JPS6327765Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はエアーフイルタに関し、特に内燃機関
の気化器への空気取入口に設けられて外部からそ
れを通つて気化器へ供給される空気を浄化するの
に適するものに係る。

従来の技術 従来、空気の流路に面するフイルタエレメント
の前後両面を押え板で挾んで保持するように構成
されているエアーフイルタにおいては、フイルタ
エレメント及び押え板はそれぞれ別々に、エアー
クリーナケースに組付けられており、このためフ
イルタエレメントのケースへの組付作業は、クリ
ーナケースに内側の押え板を挿入し、エレメント
を挿入し、さらに外側の押え板を挿入し、外側の
押え板によつてエレメントをやや圧縮しながらク
リーナケース蓋をかぶせなければならず、また、
エレメントを清掃する為にケースの蓋をはずすと
押え板やエレメントが外に飛び出してばらばらに
なる等、その清掃及び部品交換作業が繁雑で手間
がかかるという欠点があつた。

考案が解決しようとする問題点 本考案は上記従来のエアーフイルタの欠点を取
除くために組立が容易・確実なエアーフイルタを
提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 そこで、本考案は、上記問題点を解決するため
の手段として、一対の押え板の通気部分及びフイ
ルタエレメントを貫通する主体部分と、この主体
部分の両端に形成されかつ主体部分に対して交叉
するフツク部分とを有し弾性復元力を有する材料
よりなるフツク部材によつて前記押え板及びフイ
ルタエレメントをユニツトとして結合した構成を
特徴とする。

作 用 フツク部材は弾性復元力を有しているので、フ
イルタの組立時にフツク部分を指で縦方向に曲げ
て主体部分に沿わせて押え板の通気部分及びフイ
ルタエレメントを貫通せしめた後に指をはなす
と、両端のフツク部分が復元して押え板の格子部
分等に係止し、フイルタエレメントの弾性による
付勢もあつて、押え板及びフイルタエレメントが
ユニツトとして結合する。

実施例 以下に本考案を図面の実施例に基づいて説明す
る。

本実施例は、例えば芝刈機などに動力源として
搭載される比較的小型の内燃機関の気化器への空
気取入口に設けられてそこを通る空気を浄化にす
るためのエアークリーナに組込むエアーフイルタ
である。

このエアーフイルタは、エアークリーナケース
（図示せず）の内周寸法よりやや大きめの四角形
のスポンジ状のフイルタエレメント１と、フイル
タエレメント１を前後から挾持するケース内周寸
法よりやや小さい一対の押え板２及び３とを有す
る。なお、押え板２及び３の外周にリツプ部を設
けて、ケースとの間の気密を保つこともできる。
押え板２，３のそれぞれは枠部分４と、この枠部
分４の内側に張設された格子状の通気部分５とを
有し、これら全体はプラスチツク材料又は金属材
料で作られている。

フツク部材６は比較的軟質のプラスチツク材等
の可撓性材料で作られていて弾性復元力を有し、
その細長い主体部分７はその両端に主体部分に対
して交叉するフツク部分８及び９をそれぞれ一体
に形成している。フツク部分８及び９の間の主体
部分７の縦方向長さは押え板２，３をフイルタエ
レメント１の前後両面にそれぞれ取付けた時に押
え板２及び３の通気部分５の外側表面の間にまた
がる長さより僅かに短かい。また、フツク部分８
及び９の横方向長さは押え板２，３の通気部分５
の隣接する格子線の間の長さより長い。

フイルタエレメント１には、フツク部材６の主
体部分７が貫通し得る大きさの切込みをその中央
部に形成している。フツク部材６はその一方のフ
ツク部分８を第２図に示したようにその可撓性を
利用して弾性に抗して手指で縦方向へ曲げて主体
部分７に沿わせ、縦方向に曲げたままでフツク部
分８からフツク部材６を押え板２の通気部分５に
通し、そしてフイルタエレメント１に形成した前
記切込みを貫通せしめ、更に押え板３の通気部分
５に通す。この時、フツク部材６の他方のフツク
部分９は横方向に延びたままで押え板２の通気部
分５の格子線に橋渡し係止される。一方、押え板
３の通気部分５から外方へ突き出たフツク部分８
を外方へ引張り出し手指を放せば、フツク部分８
は再び弾性によつて元の状態に戻り、エレメント
１を両側の押え板２，３によつて圧縮挾持した状
態とする。又、フツク部材６自体を伸縮性の有る
弾性材料で作成し、同様の効果を出すことも設計
の自由である。このようにして、フイルタエレメ
ント１及び押え板２，３はフツク部材６によつて
ユニツトとして一緒に結合される。フツク部材６
は更に強固な結合構造を得るために複数個用いる
ことができる。エアーフイルタを分解する時は、
上記組立手順と逆の手順でフツク部材６をフイル
タエレメント１及び押え板２，３から取外す。な
お、フツク部材６を消耗品として一方のフツク部
分８又は９を主体部分７から切断することによつ
てエアーフイルタを一層容易に分解することがで
きる。

考案の効果 以上の如く本考案の構成によれば、フイルタエ
レメント及び押え板をフツク部材で簡単かつ容易
に一緒に結合してユニツト体として予め用意する
ことができるので、エアークリーナケースへのエ
アーフイルタの装着を容易確実に行なうことがで
きると共に、エアーフイルタの取外しを部品の脱
落なしに容易に行なうことができ、かつ構成部品
は全て簡単な構造を有し安価に作ることができる
などの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるエアーフイルタの一実施
例を示す分解斜視図であり、第２図は第１図のエ
アーフイルタのフツク部材の一使用状態を示す側
面図である。 １……フイルタエレメント、２，３……押え
板、４……枠部分、５……通気部分、６……フツ
ク部材、７……主体部分、８，９……フツク部
分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 通気部分を有する一対の押え板でフイルタエレ
   メントを挾持して組付けるエアーフイルタにおい
   て、一対の押え板の通気部分及びフイルタエレメ
   ントを貫通する主体部分と該主体部分の両端に形
   成されかつ主体部分に対して交叉するフツク部分
   とを有し弾性復元力を有する材料よりなるフツク
   部材によつて前記押え板及びフイルタエレメント
   をユニツトとして結合したことを特徴とするエア
   ーフイルタ。