JPS6329528B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は収納しようとする書籍の大きさに応
じ、後側の固定箱の奥行きを調整し得る書棚に関
するものである。

現今、書棚には固定箱の天板及び地板を前方へ
突出させ、この突出部内に左右方向に移動自在に
可動箱を嵌合した所謂二重書棚が市販されている
が、この種のものは出来る限り空隙部を少なくし
て多数の書籍を収納しようとするものであるか
ら、固定箱も可動箱も書籍が漸く収容し得る程度
の奥行きとしている。そのため専門書のような特
に大きな書籍を収納することは不可能であり、そ
のような場合はその書籍の大きさに応じた書棚を
特別に製作しなければならなかつた。

本発明はこのような点に鑑みて開発したもので
あつて、固定箱から前方へ突出させた天板と地板
との間に、前記固定箱より横巾の小さい可動箱を
嵌合し、該可動箱の下面に設けた戸車を地板上に
設けた左右方向のレールに嵌合し、可動箱の上面
に設けたガイド車を天板下面に設けた左右方向の
レールに嵌合した書棚において、前記戸車及びガ
イド車を可動箱の上下両面に、前後方向へ間隔的
に形成した取付孔に選択的に取付けたものであつ
て、その構成を第１図〜第６図に示す実施例に基
いて更に説明すると、１は天板２と地板３との間
の後部にネジ等により着脱自在に固定された固定
箱であり、該固定箱１には高さを調節し得る多数
の棚板４が設けられている。またこの棚板４の下
面両端部には棚受け用のダボ５に嵌合する受け溝
６が前後方向に間隔的に設けられている。７，７
は固定箱１から前方へ突出した天板２及び地板３
の突出部間に配設した左右一対の可動箱であり、
該可動箱７，７の横巾は固定箱１の横巾の1/3で
あり、下面の左右に設けた一対の戸車８と上面の
左右に設けたガイド車９とを地板３の突出部上面
に設けたレール１０と天板２の突出部下面に設け
たレール１１とにそれぞれ嵌合している。前記戸
車８は形のケース１２内に軸１３により回転自
在に支持されている。またこの戸車８は可動箱
７，７に於ける底板７ａ，７ａの下面左右両端部
に前後方向へ間隔的に刻設した取付孔１４ａ，１
４ｂ，１４ｃへ選択的に嵌着している。更にまた
前記ガイド車９は螺軸１５の上端に回転自在に取
付けられ、該螺軸１５は可動箱７，７に於ける天
板７ｂ，７ｂの上面左右両端部に前後方向へ間隔
的に埋設したナツト１６ａ，１６ｂ，１６ｃに選
択的に螺合している。尚上記ナツト１６ａ，１６
ｂ，１６ｃは前記取付孔１４ａ，１４ｂ，１４ｃ
に対応して設けられている。１７は可動箱７，７
の調整ネジであり、可動箱７，７に於ける底板７
ａ，７ａの上面より取付孔１４ａ，１４ｂ，１４
ｃに通ずる透孔１８内に嵌着したナツト１９に螺
合し、且つその下端は戸車８のケース１２の上面
に当接し、上端はナツト１９内に埋設している。

本発明の一実施例は上記のような構成であるか
ら、固定箱１の奥行きをA4サイズの書籍が入る
25cmとし、取付孔１４ａ，１４ｂ，１４ｃ、及び
ナツト１６ａ，１６ｂ，１６ｃの前後の間隔を３
cmとした場合、先ず取付孔１４ａ、ナツト１６ａ
に取付けてある戸車８及びガイド車９をそれぞれ
後側の取付孔１４ｂ、ナツト１６ｂに移すと、可
動箱７，７は手前に３cm移動し、固定箱１との間
に３cm強の間隔を生ずるから固定箱１の棚板４を
前進させ後側の受け溝６にダボ５を嵌入して棚板
４を固定するときは、固定箱１にB4サイズの書
籍を収納することができ、同様に戸車８及びガイ
ド車９を取付孔１４ｃナツト１６ｃに移し変える
ときは、可動箱７と固定箱１との間隔が６cm強と
なりA3サイズの書籍を収納することができるの
である。尚この場合棚板４の間隔を調節する必要
があることは云うまでもないが、前記したように
これを手前に移動させなくてもB4、A3サイズの
書籍を支持させることは可能である。

次に第７図、第８図に示す別の実施例につき説
明する。この場合は前記実施例とは違つて戸車８
及びガイド車９を可動箱１の定位置に取付け、上
下のレール１０，１１を前後に移動することによ
り可動箱７，７を前後に変位させ、固定箱１と可
動箱７，７との間隔を変えて固定箱の奥行きを調
整しようとするものである。即ち地板３と天板２
との突出部対応面の後部、中間部、前部に間隔的
にナツト２０を埋設し、これらのナツト２０にレ
ール１０，１１を貫通した締結ネジ２１を選択的
に螺合することによりレール１０，１１の位置を
変えるのである。

また図面には示してないが、上記第７図、第８
図に示す実施例に於いて、上側のレール１０を固
定し、ガイド車９を第１図〜第６図に示す実施例
のように移動式にすることも可能である。更にま
た上下のレール１０，１１は予め所定本数だけ配
設し、戸車８及びガイド車９を適宜のレール１
０，１１に選択的に嵌合するように構成してもよ
い。

このように本発明に係る奥行きの調整可能な書
棚は、固定箱の前側に左右にスライドする可動箱
を設け、該可動箱を更に前後に変位させて左右に
スライドし得るように構成したから、この可動箱
の位置を前後動させることにより、固定箱の奥行
きを調整し、この固定箱に大小多種の書籍を収納
し得る極めて便利な二重書棚を提供することがで
きるものである。またその調整は地板のレール又
は戸車を前後動させ、天板のレール又はガイド車
を前後動させるだけで可動箱を前後に移し変える
だけであるから需要者が必要に応じ気軽に且つ簡
単に行うことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す斜視図、第２
図は同上縦断側面図、第３図は同上実施例に於け
る戸車取付け部を示す斜視図、第４図は同上戸車
取付け部の縦断面図、第５図は同上実施例に於け
るガイド車取付け部を示す斜視図、第６図は同上
ガイド車取付け部の縦断面図、第７図は本発明の
別の実施例に於ける天板とレールとの関係を示す
縦断面図、第８図は同上実施例に於ける地板とレ
ールとの関係を示す縦断面図。 １……固定箱、２……天板、３……地板、４…
…棚板、７……可動箱、８……戸車、９……ガイ
ド車、１０……レール、１１……レール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 固定箱から前方へ突出させた天板と地板との
   間に、前記固定箱より横巾の小さい可動箱を嵌合
   し、該可動箱の下面に設けた戸車を地板上に設け
   た左右方向のレールに嵌合し、可動箱の上面に設
   けたガイド車を天板下面に設けた左右方向のレー
   ルに嵌合した書棚において、前記戸車及びガイド
   車を可動箱の上下両面に、前後方向へ間隔的に形
   成した取付孔に選択的に取付けたことを特徴とす
   る奥行の調整可能な書棚。