JPS63267787A - スピロナフトオキサジン化合物およびフォトクロミック材料 - Google Patents

スピロナフトオキサジン化合物およびフォトクロミック材料

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JPS63267787A
JPS63267787A JP62102079A JP10207987A JPS63267787A JP S63267787 A JPS63267787 A JP S63267787A JP 62102079 A JP62102079 A JP 62102079A JP 10207987 A JP10207987 A JP 10207987A JP S63267787 A JPS63267787 A JP S63267787A
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Katsuichi Machida
克一 町田
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輝夫 阪上
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なスピロナフトオキサジン化合物、並び
に当該スピロナフトオキサジン化合物が優れた発色性能
を有ししかもその発色作用の繰り返し耐性が優れている
こと、および樹脂に対して良好な溶解性を有することを
利用する、当該スピロナフトオキサジン化合物よりなる
フォトクロミック材料に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、フォトクロミンク性を有する化合物は無機物質お
よび有機物質の中に数多く見出されている。無機フォト
クロミンク物質の代表的な例としてはハロゲン化銀が挙
げられるが、ハロゲン化銀はそのマトリックス(媒体)
物質として特殊なガラスを必要とするため、利用範囲が
限定されるという問題点がある。これに対し、有機フォ
トクロミンク物質は、その発色が鮮やかであり、またマ
トリックス物質の選択の自由度が大きい等、無機フォト
クロミック物質にない利点を有する反面、そのフォトク
ロミンク作用の繰り返し耐性が非常に小さいことが致命
的な欠陥であり、このため実用されるに到っていないの
が現状である。
従来公知の種々の有機フォトクロミンク物質のうち、発
色作用の繰り返し耐性が比較的良好なものとしてスピロ
ナフトオキサジン化合物が知られており、例えば特公昭
45−28892号公報、特公昭49−48631号公
報、特開昭55−36284号公報、特開昭60−53
586号公報、特開昭61−53288号公報、特開昭
61−263982号公報には1,3.3− トリメチ
ルスピロ〔インドリン−2,3°−(3I+ )−ナフ
ト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕およびその誘
導体が開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
スピロナフトオキサジン化合物は上述の公報においても
示されているように、他の有機フォトクロミック物質に
比して概して優れた発色作用の繰り返し耐性を示すもの
であることから、種々のスピロナフトオキサジン化合物
について、着色種の吸収特性等の発色性能の向上、発色
作用の繰り返し耐性の向上、あるいは樹脂との相溶性の
向上環を目的として種々の研究が行われている。
しかしながら、現在までにおいて、優れた発色性能、良
好な発色作用の繰り返し耐性および樹脂に対する高い相
溶性という、要求される特性をバランスよく具えるスピ
ロナフトオキサジン化合物は殆ど知られておらず、これ
らのことから、実用上有効な新規なフォトクロミック材
料の出現が求められているのが現状である。
〔問題を解決する手段〕
本発明は以上のような要請に応え、新規なスピロナフト
オキサジン化合物、並びにこの化合物による、発色性能
、発色作用の繰り返し耐性および樹脂に対する相溶性の
点において、バランスのとれた擾れた特性を有するフォ
トクロミ7り材料を提供するものである。
本発明のスピロナフトオキサジン化合物は、以下の一般
式(1)で示される化合物である。
一般式(1) 上記一般式(I)において、Rl、 R2,R3および
R4の各々は、互いに同一または異なっていてもよい、
水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基またはシアノ基を表わし、 Rs、RhおよびR?の各々は、互いに同一または異な
