JPS63297737A - ターボファンエンジンの高力アルミニウム合金製空気整流用静翼板のエロージョンの防止方法 - Google Patents
ターボファンエンジンの高力アルミニウム合金製空気整流用静翼板のエロージョンの防止方法Info
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- JPS63297737A JPS63297737A JP13143287A JP13143287A JPS63297737A JP S63297737 A JPS63297737 A JP S63297737A JP 13143287 A JP13143287 A JP 13143287A JP 13143287 A JP13143287 A JP 13143287A JP S63297737 A JPS63297737 A JP S63297737A
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Landscapes
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- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は航空機のターボファンエンジンの空気整流用静
翼板(OUTLET GUIDB WANE)が運転中
に蒙るエロージョンによる損傷を防止するための表面処
理方法に関するもので、航空機用ジェットエンジンの製
造および整備の分野で利用されるものである。
翼板(OUTLET GUIDB WANE)が運転中
に蒙るエロージョンによる損傷を防止するための表面処
理方法に関するもので、航空機用ジェットエンジンの製
造および整備の分野で利用されるものである。
従来の技術
大型ジェット航空機に使用されている高バイパス比ター
ボファンエンジンに於いて、フロントファンの後方で空
気流を整流する静翼板は高力アルミニウム合金(=ジュ
ラルミン)製であるが、その表面処理は膜厚!θμm程
度の陽極酸化皮膜を施した上にポリウレタン塗装を施す
ことが行われている。しかるに当該エンジンを運転中に
空気中に浮遊している砂塵を吸引すると、これが音速に
近い高速度で静翼板に衝突することにより、激しいエロ
ージョンを受けて損傷し、累積運転時間7000時間後
には当該静翼板は使用不能に陥ることが知られている。
ボファンエンジンに於いて、フロントファンの後方で空
気流を整流する静翼板は高力アルミニウム合金(=ジュ
ラルミン)製であるが、その表面処理は膜厚!θμm程
度の陽極酸化皮膜を施した上にポリウレタン塗装を施す
ことが行われている。しかるに当該エンジンを運転中に
空気中に浮遊している砂塵を吸引すると、これが音速に
近い高速度で静翼板に衝突することにより、激しいエロ
ージョンを受けて損傷し、累積運転時間7000時間後
には当該静翼板は使用不能に陥ることが知られている。
この原因は砂塵が高速度で衝突するとポリウレタン塗装
等の有機皮膜が損傷され、続いて薄くて脆い陽極酸化皮
膜が破壊され剥落して素地のアルミニウム合金が露出す
ると、ここに腐蝕が集中して素材を侵食して静翼板を使
用不能な状態に至らしめるものと考えられる。
等の有機皮膜が損傷され、続いて薄くて脆い陽極酸化皮
膜が破壊され剥落して素地のアルミニウム合金が露出す
ると、ここに腐蝕が集中して素材を侵食して静翼板を使
用不能な状態に至らしめるものと考えられる。
本発明が解決しようとする問題点
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、航空機運航
中の静翼板をエロージョンから完全に保護する表面処理
方法を提供することを目的としている。静翼板は700
5 T−6等の高力アルミニウム合金で製造されている
が、エロージョン防止のための表面被覆は素材の疲労強
度を低ドさせないで、耐エロージヨン効果の大きいもの
でなければならない。このような表面処理方法を確立す
ることが本発明が解決しようとする問題点である。
中の静翼板をエロージョンから完全に保護する表面処理
方法を提供することを目的としている。静翼板は700
5 T−6等の高力アルミニウム合金で製造されている
が、エロージョン防止のための表面被覆は素材の疲労強
度を低ドさせないで、耐エロージヨン効果の大きいもの
でなければならない。このような表面処理方法を確立す
ることが本発明が解決しようとする問題点である。
発明の概要
本発明者は上記の問題点を解決するため種々検討を行っ
た。高速度で衝突する砂塵等に対し最も耐磨耗性のある
