図ａに示すように上光電管４６が
ブラインドボツクス５と対向すると、上光電管４
６によつてブラインドボツクス５を検出し、その
検出信号はルーフカーＡに送られてゴンドラ８を
下降を停止すると共に、流体圧シリンダー３０の
ピストン杆３１を縮少して清掃ヘツド１０をスプ
リング３３の弾発力により前進させる。

この時、ブラインド７はスラツト４８を閉じた
状態とする。つまり、スラツト４８は揺動軸（図
示せず）を中心として上下に揺動する。

そして、第６図ｂに示すようにリミツトスイツ
チ４５がブラインドケース５に接してONすると
流体圧シリンダー３０のピストン杆３１は停止す
る。この時、ブラシ３６はブラインド７の上部側
のスラツト４８に軽く圧接してスラツト４８に沿
つて変位し、第７図に示すようにスラツト４８の
一側面４８ａの全域に接触する。

これと同時にモータ４１と水ポンプ３９とが駆
動して回転軸３５が回転するとともに洗浄水が孔
３７より噴出され、回転ブラシ１１はスラツト４
８の表面を摺接すると同時に洗浄水が供給されて
スラツト４８を清掃する。

一方、モータ２５も駆動してベルト２４によつ
て本体９が左右方向に移動されるから、清掃ヘツ
ド１０も左右方向に移動してスラツト４８を左右
方向に順次清掃し、ストロークエンドに達すると
リミツトスイツチ２６がONして各モータ２５，
４１と水ポンプ３９とが停止する。

これと同時に流体圧シリンダ３０のピストン杆
３１を伸長して清掃ヘツド１０をブラインド７よ
り退避させるとモータ２５を逆駆動して本体９を
反対方向に移動し、右リミツトスイツチ２７が
ONしたらモータ２５を停止させ、その後ルーフ
カーＡを駆動してゴンドラ８を所定ストロークだ
け下降させ、その後は前述の動作を行なう。

なお、本体９は同一高さ位置で複数回往復動さ
せて回転ブラシ１１で同一のスラツト４８を複数
回清掃するようにしても良いと共に、清掃ヘツド
１０を退避せずにゴンドラ８を下降しても良い。

そして、下光電管４７が下框５０を検出すると
第６図ｃに示すように、そのブラインド７の清掃
を終了したことになるから、回転ブラシ１１でス
ラツト４８を清掃終了後には清掃ヘツド１０を退
避させて、次のブラインドカバ５の上光電管４６
が検出するまでゴンドラ８を下降する。

この様に、窓ガラス４の外側に配設したブライ
ンド７を簡単に清掃できると共に、回転ブラシ１
１は柔らかく毛足の長いブラシ３６を有し、その
ブラシ３６をスラツト４８の長手方向に沿つて回
転させるので、むらなくきれいに清掃でき、かつ
無理な力が働かないのでスラツト４８を変形した
り破損したりすることがないと共に、ブラシ３６
が抜けたり、切れたりすることもない。

つまり、回転ブラシ１１の回転軸３５はスラツ
ト４８の揺動軸と直交しているので、回転ブラシ
１１のブラシ３６は複数のスラツト４８の揺動軸
に沿つて回転しながら移動することにより、スラ
ツト４８の揺動軸と直交する幅方向両端にブラシ
３６が引つかかることがなく、スラツト４８を損
傷したり、変形したりすることがないと共に、回
転ブラシ１１のブラシ３６が抜けたり、切れたり
することもない。

また、流体圧シリンダ３０のピストン杆３１は
スプリング３３を介して横杆２９に連結してある
ので、ピストン杆３１を縮少して清掃ヘツド１０
をブラインド７側に移動する際に、回転ブラシ１
１のブラシ３６がブラインド７に所定の力以上の
力で当接するとスプリング３３がたわむので、ブ
ラシ３６がブラインド７に所定の力以上の力で当
接することを防止できる。

なお、第８図に示すようにケース３４内に回転
ブラシ１１の両側に位置して一対のノズル５２，
５３を配設し、このノズル５２，５３より洗浄水
又は仕上げ用洗浄水をブラインド７に向けて噴射
するようにしても良い。

