JPS632922A - ドラツグキヤリア - Google Patents

ドラツグキヤリア

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JPS632922A
JPS632922A JP14406486A JP14406486A JPS632922A JP S632922 A JPS632922 A JP S632922A JP 14406486 A JP14406486 A JP 14406486A JP 14406486 A JP14406486 A JP 14406486A JP S632922 A JPS632922 A JP S632922A
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JP
Japan
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drug
glutathione
carrier
acylglutathione
ribosome
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Pending
Application number
JP14406486A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kiwada
弘志 際田
Masami Akimoto
秋本 雅美
Michiyo Araki
荒木 美智代
Mitsuko Tsuji
辻 美津子
Yuriko Kato
百合子 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS632922A publication Critical patent/JPS632922A/ja
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Liposomes
    • A61K9/1271Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers
    • A61K9/1272Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers with substantial amounts of non-phosphatidyl, i.e. non-acylglycerophosphate, surfactants as bilayer-forming substances, e.g. cationic lipids

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、下記−般式(I)で示されるN−高級アシル
グルタチオンを基剤とするドラッグキャリアに関する。
特に本発明は肝臓をターゲットとする薬物を取り込むた
めのリボソームに関する。
(式中Rは炭素数が11乃至17個のアルキル基を意味
する) 〔従来の技術とその問題点〕 リボソーム(liposome)は、生体膜の研究に用
いられてきた脂質人工膜の一種で、脂質を少くとも50
%(w/w )以上の水に、その脂質固有のゲル−液晶
相転移温度以上で懸濁した際に形成される脂質2分子膜
よりなる閉鎖小胞である。
リボソームは、その内部の水層や脂質2分子層に種々の
薬物を保持すること、生体で分解可能で毒性の低い特定
の脂質がリボソーム形成能を有すること、薬物吸収に関
与する生体膜に親和性を有することがら、近年薬物の吸
収性の改善、活性増強、安定化、徐放持続化の他、薬物
を目的組織に直接到達させるための担体としても注目さ
れ、その製剤化研究が盛んである。
従来リボソーム形成に用いられている脂質は。
ホスファチジルコリンなどのリン脂質が一般的であり、
まれにグリセロ糖脂質も用いられている。
しかしながら、これらのリン脂質やグリセロ糖脂質を膜
成分とするリボソームは、目的組織への薬物到達成改善
の点において未だ不十分であり、かつその内部に保持す
る薬物の量に自ら限界があるため、所期の薬理効果を達
成することが出来ないという問題があり、実用化される
には到っていない。
−4,N−高級アシルグルタチオン(I)は。
ケミカルアプストラクッ(Chem、 Abstr、)
には現在まで収録されていないが、化合物(I)に包含
されるN−パルミトイルグルタチオンは特公昭47−1
9775号公報の記載によって公知である。
該公報には、N、S−ジアシルグルタチオンの製造原料
の1つとして、N−アシルグルタチオンを使用すること
、そしてその実施例5においてN−モノパルミトイルグ
ルタチオンな原料として、N、S−ジパルミトイルグル
タチオンを合成したことが記載されている。
しかし、該公報にはN−モノパルミトイルグルタチオン
の上記製造中間体以外の用途や具体的製法、物性につい
ての開示はない。
