JPS63250058A

JPS63250058A - アルカリ蓄電池用ニツケル正極板とその製造法

Info

Publication number: JPS63250058A
Application number: JP62083583A
Authority: JP
Inventors: Masayuki Yoshimura; 公志吉村
Original assignee: Japan Storage Battery Co Ltd
Current assignee: Japan Storage Battery Co Ltd
Priority date: 1987-04-03
Filing date: 1987-04-03
Publication date: 1988-10-17

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明はニッケルーカドミウム蓄電池やニックルー亜鉛
蓄電池に用いられるニッケル正極板のうち、特にベース
１一式のニッケル正極板とそのＮ　３＝法に関するもの
であり、特に良好な柔軟性と活物質保持力を右づる正極
板とその簡易な製造法を提供するものである。

従来の技術とぞの問題点従来、ニッケルーカドミウム蓄電池に代表されるアルカ
リ蓄電池用のニッケル正極板としては、主として焼結式
の極板が用いられてきた。しかし、最近ではニッケルめ
っきした穿孔綱板に活物質をｍＷしたペースト式極板が
提案されている。この方式の極板は従来の焼結式のもの
に比べて極板の製造工程が簡略化しやすい特徴を有して
いるが、反面、活物質保持力が弱く、また柔軟性に乏し
いため蓄電池に組立てられるまでの間に極板から活物質
が脱落し易い欠点がある。

また、電池ケース内に脱落した活物質が内部短絡の原因
ともなっていた。

この対策としてフッ素樹脂系のディスパージョンに極板
を浸漬した後、乾燥させるという提案がある。この方法
は極板の表面付近にイ」着したフッ素樹脂によって活物
質の脱落を減少させる事を目的としたものであるが、フ
ッ素樹脂による効果を最大にするためには１５０・−２
００°Ｃの湿度でフッ素樹脂をキユアリングさせる必要
があるのに対し、そのような温度においては正極活物質
が劣化し、極板性能が低下する。このため正極活物質の
高温による劣化を避ける意味でフッ素樹脂のキユアリン
グを十分に行なうことができず、活物質保持力の向上に
は限度があった。また、極板の柔軟性はフッ素樹脂ディ
スパージョンの処理によってほとんど改良されないため
、特に渦巻き状に変形した場合に多量の活物質が脱落Ｊ
−る。さらに、フッ素樹脂アイスバージョンは高価であ
る事や極板製造の工程数が増加する等の問題がある。

以上の事から活物質保持力及び柔軟性が良好で、且つ、
低コストのニッケル正極板とその製造法が求められてい
た。

問題点を解決するための手段本発明のペースト式ニッケル正極板は基本的に活物質中
に酸化カドミウムを含有していることを特徴とするもの
であり、また酸化カドミウムの効果を持続させるために
、十記活物質中にヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカ
ルボン酸の塩、ヒドロニドジカルボン酸の分子内エステ
ル化物、ヒドロキシカルボン酸の分子内エステル化物の
塩、糖質、糖質の塩、ニトリロ３酢酸、二１ヘリロ３酢
酸の塩、コバルチ亜硝酸の塩のうちいずれか一つ以上を
含有しており、さらに少なくともホウ酸、ホウ酸の塩の
うちいずれかを含有していることを特徴とするものであ
る。

また本発明のペース！〜式ニックル正極板の製造法は基
本的に活物質中に酸化カドミウムを添加することを特徴
とするものであり、また酸化カドミウムと共にヒドロキ
シカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸の塩、ヒドロキシ
カルボン酸の分子内」−ステル化物、ヒドロキシカルボ
ン酸の分子内エステル化物の塩、糖質、８！Ｉ質の塩、
ニトリロ３酢酸、ニトリロ３酢酸の塩、コバルヂ亜硝酸
の塩のうちいずれか一つ以上を添加すること、さらに少
なくともホウ酸、ホウ酸の塩のうちいずれかを添加する
ことを特徴とするしのである。

作　　用焼結式のニッケル正極板の活物質中に水酸化カドミウム
を添加する事は一般によく行なわれている。それは正極
板の充放電性能が改良される事や、膨潤を抑制する効果
があるためであり、ペースト式のニッケル正極板におい
ても同様の効果を１りるために水酸化カドミウムが添加
されている。