っていてもよい、水素原子、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、ヒドロキシ基またはハロゲン原子を表わし、 Rは非置換のフェニル基、または置換基としてハロゲン
原子、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ア
ルキル基、アルコキシ基、ニトロ基もしくはシアノ基を
有するフェニル基を表わし、nは2以上の整数を表わす
また以上において「低級アルキル基」は炭素数が3以下
のもの、「低級アルコキシ基」は炭素数が3以下のもの
をいう。
斯かるスピロナフトオキサジン化合物の代表的な例とし
ては、次のものを挙げることができる。
■1−(2−フェノキシエチル)−3,3−ジメチルス
ピロ〔インドリン−2,3’ −(3H)−ナフト〔2
,1−b ) (1,4)オキサジン〕 ■1−(3−フェノキシプロピル)−3,3−ジメチル
−スピロ〔インドリン−2,3’ −(3H)−ナフト
(2,1−b) (1,4)オキサジン〕■1−(4−
フェノキシブチル)−3,3−ジメチルスピロ〔インド
リン−2,3°−(3H)−ナフト〔2,1−b)(1
,4)オキサジン) ■1− (2−(p−ブロモフェノキシ)エチル〕−3
゜3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’ −(3
H)−ナフト(2,1−b) (1,4)オキサジン〕
■1−(2−フェノキシエチル)−3,3,5−)ジメ
チルスピロ〔インドリン−2,3’ −(3H)−ナフ
ト(2,1−b) (1,4)オキサジン〕■1−(3
−フェノキシプロピル)−3,3−ジメチル−5−クロ
ロスピロ〔インドリン−2,3’ −(3H)−ナフト
(2,1−b) (1,4)オキサジン〕0l−(3−
フェノキシプロピル)−3,3−ジメチル−5−メトキ
シスピロ〔インドリン−2,3’ −(3H)−ナフト
(2,1−b) (1,4)オキサジン〕■9“−ヒド
ロキシ−1−(3−フェノキシプロピル)−3,3−ジ
メチルスピロ〔インドリン−2,3゜−(3H)−ナフ
ト(2,1−b) (1,4)オキサジン)■9°−ヒ
ドロキシー1−(4−フェノキシブチル)−3,3−ジ
メチルスピロ〔インドリン−2,3’ −(3H)−ナ
フト(2,1−b ) (1,4)オキサジン〕[相]
1−(2−(p−ブロモフェノキシ)エチル〕−3,3
−ジメチル−8′−ヒドロキシスピロ〔インドリン−2
,3°−(3H)−ナフト(2,1−b) (1゜4)
オキサジン〕 ■1(3−(o−ヒドロキシフェノキシ)プロピル)−
3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2゜3’−(3
H)−ナフト(2,1−b) (1,4)オキサジン〕 @ 1− (3−(3,5−ジブロモフェノキシ)プロ
ピル〕−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3
’ −(3II )−ナフト(2,1−b ) (1,
4)オキサジン〕@1−(2−(ペンタフルオロフェノ
キシ)エチルツー3.3−ジメチルスピロ〔インドリン
−2,3°−(3H)−ナフト(2,1−b) (1,
4)オキサジン〕勿論、本発明に係る化合物が以上の例
に限定されるものではなく、一般式(1)で示されるも
のであればよい。そしてそれらを2種以上併用すること
もできる。
本発明のスピロナフトオキサジン化合物は、1−ニトロ
ン−2−ナフトール誘導体と、対応するインドリン化合
物とを反応させることにより、目的とするものを合成す
ることができる。具体的には、それらの両者を、エタノ
ール、トルエン等の適当な溶媒下において沸点還流させ
ることにより反応させればよい、また前記インドリン化
合物の代わりに、対応するインドリニウム塩化合物を用
いてもよい。また特開昭61−18783号公報や特開
昭61−165388号公報に示されるように、インド
リニウム塩の合成に続いて、生成するインドリニウム塩
を単離・精製することなしに2.6−ナフトジオールの
ニトロソ化合物と反応させることによって合成すること
も可能である。これらの反応においては、触媒としてト
リエチルアミン等の塩基を加えることもできる。更に、
合成されたスピロナフトオキサジン化合物を、必要に応
じて再結晶法、カラム分離法、活性炭処理法等の手法に
より精製して純品を得ることができる。
以上のスピロナフトオキサジン化合物は、太陽光、紫外
線ランプ、その他の光源よりの光を受けたときに、当該
光エネルギーよって着色種が生成されて発色し、しかも
この発色作用の繰り返し耐性が優れていて長期にわたる
