JPS6328889B2 - - Google Patents

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JPS6328889B2
JPS6328889B2 JP53086509A JP8650978A JPS6328889B2 JP S6328889 B2 JPS6328889 B2 JP S6328889B2 JP 53086509 A JP53086509 A JP 53086509A JP 8650978 A JP8650978 A JP 8650978A JP S6328889 B2 JPS6328889 B2 JP S6328889B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
atelocollagen
collagen
solution
mixture
succinylated
Prior art date
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Expired
Application number
JP53086509A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5513249A (en
Inventor
Teruo Myata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koken Co Ltd
Original Assignee
Koken Co Ltd
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Publication date
Application filed by Koken Co Ltd filed Critical Koken Co Ltd
Priority to JP8650978A priority Critical patent/JPS5513249A/ja
Publication of JPS5513249A publication Critical patent/JPS5513249A/ja
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  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は生体組織の治療剤及びその製造方法に
関し、特に、動物の皮膚から精製された免疫活性
(抗原性)のないアテロコラーゲンを例えば軟膏
に含有せしめ、アテロコラーゲンがもつ生体組織
との親和性、皮膚創傷部の治癒の向上性などの特
徴を軟膏治療剤に付与せしめ、生体組織の治療効
果を向上せしめ得る、新規な軟膏治療剤を提供す
るものである。
異種動物からのタンパク質が体内に注入される
と、そのタンパク質に特異的に反応する抗体が産
生され、注入タンパク質を拒絶するような反応が
惹き起こされる。この場合、注入されたタンパク
質は抗原もしくは免疫活性物質と呼ばれる。コラ
ーゲンも免疫活性物質である。
近年のコラーゲン化学の発展は、コラーゲン分
子上に偏在する免疫活性基の位置を明らかにし
た。コラーゲン分子は3本のポリペプチド鎖から
なるらせん構造を形成し、分子量約30万、長さ約
3000Å、太さ約15Åの棒状体である。分子の両末
端には重量で分子全体の1%程度に相当する量の
テロペプタイドと呼ばれる部分があるが、このテ
ロペプタイドは分子本体の構造と異なつてらせん
構造はとつておらず、アミノ酸組成の特徴も本体
と異なつている。テロペプタイドは動物種間で異
なつた構造を有しており、云い換えると、コラー
ゲンの免疫活性決定基である。
コラーゲナーゼ以外のプロテアーゼ(タンパク
質加水分解酵素)は、コラーゲン分子のらせん構
造部分には全く作用せず、テロペプタイドのみを
選択的に消化切断し、テロペプタイドの外れた、
免疫活性のないコラーゲンを生成する。これをア
テロコラーゲンと命名する。
希酸水溶液のみで抽出できるコラーゲン分子は
動物界には僅かにしか存在せず、応用に際して、
実用上、その原料は非常に極限される。例えば、
コラーゲンの最もよい原料である牛の皮膚の場
合、抽出できるコラーゲン分子は、生後2〜3ケ
月の仔牛の皮膚に僅か1%程度存在するのみで、
大部分は不溶性コラーゲンである。不溶性コラー
ゲンの不溶化の実態は、テロペプタイドを介して
の分子間架橋であるので、プロテアーゼの作用に
よりテロペプタイドを除去すると同時に、分子間
架橋も切断すれば、不溶性コラーゲンを可溶性
の、しかも分子状分散のアテロコラーゲンとして
取り出すことができ、各種応用のニーズに充分な
量が得られる。アテロコラーゲンは医療用高分子
材料としてユニークで有望な物質であり、各種テ
ストの結果、その効果が確認されている。医療へ
の応用におけるアテロコラーゲンの特徴を列記す
