JPS63286164A - 体外血液循環装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は体外血液循環装置に関し、一層詳細には、血液
を人工肺でガス交換し、次いで、底面部に水平状態で開
口する血液流入口より貯血槽内に浴出させて一旦貯溜し
た後、人体に供給することで血液への気泡の混入を防止
すると共にコンパクトに構成した体外血液循環装置に関
する。

［発明の背景］ 例えば、胸部手術等を行う場合には人工肺を用いて体外
血液循環回路を構成し、前記人工肺によって二酸化炭素
と酸素との交換を行う。この場合、血液は熱交換器によ
って所定温度に調整された後、人工肺でガス交換がなさ
れ、次いで、気泡の除去および一定量の血液の送給のた
めに一旦貯血槽に貯溜されてからポンプにより一定の拍
動乃至脈動数で人体に送出される。

ここで、前記貯血槽には袋状の軟質部材に血液を気密状
態で貯溜するクローズドタイプの貯血槽と、硬質部材か
らなるハウジング内に血液を貯溜するオープンタイプの
貯血槽とがある。

この場合、オープンタイプの貯血槽はプライミングおよ
び貯血量の確認が容易であり、また、人工肺と一体的に
構成することも容易であるため、このようなオープンタ
イプの貯血槽を用いた体外血液循環装置が種々提案され
ている。

そこで、本出願人が提案した従来技術に係る体外血液循
環装置の概略構成を第１図に示す。

この体外血液循環装置は人工肺２と貯血槽４とを一体的
に構成したものであり、拍動乃至脈動を生起する図示し
ないポンプを介して人体に接続される。人体より排出さ
れた血液Ｂは熱交換器に導入され温水または冷水により
所定温度に調整された後、血液供給ポート６より人工肺
２に導かれる。人工肺２にはガス流入ポート８から供給
される酸素を含むガスへの流通する多数の中空糸膜１０
が収納されており、血液Ｂは前記中空糸膜１０の周囲を
通過することで血液Ｂ中に含まれる二酸化炭素とガス八
に含まれる酸素とが交換される。次いで、人工肺２内を
上昇した血液Ｂはその上端部より溢出することにより貯
血槽４内に流入し貯溜される。なお、ガス交換の終了し
たガスＡはガス流出ポート１２を介して外部に排出され
る。続いて、前記貯血槽４に貯溜されることで消泡され
た血液Ｂは血液流出ポート１４を介して人体に供給され
る。

［発明の目的］ 本発明は前記の体外血液循環装置に鑑みなされたもので
あって、人工肺においてガス交換された血液を底面部と
同一面内で水平状態に開口する血液流入口から貯血槽内
に溢出させて前記貯血槽に貯溜することにより血液に対
する気泡の巻き込みおよび発生を極めて効果的に防止す
ることの出来るコンパクトな構成の体外血液循環装置を
提供することを目的とする。

［目的を達成するための手段］ 前記の目的を達成するために、本発明は人工肺と貯血槽
とを一体的構成とした体外血液循環装置において、人工
肺から貯血槽に血液を流入するための血液流入口を前記
貯血槽の底面部に対して同一平面で水平状態に画成した
ことを特徴とする。

［実施態様］ 次に、本発明に係る体外血液循環装置について好適な実
施態様を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説
明する。

第２図および第３図において、参照符号３０は体外血液
循環装置の本体部を示し、この本体部３０は熱交換器３
２と人工肺３４とオープンタイプの貯血槽３６とを集約
して一体的に構成したものである。

熱交換器３２は筒状のハウジング３８内に多数の熱交換
用管体４０を収納したものであり、この熱交換用管体４
０には一方の水ポート４２より温水または冷水Ｗが供給
され、他方の水ポート４４から排出される。血液供給ポ
ート４６より熱交換器３２内に流入した血液Ｂは熱交換
用管体４０の周囲を通過することにより所定温度に加温
あるいは冷却された後、２本の接続管路４８ａおよび４
８ｂを介して人工肺３４に供給される（第３図参照）。

人工肺３４は血液Ｂ中の二酸化炭素を除去して酸素を添
加するものであり、中央部を絞った略円筒状のハウジン
グ５０内に多数の中空糸膜５２を束状に収納している。

ハウジング５０の上下両端部には中空糸膜５２の両端部
を保持する隔壁５４ａおよび５４ｂが装着される。この
場合、中空糸膜５２が収納されハウジング５０と隔壁５
４ａ、５４ｂとによって囲繞される空間はその下端部側
が接続管路４８ａ、４８ｂを介して熱交換器３２に連通
しており、血液Ｂの流通するガス交換室５６を構成する
。ハウジング５０の上下両端部にはさらに蓋部材５８ａ
および５８ｂが装着され、隔壁５４ａ、５４．ｂと前記
蓋部材５８ａ、５８ｂとの間にはガス供給室６０および
ガス排気室６２が夫々画成される。なお、中空糸膜５２
にはガス流入ポート６４からガス供給室６０を介して酸
素を含むガスＡが供給される。

