JPS6325465Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は空気調和機の室外側ユニツトの防音構
造に係り、特にバルブ継手を支持するためのスリ
ツト部を防音部材で閉塞することにより騒音の低
下を計ると共にスリツト部を介して外部から浸入
する雨水を防止して製品性能を向上させた空気調
和機の室外側ユニツトの防音構造に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

空気調和機の室外側ユニツトは第１図に示す如
く、ハウジング９内に圧縮機１、熱交換器２が設
けられ、圧縮機１の吸入側には吸入管３が、熱交
換器２の吐出側にはキヤピラリチユーブ４が接続
され、これら吸入管３とキヤピラリチユーブ４と
はバルブ継手５，５により室内側ユニツトの冷凍
サイクル機器からの導管（図示せず）に接続され
て構成されている。バルブ継手５，５は、室外側
ユニツトのハウジング側壁９ａの一部を区画する
支持板６に支持され、この支持板６には、第２図
に示す如くバルブ継手５，５を支承するためにス
リツト部７，７が形成されている。バルブ継手
５，５は、それぞれ吸入管３、キヤピラリチユー
ブ４、導管が接合された後、スリツト部７，７内
に挿入されて支持されることになる。

ところが、スリツト部７はバルブ継手５が挿入
し得る充分な深さを有して形成されているのでバ
ルブ継手５を挿着してもスリツト部７の上部及び
下部に穴８が生じてしまい、この穴８を介して圧
縮機１等の駆動音がハウジング９の外部へ漏れ、
騒音が大きくなる傾向にあつた。

また、穴８を介して外部からハウジング９内に
雨水等が浸入し、圧縮機１、熱交換器２等ハウジ
ング内の機器が腐蝕しやすいという問題があつ
た。

〔考案の目的〕

本考案は上述した如き従来の問題点に鑑み、こ
れを有効に解決すべく創案されたものであり、そ
の目的は、騒音の低下を計ることができると共に
スリツト部を介して外部から浸入する雨水等を防
止することができ、もつて製品性能を向上させる
ことができる空気調和機の室外側ユニツトの防音
構造を提供することである。

〔考案の概要〕

上記目的を達成するために本考案は支持板の内
壁に、キヤピラリチユーブを断熱するように覆う
と共にスリツト部を閉塞しつつ遮音する防音部材
を設けて室外側ユニツトの防音構造を構成したも
のである。

〔考案の実施例〕

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に従つ
て説明する。

第１図において９は室外側ユニツトのハウジン
グであり、ハウジング９内には、冷凍サイクルを
形成する圧縮機１及び熱交換器２が設けられてい
る。圧縮機１の吸入側には吸入管３が接続され、
吐出側は熱交換器２に接続されている。熱交換器
２の吐出側には、ドライヤ１０を介して減圧器た
るキヤピラリチユーブ４が巻回した状態で設けら
れている。吸入管３及びキヤピラリチユーブ４
は、それぞれ室内側ユニツトの冷凍サイクル機器
からの導管（図示せず）に接続される。吸入管３
乃至キヤピラリチユーブ４と導管とはバルブ継手
５により接続され、これらはろう付によつてバル
ブ継手５に接合されている。バルブ継手５は、室
外側ユニツトのハウジング側壁９ａの一部を区画
する支持板６に支持されている。支持板６は、第
３図及び第４図に示す如くハウジング底板９ｂ上
より起立して形成されると共にバルブ継手５，５
を受け入れるスリツト部７，７が形成されてい
る。スリツト部７は、バルブ継手５が挿入し得る
充分な深さを有して形成されている。バルブ継手
５，５は、吸入管３、キヤピラリチユーブ４及び
導管がそれぞれろう付接合された後スリツト部
７，７内に挿入され、支持されることになる。

特に、本考案の特長とするところは、支持板６
の内壁にキヤピラリチユーブ４を断熱するように
覆うと共にスリツト部７，７を閉塞しつつ遮音す
るための防音部材１１を設けたことである。すな
わち、防音部材１１は第５図に示す如く二つ折り
に形成され、二つ折りにされた防音部材１１の一
辺をスリツト部７，７を閉塞すべく支持板６の内
壁に沿わせ且つ他の一辺で巻回されたキヤピラリ
チユーブ４を二つ折りの防音部材１１で挾むよう
にこれを覆つている。尚、防音部材１１は、吸入
管３乃至キヤピラリチユーブ４と導管とが接合さ
れたバルブ継手５，５がスリツト部７，７内に支
持された後取り付けられることになり、防音部材
１１には、容易に取り付けることができるように
吸入管３等に嵌合する切り込み部１２が形成され
ている。

以上の如く支持板６の内壁に設けた防音部材１
１によりスリツト部７，７は閉塞されるので、こ
のスリツト部７，７を介して外部より雨水等が浸
入するのを防止することができ、圧縮機１、熱交
換器２等ハウジング内の機器が腐蝕するのを防止
することができる。

また、防音部材１１を設けたことによりハウジ
ング９内の圧縮機１等の駆動音はこれに吸音さ
れ、更にスリツト部７，７を閉塞したのでここよ
り外部へ駆動音が漏れるのを防止することがで
き、騒音を低下することができる。

また、防音部材１１はキヤピラリチユーブ部４
を覆うように設けられているので、キヤピラリチ
ユーブ４を保温すると共にこの中を流れる冷媒の
冷媒音を遮音することができる。

〔考案の効果〕

以上の説明で明らかな如く本考案によれば次の
如き優れた効果を発揮する。

(1) 防音部材でスリツト部を閉塞したのでこれを
介して外部から雨水等が浸入するのを防止する
ことができ、ハウジング内に設けられている機
器の腐蝕劣化を防止することができる。

(2) 防音部材が圧縮機等の駆動音を吸音すると共
にスリツト部を閉塞したのでここより外部に駆
動音が漏れるのを防止することができ、騒音の
低下を計ることができる。

(3) 防音部材はキヤピラリチユーブを覆つて設け
られるのでこの内部を流れる冷媒の音を遮音す
ることができ、上記(2)と相俟つて騒音が低下
し、商品性が向上する。

(4) 防音部材はキヤピラリチユーブを保温するの
で暖房時に熱損失が減少し、効率よく空気調和
を行なうことができる。

(5) 構造が簡単であり、種々の優れた効果を発揮
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は空気調和機の室外側ユニツトを示す斜
視図、第２図は従来の室外側ユニツト内を示す要
部斜視図、第３図は本考案の好適一実施例を示す
斜視図、第４図は第３図の要部を示す縦断面図、
第５図は防音部材を示す拡大斜視図である。 図中、１は圧縮機、２は熱交換器、３は吸入
管、４はキヤピラリチユーブ、５はバルブ継手、
６は支持板、７はスリツト部、１１は防音部材で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室外側ユニツトに、該ユニツト内に設けられた
   圧縮機の吸入管と熱交換器のキヤピラリチユーブ
   とに室内側ユニツトの冷凍機器からの導管を接続
   させるためのバルブ継手を設けると共に上記室外
   側ユニツトのハウジング側壁の一部を区画する支
   持板に上記バルブ継手を支持するためのスリツト
   部を形成し、該支持板のハウジング内壁に上記キ
   ヤピラリチユーブを断熱するように覆うと共に上
   記スリツト部を閉塞しつつ遮音するための防音部
   材を設けたことを特徴とする空気調和機の室外側
   ユニツトの防音構造。