なお、グルタチオン自体は1種々の生物学的活性を有し
、肝疾患治療剤等様々の適応症の予防治療剤として汎用
されており、その投与による組織分布が、投与ルートに
より相違するが、肝臓。
腎臓、牌臓、皮膚、血漿等に比較的多いことは周知であ
る。しかしながら、グルタチオン自体の組織到達性につ
いては更に改善する必要があり。
それを目的としてグルタチオンを内部水相に保持させた
ホスファチジルコリンのリボソームを調製したWend
ellらの報告[Biochem、 Pharmaco
l、、 31(22)、 3601−+ 3607−(
1982)]も知られているが。
前記と同様の組織到達性改善においてなお問題点を含ん
でいる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、以前より目的組織へ薬物を選択的に到達
させ蓄積させるリン脂質等に代わる脂質を探索し、先に
アルキルグリコサイドがリボソーム様小胞な形成するこ
とを見出し、ドラッグキャリアへの応用を検討してきた
が、今般N−高級アシルグルタチオン殊にN−パルミト
イルグルタチオンがリボソーム様小胞を形成すアシルグ
ルタチオンとリン脂質とを膜成分とし゛。
グルタチオンを内相に担持したリボソームが最も顕著な
肝疾患に対する薬理活性を有することを見出し本発明を
完成した。
すなわち1本発明は上記−般式(I)で示されるN−高
級アシルグルタチオンを基剤とするドラッグキャリアを
その構成とする。
上記−般式(I)において、Rは具体的にはウンデシル
基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペン
タデシル基、ヘキサデシル基。
ヘプタデシル基などが挙げられる。−般式(I)で示さ
れる化合物は、これらのRの具体的な基が結合した全て
のN−高級アシルグルタチオンを包含するが、その代表
的化合物としては、N−パルミトイルグルタチオンなど
が挙げられる。
N−パルミトイルグルタチオン なお、前記特公昭47−19775号公報にはN−パル
ミトイルグルタチオン自体の具体的な製法については全
く記載がなく、わずかにN、S−ジパルミトイルグルタ
チオンの製法において、「グルタチオンのアミノ基は、
主としてpH9,5〜8.5でアシル化」 されると記
載していることがら、N−アシルグルタチオンの一般的
合成はグルタチオンとアシル化剤とを、スルフヒドリル
めて高く、かかる製法では少な(とも副反応は避けられ
ず、  Biochim、et Biophys、 A
cta、 29. 273−280 (1958)に開
示のS−パルミトイルグルタチオンや、N、S−ジパル
ミトイルグルタチオンが夾雑し、単離も容易ではない。
本発明者らは、N−パルミトイルグルタチオンの新たな
合成法をも開発したものであり、その合成法につき以下
に例示する。
第1製法 (反応式中Rは前記と同じ意味を表わす)−般式(I)
で示される化合物は、グルタチオン(I[) [GS)
I]を出発物質とする場合、グルタチオン(n)を酸化
し、得られた酸化型グルタチオン(III)[G55G
]と一般式(IV)で示される高級脂肪酸の反応性誘導
体とを反応させて、アシル化し、得られたジ高級アシル
酸化型グルタチオン(V) [AGSSGA]を次いで
還元することにより製造される。
第1工程は、公知の酸化型グルタチオンの製造工程で通
常の公知手段により容易に達成できる。例えば、水やエ
タノール、エーテル等の有機溶媒又はこれらの混合溶媒
中、空気を通じて自然酸化させるか、又は無機又は有機
の酸化剤。
例えば過酸化水素、過ヨウ素酸塩、ハロゲン。
過ギ酸、過安息香酸、過フタル酸、モノ過フタル酸等で
酸化させる。反応の際、酸化剤の種類や反応条件にもよ
るが、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジ
ン、N、N−ジメチルアニリン、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化す) IJウム
等の塩基の存在下に実施するか、あるいは硫酸銅の如き
二価の銅イオン(Cu”)を生成する物質を反応促進剤
として添加するのが有利である。
第2工程において用いられる高級脂肪酸(TV)の反応
性誘導体としては、酸クロライド、酸ブロマイドの如き
酸ハライド;酸アジド;N−ヒドロキシベンゾトリアゾ
ール、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−二トロフェ
ノール等との活性エステル;酸無水物:アルキル炭酸や
p−トルエンスルホ/酸等との混合酸無水物等が挙げら
れるが、活性エステル、酸ハライド、酸無水物が特に好
ましい。
用いられる塩基としては、トリエチルアミン。
ピリジン、ピコリン、ルチジン、N、N−ジメチルアニ
リン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム。