また、中空糸膜５２より送出される前記ガスＡはガス排
気室６２を介してガス流出ポート６６より排出される。

一方、人工肺３４におけるガス交換室５６の上端部側は
水平方向に一旦延在した後、鉛直上方向に指向して所定
長だけ延在しその端部が拡開する５字状の２本の接続管
路６８ａおよび６８ｂを介して貯血槽３６に連通する。

この場合、貯血槽３６の底面部は第１乃至第３の段部７
０ａ乃至７０ｃで構成されており、前記接続管路６８ａ
、６８ｂの拡開する端部である血液流入ロア２ａ、７２
ｂは最上層である第１段部７０’ａの両側部に消泡のた
めのメツシュア４ａおよび７４ｂを介し当該第１段部７
０ａと同一平面で且つ水平状態に開口する。ここで、貯
血槽３６は透明なプラスチック体等により構成されてお
り、前記血液流入口？２ａ、７２ｂの上方には血管拡張
剤、抗血栓製剤等を血液Ｂ中に混注させるための薬液混
注ロアロａおよび７６ｂが設けられる。

貯血槽３６の第１段部７０ａには流入時における血液Ｂ
の気泡を除去するため、前記血液流入口？２ａ、？２ｂ
に近接してウレタン消泡材７８が配設される。また、血
液Ｂの貯溜される第２段部７０ｂの略中央゛部には血液
面の共鳴振動を抑制するため、当該第２段部７０ｂ上の
貯血域を第１の貯血部８０ａと第２の貯血部８０ｂとに
略分離状態とする隔壁８２が設けられる。また、最下層
である第３段部７０ｃの端部側には貯血槽３６に貯溜さ
れた血液Ｂを人体側に送出するための血液流出ポート８
４が設けられる。この場合、血液流出ポート８４は拍動
乃至脈動を生起する図示しないポンプを介して人体に連
通ずる。なお、第１乃至第３段部７０ａ乃至７０Ｃは傾
斜面８７ａおよび８７ｂを介して滑らかに接続される。

本発明に係る体外血液循環装置は基本的には以上のよう
に構成されるものであり、次にその作用並びに効果につ
いて説明する。

先ず、血液供給ポート４６から流入した血液Ｂは熱交換
器３２内に収納された熱交換用管体４０の間隙を通って
人工肺３４に供給される。この場合、前記熱交換用管体
４０内には水ポート４２．４４を介して所定の温度に保
持された水Ｗが流通しており、この水Ｗによって前記血
液Ｂが所定温度に加温または冷却される。

熱交換器３２から接続管路４３ａ、４８ｂを介して人工
肺３４に流入した血液Ｂはハウジング５０によって囲繞
されるガス交換室５６内において酸素が添加されると共
に二酸化炭素の除去が行われる。

すなわち、ハウジング５０内には束状となった多数の中
空糸膜５２が収納されており、この中空糸膜５２内には
ガス流入ポート６４からガス供給室６０を介゛して酸素
を含むガスＡが送給されている。

従って、血液Ｂは前記中空糸膜５２を介して酸素と二酸
化炭素との交換を行う。なお、二酸化炭素を含んだガス
Ａはガス排気室６２を介してガス流出ポート６６より外
部に排出される。

人工肺３４において酸素の添加された血液Ｂは接続管路
６８ａ、６８ｂを介して血液流入ロア２ａ、７２ｂより
貯血槽３６内に流入する。ここで、前記接続管路６８ａ
、６８ｂの端部に画成される血液流入口？２ａ、？２ｂ
は拡開しており、貯血槽３６における第１段部７０ａに
対して同一平面で開口している。この場合、拡開した血
液流入ロア２ａ１７２ｂに到達した血液Ｂはその断面積
が大きくなるため流速が低減される。また、前記血液流
入ロア２ａ、？２ｂは第１段部７０ａと同一平面に画成
されているため、血液流入ロア２３％７２ｂより流出し
た血液Ｂは勢いを抑えられて貯血槽３６内に流入する。

従って、血液Ｂは発泡することが少なく、しかもメツシ
ュア４ａ、７４ｂによって整流された後、貯血槽３６内
に静かに浴出する。次いで、前記血液Ｂはウレタン消泡
材７８によって血液Ｂ中に含、まれた気泡が確実に除去
され、円滑な傾斜面８７ａ、８７ｂを介して発泡するこ
となく貯血槽３６内に貯留される。