被覆はクロムめっきであるが、クロムめっきは素材の疲
労強度を著しく(70%程)低下させるので不適当であ
り、硬質陽極皮膜も同様の理由から使用できない。ニッ
ケルめっきは適当な硬度と靭性があり、エロージョン防
止の目的に適するが、ワット浴から電析したニッケルめ
っきは1200〜2000kgf/am”の引張応力が
あり、実験の結果素材の疲労強度を大きく低下させるこ
とが分かった。また低応力と言われているスルファミン
浴から電析させたニッケルめっきも、400〜600k
g[/cta”の引張応力があり、実験の結果7005
T−6高力アルミニウム合金素材の疲労強度を15〜
20%も低下させることが判明した。本発明者はこの問
題を解決するためスルファミン浴に芳容族系スルホン酸
化合物、特にt、a、aナフタリントリスルフォン酸ナ
トリウム(以下NTSと略称する)を添加しためっき浴
から電析させたニッケルめっきが引張応力を全く持たず
に100〜360 kgf/am”の圧縮応力を持ち、
ビッカース硬度400〜550を示し、めっき膜厚50
〜200μmの被覆は高力アルミニウム合金素材の疲労
強度を低下させず、かつ高速度で衝突する砂塵等に対し
て充分な耐磨耗性を示し、素材をエロージョンから保護
することを見出して本発明を完成させた。以下更に詳し
く本発明を説明する。
た。高速度で衝突する砂塵等に対し最も耐磨耗性のある
被覆はクロムめっきであるが、クロムめっきは素材の疲
労強度を著しく(70%程)低下させるので不適当であ
り、硬質陽極皮膜も同様の理由から使用できない。ニッ
ケルめっきは適当な硬度と靭性があり、エロージョン防
止の目的に適するが、ワット浴から電析したニッケルめ
っきは1200〜2000kgf/am”の引張応力が
あり、実験の結果素材の疲労強度を大きく低下させるこ
とが分かった。また低応力と言われているスルファミン
浴から電析させたニッケルめっきも、400〜600k
g[/cta”の引張応力があり、実験の結果7005
T−6高力アルミニウム合金素材の疲労強度を15〜
20%も低下させることが判明した。本発明者はこの問
題を解決するためスルファミン浴に芳容族系スルホン酸
化合物、特にt、a、aナフタリントリスルフォン酸ナ
トリウム(以下NTSと略称する)を添加しためっき浴
から電析させたニッケルめっきが引張応力を全く持たず
に100〜360 kgf/am”の圧縮応力を持ち、
ビッカース硬度400〜550を示し、めっき膜厚50
〜200μmの被覆は高力アルミニウム合金素材の疲労
強度を低下させず、かつ高速度で衝突する砂塵等に対し
て充分な耐磨耗性を示し、素材をエロージョンから保護
することを見出して本発明を完成させた。以下更に詳し
く本発明を説明する。
発明の構成
本発明は航空機のターボファンエンジンの高力アルミニ
ウム合金製空気整流用静翼板に内部応力(引張応力と圧
縮応力とより成る)が100〜360kgf/cw+1
の圧縮応力であるニッケルめっきを膜厚50〜200μ
mにめっき被覆することを構成要件とする。高力アルミ
ニウム合金上のニッケルめっきの面処理方法は公知の亜
鉛酸塩による亜鉛置換後シアン化銅浴による銅ストライ
クを行う方法が用いられる。ニッケルめっきはスルファ
ミンニッケルめっき浴が用いられるが、ニッケルめつき
1析皮膜は通常400〜600 kgf/am”の引張
応力を持つため、素材の疲労強度を低下させる危険があ
るので、電析ニッケル皮膜の内部応力を圧縮応力に転漢
せしkgf/cm’の圧縮応力を持つようになる。NT
Sはスルファミンニッケルめっき浴の応力減少剤として
公知のものであるが通常の添加量は1〜2g/lで引張
応力を100〜Oに減少させて使用されるが、本発明で
は圧縮応力となるまで比較的多量に添加する。
ウム合金製空気整流用静翼板に内部応力(引張応力と圧
縮応力とより成る)が100〜360kgf/cw+1
の圧縮応力であるニッケルめっきを膜厚50〜200μ
mにめっき被覆することを構成要件とする。高力アルミ
ニウム合金上のニッケルめっきの面処理方法は公知の亜
鉛酸塩による亜鉛置換後シアン化銅浴による銅ストライ
クを行う方法が用いられる。ニッケルめっきはスルファ
ミンニッケルめっき浴が用いられるが、ニッケルめつき
1析皮膜は通常400〜600 kgf/am”の引張
応力を持つため、素材の疲労強度を低下させる危険があ
るので、電析ニッケル皮膜の内部応力を圧縮応力に転漢
せしkgf/cm’の圧縮応力を持つようになる。NT
Sはスルファミンニッケルめっき浴の応力減少剤として
公知のものであるが通常の添加量は1〜2g/lで引張