水酸化カドミウム以外のカドミウム系物質としては金属
カドミウムあるいは酸化カドミウムが一般によく知られ
ているが、これらの物質が用いられないのは以下の理由
によるものである。即ち、金属カドミウムは水酸化カド
ミウムに比べ高価であり、また化学的に不安定である。

一方、酸化カドミウムは活物質ベース１へを調整するの
に用いる分散液の中で、最も低コストである水と接触し
た場合に水和反応を起して水酸化カドミウムに変化する
事、また、その場合に活物質ペーストの粘度が急激に上
稈し、支持体への塗若イｒ業に支障を来たすなどの問題
があったためである。

しかし、不発明考は酸化カドミウムの添加について詳細
に検討した結果、次に述べる特異な性質があることを見
出した。

■ニッケル正極板に含まれる酸化カドミウムの量が多く
なるに従い、極板の柔軟性が高まるため極板を渦巻き等
に変形させた場合や衝撃を受【ノた場合の活物質の肌落
が極めて少なくなる。

■酸化カドミウムが水和反応を起して水酸化カドミウム
に変化づる際に、生成する水酸化カドミウムは隣接する
固形物と物理的に結合し、活物質保持力が向−トする。

■特に酸化カドミウムの水和反応を抑制する物質をも含
有している場合においては、空気中に放置した場合にお
いても活物質が変化しにくい。即ち、単に酸化カドミウ
ムを含有している極板では、酸化カドミウムが空気中の
水分と反応して比重の小さな水酸化カドミウムに変化し
、柔軟性が減少するとともに、極板の厚みは増大するの
に対し、酸化カドミウムの水和反応を抑制する物質をも
含有しているＳ合はＰ　Ｈが中性の水によってはほとん
ど影響を受けず、初期の極板厚みや柔軟性を長時間維持
する。

本発明はニッケル正極板への酸化カドミウムの添加にお
（プる上述の如き性質に着目して成されたものである。

即ち、上記■の性質を発揮させるため、酸化カドミウム
を添加した活物質ペーストを調整づるには、その分散液
として水を含まない液体を用いるか、あるいは分散液が
水である場合や水を含んでいる場合におい−Ｃは酸化カ
ドミウムの水和反応を抑制する物質を活物質ペースト中
に添加する事である。

分散液として水を含む液体を用いた場合の酸化カドミウ
ムの水和反応を抑制する物質としては第１表に示したも
のが有効であり、同表における（イ）群の内の１つ以上
の物質を添加するか、あるいは（イ）群の内の１つ以上
の物質と（［１）群の内の１つ以上の物質を添加する事
によって目的が達成される。これらの物質を添加した活
物質ペーストの可使時間は調整の条件によって幾分変化
するが、通常の場合、（イ）群のみであれば２４時間程
度であり、（イ）（ロ）群両方であれば４０時間程疫で
ある。活物質ベース１〜はこの間、粘度および塗着性が
安定しており、極板１１ｉ造上極めて有用である。

尚、（イ）ｌｌ￥の物質は単独で酸化カドミウムの水和
反応を抑制する効果を有しているのに対し、（ロ）群の
物質は単独ではぞの効果は、はとんど認められない。し
かし、〈イ）（ロ）群両方の物質を添加した場合は（イ
）群単独よりも可使時間が長くなる事から、（ロ）群の
物質は（イ）群の物質の効果を持続させる動きがあると
考えられる。

また、これらの物質の添加量としては、（イ）群の物質
は酸化カドミウムの重量に対し０．１％以上でその効果
が認められるが、望ましくはトータルで０．２％以上が
適当であった。一方、（ロ）群の物質は（イ）群の物質
の添加量に対し、トータルで約５％以上でその効果が認
められるが、２５０％を越えた付近から活物質ペースト
は流動性が減少して支持体への塗着性が低下するため、
多量に用いるべきではない。

次に、■についてはふたつの方法がある。

その１つは活物質ペーストを調整するのに必要な分散液
として水を含んでおり、ざらに酸化カドミウムの水和反
応を抑制する物質を添加しない事である。この場合、酸
化カドミウムの水和反応が起きるまでに活物質ペースト
を支持体に塗着する必要がある。

他の１つの方法は、第１表に示した酸化カドミウムの水
和反応を抑制する物質を添加してペース１一式ニッケル
正極板を製作し、これをアルカリ電解液と接触させる事
である。これによって酸化カドミウムはすみやかに水酸
化カドミウムに変化する。