炭素水素す) IJウム、水酸化ナトリウム等の無機及
び有機の塩基が挙げられる。
また1反応性誘導体が活性エステルである場合は2反応
に際し、ジシクロへキシルカルボジイミド、1.1−カ
ルボニルジイミダゾール等の縮合剤の存在下に実施する
のが有利である。
第3工程は、上記第2工程で得られた化合物をパラジウ
ム触媒などの存在下接触還元するかあるいは水素化ホウ
素す) IJウムなどの還元性のホウ素化合物によって
還元する方法が有利に用いられる。
なお、上記の合成法はグルタチオンを製造原料とする方
法であるが、公知のグルタチオンジエステルあるし・は
、各アミノ酸を出発物として製造することができる。
第2製法 (反応式中Rは前記の意味を有し R1及びR2は同−
又は異なって低級アルキル基を。
BOCはt−ブトキシカルボニル基を意味する) この合成法は、アミノ基及びメルカプト基に導入される
保護基t−ブトキシカルボニル基が。
アミン基の保護基である場合酸により、メルカプト基の
保護基である場合、塩基によるケン化で容易に脱離する
性質を有し、かつカルボキン基の保護基であるメチル基
などのエステル残基がケン化により容易に脱離する性質
を有することを利用する方法である。
すなわち、公知のジエステル化合物(Vl)を常法忙よ
りt−ブトキシカルボニル化することによりN、S−ジ
ーBOC−グルタチオンジエステル(Vll)となし、
これを酸処理してS −BOC−グルタチオンジエステ
ル(VIII)となし、これに高級脂肪酸(IV)又は
その反応性誘導体を反応せしめ得られた5−BOC−N
 −高級アシルグルタチオンジエステル(■)を塩基で
処理することにより製造される。
第3製法 ↓ BOCNHCHC00H (■) ↓ (■) ↓ (IX) ↓ (I) 第2製法と同様の考え方により、化合物(I)はシステ
ィン(X)を出発原料とし、各アミノ酸より製造するこ
とができる。
すなわち、システィ/(X)を常法によりも一ブトキシ
カルボニル化し、得られたN、S−ジーBOC−システ
ィン(XI)にグリシン低級アルキルエステル(■)と
反応させて N、S−ジーBOC−システイニルグリシ
ンエステル(Xm)となし。
これを酸処理して、5−BOC−システイニルグリシン
エステル(XIV)とし、これにN −BOC−グルタ
ミン酸α−モノエステル(XV)とを反応させて、前記
化合物(■)となし、以後第2製法に従い化合物(I)
を製造することができる。
上記、第2及び第3製法の処理手段自体は。
特公昭46−35429号公報等により公知であり。
公知手段に準じて処理すればよい。
これら種々の方法によって得られた化合物(I)は、親
油性をも有しており、ジアシルグルタチオンと同様の方
法、すなわち、濃縮、r過、再結晶、各種クロマトグラ
フィー等通常当分野で用いられる手段により単離・精製
される。
−方1本発明のドラッグキャリアとは、医薬品を保持す
る担体、殊にN−高級アシルグルタチオンのリボソーム
の形成能を利用するリボソームを意味する。
リボソームには、その構造から大きく分けて。
多重の同心円状のラメラ(脂質2分子膜)を有する小胞
、すなわち多重ラメラ小胞(MLV、 multila
−mellar vesicle ) 、小さな一重膜
の小胞、すなわち小さな単ラメラ小胞(SUV、 sm
all unilar vesicle )や大きな一
重膜の小胞、すなわち大きな単ラメラ小胞(LUV、 
large unilamellar vesicle
 )がある。
本発明のリボソームはいずれの構造にすることも可能で
ある。
本発明リボソームにおいて使用される膜形成成分として
は、少なくともN−高級アシルグルタチオン(T)を1
0%(w/w )以上、好ましくは40〜100%(N
−高級アシルグルタチオン単品)含有するものが用いら
れ、混合系の基剤である場合に添加される化合物(I)
以外の膜形成成分としては、ホスファチジルコリン、ホ
スファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン
、ホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルコ
リン、スフィンゴミュリン、卵黄レシチン。
大豆レシチン等の天然若しくは合成のリン脂質又は水素
添加リン脂質、グリセロ糖脂質、セチルガラクトサイド
の如きアルキルグリコサイド。
ジアルキル型合成界面活性剤等の1種又は2種以上の混
合物が挙げられる。
本発明のリボソームは、コレステロールやコレスタン等
のステロールを膜安定化剤として。
またステアリルアミン、ジセチルホスフェート。
ホスファチジン酸、ガングリオシド等を荷電物質として
含ませ、膜形成成分に加えるのが好ましい。
ステロール類は膜形成成分1部に対し、0〜2部の範囲
内、殊に膜形成成分に対しほぼ同量添加するのが有利で
ある。また荷電物質は、膜形成成分1に対して0〜0.