応力を100〜Oに減少させて使用されるが、本発明で
は圧縮応力となるまで比較的多量に添加する。
本発明では添加剤をNTSを含めた芳香族系スルホン酸
化合物、例サッカリン等に限定するものではなく、他の
応力減少剤の使用を妨げない。本発明者の研究によると
ニッケルめっき皮膜の内部応力は100〜360 kg
r/as″の圧縮応力であることが必要であり、この範
囲以外では本発明の目的に合致する被覆は得られない。
化合物、例サッカリン等に限定するものではなく、他の
応力減少剤の使用を妨げない。本発明者の研究によると
ニッケルめっき皮膜の内部応力は100〜360 kg
r/as″の圧縮応力であることが必要であり、この範
囲以外では本発明の目的に合致する被覆は得られない。
この範囲以外では本発明の目的に合致する被覆は得られ
ない。この範囲の応力を持つニッケルめっき皮膜は素材
の疲労強度を低下させず、またエロージョンに耐えるに
充分な硬度即ちビッカース硬度11v 400〜550
を示す。またエロージョンを防止するに充分なニッケル
めっきの膜厚は実験の結果50〜200μmである。即
し実用上充分に耐エロージヨン効果を発揮するにはすく
なくとも50μmの膜厚が必要であるが、200μm以
上の膜厚では静翼板の重量を過度に増大させるので好ま
しくない。
ない。この範囲の応力を持つニッケルめっき皮膜は素材
の疲労強度を低下させず、またエロージョンに耐えるに
充分な硬度即ちビッカース硬度11v 400〜550
を示す。またエロージョンを防止するに充分なニッケル
めっきの膜厚は実験の結果50〜200μmである。即
し実用上充分に耐エロージヨン効果を発揮するにはすく
なくとも50μmの膜厚が必要であるが、200μm以
上の膜厚では静翼板の重量を過度に増大させるので好ま
しくない。
実施例 ■
ボーイング747搭載の高バイパス比ターボファンエン
ジン0F−6の空気整流用静翼板(高力アルミニウム合
金7005 T−6)に以下に示す浴組成のスルファミ
ンニッケルめっき浴から、以下に示すめっき条件でめっ
きを行い膜厚100μmのニッケル被覆を得た。
ジン0F−6の空気整流用静翼板(高力アルミニウム合
金7005 T−6)に以下に示す浴組成のスルファミ
ンニッケルめっき浴から、以下に示すめっき条件でめっ
きを行い膜厚100μmのニッケル被覆を得た。
めっき浴組成
N1(NHySO3)−,4fltO420g/lt1
3B0330g/l NiC1,,611,0138/I NT3 6g/lpH4,6
〜5.2 めっき条件 浴温度 53〜55℃ 陰極電流密度 3 A/da” めっき時間 3.5時間 上記のめっき浴をスパイラルコントラクトメーター(内
部応力測定機)によりめっきの内部応力を測定したとこ
ろ300kgf/cm″の圧縮応力を示した。
3B0330g/l NiC1,,611,0138/I NT3 6g/lpH4,6
〜5.2 めっき条件 浴温度 53〜55℃ 陰極電流密度 3 A/da” めっき時間 3.5時間 上記のめっき浴をスパイラルコントラクトメーター(内
部応力測定機)によりめっきの内部応力を測定したとこ
ろ300kgf/cm″の圧縮応力を示した。
上記のめっき浴組成及びめっき条件(こより、静翼板4
0枚にニッケルめっきを施し、めっきをしない静翼板4
0枚と共に(80枚の静翼板を持つ)CP−6エンジン
に装着して実機テストを行ったところ、運航累積時間7
000時間後、めっきを施さな0静翼板は激しいエロー
ジョンのため損傷を受は使用不能の状態となったが、一
方、本発明によりニッケルめっきを施した静翼板はまっ
たく損傷を認めず、エンジン運転中砂塵等の高速度衝突
によるエロージョンによる損傷を完全に防止し得ること
が証明された。
0枚にニッケルめっきを施し、めっきをしない静翼板4
0枚と共に(80枚の静翼板を持つ)CP−6エンジン
に装着して実機テストを行ったところ、運航累積時間7
000時間後、めっきを施さな0静翼板は激しいエロー
ジョンのため損傷を受は使用不能の状態となったが、一
方、本発明によりニッケルめっきを施した静翼板はまっ
たく損傷を認めず、エンジン運転中砂塵等の高速度衝突
によるエロージョンによる損傷を完全に防止し得ること
が証明された。
実施例 2
ボーイング747機のターボファンエンジンCF−6の
空気整流用静翼板と同じ材質の高力アルミニウム合金7
0057−6で疲労強度試験用試験片を製作して実験に
用いた。試験片Aはめっきを施さず、試験片Bは通常の
スルファミンニッケル浴から引張応力500kgf/c
m″のニッケルめっきの100μm被覆を施し、試験片
Cには実施例1と同様に本発明に従って圧縮応力300
