JPS6326701Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の分野 本考案は予め塗装を施した塗装鋼板にて構成さ
れる冷蔵庫等の外箱に関する。

(ロ) 背景及び背景技術の問題点 一般に冷蔵庫、特に大型の物にあつては、その
外箱は前面に開口するキヤビネツトと前面開口部
に掛け渡して設けられ、キヤビネツトの補強を成
し、庫内を区画する中仕切板等から構成される。
中仕切板は通常キヤビネツトの左右側面の開口縁
略水平同位置に固定される中仕切止板にその両端
を固着される。キヤビネツトの開口縁には内方に
折曲形成した前フランジと、前フランジより連続
して折曲形成され前フランジとの間に前面開口に
開いた略Ｕ字状の溝を形成する後フランジとが形
成され、中仕切止板はこの後フランジに通常スポ
ツト溶接等によつて固定される。ここで外箱を塗
装鋼板にて形成する場合にはスポツト溶接による
固定は出来ない為に螺子止め或いはリベツト止め
等にて中仕切止板を固定する事になるが、外箱の
変形に対する強度を充分補う為には螺子止め或い
はリベツト止めの箇所が増加し、それによつて部
品点数の増加と組み立て作業性の悪化を生起する
欠点を有していた。

(ハ) 考案の目的 塗装鋼板にて外箱を構成する場合の中仕切止板
の固定を容易にした構造を提供する。

(ニ) 考案の実施例 第１図は冷蔵庫の外箱１の分解斜視図を示して
いる。２はキヤビネツトであり、予め塗装を施し
た塗装鋼板より成り、例えば帯状鋼板を折曲して
上面３及び左右側面４，５を形成している。キヤ
ビネツト２の前面開口縁には第２図の如く内方へ
折曲した前面フランジ６と、それと連続して前面
フランジ６裏面に間隔７を有して折り返して形成
した裏面フランジ８とより前フランジ９を形成し
ている。裏面フランジ８からは連続して折り返し
裏面フランジ８との間に前面開口方向に開いた前
縁溝１０を形成した後フランジ１１が形成され
る。キヤビネツト２の後方開口縁には後方の開口
する図示しない後縁溝を形成した後方フランジ１
３が形成される。１４は背面板で上縁及び左右側
縁を前方に折曲形成した前向きフランジ１５を有
し、この前向きフランジ１５を前述の後縁溝に嵌
入係合してキヤビネツト２に取り付けられる。１
６は前面横板であり左右両端部をキヤビネツト２
の前面開口縁下方に固定されて設けられる。１７
は底板、１８はキヤビネツト２の左右側面４，５
の底部内面に沿つて設けられる略コ字形の補強用
台脚アングルである。

キヤビネツト２の左右側面４，５の前面開口縁
の後フランジ１１の上下中間部の水平略同位置に
は段階状の切欠き部１９が形成され、切欠き部１
９を中心として上下に所定の間隔で透孔２０が、
２箇所後フランジ１１に穿設されている。切欠き
部１９の最奥部上方の裏面フランジ８には角穴２
１が穿設され、角穴２１上方の前面フランジ６に
は螺子穴２２が形成される。前縁溝１０内には冷
凍サイクルに含まれる高温冷媒管２３が配設され
る。

２４は上下辺２４ａと該上下辺２４ａの略中央
部より略水平に延びる水平辺２４ｂとから成る中
仕切止板である。ここで図では左側面４のみを示
したが右側面５も左右対称で同様の構造とされる
ものとする。中仕切止板２４の上下辺２４ａ略中
央部からは上方に立上げて折曲して断面略逆Ｌ字
状と成した当接片２５が折曲形成され、当接片２
５の上面には螺子穴２６が形成される。当接片２
５の上下には所定の間隔を置いて上方に立上げて
折曲形成した係合片２７，２７が形成され、当接
片２５と係合片２７，２７の間には少許水平辺２
４ｂとは反対方向に延びて下方に折曲形成した近
接片２８，２８が形成される。