5部の範囲内、殊に0.25%程度添加するのが好適で
あ°る。
本発明のリボソームに保持させる薬剤としては、肝臓に
蓄積することにより薬理効果を高めることが可能な薬剤
、殊に肝臓疾患治療剤、解毒剤等が好ましい。殊にグル
タチオンやグルタチオンとの相加的、相乗的薬理効果を
発揮し。
通常併用される薬剤が好適である。中でも、ゲルタデオ
ンを封入薬物とする場合は、膜形成成分トして、N−高
級アシルグルタチオンとリン脂質とを用いることが、 
N−高級アシルグルタチオンあるいはリン脂質単独の膜
成分リボソームで予想される効果よりも更に顕著な相乗
効果を発揮するので最も好適である。これに関しては9
種々の要因が考えられるが、その要因の一つとして、N
−高級アシルグルタチオンを基剤の一つとして含有する
リボソームが生体組織に選択的に蓄積して、生体内脱ア
シル化酵素の作用を受けてグルタチオンに変換している
ことが考えられる。
従って1本発明の化合物(■)は、生体内において薬理
活性を発現する医薬化合物としての有用性をも有する。
なお2本発明のリボソームには脂質酸化を防ぐ目的でビ
タミンEなどのトコフェロール類等の抗酸化剤を添加し
てもよい。
本発明のリボソームの調製法には特に限定はなく、これ
まで知られている種々のリボソーム調製法が利用できる
例エバ、 N−高級アシルグルタチオン、必要により他
の膜形成基剤、膜安定化剤、荷電物質。
その他の親指質性添加物、及び脂質2分子膜中に保持さ
れる親指質性の薬物である場合には該薬物を、クロロホ
ルム、エタノール等の有機溶媒に溶解し、溶媒を減圧留
去して、薄膜を形成させ、これに親水性薬物の場合は該
薬物を加えた水溶液、好ましくは緩衝液を加え、得られ
た混液を振盪、好ましくは超音波振盪し、懸濁液となし
1次いで溶媒を除去してリボソーム製剤とする。
このリボソーム製剤はそのまま使用に供することもでき
るが2通常は生理食塩水等で洗浄し後、必要により凍結
乾燥し2種々の製剤形態。
例えば懸濁液剤1錠剤、カプセル剤、顆粒剤。
粉末剤等に調製される。
〔製剤例、実験例〕
性を有し2薬物含有リボソームとするときは。
優れた薬理効果を発揮することは以下の実験によって確
認された。
(化合物(Ilのリボソーム形成能) 実験方法 1)化合物(I)の合成例 ナス型コルベン中にグルタチオン1.58g(5mmo
le)、炭酸水素ナトリウム1.68 g (20mm
ole )および精製水60m1を加え、40℃の湯浴
中で攪拌しながら、ペーパークロマトグラフィー(展開
溶媒ブタノール:酢酸:水=4:1:3)ニンヒドリン
反応で1スポツ)(Rf値酸酸化型015 。
還元型052)になるまで空気酸化を行った。
完全に酸化した後、パルミチン酸とN−ヒドロキシスク
シンイミドとの活性エステル(mp、90’C) 3.
