JPS6325201Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用車輪と取付けナツトの改良に
関するものである。

自動車用車輪は第１図に示すように、リム１と
デイスク２とから構成され、デイスク２にはハブ
ボルト孔３が複数個設けられている。

従来、自動車用車輪におけるハブボルト孔３は
第２図イ及びロに示すように、ハブボルト挿通部
４が円筒状に形成され、これに連続する取付けナ
ツト５を締付けるナツト座６がテーパー状又は凹
曲面状に形成されていた。また、上記自動車用車
輪をハブに取付ける取付けナツト５は第３図イ又
はロに示されるように、その締付け面７が、上記
ナツト座６のテーパー状又は凹曲面に沿うように
テーパー状又は凸曲面に形成されていた。

このように、ナツト座６がテーパー状又は凹曲
面に形成されていると、取付けナツト５を締付け
たとき、その角部ｃにカエリが生じて十分に締ま
らず、自動車走行時にナツトがゆるむという危険
があり、また、カエリの部分において塗装又はメ
ツキ膜が剥れ、錆を発生するという欠点があつ
た。さらに、ナツト座６がテーパー状又は凹曲面
状であると、ハブボルト孔３の周囲の断面積が小
さくなり、耐疲労強度が小さいという欠点があつ
た。

本考案は上記欠点を除去するためになされたも
のであり、自動車用車輪とこれをハブドラムに取
付ける取付けナツトの組合せに関するものであ
る。

以下、本考案の一実施例を図面に基いて説明す
る。

自動車用車輪のデイスク２に設けられた複数個
のハブボルト孔３は、第４図イに示すようにハブ
ボルトを挿入するボルト挿通部４を円筒状に形成
し、上記ボルト挿通部４に連続するナツト座６を
凸曲面で形成されている。

また、ハブボルトに螺合して自動車用車輪を取
付ける取付けナツト５は、第４図ロに示すよう
に、その締付け面７を上記ハブボルト孔３のナツ
ト座６の凸曲面に密着するよう凹曲面で形成され
ている。

以上のように、本考案の自動車用車輪と取付け
ナツトの組合せによれば、ナツト座に角部が無い
ため、取付けナツトを締付けてもカエリが発生せ
ず、このため締付けが確実に行なえると同時に塗
装又はメツキ膜が剥れず錆びも発生しないもので
ある。従つて、使用中におけるナツトのゆるみが
生じず安全性が向上した。また、ハブボルト孔周
辺の断面積が従来のものに比べ大きく取れるた
め、疲労強度が大巾に向上し、デイスクの板厚の
減少が計れるので、車輪の重量を軽減できるとい
う多くの実用的効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車用車輪の正面図、第２図イ，ロ
は夫々従来の自動車用車輪のハブボルト孔周囲の
断面図、第３図イ，ロは夫々従来の取付けナツト
の正面図、第４図は本考案の自動車用車輪及び取
付けナツトの一実施例を示し、イはハブボルト孔
周囲の断面図、ロは取付けナツトの正面図であ
る。 １……リム、２……デイスク、３……ハブボル
ト孔、４……ハブボルト挿通部、５……取付けナ
ツト、６……ナツト座、７……締付け面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車用車輪におけるハブボルト孔のボルト挿
   通部に連続するナツト座を凸曲面で形成し、かつ
   取付ナツトの締付け面を上記凸曲面と密接しする
   よう凹曲面となしたことを特徴とする自動車用車
   輪と取付けナツトの組合せ。