JPS63241495A

JPS63241495A - 燃料体の組立法ならびに該方法を実施するための装置

Info

Publication number: JPS63241495A
Application number: JP62078481A
Authority: JP
Inventors: 小池　伸吾
Original assignee: Nuclear Fuel Industries Ltd
Current assignee: Nuclear Fuel Industries Ltd
Priority date: 1987-03-30
Filing date: 1987-03-30
Publication date: 1988-10-06

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は発電用原子炉で使用される燃料体を組み立てる
際、組立時に生ずる燃料棒表面への擦り傷を防止するこ
とにより燃料の燃焼寿命を高め、高品質の燃料体を得る
と共に、上記組立作業の作業性向上を口論んだ改善され
た燃料体の組立法ならびに該組立法を実施する装置に関
するものである。

（従来の技術）一般に燃料体は長手方向複数個所にスペーサを設け、複
数本の燃料体の間隔保持を行うようにして構成している
。

第７図は係る燃料体の構成の１例を示し、上下端部を夫
々、上部タイブレート（１１）、及び下部タイブレート
（１２）に支持された複数本の燃料棒（１３）及びウォ
ータロッド（１４）が配列装着されており、さらに上記
燃料棒（１３）を整列支持し、燃料棒（１３）の横方向
の振動を拘束すると共に、冷却材の流路を確保するため
のスペーサ（１５）が上記燃料棒（１３）の軸方向に複
数個設けられている。

このスペーサ（１５）は第８図、第９図に示すように一
般に正方形の外枠（１６）を有し、その外枠（１６）内
に互いに格子状に配設されたバー（１７）およびデバイ
ダ（１８）によって複数個のセル（１９）が形成されて
いる。そして、バー（１７）の各交差部には板ばね部（
２０ａ）を有するランタンスプリング（２０）が装着さ
れていて、上記セル（１９）内に挿入された燃料棒（１
３）をセル（１９）の隅角部からデバイダ（１８）に形
成されたＳ曲げ（１８ａ）に対して弾性的に圧接するよ
うにしている。

ところで、上記燃料体の組立に際しては、通常、第１０
図に示すように下部クイブレート（１２）およびスペー
サ（１５）を所定の位置に固定し、燃料棒（１３）およ
びウォータロッド（１４）を横向きでそれぞれのスペー
サ（１５）のセル（１９）内に押し込み、その下端を下
部タイプレート（１２）に装着し、上部に上部タイブレ
ー）　（１１）を取り付けて固定する操作が行われてい
る。

しかし、上述のような燃料体の組立においては各燃料棒
（１３）をセル（１９）内に挿過させる場合に、その燃
料棒（１３）がスペーサ（１５）のランタンスプリング
（２０）の板ばね部（２０ａ）及びデバイダ（１８）の
Ｓ曲げ（１８ａ）に摺接するため燃料棒表面に傷かつ（
。

従って、従来、上記燃料体（１３）の表面に傷がつくこ
とを防止するためにスペーサ（１５）のランタンスプリ
ング（２０）の仮ばね部（２０ａ）をひもで縛りつけて
ばねの突出部を押え、燃料棒を挿入する空間を大きくし
たり、あるいは燃料棒（１３）を氷点下に保存して表面
に氷又は霜の被膜を形成させておいたり、又は水とアル
コールその他の混合物を冷却して潤滑剤として使用する
等の手段がとられている。

ところが、上記の如（ばね部をひもで縛る方法は非常に
煩雑で時間を要し、また燃料棒の表面に氷等の被膜を形
成する場合には燃料棒を予め氷点下に保っておく必要が
あり、更に潤滑剤を使用する場合には燃料棒に不純物が
付着して燃料棒の性能が低下する恐れがあり、洗浄工程
を設ける必要があるなど、何れも作業工程が増え、組立
が面倒になるという問題がある。

また、第１０図に示すように上記従来の方法は燃料体を
横向きの状態で組み立てるためスペーサを所定の位置に
固定するための固定具（２１）が取り付けられており、
更に組立に必要なエリアは燃料体全長の２倍のエリアが
必要で燃料体組立後、燃料体を垂直に立てるための装置
も必要となり、かつ組立装置から燃料体を解放するため
には固定具（２１）を外してやらなければならず、かな
り大掛かりな装置となり、また作業性にも問題を免れな
い。

（発明が解決しようとする問題点）本発明は畝上の如き実状に対処し、スペーサの各セル内
における燃料棒挿過の状況に着目し、傷付き防止具の採
用を見出すことにより、又、組立時における燃料体の横
向き変更を図ることにより燃料棒の表面に傷が発生する
ことを確実に防止し、合わせて小さなエリアで作業が済
み、かつ、作業性の向上を実現することを目的とするも
のである。