6.g (10mmole)をテトラヒドロフラ:’6
.0mZに溶解させたものを少量ずつ添加し一夜攪拌し
た後、室温で水素化ホウ素す) IJウムを少量ずつ加
え再び一夜攪拌した。
白濁した溶液を10%塩酸でpH1に調整し、濃縮乾固
した後、精製水50mZを加え、F取したものを乾燥し
、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム:メ
タノール:水=13ニア:1)で1スポツト(Rf値0
.85)になるまでメタノール:水二3:2の混液で再
結晶を繰り返して N−パルミトイルグルクチオンの白
色結晶を得た(収率49.8%)。
融点 170〜171°C 11)製剤例と取り込み率の測定 ナス型コルベン中に、先に合成したN−パルミトイルグ
ルタチオ743.6.mg (80,17mole )
 、コレステロール(CH) 16.2mg (40μ
mole )  およびメタノール20m1を加え、エ
バポレートした。ナス型コルベンの表面に半透明の膜が
できた後。
3000 dpm/ 0.1 mlシュクロース緩衝液
2mZを添加し、攪拌した。溶液が一様になった後透析
チ−ブに入れ、リン酸緩衝液(PBS)で、2昼夜透析
し、透析前後の放射活性を測定することにより。
取り込み率を測定した。コレステロール(CIを添加し
なし・ものについても同様に操作し測定した。
なお、対照としてホスファチジルコリン、ジパルミトイ
ル酸化型グルタチオンについても。
コレステロールを添加したもの及びコレステロールを添
加しないものを調製して測定した。但し。
ホスファチジルコリン、酸化型グルタチオンについテハ
各々40μmole (パルミトイル基1モルに対して
コレステロール0.5モルの割合)ずつとした。
実験結果 実験結果を下表に示す。
表1.取り込み率(%) 基剤   +コレステロール コレステロールなしホス
ファチジルコリン  15.4±4.1    13.
6.+ 2.7−般的なリボソーム製剤において専ら用
いられているリン脂質のホスファチジルコリンを基剤と
し、コレステロールを膜安定化剤とするリボソームは、
N−パルミトイルグルタチオンを膜成分とし、コレステ
ロールを膜安定化剤とするリボソームと同様な取り込み
率を示す。
この取り込み率から N−パルミトイルグルタチオン+
コレステロールの小胞は脂質2分子膜のMLV (mu
ltilamellar vesicle、多重ラメラ
小胞)を形成しているものと認められる。
(リボソームによる臓器蓄積性) 実験方法 1)製剤調製例 膜成分; (1)  ホスファチジルコリンレスチロー
ル 濃  度; 20μmole/mt タイプ; SUV (small unilamell
ar vesicle 、小さな単ラメラ小胞) マーカ;3H−イヌリン ナス型コルベンに N−パルミトイルグルタチオ:/ 
109.Omg (200μmole )、コレステロ
ール40.5 mg(100μmole)、  および
メタノール20mZを加え。
エバボレートした。ナス型コルベンの表面に膜ができた
後0.1mMイヌリン緩衝液48mt、 [3H]イヌ
リン(1mG15mZ ) 0.2 mlを添加し、攪
拌した後パース型ソニケーターで2時間超音波振盪し。
ポアサイズ0.05μの透析膜を用いて3昼夜透析した
11)組織分布の測定 得られたリボソームをラットに静注し、4時間の血液及
び尿の採取後、ラットを殺し、各臓器を摘出し、各臓器
に残存する放射活性を測定し。
組織分布を投与量の百分率で求めた。
=23− 実験結果 実験結果を表2に示す。
表21組織分布(投与量の%) 肝臓  67.42±2.47 23.57±4.73
腎臓  0.33±0.08  0.58±0.15肺
臓  0.31±0.07  0.76±0.25牌臓
  1.91±0.31  8.71±3.07ホスフ
アチジルコリンの組織分布は、従来知られている値とほ
ぼ−致し、肝臓に対して23.57%、肺臓に対して8
.71%蓄積している。それに対して N−パルミトイ
ルグルタチオンリボソームは、肝臓に対して67.42
%とホスファチジルコリンリボソームの2倍以上、投与
量の213が蓄積する反面、肺臓には1.91%とホス
ファチジルコリンの1ノ4以下の蓄積しか認められない
N−パルミトイルグルタチオンを膜成分とするリボソー
ムは、従来のリボソームよりも顕著な選択性をもって肝
臓に蓄積することが判明した。
なお、腎臓及び肺臓には各リボソームともほとんど蓄積
していない。