つまり、初期においては良好な柔軟性と活物質保持力を
有するニッケル正極板を得ることができる。

実　　施　　例以下、本発明を実施例により説明する。

［試料Ａ］　　（本発明実施例）水酸化ニッケル粉末１００部、酸化カドミウム粉末１０
部、メチルセルロース０．５部、ポリスチレン系高分子
ラテックス３部、水４０部を混練してペースト中と成し
、これを鉄にメッキした穿孔綱板に塗着しだ後９０℃に
て１時間乾燥した。

［試ＦＡＢ］　（本発明実施例）試料への配合に先の第１表（イ）群の物質としてヒドロ
キシカルボン酸の塩であるクエンｌｉナトリウム０６０
４部を追加して活物質ペース１〜を調製した後、試料Ａ
と同様の方法でニッケル正極板を製作した。

［試料Ｃ］　　（本発明実施例）試料Ｂの配合にさらに先の第１表（ロ）群の物質として
４ホウ酸ナトリウム０．０１部を追加して活物質ペース
トを調製した後、試料へと同様にしてニッケル正極板を
製作した。

［試料Ｄ］　　（本発明実施例）試料へにおける水の代りにプロピレングリコールを用い
た以外は全て試料Ａと同様にしてニッケル正極板を製作
した。

［試料Ｅ］　（従来例）試料Ａにお番プる酸化カドミウム粉末の代りに水酸化カ
ドミウムを用いた以外は全て試Ｎ、Ａと同様にしてニッ
ケル正極板を製作した。

［試料Ｆ］　　（従来法実施例）試料Ｅを用い、これを５％ポリテトラフルオロエチレン
のディスパージョンに浸漬した後、９０℃にて２時間乾
燥してニッケル正極板を製作した。

発明の効果以上の試料の内、本発明の実施例である試料Ａ〜Ｄにつ
いて酸化カドミウムの残留率を調べた結果が第２表であ
る。

表−２ＣｄＯ残留率（単位％）第２表より試料へでは穿孔綱板への塗描後に酸化カドミ
ウムの大部分が水酸化カドミウムに変化したが、試ｎＢ
、Ｃでは酸化カドミウムの水和反応が押えられており、
試料りとほとんど差がないことがわかる。。

次に各試料の活物質保持力と柔軟性を調べるために以下
に示す４つの試験を行なった。

１）試料を高さ　１ｍから落下させ、活物質の脱落量を
測定した。

２）試料を一〇渦巻きにした後、元の状態に引き延ばし
たときの活物質の脱落量を測定した。

３〉試料Ｂ　〜ｌ）　ヲ比重１．２’、＋０（７）　Ｋ
　Ｏｌ−１水溶液ニ２４時間浸漬した後、水洗、乾燥を
行ない、さらに１）の試験を行なった、。

４）試料Ｂ−Ｄを常温、常温の空気雰囲気中で３０日間
放置した場合の厚み変化を測定し、さらに２）の試験を
行なった。

以上の試験結果を第３表おｊ；び第４表に示す。

（以下余白）試験１）、試験３）で試料△〜Ｄは従来法の試料［、「
よりも明らかに脱Ｍｍが少なくなっている。

また、試験２）では酸化カドミウムを含有している試料
Ｂ−Ｄが、試験４）ついては、酸化カドミウムの水和反
応を抑制する物質を含有している試料Ｂ　　、Ｃが特に
良好であった。

ただし試験２）にお【ノる試料Ａは従来例の試料Ｅ　　
、Ｆとほぼ同等であり、渦巻き等に変形する極板には適
していない事がわかる。

つまり、渦巻き状にするニッケル正極板としては試料Ｂ
〜Ｄと同様の方法で製作したものが適しており、平板状
のものについては試料Ａ−Ｄと同様の方法で製作したも
のが適しているといえる。

以上の本発明実施例（試料Ｂ　　、Ｃ）において、酸化
カドミウムの水和反応を抑える物質としてクエン酸１ナ
トリウムとクエン酸１す１〜リウムー４ホウ酸ナトリウ
ムの系について説明したが、このような効果を持つ物質
としては第１表のイ）群や口）群があり、イ）群の１つ
以上の物質を用いた系と、イ）群の１つ以上の物質と口
）群の１つ以上の物質との相合わＶの系において同様の
効果が４９られた。