（問題点を解決するための手段）即ち、上記目的に適合する本発明の特徴とするところは
、その１つは、スペーサの各セル内面に自己潤滑性材料
からなる短尺筒体を傷付き防止のためあらかじめ装着し
ておき、この短尺筒体を装着したスペーサを装着状態の
ままでその短尺筒体を燃料棒一体骨が束になって整列直
立している燃料棒に挿過させ、スペーサを所定の位置に
挿過後、上記短尺筒体をスペーサより取り外し、これを
各スペーサに対し順次、繰り返し燃料体として組み立て
る方法にある。

又、本発明の他の特徴は、上記組立法を効果的に実施す
るための装置であって、燃料体の２つの側面に対応する
壁面をもつＬ型架台と、燃料体の下部タイプレートを受
止する受台と、前記り型架台のＬ型空間内部において上
下動可能に装設されたスペーサ挿過装置と、基板に自己
潤滑性を有する材料からなる短尺筒体を垂下突設した傷
付き防止具をそのセル内面にセットしたスペーサを含ん
でなり、Ｌ型架台の２つの壁内面には夫々水平方向なら
びに垂直方向に９０°旋回可能な一対のくし型治具が水
平方向に旋回したとき、互いに直交交差し、正方格子状
空間を形成する如く高さ方向位置をずらして複数段設け
られていること、また前記傷付き防止具は燃料棒を挿過
するスペーサのセル内面に対し装脱が可能で、スペーサ
を所定の位置に挿過後は容易に取り外し可能であること
の構成からなる。

ここで、上記の傷付き防止具における自己潤滑性を有す
る材料としては、例えばポリエチレンなどの合成樹脂フ
ィルムで通常、０．２■ｌ以下の比較的薄いものでよく
、これを円筒形にして用いる。

この場合、この円筒形フィルムは単独であっても差し支
えないが、基板とバラバラの多数の短尺筒体からなるも
のであってもよい。しかし、装置的には単独一体のもの
が好適である。

（作用）次に軟土の如き組立法ならびに組立装置について実際の
組立態様を説明すると、先ずＬ型架台内面に設けられて
いるくし型治具の一方のくし棒すべてと、他方のくし棒
の１本を水平に旋回し、燃料棒１列分を一方のすべての
くし棒の間に挿入させ、その格子状空間部に装着する。

そして、この装着が終わると、次に一方のすべてのくし
棒はそのままで、他方のくし棒のうち、前記のくし棒に
隣接した次の１本のくし棒を水平位置に旋回して前記装
着燃料棒の転倒防止を図る。

以下、同様にして順次、他方のくし棒を旋回させて燃料
体１体分の燃料棒を所定の位置に装着する。

かくして得られた所定数の直立燃料棒に対し、燃料棒上
部側に傷付き防止具をセットしたスペーサを装着し、ス
ペーサ挿過装置により下方に挿過する。この際、傷付き
防止具は燃料棒がスペーサのランタンスプリングの板ば
ね部、およびデバイダの３曲げに摺接するのを防止する
。

又、挿過時、スペーサがくし型治具に近付いたらくし棒
を下向きに旋回し、スペーサが挿過てきるようにする。

そして、くし型治具位置を通過したならば再びくし棒を
水平位置に旋回して燃料棒の転倒防止を図る。

かくて、スペーサが所定の位置に挿過されると、スペー
サ挿過装置が傷付き防止具を掴んで同防止具を上方に戻
す。

以下、同様にして傷付き防止具を装着したスペーサを複
数個、所定の位置に挿過する。このようにして燃料体を
組み立てることにより燃料棒表面への傷は完全に防止さ
れると共に、縦型で組み立てられることから、組立後、
改めて燃料体を垂直に起こす必要もなく、かつ、組立ス
ペースも小さくすることが可能となる。

（実施例）以下、更に添付図面を参照し、本発明の具体的な実施態
様を説明する。

第１図は本発明組立法を実施するための装置の１例であ
り、正方格子状に形成されたスペーサの小なくとも１つ
の燃料棒押圧用弾性部材を有するセル内にそれぞれ燃料
棒を挿過し、各燃料棒の間隔保持を行うようにした燃料
体の組立装置として縦型となっており、下部側に下部タ
イプレート（１２）を固定するための下部タイブレート
受台（７）が設けられている。

同図において（１）は燃料体（Ａ）の２つの側面に対応
する壁面（ｌａ）　（Ｌｂ）をもつＬ型架台で、第２図
に示すように上方よりみてＬ型の形状を有し、その２つ
の壁面（ｌａ）　（ｌｂ）内面には上下複数段にわたり
互いに直交するくし型治具（２１（３）が設けられてい
る。