ると次の通りである。即ち、(1)、免疫活性がない
ので、拒絶反応やアレルギー反応などの有害な反
応を示さない。(2)、生体材料であるので、生体組
織との親和性がよい。(3)、アテロコラーゲンは細
胞の成長及び増殖に都合のよい足場となる。(4)、
皮膚などの結合組織の損傷の治癒や上皮の形成を
促がす。(5)、生体に適用された場合、コラーゲン
の生合成を誘起し、アテロコラーゲンは徐々に吸
収排泄され、結合組織の新陳代謝を高める。
上述のような生理学的な特徴を有するアテロコ
ラーゲンを傷の手当や保護に応用することは当を
得た論理的なものである。皮膚及び粘膜用軟膏治
療剤にアテロコラーゲンを配合し、これを傷の手
当に応用した場合には非常に好ましい薬理効果を
発揮し、傷の治癒を円滑に促進させ得ることがで
きる。即ち軟膏治療剤に配合されたアテロコラー
ゲンは、傷で形成された創傷面の生体組織と直接
接触して傷の治癒の効果を向上せしめると同時に
これら治療剤に含まれる他の成分は傷の保護の役
目を果す。さらにアテロコラーゲンを含有する軟
膏治療剤中に各種殺菌剤や抗生物質などを含有せ
しめて傷口の殺菌・消毒等の効果を付与せしめる
ことが可能である。
本発明はこのような観点に立脚して発明された
ものであつて、その第1の発明は、分子の末端部
分に存在するテロペプタイドが除去されたコラー
ゲンからなり、かつ抗原性のない、サクシニール
化されていてもよいアテロコラーゲンを含有する
ことを特徴とする軟膏治療剤に係るものである。
また本発明の第2の発明は、主として油脂、アル
コール類、界面活性剤及び水からなる混合物中
に、或いは主としてポリエチレングリコールなど
のアルコール類及び水の混合物中にサクシニル化
されていてもよいアテロコラーゲンを乳化混合す
る工程と;この混合物に薬剤を混合する工程とを
具備することを特徴とする軟膏治療剤の製造方法
に係るものである。
アテロコラーゲンのサクシニール化は、常法に
従つて、アセトン中にアテロコラーゲンを懸濁さ
せ、PH9でアテロコラーゲンのアミノ基を無水コ
ハク酸によりサクシニール化することにより行わ
れる。サクシニール化されたアテロコラーゲンは
通常のアテロコラーゲンの前記諸特徴の他に、PH
約5以上、例えばPH7.0〜7.5の生理的PH領域で水
溶性であるので親水性軟膏に配合するのに好都合
であり、また、PH5以上では大きな負の実効電荷
をもつているので、正の電荷をもつ薬剤を保持す
るのに好都合であるという特徴を有する。
本発明による生体組織用の軟膏治療剤及びその
製造方法によつて、前述したアテロコラーゲンの
生物学的特質によつて生体組織の治癒効果を向上
させ得る優れた軟膏治療剤が確実かつ収率よく得
られることになる。このような効果を得るために
は、上記の乳化混合物1000g当り、アテロコラー
ゲンを0.1〜100g添加するのがよく、1〜30g
(更には5〜20g)添加するのが望ましい。
次に本発明を実施例に付き述べるが、以下の実
施例ではアテロコラーゲン以外の原料は日本薬局
法に規定された品質のものを使用した。
実施例 1 若い牛皮の不溶性コラーゲンからプロテアーゼ
の作用によりアテロコラーゲンを抽出して精製
し、これを無水コハク酸でサクシニール化してサ
クシニール化アテロコラーゲンを精製する。この
サクシニール化アテロコラーゲンは等イオン点pI
=4.2であり、PH5以上では可溶性であつて負の
電荷を有しているので、ラウリル硫酸ナトリウム
を界面活性剤とする下記の親水性軟膏に配合する
のには好都合である。
先ず、以下の各試薬を秤量して互いに混合す
る。
白色ワセリン 250g ステアリルアルコール 220g プロピレングリコール 120g ラウリル硫酸ナトリウム 15g パラオキシ安息香酸エチル 0.25g パラオキシ安息香酸プロピル 0.15g この混合物を75℃に加温し、撹拌して溶解させ
る。
一方、殺菌したサクシニール化アテロコラーゲ
ン20gを無菌精製水394.6mlに溶解し、1規定の
苛性ソーダ溶液を滴下してPH7.0に調節する。75
℃で溶解した前記混合物を30℃に冷却した後、サ
クシニール化アテロコラーゲン溶液をよく混合撹
拌しながら加える。このようにしてO/W型(水
中油型)のサクシニール化アテロコラーゲン含有
の親水軟膏が得られる。殺菌剤等の薬品を混合す
るには、上記のサクシニール化アテロコラーゲン
溶液中に、予め配合すべき薬品を混合若しくは溶
解しておけばよい。
実施例 2 若い牛皮の不溶性コラーゲンからプロテアーゼ
の作用により抽出精製されたアテロコラーゲンを
用いる。殺菌した5gのアテロコラーゲンを100
mlの無菌精製水(PH3、塩酸性溶液)に溶解させ
た後、殺菌した透析膜に入れ、精製水に対して透
析をする。透析外液を1日に2回交換しながら透
析をくり返すと、アテロコラーゲン溶液の塩酸は
除かれ、PH5〜6のアテロコラーゲン液が得られ
る。
一方、次の混合物を調製する。
