JPS6326310B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、浴槽内の湯温を所定温度に制御する
温度制御装置を有する追い焚き機能付給湯機に関
するものである。

従来例の構成とその問題点 給湯機内の水と風呂釜内の水をそれぞれ別々の
熱源で加熱する従来の風呂釜付給湯機は、風呂釜
と連通する浴槽内の水温調節をタイマーで行つて
いたが、この場合は、タイマーの設定時間が同じ
でも、水温の違いによつて沸上げ温度が一定しな
いため、所定の沸上げ温度を得る場合には、再度
沸上げ時間のタイマー設定を変えなければなら
ず、また追い焚き時においても湯ざめ温度の違い
により所定の沸上げ温度を正確に得ることが難し
いという問題があつた。

発明の目的 本発明は、上記従来の問題点に鑑み、夏・冬の
季節の違いによる水温差や、入浴時の湯ざめ等の
温度変化があつた場合でも、浴槽内の湯温を所定
温度に制御できる追い焚き機能付給湯機を提供す
ることを目的とするものである。

発明の構成 上記目的を達成するために、本発明は浴槽と側
壁に設けた浴槽循環入口と浴槽循環出口を介して
連通したタンクおよびこのタンク内に設けた熱交
換器よりなる追い焚き装置と、前記熱交換器に給
湯機内の温水の一部を強制循環させる循環ポンプ
を有する温水循環回路と、前記循環ポンプの運転
および停止の制御を、前記タンク内の湯温を検知
して行い、浴槽内の湯温を所定温度に制御し、か
つ前記浴槽循環入口と浴槽循環出口の間に位置す
る前記タンクの側壁に取付けた温度制御装置を備
えたものである。

上記構成とすることにより、浴槽内の湯温が所
定温度に達していない場合は、循環ポンプを運転
させて浴槽と連通するタンク内の湯温を所定温度
まで引き上げ、かつ所定温度に達すると、循環ポ
ンプの運転が停止されるため、夏・冬の季節の違
いによる水温差や、入浴時の湯ざめ等の温度変化
があつた場合でも、浴槽内の湯温は常に所定温度
に保つことができるものである。

また、温度制御装置は浴槽循環入口および出口
の間にあつて、浴槽内の平均湯温をタンク内の湯
水混合部だけでなく、タンク側壁の伝熱によつて
も検知することができる。

実施例の説明 以下、本発明の実施例を添付図面にもとづいて
説明する。第１図は本発明の一実施例における追
い焚き機能付石油給湯機の縦断面図を示し、また
第２図は同要部の拡大断面図を示す。この第１図
および第２図において、１は給水入口２と給湯出
口３を上部に設けた給湯機で、この給湯機１内の
温水はバーナ４によつて沸き上げられる。５は前
記給湯機１の下方に位置して外装体６内に設けら
れた追い焚き装置で、この追い焚き装置５はタン
ク７と、このタンク７内に収納された熱交換器８
を有している。９は給湯機１の上部に設けた温水
取出し口で、この温水取出し口９には往き管１０
の一端が接続され、かつこの往き管１０の他端は
循環ポンプ１１を介して前記熱交換器８の一端に
接続されている。また熱交換器８の他端には戻り
管１２の一端を接続し、かつこの戻り管１２の他
端は、給湯機１の略中央部に設けた温水戻り口１
３に接続することにより、温水循環回路１４を構
成している。

１５，１６は前記タンク７の上下側壁に設けた
浴槽循環入口および浴槽循環出口で、これらの浴
槽循環入口１５および浴槽循環出口１６は浴槽１
７と連通するようにそれぞれ浴槽１７に連結され
ている。１８は前記浴槽循環入口１５と浴槽循環
出口１６との中間に位置してタンク７の側壁に取
付けた温度検知器よりなる温度制御装置で、この
温度制御装置１８はタンク７内の湯温を検知して
循環ポンプ１１の発停制御を行なうものである。

