JPS6325565B2 - - Google Patents

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JPS6325565B2
JPS6325565B2 JP11957381A JP11957381A JPS6325565B2 JP S6325565 B2 JPS6325565 B2 JP S6325565B2 JP 11957381 A JP11957381 A JP 11957381A JP 11957381 A JP11957381 A JP 11957381A JP S6325565 B2 JPS6325565 B2 JP S6325565B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flubendazole
liver
drug
liver fluke
metacercariae
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP11957381A
Other languages
English (en)
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JPS5821615A (ja
Inventor
Noriaki Taira
Shingo Ito
Keisuke Okano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP11957381A priority Critical patent/JPS5821615A/ja
Publication of JPS5821615A publication Critical patent/JPS5821615A/ja
Publication of JPS6325565B2 publication Critical patent/JPS6325565B2/ja
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は草食獣の寄生虫の1種である肝蛭に
よつて引き起される草食獣の肝蛭症に対する新規
な予防治療剤に関するものである。 さらに詳しくは一般名がフルベンダゾールとし
て知られている化合物を含有する草食獣の肝蛭症
の予防治療剤に関するものである。 肝蛭症は牛、水牛、めん羊、山羊、うさぎ、
鹿、かもしか等の草食獣に肝蛭が感染し、肝臓腫
大、貧血、黄疸、栄養不良、発育不良、下痢、削
痩、浮腫等の慢性症状を引き起すほか、重症の場
合には腹膜炎、急性肝炎、黄疸等により死亡に至
らせる場合もあり、家畜の寄生虫病のうちでは最
も被害の大きものの1つである。肝蛭は扁形動物
門(Platyhelminthes)、吸虫類(Trematoda)
に属する寄生虫であり、世界的にはいくつかの種
が知られているが日本ではフアシオラ・ギガンテ
イカ(Fasciola gigantica)、フアシオラ・ヘパ
テイカ(Fasciola hepatica)の両種およびこれ
らの中間種などが知られている。 これらの肝蛭の宿主動物への感染はおよそ次の
通りである。 宿主動物からふんとともに排泄された卵はやが
て卵内にミラキジウムを形成する。これが水中を
遊泳し、中間宿主であるヒメモノアラガイの体内
に入る。貝に侵入したミラキジウムはスポロシス
トを形成し、さらにスポロシストはその内部に数
個のレジアを形成し、レジアはスポロシストを出
て貝の肝組識に浸入し発育し、数個のセルカリア
を形成する。セルカリアは貝を出て水中に遊泳
し、水草などに吸着し、被嚢してメタセルカリア
となり、このメタセルカリアが宿主動物に感染
し、その体内で被嚢を脱し、腸を穿孔して腹腔に
出、肝臓を経て胆管に移行し、成虫となる。成虫
は胆管で産卵し、ふんとともに体外に卵を排泄す
る。 肝蛭症の予防治療法としてはメタセルカリアが
宿主動物に感染した直後から成虫になるまでの間
にできるだけ早く殺してしまう方法が考えられる
が、この目的に合つた毒性の比較的少い薬剤は知
られていない。一方成虫となり胆管に移行した後
の肝蛭に作用する薬剤はヘキサクロール・エタ
ン、ブロムフエノホス、サリチルアニリドほかい
くつか知られているが薬剤自体の宿主動物に対す
る毒性が強く出ない範囲で、胆管内の成虫を確実
に殺してしまうような薬剤はいまだ知られていな
い。現在まで知られている薬剤は胆管内の成虫を
必ずしも確実に殺してしまわないので、薬剤の投
与を中止すると、胆管内の成虫は次第に活力を取
り戻し、再び産卵を始める場合が多い。かかる場
合は上記の生活史からも明らかなように、再び中
間宿主を経て、宿主動物に感染するというサイク
ルを繰り返す。このような状況において、この発
明の発明者らは、鋭意研究の結果、1H−ベンズ