次に酸化カドミウムの添加ｔＡについて調べた。

先の試料Ｃ）における酸化カドミウムの量が０−５０部
の試料を製作し、先の試験１）と２）を行なった。結果
は第１図に示したように、水酸化ニッケル粉末の重量に
対し、酸化カドミウムが約４％以トで脱落率が小さくな
っている事から、本発明の効果を有用なものにするため
には４％以上の酸化カドミウムを添加づる事が必要であ
る。

以上のように、本発明によれば、低コストの製造工程で
、活物質保持力および柔軟性の良好なペースト式ニッケ
ル正極板を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

Claims

【特許請求の範囲】

（１）水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末と分散
液とを含む活物質ペーストを、支持体に塗着、乾燥した
ペースト式ニッケル正極板において、前記活物質中に酸
化カドミウムを含有したことを特徴とするアルカリ蓄電
池用ニッケル正極板。
（２）水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末と分散
液とを含む活物質ペーストを、支持体に塗着、乾燥した
ペースト式ニッケル正極板において、前記活物質中に酸
化カドミウムと少なくともヒドロキシカルボン酸、ヒド
ロキシカルボン酸の塩、ヒドロキシカルボン酸の分子内
エステル化物、ヒドロキシカルボン酸の分子内エステル
化物の塩、糖質、糖質の塩、ニトリロ３酢酸、ニトリロ
３酢酸の塩、コバルチ亜硝酸の塩の内のいずれか一つ以
上を含有したことを特徴とするアルカリ蓄電池用ニッケ
ル正極板。
（３）水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末と分散
液とを含む活物質粉末を支持体に塗着、乾燥したペース
ト式ニッケル正極板において、前記活物質中に酸化カド
ミウムと少なくともヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシ
カルボン酸の塩、ヒドロキシカルボン酸の分子内エステ
ル化物、ヒドロキシカルボン酸の分子内エステル化物の
塩、糖質、糖質の塩、ニリトロ３酢酸、ニリトロ３酢酸
の塩、コバルチ亜硝酸の塩の内のいずれか一つ以上と、
少なくともホウ酸、ホウ酸の塩の内のいずれかを含有し
たことを特徴とするアルカリ蓄電池用ニッケル正極板。
（４）活物質中に含まれる酸化カドミウムの量が水酸化
ニッケルを主成分とする活物質粉末の重量に対し４％以
上である特許請求の範囲第１項、第２項および第３項記
載のアルカリ電池用ニッケル正極板。
（５）水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末と分散
液とを含む活物質ペーストを、支持体に塗着する工程を
有するニッケル正極板の製造において、前記活物質ペー
スト中に酸化カドミウムを含有する事を特徴とするアル
カリ蓄電池用ニッケル正極板の製造法。
（６）水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末と分散
液とを含む活物質ペーストを、支持体に塗着する工程を
有するニッケル正極板の製造において、前記活物質ペー
スト中に酸化カドミウムと少なくともヒドロキシカルボ
ン酸、ヒドロキシカルボン酸の塩、ヒドロキシカルボン
サンの分子内エステル化物、ヒドロキシカルボン酸の分
子内エステル化物の塩、糖質、糖質の塩、ニトリロ３酢
酸、ニトリロ３酢酸の塩、コバルチ亜硝酸の塩の内のい
ずれか一つ以上を含有すると共に分散液の一部あるいは
全てが水である事を特徴とするアルカリ蓄電池用ニッケ
ル正極板の製造法。
（７）水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末と分散
液とを含む活物質ペーストを、支持体に塗着する工程を
有するニッケル正極板の製造において、前記活物質ペー
スト中に酸化カドミウムとヒドロキシカルボン酸、ヒド
ロキシカルボン酸の塩、ヒドロキシカルボンサンの分子
内エステル化物、ヒドロキシカルボン酸の分子内エステ
ル化物の塩、糖質、糖質の塩、ニトリロ３酢酸、ニトリ
ロ３酢酸の塩、コバルチ亜硝酸の塩の内のいずれか一つ
以上と、少なくともホウ酸、ホウ酸の塩の内のいずれか
をを含有すると共に分散液の一部あるいは全てが水であ
る事を特徴とするアルカリ畜電池用ニッケル正極板の製
造法。