このくし型治具（２１（３１は夫々図の如く複数本のく
し棒（２ａ）　（３ａ）をもって形成されており、これ
らくし棒の互いに対をなすくし棒（２ａ）　（３ａ）は
各段において夫々水平、垂直両方向間にわたり各単独又
は全体同時に９０°旋回可能で、水平旋回時、互いに直
交交差し両者により正方格子状の空間部が形成される如
（高さ方向位置がずれて配設されている。

そして、前記り型架台（１）の１面（ｌｂ）にはスペー
サを挿過させるためのスペーサ挿過装置（４）が設けら
れている。

スペーサ挿過装置（４）はスペーサ（１５）を燃料棒（
１３）に挿過させるための装置で、挿過ハンドル（４ａ
Ｌ駆動部（４ｂ）、挿過部（４ｃ）、後述の自己潤滑性
を有する材料によって円筒状に形成された短尺筒体の傷
付き防止具（５）を掴む治具（４ｄ）などからなってお
り、前記挿過ハンドル（４ａ）を回すことにより駆動部
（４ｂ）によって挿過部（４ｃ）は上下動可能となって
いる。

一方、治具（４ｄ）はスペーサ（１５）を所定の位置に
挿過後、挿過部（４ｃ）が上方に戻る際、傷付き防止具
（５）を掴んでスペーサ（１５）及び燃料棒（１３）よ
り取り外すための治具である。

なお、前記傷付き防止具（５）は第４図にその詳細を示
しているが基板（５ａ）に自己潤滑性を有する例えばポ
リエチレンの如き薄いフィルムからなる円筒状フィルム
、即ち短尺筒体（５ｂ）が一体又は別々で結合されて作
られており、燃料棒挿入孔（５Ｃ）に燃料棒が挿入され
、燃料体とスペーサ８曲げ（１８ａ）及びスプリング板
ばね部（２０ａ）とが直接接しないよう（第５図参照）
にするものである。

なお、短尺筒体（５ｂ）には燃料棒を保護する円筒形の
フィルムの燃料体挿入時の円周方向へのたわみやしわを
逃してこれを防止するためスリット（５ｄ）が設けられ
ている。

第６図は上記の如き傷付き防止具（５）をセットしたス
ペーサ（１５）に対し更にスペーサ弛緩治具（６）を組
み込んだ例であり、この場合には傷付き防止具（５）の
短尺筒体（５ｂ）の外面とスペーサ（１５）のばねとの
摩擦がなくなるため、燃料棒へ挿過する押込力が低減す
る利点がある。

かくして上述の如き組立装置を使用し、燃料体を組み立
てるときは、先ず、下部タイプレート受台（７）に燃料
体の下部タイプレート（１２）を取り付ける。そして、
くし型治具（２）のすべてのくし捧（２ａ）と、くし型
治具（３）の１本の（し捧（３ａ）を水平に旋回し、第
２図（イ）の如く燃料棒（１３）１列分をくし棒（２ａ
）の格子状空間内に装着する。次いで２列目のくし棒（
３ａ）を第２図（０）のように水平に旋回し、前記装着
した燃料棒（１３）の転倒防止を図る。

以後、これを繰り返して燃料体１体分の燃料棒を所定の
位置に装着する。

次に第３図に示すように燃料棒上部側に第４図に示す傷
付き防止具（５）をセットしたスペーサ（１５）（第５
図参照）を装着し、スペーサ挿過装置（４）により下方
へ挿過する。

なお、挿過にあたりスペーサ（１５）がくし型治具（２
１（３１に近付くと、くし棒（２ａ）　（３ａ）を下向
きに旋回し、スペーサが容易に挿過てきるようにする。

かくして、（し状治具（２）　（３）を通過すると再び
くし棒（２ａ）　（３ａ）を水平に旋回し燃料棒の転倒
防止を図る。

そして、スペーサ（１５）が第１図に示すように所定の
位置に挿過したならスペーサ挿過装置（４）はその掴み
治具（４ｄ）で傷付き防止具（５）の掴み部を掴んで上
方に戻す。

以下、同様にして傷付き防止具（５）を装着したスペー
サを複数個、所要の位置に挿過する。

このようにして燃料体を組み立てることにより燃料棒表
面への傷は完全に防止され、また、縦型で組み立てるこ
とにより組立後、改めて燃料棒を垂直に起こす必要もな
く、燃料棒の取扱いも垂直に行うので、燃料棒がたわむ
こともないので、中に入っているペレットに悪影響を及
ぼすこともな（なり、品質管理の面からも、また、作業
性及び装置設置の面からも非常に合理的で完璧な燃料体
を組立てることができる。

なお、第６図に示すようにスペーサ弛緩治具（６）を予
め組み込んだスペーサを挿過するときは、スペーサ（１
５）を所定の位置に挿過し、傷付き防止具（５）を上方
へ戻した後、スペーサ弛緩治具を外す。