イミダゾール誘導体の1種であるフルベンダゾー
ルが薬剤自身の毒性がほとんど認められない範囲
で胆管内の成虫を確実に殺し、また、成虫を死に
至らしめるほどの量を投与しない場合においても
生き残つた成虫が再び産卵することがない程度に
まで打撃を与えうる薬剤であることを見い出し、
この発明を完成するに至つた。 この発明に関わるフルベンダゾールは公知の化
合物であつて、その物性ならびに製造法は、例え
ば特許出願公告昭50−1272号公報に記載されてい
るが、その構造式は次の通りである。 メチル〔5−(4−フルオロベンゾイル)−
1H−ベンズイミダゾール−2−イル〕カル
バメイト フルベンダゾールが寄生虫に対し広汎な駆虫ス
ペクトルにおいて活性を示すことは上記特許公告
昭50−1272号等で知られている。しかしながら、
フルベンダゾールが草食獣の肝蛭症の予防治療に
対する有効性については知られていない。 このことについてさらに言及すると上述の肝蛭
の生活史において、メタセルカリアが宿主動物に
感染し、肝臓に至る過程ではフルベンダゾールは
ほとんど駆虫作用を有しない。すなわち幼虫が肝
臓組織を食いつぶして成長する過程が宿主動物が
最も顕著な打撃を受ける過程であるが、フルベン
ダゾールはこの場面ではほとんど効力を発揮しな
い。これが、フルベンダゾールは広範な駆虫スペ
クトルにおいて活性を示すと判断されているにも
かゝわらず、獣医学領域において最も重要な寄生
虫疾病である肝蛭症については何らの報告も発表
されていない理由ではないかと考えられる。 この発明の発明者らは上述の肝蛭の生活史を考
慮に入れて、フルベンダゾールの肝蛭に対する作
用を産卵抑制効果と、駆虫効果の両面から鋭意検
討した結果、先にも述べた如くフルベンダゾール
は胆管内の成虫しかも産卵中の成虫に対し、顕著
な殺虫作用を有することを見出しこの発明を完成
したのである。すわち産卵中の成虫を殺すか、再
び産卵しない程度にまで成虫に打撃を与え、その
結果として宿主動物からの排卵を阻止することに
成功したのである。 この発明の肝蛭症の予防治療剤は草食獣一般の
肝蛭症の予防治療のために適用される。 草食獣としては、例えば牛、水牛、馬、めん
羊、うさぎ、鹿、かもしか等が挙げられる。 この発明に関わるフルベンダゾールの使用方法
は草食獣の種類、成育時期などに応じて適宜選択
されるが、一般的には経口投与法が適用される。
例えばこの発明の予防治療剤を適当な剤型にして
経口投与するか飼料に添加混入して投与する。 投与量は草食動物の種類、症状の程度、成育時
期、投与方法によつて異なるが、一般的には体重
1Kg当り1日1回1mgないし500mgを1回ないし
数回にわたつて投与する。この薬剤の完全な効果
を期待する場合は体重1Kg当り1日1回10mg程度
以上を数日にわたつて投与するのが望ましい。し
かし、いずれの場合においても必ずしもこれらの
投与量に限定されるものではなく、必要に応じて
投与量を増減すればよい。 この発明の肝蛭症の予防治療剤はフルベンダゾ
ールをそのまま使用してもよいが、各種の坦体と
混合して使用してもよい。例えば粉剤、乳剤、液
剤、カプセルなどの通常使用される製剤として使
用することができる。ここでいう坦体とは、固
体、液体の何れでもよく、また、それらの組合せ
でもよいが、例えば乳糖、コーンスターチ、タル
クなどが好ましい例として挙げられる。 以下試験例によりこの発明の効果をさらに詳し
く説明する。 試験例 1 動物:家兎(体重2.5〜3.5Kg) メタセルカリア:茨城県筑波郡付近の屠殺場に
持ち込まれた肝蛭感染牛から取り出した肝蛭卵
を培養し、ミラキジウムを形成させ、ヒメモノ
アラガイに感染させて得た肝蛭のメタセルカリ
ア。 薬剤:フルベンダゾール原末をゼラチンカプセ
ルにつめたもの。 試験方法:家兎1羽当り20〜30個のメタセルカ
リアを経口感染させふん中の卵数値(EPG、
ふん1g中の卵数)が安定した時点からフルベ
ンダゾールを1.6ないし50mg/Kgの投与量で1
回のみ、または1日1回連続2日、3日または
5日間投与した。 結果: 実験結果を表1に示す。
【表】 以上の結果から家兎の場合には実験したすべて
の場合において著しい産卵抑制が認められ、また
フルベンダゾールを10mg/Kg以上の投与量で3回
以上投与することによつて胆管中の成虫が完全に
駆虫されることが判明した。 試験例 2 動物:羊(サホーク種) メタセルカリア:試験例1と同じ。 薬剤:フルベンダゾールを50%含有する散剤。 試験法:羊2頭を用い、1頭当り141個のメタ
セルカリアを経口感染させ、286日目からフル
ベンダゾールを50mg/Kgの投与量で1日1回、
連続5日間投与した。 結果:試験結果を表2に示す。
【表】
【表】 以上の結果から羊の場合には50mg/Kgの投与量
で5回投与することによつて、薬剤投与開始後19