なお、前記接続管路６８ａ、６８ｂは人工肺３４を構成
するガス交換室５６の上端部から水平方向に一旦延在し
た後、上方向に指向して所定長だけ延在する５字状に構
成されている。従って、図示しないポンプあるいは人体
からの落差潅流により生ずる圧力に基づいてガス交換室
５６より流出した血液Ｂは５字状の接続管路５３．ａ　
、　６８　ｂ内を上昇することで自重による流動速度低
下を惹起する。この結果、前記血液Ｂは噴出することな
く貯血槽３６内に流入するため、血液Ｂ中への気泡の混
入は一層好適に抑制される。また、血液流入ロア２ａ、
７２ｂは人工肺３４におけるガス交換室５６よりも高所
に位置しているため、ポンプが停止した際に前記血液流
入ロア２ａ、７２ｂからガス交換室５６内に空気が流入
することはない。

従って、人工肺３４内において、血液Ｂの表面が空気に
接触することで凝固したり、気泡を発生したり、あるい
は血液Ｂ中の酸素濃度が低下するといった不都合の発生
が防止される。さらに、血液流入ロア２ａ、７２ｂを第
１段部７０ａと同一平面に画成しているため、本体部３
０内に貯留されている血液量、すなわち、患者の体外に
ある血液量を少なくするこ七が出来、極めて好適である
。

一方、貯血槽３６に貯溜された血液Ｂは血液流出ポート
８４に連通される図示しないポンプの作用下に人体に指
向して間欠的に送出される。この場合、貯血槽３６に貯
溜された血液Ｂの液面８６は前記ポンプによる血液Ｂの
間欠的な送出により共鳴振動することが懸念される。然
しながら、このような共鳴振動は貯血槽３６の第２段部
７０ｂに配設した隔壁８２によって極めて効果的に抑制
されている。すなわち、貯血Ｗ！３６内の所定部位に隔
壁８２を配設すれば系の固有振動数とポンプの拍動乃至
脈動数とを大幅に相違させることが出来、共鳴振動が抑
制される。この結果、血液Ｂの液面８６が静穏となり、
当該血液已に気泡等の混入する危険性が著しく低下する
。また、拍動乃至脈動による液面８６の変動量が小さい
ため、液面８６の高さ、すなわち、貯血槽３Ｇに貯溜さ
れている貯血中を外部から容易且つ正確に確認すること
が出来る。さらに、貯血槽３６内の血液Ｂの揺動が効果
的に抑制されるため、振動の発生が極めて少なく、装置
全体に無用の振動の惹起される虞もない。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、人工肺と貯血槽とを一
体的に構成した体外血液循環装置において、人工肺より
流出した血液を端部において拡開すると共に底面部に対
して同一平面で且つ水平状態に開口する血液流入口を介
して貯血槽に流入するよう構成している。この場合、人
工肺より流出した血液は拡開した部分において流動速度
が低減される。また、血液流入口は貯血槽の底面部と同
一平面で且つ水平状態で画成されているため、前記血液
は噴出することなく貯血槽内に静かに流入する。この結
果、血液中に気泡が混入する虞はなく、極めて良好な状
態で血液が貯留されることになる。

以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明した
が、本発明はこの実施態様に限定されるものではなく、
例えば、熱交換器が別体となる体外血液循環装置等にも
適用可能である等、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の改良並びに設計の変更が可能なことは勿論で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術に係る体外血液循環装置の概略構成斜
視図、 第２図は本発明に係る体外血液循環装置の一部断面構成
図、 第３図は第２図に示す体外血液循環装置の概略構成斜視
図である。 ３０・・・本体部　　　　　　３２・・・熱交換器３４
・・・人工肺　　　　　　３６・・・貯血槽４６・・・
血液供給ポー）　　　６８ａ、６８ｂ・・・接続管路７
２ａ、７２ｂ・・・血液流入口 ア４ａ、７４ｂ・・・メツシュ　７８・・・ウレタン消
泡材８４・・・血液流出ポー）Ｂ・・・血液７６ｂ ・、、。、ダ５・７４．ｒ− 、、、、、；／・、′。 ・７−−６８ｂ　　　　＼３６ １°　　°、し１．°。 ン＼ゝ／°。 ８２　、 ０ａ ト　　　　　＼　　８０ｂ ０ｂ ４４　　、 ８ｂ ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　８
７ｂ；≧＼＼ 効（１）旺ｊ；。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）人工肺と貯血槽とを一体的構成とした体外血液循
   環装置において、人工肺から貯血槽に血液を流入するた
   めの血液流入口を前記貯血槽の底面部に対して同一平面
   で水平状態に画成したことを特徴とする体外血液循環装
   置。
2. （２）特許請求の範囲第１項記載の装置において、血液
   流入口は貯血槽の底面部で拡開するよう構成してなる体
   外血液循環装置。
3. （３）特許請求の範囲第１項記載の装置において、貯血
   槽は最上部から最下部にかけて滑らかに傾斜する底面部
   を有し、血液流入口を最上部の底面部に画成してなる体
   外血液循環装置。