使用においても発色性能の低下がわずかであり、その上
、樹脂に対する相溶性が高くて樹脂よりなるマトリック
ス中に十分な量で溶解させることができる。従って、こ
のスピロナフトオキサジン化合物を、優れたフォトクロ
ミンク作用を有する樹脂製光学製品を得るためのフォト
クロミンク材料として実用上きわめて有効に用いること
ができる。
即ち、上記のスピロナフトオキサジン化合物よりなる本
発明のフォトクロミンク材料は、光学的に透明な樹脂類
、例えばポリオール(アリルカーボネート)モノマーに
よるポリマー、ポリメタクリル酸メチルのような各種ア
クリル樹脂、セルロース樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリビ
ニルアルコール、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリス
チレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル
、ポリビニルブチラール、ナイロン等の重合体よりなる
マトリックス中に配合することにより、バランスの良い
優れたフォトクロミック特性を有する樹脂製のフォトク
ロミンク性光学材料を得ることができる。
具体的に説明すると、本発明のフォトクロミック材料を
上述のような樹脂と混合し、流延若しくは溶融法により
成形し、フィルム状、板状、その他の所要の形態の成形
物とすることにより、あるいは、本発明のフォトクロミ
ンク材料を適当な溶剤に熔解して得られる溶液を、上述
のような樹脂よりなる材料に含浸させることにより、フ
ォトクロミック作用を有する樹脂材料を得ることができ
る。従って、本発明のフォトクロミンク材料によりフォ
トクロミンク性光学材料を得るためには、各種樹脂より
なるフィルム、レンズ等の光学材料を当該フォトクロミ
ック材料の溶液中に浸漬することによって直接的に当該
フォトクロミック材料によって染色する手段、各種の光
学材料よりなる基体に当該フォトクロミンク材料を含む
樹脂溶液を塗布してフォトクロミンク性層形成する手段
、当該フォトクロミンク材料を含むフィルム等よりなる
フォトクロミック膜を単独で製作してこれを基体に積層
して設ける手段、その他の手段を利用することができる
また重合して樹脂を形成する単量体あるいは熱硬化性樹
脂前駆体に当該フォトクロミンク材料を混合しておき、
これを注型重合することにより、成形されたフォトクロ
ミック性レンズを直接的に得ることもできる。
以上のようなフォトクロミンク性光学材料の製造に際し
て、当該フォトクロミンク材料と共に、酸化防止剤や不
要な短波長領域の光成分を遮断する目的で紫外線吸収剤
、その他の添加剤を共存させることも可能である。
これらのフォトクロミック性光学材料は、各種のディス
プレイ、メモリー、調光レンズフィルター、光量計等の
光学機器用の光学材料、その他として好適に使用するこ
とができる。
〔効果〕
本発明のスピロナフトオキサジン化合物は、良好な発色
性能を有すると共に、その分子構造中に−(−C11□
±、○−R基(nは2以上の整数、Rは特定の原子もし
くはZtA基を有するフェニル基または非置換のフェニ
ル基)を有するものであるため、そのような基ををさな
いスピロナフトオキサジン化合物、例えば親水性のポリ
アルコキシアルキル基を有するスピロナフトオキサジン
化合物に比して優れた発色作用の繰り返し耐性を有し、
かつ樹脂との相溶性が高いものであり、この点において
最大の特徴を存するものである。従って、当該スピロナ
フトオキサジン化合物をフォトクコミ/り材料として用
いるに際して、樹脂よりなるマトリックス中に当該フォ
トクロミンク材料を高い濃度でかつ均一に含有させるこ
とが可能であり、これにより、コントラストが良好で大
きな発色濃度を示し、しかもその発色作用の繰り返し耐
性の優れたフォトクロミック性樹脂材料を得ることがで
きる。このフォトクロミック性樹脂材料は単独で調光材
料として用いることもできるが、フォトクロミンク性光
学製品を得るために光学材料に適用して用いることもで
きる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について説明するが、本発明がこれ
らによって限定されるものではない。
実施例1 (A)l−(2−フェノキシエチル)−3,3−ジメチ
ルスピロ〔インドリン−2,3’ −(3H)−ナフト
(2,1−b) (1,4)オキサジン〕の合成1−(
2−フェノキシエチル)−2,3,3−)リメチルイン
ドレニウムプロマイド14.4 gと、トリエチルアミ
ン4.85 gと、1−ニトロソ−2−ナフトール6.