日目でふん中のEPGが完全に0になることが判
明した。なお薬剤投与後、ただちにふん中の
EPGが0にならないことおよびNo.61の羊におい
て薬剤投与後18日目にEPGが17となつている点
については、胆管内の肝蛭が駆虫もしくは完全に
産卵能力を失つても、それ以前に産卵された虫卵
が胆のう内に残存していることによるものであ
る。 試験例 3 動物:牛(ホルスタイン種) メタセルカリア:試験例1と同じ。 薬剤:試験例2と同じ。 試験法:牛1頭(体重295Kg)を用い、1316個
のメタセルカリアを経口感染させ、163日目に
フルベンダゾールを50mg/Kgの投与量で1日1
回、連続5日間投与した。 結果:試験結果を表3に示す。
【表】
【表】 以上の結果から牛の場合には50mg/Kgの投与量
で5回投与することによつて、薬剤投与開始後16
日目でふん中のEPGが完全に0になることが判
明した。 一般に獣医畜産業界においては、肝蛭の駆逐に
とつて最も有効な方途はふん中の肝蛭の卵を完全
に殺してしまい、卵が中間宿主を経て再び宿主動
物に戻つて来ないよううにすることであるといわ
れていることに鑑みても、この発明の意義は明確
である。 次にこの発明の実施例を示す。 実施例 1 フルベンダゾールの原末100mgをゼラチンカプ
セルにつめて得られる草食獣の肝蛭症の予防治療
剤。 実施例 2 フルベンダゾールの原末1gをゼラチンカプセ
ルにつめて得られる草食獣の肝蛭症の予防治療
剤。 実施例 3 フルベンダゾールの原末 50% 乳糖 50% からなる草食獣の肝蛭症の予防治療剤。 実施例 4 フルベンダゾールの原末 50% コーンスターチ 50% からなる草食獣の肝蛭症の予防治療剤。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 フルベンダゾールを含有することを特徴とす
    る草食獣の肝蛭症の予防治療剤。
JP11957381A 1981-07-29 1981-07-29 草食獣の肝蛭症の予防治療剤 Granted JPS5821615A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11957381A JPS5821615A (ja) 1981-07-29 1981-07-29 草食獣の肝蛭症の予防治療剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11957381A JPS5821615A (ja) 1981-07-29 1981-07-29 草食獣の肝蛭症の予防治療剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5821615A JPS5821615A (ja) 1983-02-08
JPS6325565B2 true JPS6325565B2 (ja) 1988-05-26

Family

ID=14764685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11957381A Granted JPS5821615A (ja) 1981-07-29 1981-07-29 草食獣の肝蛭症の予防治療剤

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Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2167436T3 (es) * 1994-05-20 2002-05-16 Janssen Pharmaceutica Nv Tabletas de flubendazol masticables para animales de compañia.
NZ515772A (en) * 1999-06-04 2002-12-20 Nufarm Ltd Pesticidal emulsion composition containing levamisole in the aqueous phase and an anthelmintic in the organic phase
AU772988B2 (en) * 1999-06-04 2004-05-13 Elanco Tiergesundheit Ag Stable biocidal compositions
CN103301241B (zh) * 2013-05-27 2014-10-08 王海华 一种治疗水生动物水蛭病的中草药及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5821615A (ja) 1983-02-08

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