上記構成において動作を説明する。まず給水入
口２より給湯機１内に給水された水はバーナ４の
燃焼熱により加熱されて沸き上げられる。そして
この沸き上げられた温水は給湯出口３より給湯さ
れる。この場合、温水の一部は循環ポンプ１１の
運転により温水取出口９より取出され、そして熱
交換器８を通つて温水戻り口１３へと循環するも
ので、この温水循環により、浴槽１７と連通する
タンク７内の水は熱交換器８の部分で加熱されて
その温度が上昇するため、浴槽１７内の水は浴槽
循環入口１５からタンク７内に入り、かつ浴槽循
環出口１６を通つて浴槽１７へ戻るという自然循
環が行なわれる。この自然循環動作により浴槽１
７内の水は所定温度まで沸き上げられる。そして
前記浴槽１７内の湯温制御は、タンク７の側壁に
取付けた温度検知器よりなる温度制御装置１８が
タンク７内の湯温を検知し、その検知湯温が所定
温度に達していなければ、循環ポンプ１１を運転
させ、かつ湯温が所定温度に到達すれば、循環ポ
ンプ１１の運転を停止させるという動作を行なう
ことによりなされる。この第１図および第２図に
示す実施例においては、温度検知器よりなる温度
制御装置１８を浴槽循環入口１５と浴槽循環出口
１６との中間に位置してタンク７の側壁に設けて
いるため、この場合は、浴槽循環入口１５からタ
ンク７内へ入つてきた加熱される前の水と、浴槽
循環出口１６から浴槽１７内へ出ていく加熱され
た後の水との平均的温度を湯水の混合された部分
だけでなく、タンク７側壁の伝熱によつても温度
検知器よりなる温度制御装置１８によつて検知す
ることができ、その結果、浴槽１７内の平均湯温
を安定して検知することができ、しかも装置を比
較的安価に製作することができる。

第３図は２個の温度検知器により温度制御装置
１８を構成した実施例を示したもので、２個の温
度制御装置１８は浴槽循環入口１５と浴槽循環出
口１６の近傍にそれぞれ取付けている。この場合
は、タンク７内の湯温分布を細かくして検知する
ことができるため、浴槽１７内の湯温をより正確
にコントロールすることができる。

発明の効果 以上のように本発明によれば、追い焚き装置に
おけるタンク内の湯温を検知して、給湯機内の温
水の一部を循環させる循環ポンプの発停制御を行
ない、浴槽内の湯温を所定温度に制御する温度制
御装置を備えたもので、この温度制御装置によ
り、浴槽内の湯温が所定温度に達してない場合
は、循環ポンプを運転させて浴槽と連通するタン
ク内の湯温を所定温度まで引き上げ、かつ所定温
度に達すると、循環ポンプの運転を停止させるこ
とができるため、夏・冬の季節の違いによる水温
差や、入浴時の湯ざめ等の温度変化があつた場合
でも、浴槽内の湯温は常に所定温度に保つことが
できるものである。また温度制御装置は浴槽と連
通するタンク側壁の浴槽循環入口の間に位置し
て、かつタンク側壁に取付けているので、浴槽内
の平均湯温をタンク内の湯水の混合部だけでな
く、タンク側壁の伝熱によつても検知することが
できる、すなわち平均湯温を安定して検知するこ
とができるもので、浴槽内湯温を精度よくコント
ロールすることができるものである。さらに温度
検知器をタンク側壁に取付けるという簡単な構成
であるため、コストを安価にすることができ、温
度検知器の組立性・メンテナンス性が極めて良好
となるものである。またこれにより、浴槽内の湯
を沸かし過ぎるという心配もなくなるため、燃料
の無駄使いや熱湯による火傷も未然に防止するこ
とができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す追い焚き機能
付石油給湯機の縦断面図、第２図は同要部の拡大
断面図、第３図は同要部の他の実施例を示す拡大
断面図である。 １……給湯機、５……追い焚き装置、７……タ
ンク、８……熱交換器、１１……循環ポンプ、１
４……温水循環回路、１５……浴槽循環入口、１
６……浴槽循環出口、１７……浴槽、１８……温
度制御装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 浴槽と側壁に設けた浴槽循環入口と浴槽循環
   出口を介して連通したタンクおよびこのタンク内
   に設けた熱交換器よりなる追い焚き装置と、前記
   熱交換器に給湯機内の温水の一部を強制循環させ
   る循環ポンプを有する温水循環回路と、前記循環
   ポンプの運転および停止の制御を、前記タンク内
   の湯温を検知して行い、浴槽内の湯温を所定温度
   に制御し、かつ前記浴槽循環入口と浴槽循環出口
   の間に位置する前記タンクの側壁に取付けた温度
   制御装置とを備えた追い焚き機能付給湯機。