JPS63281096A - 原子炉圧力容器ノズル水封装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子力圧力容器の外部配管接続ノズル内を閉
塞する水封装置に関する。

〔従来の技術〕

従来の原子炉圧力容器のノズル水封装置としては、第８
図に示すように原子力圧力容器の外部配管ノズルの近傍
に係止体を固定し、水封プラグ本体に設けた係止機構を
前記係止体に係止して、水封プラグが前記ノズルから抜
は出すのを防止するものがある。（１例として、特開昭
５８−１５１５８９号公報参照。） この従来技術にあっては、第８図、第９図に示すように
原子炉圧力容器１の内周面のノズル５の近傍に係止体１
４を固定してあり、ノズル水封プラグ本体１５に取り付
けた棒体１６をシリンダ１７の作動により移動させて、
前記係止体１４に係止機構を係止させることにより、水
封プラグ１５がノズル５から脱落するのを防止したもの
である。

上記従来技術ではノズル５の近傍に係止体１４を固定し
ておく必要がある。しかし、原子炉の運転中には原子炉
内で加熱され沸騰した蒸気がノズル５を通り主蒸気管を
経て発電用タービンを駆動するものであるから、原子炉
設備の運転性能を増すためには原子炉圧力容器１内で生
成した蒸気をできる限りエネルギ損失を無くしてタービ
ンへ供給することが望ましい、しかし、ノズル５の近傍
に係止体１４を固定することは、運転中に蒸気のノズル
５から主蒸気管への流入抵抗を増すことになる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前記従来のノズル水封装置では、ノズル５の近傍に係止
体１４を固定して水封プラグ１５がノズル５から脱落す
ることを防止するものであり、係止体１４を常設しなけ
ればならないので、原子炉設備の運転中に蒸気のノズル
５から主蒸気管への流入抵抗を増加し、圧力損失を生じ
ることになる。

これは原子カプラントの熱効率の面から問題である。

本発明の目的は、ノズル近傍の係止体を不要として、原
子カプラントの熱効率を上げることにある。

〔問題点を解決するための手段〕 上記目的は、水封プラグ本体に剛性の高い部分と剛性の
低い部分とを有する中空弾性体を備え、この中空弾性体
に流体を注入して膨張させ、剛性の低い部分でノズル内
を閉塞し、剛性の高い部分の摩擦力で水平プラグ本体を
固定することにより達成される。

〔作用〕

ノズル内の閉塞は中空弾性体をノズル内で流体で加圧し
膨張させることにより達成される。中空弾性体はその肉
厚を変化させることによってその特性が変化する。肉厚
が薄い場合は、中空弾性体はノズル内面の形状の変化に
対応して、内表面に均質に密着させることができる。こ
の反面、中空弾性体の剛性及び強度は低く、配管側に圧
力が加わった場合にはノズルから抜は落ちたり、弾性体
に破損が生じたりすることがある。肉厚が厚い場合は、
中空弾性体のノズル内面への密着性は悪くなるが、中空
弾性体の強度および剛性が増すので、中空弾性体とノズ
ル内面との接触部で生じる摩擦力に抗することができる
ようになる。更に、中空弾性体表面に溝状部を形成する
ことにより接触面での摩擦抵抗を増すことができる。従
って、配管側に圧力が加わった場合でも、中空弾性体表
面の摩擦抵抗力によりプラグ本体がノズルから脱落する
ようなことはない。

以上のように、ノズル水封装置に使用する中空弾性体の
肉厚を変化させ、それらを組み合わせて肉厚の薄い部分
でノズルの閉塞機能を分担し、肉厚の厚い部分で水封装
置をノズル内に緊締保持機能を分担することになり、水
封装置をノズル内に緊締保持させるための支持構造を別
設する必要はない。

〔実施例〕

本発明の一実施例を第１図ないし第４図に基づいて詳細
に説明する。第１図および第２図において原子炉圧力容
器１の内周面に設けられたノズル５に挿入される水封装
置は、水封プラグ本体１８と水封プラグ取扱装置１９と
から構成されている。

第３図は水封プラグ本体１８の断面図を示しており、水
封プラグ本体１８は、筒体２０の周縁上に複数の中空弾
性・体２１を設置し、それぞれの中空弾性体２１は導管
２２により加圧流体源と接続している。加圧流体として
、空気、水、その他の流体を使用する。中空弾性体２１
は、剛性の高い中空弾性体２１ａと剛性の低い中空弾性
体２１ｂとから形成され、それぞれ水封装置の保持固定
機能とノズルの閉塞機能とを有する。筒体２０の原子炉
圧力容器１の内側にストッパ２３を設け、水封プラグ取
扱装置１９によって水封プラグ本体１８をノズル５内に
挿入する時の入り込み過ぎを防止し、設定位置決めを容
易にしている。第４図、第５図は、水封プラグ取扱装置
１９の一実施例を示し、シリンダ２４により駆動される
把持機構２５を有し、筒体２０を把持してノズル５内に
取付けまたは取りはすしを行うものである。