9gとをエタノール100tfに溶解し、これを窒素ガ
ス雰囲気下にて3時間溝点還流して反応させた。
反応終了後溶媒を濃縮し、シリカゲルを担体としクロロ
ホルムを展開溶媒とするカラムクロマトグラフィーによ
り分離を行った。そして溶媒を留去した後、得られた固
体を塩化メチレンとヘキサンとの混合溶媒による再結晶
法により精製し、以て淡黄色の粉末1.1gを得た。こ
の化合物を「スピロナフトオキサジン化合物(1)」と
いう。
このスピロナフトオキサジン化合物(1)は、核磁気共
鳴分析法、赤外線吸収スペクトル分析法およびCHN元
素分析法により、1−(2−フェノキシエチル)−3,
3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’ −(3H
)−ナフト(2,1−b) (1,4)オキサジン〕と
同定された。
なお元素分析の結果は、炭素80.12重量%、水素6
.16重量%、窒素6.33重量%であり、理論値の炭
素80.16重量%、水素6.03重量%、窒素6.4
5重量%とほぼ一致した。またNMRスペクトルは、重
クロロホルム(CDα、)中で1.3 ppm(6H)
、3.6ppm (2H)、4.1 pp+*(2H)
、6.6〜8.7 ppm(16H)であった。
(B)適用例 以上のようにして得られたスピロナフトオキサジン化合
物(1)の6重量部と、ポリメチルメタクリレート16
重量部とを、2−ブタノン100重量部中に溶解してフ
ォトクロミンク膜形成液を調製し、このフォトクロミン
ク膜形成液をガラス板上に流延させて厚さ2節のキャス
ト膜を作製した。これを温度50℃のオーブン中にて乾
燥し、残留溶媒を完全に除去した後、室温まで冷却して
フォトクロミック膜を形成した。
ここに形成されたフォトクロミック膜は優れたフォトク
ロミンク作用を有するものであり、太陽光に曝すと濃青
色となり、光を除いて暗所に放置すると速やかに元の無
色透明の状態に戻った。
またこのフォトクロミック膜を試料としてウェザ−メー
ター「スーパーロングライフ・サンシャイン・ウェザ−
メーター」 (スガ試験機社製)により促進++inテ
ストを行ったところ、60時間を経過した後においても
、なお初期の80%以上のフォ゛    トクロミソク
作用を示すことが認められ、優れた耐候性即ち発色作用
の繰り返し耐性が得られることが認められた。
比較例1 実施例1におけるスピロナフトオキサジン化合物(1)
6重量部の代わりに、その窒素原子に結合された基が2
−フェノキシエチル基ではなくてメチル基である1、3
.3− )ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’ −
(3H)−ナフト(2,1−b) (1,4)オキサジ
ン〕の2重量部を使用したこと以外は、実施例1と全く
同様にしてフォトクロミック膜を製作した。
このフォトクロミック膜に対して実施例1と同様のウェ
ザ−メーターによる促進曝露テストを行ったところ、6
0時間を経過した後においては初期の50%のフォトク
ロミンク作用が得られるに過ぎなかった。
比較例2 実施例1におけるスピロナフトオキサジン化合物(1)
6重量部の代わりに、その窒素原子に結合された基が2
−フェノキシエチル基ではな(てメチル基である1、3
.3−トリメチルスピロ〔インドリン−2,3°−(3
H)−ナフト(2,1−b) (1,4)オキサジン)
の6重量部を使用したこと以外は、実施例1と全く同様
にしてフォトクロミック膜を製作しようとしたところ、
50℃のオープン中で乾燥中に析出物が発生し、形成さ
れた膜は白濁したものとなった。
実施例2 (A)9“−ヒドロキシ−1−(3−フェノキシプロピ
ル)−3,3−ジブチルスピロ〔インドリン−2,3′
−(3H)−ナフトC2,1−b ) (1,4)オキ
サジン〕の合成 1−(3−フェノキシプロピル)−3,3−ジメチル−
2−メチレンインドリン11.74 gと、1−ニトロ
ソ−2,7−シヒドロキシナフタレン7.53 gとを
エタノール100dに溶解し、これを窒素ガス雰囲気下
にて3時間沸点還流して反応させた。
反応終了後溶媒を濃縮し、シリカゲルを担体としアセト
ンと塩化メチレンの等型温合液を展開溶媒とするカラム
クロマトグラフィーにより分離を行った。そして溶媒を
留去し、以て緑色のベース) 2.6gを得た。この化
合物を「スピロナフトオキサジン化合物(2)」という
このスピロナフトオキサジン化合物(2)は、核磁気共
鳴分析法、赤外線吸収スペクトル分析法およびCHN元
素分析法により、9“−ヒドロキシ−1−(3−フェノ
キシプロピル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン
−2,3′−(3tl)−ナフトC2,l −b) (
1,4)オキサジン〕と同定された。
なお元素分析の結果は、炭素77.53重世%、水素6
.15重量%、窒素6.15重景%であり、理論値の炭
素77.56重世%、水素6.08重量%、窒素6.0
3重量%とほぼ一致した。またNMRスペクトルは、重
ジメチルスルホキシド中で1.2 ppm(6H)、2
.0ppm (2H)、3.2 ppm(2H)、3.