次に中仕切止板２４をキヤビネツト２へ取り付
ける際には、当接片２５を切欠き部１９最奥部よ
り挿入し角穴２１を通過して前面フランジ６裏面
に当接せしめる。この時、当接片２５は高温冷媒
管２３より溝１０の開口側に位置しており、同時
に係合片２７，２７が透孔２０に後フランジ１１
後方より挿入されて係合しており、又、近接片２
８，２８は左右側面の内面に近接或いは当接して
いる。この状態で螺子穴２２と２６とを合わせて
固定具の一つである螺子２９にて固定する。この
様にして中仕切止板２４はキヤビネツト２に固定
される。３０は中仕切板で中仕切止板２４前方に
位置して両端を前縁溝１０に係合し、両側に形成
した螺子穴３１，３１と中仕切止板２４水平辺２
４ｂに形成した螺子穴３２，３２とを螺子３３，
３３でスペーサ３４を介して固定される。３５は
中仕切板３０裏面に配設され、冷凍サイクルに含
まれる中仕切高温冷媒管である。

中仕切止板２４は当接片２５を前面フランジ６
に螺子止めされその上下で係合片２７，２７が後
フランジ１１に係合する事によつて中仕切止板２
４を垂直方向で回動する方向の外箱１の変形は防
止され、又、螺子数も少なく、係合片２７，２７
は前面に露出しないから意匠的にも良好となる。
又、外箱２を完成した後図示しない内箱を組み込
んで断熱材を発泡すると近接片２８，２８が断熱
材に密着して更に中仕切止板２４は強固に固定さ
れる事になる。又、当接片２５は高温冷媒管２３
の位置ずれを防止する。

(ホ) 効果 本考案によれば中仕切止板１は１箇所で螺子止
めされ、２箇所で係合する事によつて中仕切止板
を垂直方向で回動する外箱の変形は防止され、
又、螺子止めは１箇所であるから部品点数も少な
く組み立て作業性も良い。又、係合片は前面に露
出せず意匠的にも良好となる。更に当接片は取付
け時に溝内に設けられる高温冷媒管を損傷せしめ
ず、又、取付け後は高温冷媒管の位置ずれや溝か
らの脱落を防止するものである。

【図面の簡単な説明】

各図は本考案の実施例を示すもので第１図は冷
蔵庫の外箱の分解斜視図、第２図は第１図の要部
拡大斜視図、第３図は第２図のＡ−A′線断面図、
第４図は第２図のＢ−B′線断面図である。 ２……キヤビネツト、４，５……左右側面、６
……前面フランジ、１１……後フランジ、１９…
…切欠き部、２０，２０……透孔、２４……中仕
切止板、２５……当接片、２７，２７……係合
片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面及び左右側面を構成し塗装鋼板より成るキ
   ヤビネツトの前面開口縁部を内方へ折曲して形成
   した前面フランジと、該前面フランジより連続し
   て折曲形成され該前面フランジ後方に前記前面開
   口に開いた溝を形成する後フランジと、前記左右
   側面前面開口縁部の水平略同位置に固定される中
   仕切止板と、該中仕切止板に左右端部を固定され
   る中仕切板と、前記溝内に配設される高温冷媒管
   等より成り、前記キヤビネツトは前記後フランジ
   に形成した切欠き部と、該切欠き部の上下に所定
   の間隔を於いて前記後フランジに穿設した透孔と
   を有し、前記中仕切止板は前記高温冷媒管より前
   記溝の開口側において前記切欠き部を通過して前
   記前フランジ裏面に当接する様立上げた断面略逆
   Ｌ字状の当接片と、該当接片の上下に所定の間隔
   を於いて立上り形成され前記透孔に挿入係合され
   る係合片を有し、前記当接片を固定具にて前記前
   フランジに固着する様構成した事を特徴とする冷
   蔵庫等の箱体。