マクロゴール4000 342g マクロゴール400 514g セタノール 44g 上記混合物を65℃に加温溶解した後、よく撹拌
しながら冷却する。30℃に冷却した後、100mlの
アテロコラーゲン液を徐々に加え、撹拌を続け
る。このようにしてアテロコラーゲン含有のマク
ロゴール軟膏を得ることができる。殺菌剤や抗生
物質等の薬品を配合するには、透析後のアテロコ
ラーゲン溶液中に、予め配合すべき薬品を混合若
しくは溶解しておけばよい。
実施例 3 実施例2と同様のアテロコラーゲンを用いる。
殺菌した10gのアテロコラーゲンを500mlの無菌
精製水(PH3、塩酸酸性溶液)に溶解した後、実
施例2と同様に精製水に対し透析してPH5〜6の
アテロコラーゲン液を調製する。
一方、下記の混合物を調製する。
サラシミツロウ 40g ステアリルアルコール 15g 白色ワセリン 430g この混合物を加温して溶解撹拌し、コレステロ
ール30gを加え、よく撹拌混合した後、30℃に冷
却する。30℃で上記混合物にアテロコラーゲン溶
液1000mlをかき混ぜながら徐々に加えると、アテ
ロコラーゲン含有の親水ワセリン軟膏が得られ
る。殺菌剤や抗生物質等の薬品を配合するには、
透析後のアテロコラーゲン溶液中に、予め配合す
べき薬品を混合若しくは溶解しておけばよい。
実施例 4 実施例2と同様のアテロコラーゲンを用いる。
5gのアテロコラーゲンを400mlの精製水(PH3、
塩酸酸性溶液)に溶解した後、精製水に透析して
PH5〜6のアテロコラーゲン液を製造する。この
アテロコラーゲン液400mlにグリセリン480g、ホ
ウ砂100g、水酸化ナトリウム20g加えて混合し、
溶解するとアテロコラーゲン含有の粘膜用塗布剤
が得られる。
実施例 5 実施例2と同様に、5gのアテロコラーゲンを
含むPH5〜6の水溶液400mlを製造する。ホウ砂
20g、炭酸カリウム22gに精製水188mlを加えて
溶かし、グリセリン170gを加え、二酸化炭素の
発生がなくなつた後、エタノール200ml、ベルガ
モツト油1mlを加え、最後に400mlのアテロコラ
ーゲン液を徐々に加えてよく撹拌混合すると、ア
テロコラーゲン含有のひび、あかぎれ用の皮膚用
治療薬が得られる。
実施例 6 実施例5と同様に、5gのアテロコラーゲンを
含むPH5〜6の水溶液400mlを製造する。
次に、 ステアリン酸 100g カカオ脂 20g 精製ラノリン 20g トリエタノールアミン 40g を混和、加温して溶解させる。260mlの精製水に
グリセリン160gを加え、70℃に加温した後、上
記混和液に徐々に加え、かき混ぜながら室温まで
冷却する。これにアテロコラーゲン液400mlをか
き混ぜながら徐々に加えると、アテロコラーゲン
含有の手指の荒止め用塗布剤が製造できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 分子の末端部分に存在するテロペプタイドが
    除去されたコラーゲンからなりかつ抗原性のない
    アテロコラーゲンを含有することを特徴とする軟
    膏治療剤。 2 アテロコラーゲンがサクシニール化されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    軟膏治療剤。 3 主として油脂、アルコール類、界面活性剤及
    び水からなる混合物中に、或いは主としてアルコ
    ール類及び水からなる混合物中にアテロコラーゲ
    ンを乳化混合する工程と;この混合物に薬剤を混
    合する工程とを具備することを特徴とする軟膏治
    療剤の製造方法。 4 アテロコラーゲンがサクシニール化されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の
    方法。
JP8650978A 1978-07-15 1978-07-15 Remedy and its preparation Granted JPS5513249A (en)

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JPS60214730A (ja) * 1984-04-05 1985-10-28 Grelan Pharmaceut Co Ltd 軟膏基剤
JPS61253065A (ja) * 1985-05-02 1986-11-10 片倉チツカリン株式会社 キトサン誘導体およびコラ−ゲンの複合材の医用材料およびその製造法
US5219576A (en) * 1988-06-30 1993-06-15 Collagen Corporation Collagen wound healing matrices and process for their production

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