9 ppm(2H)、6.5〜7.7ppm(15H)
、9.7 ppm(IH)であった。
(B)適用例 以上のようにして得られたスピロナフトオキサジン化合
物(2)の10重量部と、エポキシ樹脂前駆体「エボニ
ソクス11100クリヤー」 (大日本塗料−社製)4
8@量部とをメチルエチルケト9100重量部中に溶解
してフォトクロミンク膜形成液を調製し、このフォトク
ロミック膜形成液をスライドガラス上に浸漬法にて塗布
した。これを温度80℃で16時間加熱硬化させること
によって厚さ10訓のフォトクロミック膜を形成した。
ここに形成されたフォトクロミンク膜は優れたフォトク
ロミック作用を有するものであり、太陽光に曝すと濃青
色となり、光を除いて暗所に放置すると速やかに元の無
色透明の状態に戻った。
またこのフォトクロミック膜は耐溶剤性に優れており、
室温でアセトンを吹きつけてもフォトクロミック作用に
何ら変化は見られなかった。
またこのフォトクロミック膜に対して実施例1と同様の
ウェザ−メーターによる促進曝露テストを行ったところ
、60時間を経過した後において初期の70%以上の優
れたフォトクロミック作用を示した。
比較例3 実施例2におけるスピロナフトオキサジン化合物(2)
 10重量部の代わりに、その窒素原子に結合された基
が3−フェノキシプロビル基ではなくてメチル基である
9゛−ヒドロキシ−1,3,3−)ジブチルスピロ〔イ
ンドリン−2,3“−(3H)−ナフトC2,1−b)
 (1,4)オキサジン〕 4重量部を使用したこと以
外は、実施例2と全く同様にしてフォトクロミック膜を
製作した。
このフォトクロミック膜に対して実施例1と同様のウェ
ザ−メーターによる促進曝露テストを行ったところ、6
0時間を経過した後においては初期の38%のフォトク
ロミンク作用が得られるに過ぎなかった。
比較例4 実施例2におけるスピロナフトオキサジン化合物(2)
 10重量部の代わりに、その窒素原子に結合された基
が3−フェノキシプロビル基ではなくてメチル基である
9゛−ヒドロキシ−1,3,3−)ジブチルスピロ(イ
ンドリン−2,3“−(3H)−ナフト(2,1−b 
) (1,4)オキサジン〕の10重量部を使用したこ
と以外は、実施例2と全く同様にしてフォトクロミック
膜を製作しようとしたところ、50°Cのオープン中で
乾燥中に析出物が発生し、形成された膜は白濁したもの
となった。
実施例3 (A)1−(4−フェノキシブチル)−3,3−ジメチ
ルスピロ〔インドリン−2,3“−(3H)−ナフト(
2,1−b ) (1,4)オキサジン〕の合成2.3
.3− )リメチルインドレニン7.96gと、4−フ
ェノキシブチルブロマイド12.03gとを100dの
エタノールに溶解し、これを窒素ガス雰囲気下にて2時
間沸点還流した。次いで、エタノール50■lと、トリ
エチルアミン5.3gとを加えて30分間攪拌し、これ
に1−ニトロソ−2−ナフトール8.66gを添加して
溶解させた後、再び窒素ガス雰囲気下で3時間沸点還流
を行った。
反応終了後溶媒を濃縮し、生成したトリエチルアミン臭
素酸塩を除去し、その後、シリカゲルを担体とし、クロ
ロホルムを展開溶媒とするカラムクロマトグラフィーに
より分離を行った。そして溶媒を留去し、以て黄緑色の
ペース) 1.9gを得た。この化合物を「スピロナフ
トオキサジン化合物(3)」という。
このスピロナフトオキサジン化合物(3)は、核磁気共
鳴分析法、赤外線吸収スペクトル分析法およびCHN元
素分析法により、1−(4−フェノキシブチル)−3,
3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3°−(3H)
−ナフト(2,1−b) (1,4)オキサジン〕と同
定された。
なお元素分析の結果は、炭素80.41重量%、水素6
.78重景%、窒素5.88重重債であり、理論値の炭
素80.49ffl盪%、水素6.54重重債、窒素6
.06重重債とほぼ一致した。またNMRスペクトルは
重クロロホルム中で1.3 pP彌(6H)、1.7 
ppm(2H)、2.0 ppm(2H) 、3.5 
ppm(2H) 、4.0 ppm(2H)、6.6〜
8.7 Pp翔(16H)であった。
(B)適用例 以上のようにして得られたスピロナフトオキサジン化合
物(3)を用い、実施例1.の適用例と同様にしてフォ
トクロミンク膜を形成した。
ここに形成されたフォトクロミンク膜は優れたフォトク
ロミンク作用を有するものであり、太陽光に曝すと濃青
色となり、光を除いて暗所に放置すると速やかに元の無
色透明の状態に戻った。
またこのフォトクロミック膜に対して実施例1と同様の
ウェザ−メーターによる促進曝露テストを行ったところ
、60時間を経過した後において初期の67%以上のフ
ォトクロミンク作用を示した。
実施例4 (A)i (2−(p−ブロモフェノキシ)エチル〕−