kgf/as”を持つニッケルめっきの膜厚100μm
の被覆を施した。この三種の試験片を用い疲労試験を行
った。N(振動数)を変えて得た結果をグラフ化して添
付図面に示した。
空気整流用静翼板と同じ材質の高力アルミニウム合金7
0057−6で疲労強度試験用試験片を製作して実験に
用いた。試験片Aはめっきを施さず、試験片Bは通常の
スルファミンニッケル浴から引張応力500kgf/c
m″のニッケルめっきの100μm被覆を施し、試験片
Cには実施例1と同様に本発明に従って圧縮応力300
kgf/as”を持つニッケルめっきの膜厚100μm
の被覆を施した。この三種の試験片を用い疲労試験を行
った。N(振動数)を変えて得た結果をグラフ化して添
付図面に示した。
N= 10’サイクル(振動数)に於ける疲労強度S(
時間強度)は各々次の如くであった(各データは5回の
試験の平均値である。): 試験片A 15.5 kgf/am”試験片
8 12.5 kgf/am”試験片CI5.
7 kgf/cm’ 以上の実験結果から、通常のスルファミンニッケルめっ
きは素材の疲労強度を20%程度低下させるが、本発明
の構成要件を満足するニッケルめっきは高力アルミニウ
ム合金素材の疲労強度を低下させないことが証明された
。以上の実験例及び実施例で明らかなように、本発明は
ターボファンエンジンの空気整流用静翼板の運転中に蒙
るエロージョンによる損傷を完全に防止する方法を提供
するもので工業上有意義な発明である。
時間強度)は各々次の如くであった(各データは5回の
試験の平均値である。): 試験片A 15.5 kgf/am”試験片
8 12.5 kgf/am”試験片CI5.
7 kgf/cm’ 以上の実験結果から、通常のスルファミンニッケルめっ
きは素材の疲労強度を20%程度低下させるが、本発明
の構成要件を満足するニッケルめっきは高力アルミニウ
ム合金素材の疲労強度を低下させないことが証明された
。以上の実験例及び実施例で明らかなように、本発明は
ターボファンエンジンの空気整流用静翼板の運転中に蒙
るエロージョンによる損傷を完全に防止する方法を提供
するもので工業上有意義な発明である。
図は、実施例2に記した疲労強度試験の結果をN(振動
数)とS(時間強度)との関係でグラフ化したものであ
る。
数)とS(時間強度)との関係でグラフ化したものであ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1)圧縮応力をもつニッケルめっきで被覆することを特
徴とするターボファンエンジンの空気整流用静翼板のエ
ロージョン防止方法。 2)ニッケルめっきの内部応力が100〜360kgf
/cm^2の圧縮応力である特許請求の範囲第1項記載
の方法。 3)ニッケルめっきの膜厚が50〜200μmである特
許請求の範囲第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13143287A JPS63297737A (ja) | 1987-05-29 | 1987-05-29 | ターボファンエンジンの高力アルミニウム合金製空気整流用静翼板のエロージョンの防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13143287A JPS63297737A (ja) | 1987-05-29 | 1987-05-29 | ターボファンエンジンの高力アルミニウム合金製空気整流用静翼板のエロージョンの防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63297737A true JPS63297737A (ja) | 1988-12-05 |
JPH0579817B2 JPH0579817B2 (ja) | 1993-11-04 |
Family
ID=15057822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13143287A Granted JPS63297737A (ja) | 1987-05-29 | 1987-05-29 | ターボファンエンジンの高力アルミニウム合金製空気整流用静翼板のエロージョンの防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63297737A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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