(薬理作用) 実験方法 1)薬剤 (1)グルタチオン静注剤 (2)  ホスファチジルコリンを基剤とするMLVグ
ルタチオン封入リボソーム (3)ホスファチジルコリンを基剤とするSUVグルタ
チオン封入リボソーム (4)  セチルガラクトサイドを基剤とするSUVグ
ルタチオン封入リボソーム (5)  N−パルミトイルグルタチオンとホスファチ
ジルコリンを基剤とするSUVグルタチオン封入リボソ
ーム 11)製剤化 前記手振り振盪法及び超音波振盪法により。
上記MLV及びSUVグルタチオン含有リボソームを調
製した。
111)薬理効果の測定 DDYマウス(雄性、25〜30g)に、上記薬剤の各
々を静注しく前投与)、30分後にアセトアミノフェン
500 IT!g/kgのジメチルスルホキシド溶液を
腹腔内投与し、さらにそれから1.5時間後に再度アセ
トアミノフェン500 mgAgのジメチルスルホキシ
ド溶液を腹腔内投与し、24時間後にマウスを殺し、血
漿0.1 ml中のGOTを2,4−ジニトロフェニル
ヒドラジンな用いたReitman & Franke
lのの方法で吸光度として測定した。
実験結果    ゛ 沖■定結果を表3に示す。
表3 GOT抑制活性 (11りkp+オン静注      81.8   0
.7294 :f O,2110正常マウス     
 −0,2415±0.0772コントp−ルマウス 
        0.2583±0.0910* 5%
で有意  ** 1%で有意 この結果から明らかなように、ノーマルマウス、コント
ロールマウスにおいてはGOT活性は吸光度として約0
.25であるが、アセトアミノフェンを投与すると約0
.9にまで上昇する。
グルタチオン静注剤を前投与しても効果はない。
ホスファチジルコリンリボソームでは若干の効果が認め
られる。
本発明者らが先に報告したアルキルグルコサイドに含ま
れるセチルガラクトサイドを基剤とするリボソームでは
効果は認められなかった。
これに対し、N−パルミトイルグルタチオンとホスファ
チジルコリンを基剤とするSUVリボソーム(モル比P
GSH: PC=1 : 1 )でグルタチオンを封入
したものは、顕著なGOT上昇抑制が認められた。
[発明の効果] 本発明の N−高級アシルグルタチオンは、薬物をその
リボソーム様小胞に取り込み、臓器選択的蓄積性を示す
ことから、薬物の目的組織到達性数善を図るためのドラ
ツレキャリアとして有用である。特に肝臓蓄積性を目標
とする薬剤、中でもグルタチオンの如き、肝臓疾患治療
剤や解毒剤のキャリアとして有用である。
殊に1本発明のN−高級アシルグルタチオンは。
基剤としてさらにホスファチジルコリンを加えて。
グルタチオン封入リボソーム製剤とするときは。
肝臓蓄積に基づくグルタチオンの薬理効果の発現を飛躍
的に高め、肝臓を目標とするグルタチオン製剤のドラッ
グキャリアとして極めて有用である。
本発明によって得られるリボソーム製剤は、経口又は非
経口投与される。非経口投与は、注射剤によるのが好ま
しい。投与量は、保持される薬物の種類によって種々異
なり2通常の製剤に投与量を基準にし、薬物の保持され
る量、並びに投与対象者の症状1年令、性別等をも勘案
の上適宜決定される。投与は通常1日3〜4回に分けて
行われる。
しかし1本発明リボソーム自体には除放性が認められな
いが、各種の製剤形態とする際に除放性を付与する手段
を施した場合には、投与は1日1〜2回とする。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中Rは炭素数が11乃至17個のアルキル基を意味
    する) で示されるN−高級アシルグルタチオンを基剤とするド
    ラッグキャリア 2、RCO−がパルミトイル基である特許請求の範囲第
    1項記載のドラッグキャリア 3、ドラッグキャリアの形態がリボソームである特許請
    求の範囲第1項又は第2項記載のドラッグキャリア 4、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中Rは炭素数が11乃至17個のアルキル基を意味
    する) で示されるN−高級アシルグルタチオン及びリン脂質を
    基剤とするドラッグキャリア 5、RCO−がパルミトイル基である特許請求の範囲第
    4項記載のドラッグキャリア 6、ドラッグキャリアの形態がリボソームである特許請
    求の範囲第4項又は第5項記載のドラッグキャリア
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