3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3”−(3
H)−ナフト(2,1−b) (1,4)オキサジン〕
の合成 1−(2−(p−ブロモフェノキシ)エチル〕−2,3
,3−トリメチルインドレニウムブロマイド17.57
 gと、トリエチルアミン4.85 gと、1−ニトロ
ソ−2−ナフトール6.9gとをエタノール150 d
に溶解し、これを窒素ガス雰囲気下にて3時間還流して
反応させた。
反応終了後溶媒をc4縮し、シリカゲルを担体とし、ク
ロロホルムを展開溶媒とするカラムクロマトグラフィー
により分離を行った。そして溶媒を留去し、得られた固
体を塩化メチレンによる再結晶法により精製し、以て淡
黄色の粉末1.5 gを得た。この化合物を「スピロナ
フトオキサジン化合物(4)」という。
このスピロナフトオキサジン化合物(4)は、核磁気共
鳴分析法、赤外線吸収スペクトル分析法およ・びCHN
元素分析法により、1−(2−(p−ブロモフェノキシ
)エチル) −3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−
2,3’ −(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4
)オキサジン〕と同定された。
なお元素分析の結果は、炭素67.43重量%、水素5
.11重量%、窒素5.31重量%であり、理論値の炭
素67.84重量%、水素4.91重量%、窒素5.4
6重量%とほぼ一致した。またNMRスペクトルは重ク
ロロホルム中で1.3 ppm(6H)、3.6 pp
m(2H)、4.1 ppm(2H)、6.6〜8.7
 ppm(15H)であった。
(B)適用例 以上のようにして得られたスピロナフトオキサジン化合
物(4)の2重量部と、ポリメチルメタクリレート16
重量部とを2−ブタノン100重量部中に溶解し、実施
例1の適用例と同様にしてフォトクロミック膜を形成し
た。
ここに形成されたフォトクロミック膜は優れたフォトク
ロミック作用を有するものであり、太陽光に曝すと濃青
色となり、光を除いて暗所に放置すると速やかに元の無
色透明の状態に戻った。
またこのフォトクロミック膜に対して実施例1と同様の
ウェザ−メーターによる促進曝露テストを行ったところ
、60時間を経過した後において初期の75%以上の優
れたフォトクロミック作用を示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)下記一般式( I )で示されることを特徴とするス
    ピロナフトオキサジン化合物。 一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、 R^1〜R^4:水素原子、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基またはシアノ基 R^5〜R^7:水素原子、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基また
    はシアノ基 R:非置換のフェニル基、または置換基としてハロゲン
    原子、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ア
    ルキル基、アルコキシ基、ニトロ基もしくはシアノ基を
    有するフェニル基 n:2以上の整数 である。) 2)下記一般式( I )で示されるスピロナフトオキサ
    ジン化合物よりなることを特徴とするフォトクロミック
    材料。 一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、 R^1〜R^4:水素原子、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基またはシアノ基 R^5〜R^7:水素原子、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基また
    はシアノ基 R:非置換のフェニル基、または置換基としてハロゲン
    原子、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ア
    ルキル基、アルコキシ基、ニトロ基もしくはシアノ基を
    有するフェニル基 n:2以上の整数である。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019147947A (ja) * 2018-02-26 2019-09-05 住友化学株式会社 化合物及び着色樹脂組成物

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