上記本体明の一実施例の作用を説明する。

水封プラグ本体１８に設置された複数の中空弾性体２１
は内部流体を除去し収縮させた状態で、ノズル５内に水
封プラグ取扱装置１９によって挿入され所定の位置に設
定される。そして、原子炉容器１の上方の加圧流体源か
ら導管２２を通じて加圧流体を中空弾性体２１内に供給
する。中空弾性体２１は膨張し、剛性の低い中空弾性体
２１ｂはノズル５の内面に密着して水密性を保持する。

一方、剛性の高い中空弾性体２１ａは接触面での摩擦抵
抗により水封プラグ本体１８がノズル５から抜は出すこ
とを防止する。

そして、原子炉圧力容器の耐圧漏洩試験時に、主蒸気管
内が加圧されても、中空弾性体２１のノズル５の内壁と
の摩擦抵抗により水封機能を保持した状態で、水封プラ
グ本体１８をノズル５内で保持緊締することができる。

必要な摩擦抵抗力は耐圧漏洩試験の圧力と主蒸気管の断
面積および内周の長さから計算されるが、これを上回る
剛性の高い中空弾性体２１ａの加圧力と表面積とを確保
することにより、水封プラグ本体１８をノズル５内に保
持固定することができる。

〔他の実施例〕

本発明の他の実施例を第６図、第７図によって説明する
。

この実施例は、第３図に示した実施例における複数の中
空弾性体２１ａ、２１ｂの代りに単一の中空弾性体２６
を使用するものである。中空弾性体２６の外周面とノズ
ル５の内周面との接触部は肉厚の薄い部分２６ａと肉厚
の厚い部分２６ｂとから形成されている。肉厚の薄い部
分２６ａはノズル５の内面に密着して水密性を保持する
と共に、接触面の摩擦抵抗により水封プラグ本体１７が
ノズル５から抜は出すことを防止する。肉厚の厚い部分
２６ｂは肉厚の薄い部分２６ａを取り囲むように配置さ
れ、肉厚の薄い部分２６ａが摩擦抵抗力を受は変形する
のを防止する。この実施例では、単一の中空弾性体でノ
ズルの閉塞機能と水封装置の保持固定機能との両機能を
果すことができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、ノズル水封装置がノズル内に着脱自圧
に設置され、水平プラグ本体が剛性の高い部分と剛性の
低い部分とを有する中空弾性体を有しているので、ノズ
ルの閉塞機能と水封装置の保持固定機能とを併せ有し、
特に係止体等を必要としないから、運転時の炉内流動特
性に障害を与えることがないという効果がある。ノズル
水封装置は小型軽量で取扱いが容易であるから作業時間
を短縮することができ、ノズル水封装置が小型軽量であ
るから収納スペースも小さくすることができるという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のノズル水封装置の側面図、
第２図は第１図の一部拡大図、第３図は第２図の断面図
、第４図は水封プラグ取扱装置の正面図、第５図は第４
図の■−■線断面図、第６図は他の実施例の側面図、第
７図は第６図のＡ部分の拡大断面図、第８図は従来技術
を示す縦断面、第９図は第８図のＡ矢視図である。 １・・・原子炉圧力容器・ ５・・・ノズル、 １８・・・水平プラグ本体、 ２０・・・筒体、 ２１ａ・・・剛性の高い中空弾性体、 ２１ｂ・・・剛性の低い中空弾性体。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）原子炉圧力容器の外部配管接続ノズル内を閉塞す
   る装置において、剛性の高い部分と剛性の低い部分とを
   有する中空弾性体を備えた水平プラグ本体を原子炉容器
   の内側から着脱自在に挿入することを特徴とする原子炉
   圧力容器ノズル水封装置。
2. （２）中空弾性体は流体流通口を有し、ノズル内に水平
   プラグ本体を挿入後、高圧流体を注入し、中空弾性体を
   膨張させ、ノズル内壁に接触せしめ、ノズル内を閉塞す
   る機能と、摩擦力で装置を固定する機能とを有すること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の原子力圧力容
   器ノズル水封装置。