又、ブラインド一側面全域を清掃した後、ブラ
インドのスラツトを180度反転して前述の工程を
繰り返せばブラインド裏面全域も同様きれいに清
掃することが出来る。

考案の効果 建物外壁１に沿つて移動体８を上下動させると
共に、本体９に対してケース３４をブラインド７
に向けて移動させて回転ブラシ１１をスラツト４
８に接触させ、本体９を移動体８に対して左右に
移動することでブラインド７のスラツト４８を回
転ブラシ１１で清掃でき、窓の室外側に配設した
ブラインド７を簡単に清掃できる。

また、回転ブラシ１１の回転軸３５はブライン
ド７のスラツト４８の揺動方向と同じに上下方向
に向いていると共に、回転ブラシ１１は本体９と
ともにスラツト４８の長手方向に沿つて回転しな
がら移動するので、剛性の弱いスラツト４８をむ
らなくきれいに清掃できるばかりか、スラツト４
８の揺動方向と直交する上下に向う幅方向両端に
ブラシ３６が引つかかることがなく、スラツト４
８を損傷したり、変形したりすることがないと共
に、回転ブラシ１１のブラシ３６が抜けたり、切
れたりすることもない。

また、流体圧シリンダ３０のピストン杆３１
は、回転ブラシ１１をブラインド７に接近する方
向に移動する時にはスプリング３３を介して摺動
杆２８に連結してあるので、ピストン杆３１を移
動して回転ブラシ１１を備えた清掃ヘツド１０を
ブラインド７側に移動する際に、回転ブラシ１１
のブラシ３６がブラインド７のスラツト４８に所
定の力以上の力で当接するとスプリング３３がた
わむので、ブラシ３６がブラインド７のスラツト
４８に所定の力以上の力で当接することを防止で
き、ブラインド７のスラツト４８が弯曲したりす
ることがなく、常に適正なる力でブラシ３６がス
ラツト４８に接触して良好に清掃できる。

また、移動体８に設けたガイドレールに沿つて
本体９を左右方向に移動自在とし、この本体９に
回転ブラシ１１を備えたケース３４を摺動杆２８
によりブラインド７に向う方向に移動自在に取付
けたので、移動体８を停止した状態で回転ブラシ
１１をブラインド７のスラツト４８に沿つて複数
回移動でき、汚れのひどいスラツト４８でもその
汚れが落ちるまで何回でも繰り返して清掃でき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は建物外
壁の一部分の正面図、第２図は縦断面図、第３
図、第４図は要部詳細説明図であつて、第３図は
第４図の−線断面図、第４図は第３図の−
線断面図、第５図は第４図の概略右側面図、第
６図ａ，ｂ，ｃは動作説明図、第７図はブラシに
よるスラツト清掃状態の説明図、第８図は清掃ヘ
ツドの他の実施例を示す横断面図である。 １は建物外壁、７はブラインド、８は移動体、
９は本体、１０は清掃ヘツド、１１は回転ブラ
シ、３５は回転軸、３６はブラシ、４８はスラツ
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 建物外壁の窓の室外側に取付けられ、左右方向
   に長尺な多数のスラツト４８を上下方向に揺動自
   在としたブラインド７の清掃装置において、前記
   建物外壁１に沿つて上下動する移動体８に、左右
   方向に向うガイドレールを取付けると共に、該ガ
   イドレールに沿つて本体９を左右方向に移動自在
   とし、該本体９に摺動杆２８を前記ブラインド７
   に向けて摺動自在に支承すると共に、その摺動杆
   ２８の一端に清掃ヘツド１０のケース３４を連結
   し、このケース３４に、上下方向に向う回転軸３
   ５の周囲に柔らかく毛足の長いブラシ３６を多数
   取着した回転ブラシ１１を前記ブラインド７と対
   向して取付け、前記本体９に取付けた流体圧シリ
   ンダ３０のピストン杆３１と前記摺動杆２８を、
   そのピストン杆３１が回転ブラシ１１をブライン
   ド７より離れる方向に移動する時には摺動杆２８
   とピストン杆３１が直接連結し、かつピストン杆
   ３１が回転ブラシ１１をブラインド７に接近する
   方向に移動する時にはスプリング３３を介してピ
   ストン杆３１と摺動杆２８が連結するようにした
   ことを特徴とするブラインドの清掃装置。