また、このようにスペーサ弛緩治具（６）を組み込んだ
スペーサ（１５）に円筒形のフィルムからなる短尺筒体
をもつ傷付き防止具（５）を取り付けたスペーサを上述
のような方法で挿過すると、円筒形の短尺筒体外面とス
ペーサのばねとの間の摩擦がな（なるため、燃料棒への
挿過する押込力は大巾に低減し、尚かつ、燃料棒への傷
付きはなくなり、多大の効果を挙げることができる。

（発明の効果）本発明は以上のようにスペーサの各セル内に自己潤滑性
を有する材料によって形成された円筒状のフィルムから
なる短尺筒体を介装した状態で燃料棒に挿過するように
したものであり、従来の組立と異なり、短尺筒体が存在
することから、ランタンスプリング、Ｓ曲げ部と燃料体
との直接接触はなく、従ってランタンスプリング、Ｓ曲
げ部による燃料棒表面への傷の発生を確実に防止するこ
とができ、しかも予め燃料棒を束にした状態でスペーサ
のみを挿過してゆくので長手方向に設けられていた燃料
棒押込装置は不要となり、また、縦型としたので床スペ
ースを小さくすることができ、工場内の空スペースの有
効利用を得ることができる。

特に本発明組立装置では旋回可能なくし型治具の使用、
スペーサ挿過装置などによって燃料体の縦型組立が可能
となり、しかも燃料棒の装着も頗る容易であると共に、
組立後、垂直に立てる必要もなく、従って垂直にするた
めの機構も必要なく、更に、従前に比し温かに小さなス
ペースで燃料体の組立ができるなど、種々の優れた効果
があり、燃料体の組立の効率化ならびに高品質燃料体の
作成に今後の実効が期待される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明組立法を実施する組立装置の概要図、第
２図（イ）　（ＩＩ）は本発明において使用するくし型
治具の燃料棒装着過程を示す各平面図、第３図はスペー
サ挿過状態説明図、第４図（（）　（０）は本発明にお
いて使用する傷付き防止具の１例を示す平面図及び一部
所面側面図、第５図はスペーサへの傷付き防止具取付は
状態を示す説明図、第６図はスペーサ傷付き防止具とス
ペーサ弛緩治具を取り付けた状態を示す部分拡大説明図
、第７図は既知の燃料体を示す全体概要図、第８図は従
来のスペーサ平面図、第９図は前記従来のスペーサのＸ
−Ｘ線一部所面側面図、第１０図は従来の燃料体組立態
様を示す概要斜視説明図である。（Δ）・・・燃料体、（１）・・・Ｌ型架台。（ｌａ）　（ｌｂ）・・・Ｌ型架台壁面。（２）　（３）・・・くし型治具。（２ａ）　（３ａ）・　・　・くし棒。（４）・・・スペーサ挿過装置。り５）・・・傷付き防止具。（５ａ）・・・基板、　　（５ｂ）、・・・短尺筒体。（６）・・・スペーサ弛緩治具。（７）・・・下部タイプレート受台。（１２）・・・下部タイプレート。（１３）・・・燃料棒、　　　（１５）　　・・・スペ
ーサ。（１９）・・・セル第２回竿４回華ｌＯ図

Claims

【特許請求の範囲】１、少なくとも１つの燃料棒押圧用弾性部材を有する正
方格子状スペーサのセル内にそれぞれ燃料棒を挿過し、
各燃料棒の間隔を保持せしめる燃料体の組立において、
スペーサの各セル内面に自己潤滑性を有する材料からな
る短尺筒体をあらかじめ装着しておき、該スペーサの各
短尺筒体を燃料体１体分が束になって整列、直立してい
る燃料棒に挿過させ、スペーサを所定の位置に挿過後、
上記短尺筒体をスペーサより取り外すことを特徴とする
燃料体の組立法。２、少なくとも１つの燃料棒押圧用弾性部材を有する正
方格子状スペーサの各セル内にそれぞれ燃料棒を挿過し
、各燃料棒の間隔を保持せしめた燃料体の組立を行う装
置であって、燃料体の２つの側面に対応する壁面をもつ
Ｌ型架台と燃料体の下部タイプレートを受止する受台と
、前記Ｌ型架台のＬ型空間内部において上下動し、スペ
ーサを燃料棒に挿過させるスペーサ挿過装置と、基板に
自己潤滑性を有する材料からなる短尺筒体を垂下した傷
付き防止具をセル内面にセットしたスペーサを含み、Ｌ
型架台はその２つの壁内面に夫々水平方向及び垂直方向
に９０°旋回可能で、水平方向に旋回したとき、互いに
直交交差し正方格子状空間を形成する如く高さ方向位置
をずらしたくし型治具を複数段具備しており、一方、前
記傷付き防止具は燃料棒を挿通するスペーサの各セル内
面に対し装脱が可能であることを特徴とする燃料体の組
立装置。