JPS63235402A - 焼結製品用原料粉の調整方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、比重や粒度等が異なる複数種類の原料粉を
混合する原料粉の調整方法に係わり、特に、粉末を均一
に調整する技術に関するものである。

［従来の技術］ 一般に、焼結製品の原料粉は、Ｆｅ、Ｃｕ、Ｃ等複数の
原料粉が混合機によって混ぜ合わせられ、比重や粒度分
布を均一にして後工程である圧粉体の成形に供されて焼
結される。ところで、数種類の粉末を混合する場合、そ
の粉末全体の均一性（混合度）は、焼結製品の品質上極
めて重要な意義を有する。すなわち、焼結により製品寸
法が増減するから、通常、圧粉体の寸法は焼結による変
化率を見こした値に設定される。ところが、第３図に示
すように、Ｃｕに対するＣの割合がある範囲内である場
合には、Ｃの割合がわずかに変化しただけで焼結後の製
品の変化率が極端に増減し、製品寸法に大きなばらつき
が生じてしまう。このような変化率の増減は、焼結製品
中のＣの偏析によって引き起こされるものである。

［発明が解決しようとする問題点］ ところが、上記のようにして原料粉を調整する場合にお
いては、混合直後においては各粉末が均一に混ざり合っ
ているものの、原料粉の輸送の際などの振動により、比
重の大きい粉末または粒径の小さい粉末が下側に沈み、
粉末全体の比重や組成にばらつきが生じる。このため、
焼結製品中の偏析により製品の変化率が著しくばらつき
、不良品が多発するという問題があった。

［発明の目的］ この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、原料粉
の均一性を維持することができ、したがって、焼結製品
に偏析が生じることがなく、焼結製品の変化率をほぼ一
定にして不良品の発生を未然に防止することができる焼
結製品用原料粉の調整方法を提供することを目的とする
。

［問題点を解決するための手段］ この発明の焼結製品用原料粉の調整方法は、複数種類の
粉末を混合した後に同粉末を圧縮して固形体を成形し、
この固形体を粉砕して得られた粉砕粉からなる原料粉を
ブレンディングするものである。

［作用］ 混合により均一化された粉末は、その均一性を保ったま
ま固形体とされ、この固形体を粉砕することにより得ら
れる粉砕粉は、各種類の粉末をほぼ均等に含むものとな
る。そして、粉砕粉をブレンディングすることによりさ
らに均一化される。

一方、粉砕粉どうしにおいては粒径や比重に大きな差異
がないから、一部の粉砕粉が下側へ沈むようなことがな
く、したがって極めて高い均一性が維持される。

［実施例コ 以下、本発明の実施例について第１図および第２図を参
照しながら説明する。実施例の焼結製品用原料粉の調整
方法は、Ｆｅを主成分とし、これにＣｕ、Ｃを含有する
焼結製品の原料粉の調整に際して使用されるものである
。

まず、Ｃｕ粉末、Ｆｅ粉末、Ｃ粉末を混合機により混合
する。このときの混合時間は少なくとも２０分設定する
必要がある。すなわち、第２図は、混合時間（分）と混
合度との関係を示す線図であり、図に示すように、混合
開始から１５分で混合度はピークに達し、その後一旦低
下した後にやや高まり、２０分経過後にほぼ一定となる
からである。次に、混合した粉末を押型に装入してプレ
ス成形し、所定の大きさと密度を有する固形体を多数成
形する。この固形体は、混合により得られた均一性をほ
ぼ有している。

次に、固形体をハンマーミルにより粉砕し、所定粒度の
粉砕粉を製造する。このとき得られる粉砕粉は、第１図
に示すように、Ｆｅ粉！とＣｕ粉２およびＣ粉３とが凝
集した状態となり、いずれの粉砕粉も各粉末をほぼ均等
に含んでいる。なお、粉砕粉の粒度は８０〜２５０メツ
シユに設定するのが望ましい。粒度が８０メツシユを下
回ると焼結製品の強度が低下し、２５０メツシユを上回
るとＣ粉末等が粉砕粉から分離し、均一性が悪化するこ
とがあるからである。次に、粉砕粉に必要に応じて粉末
を添加して原料粉とする。添加する粉末としては、後で
行うブレンディングにより得られる均一性を維持する必
要があることから、上記粉砕粉とほぼ同等の比重や粒径
を有する粉末とすることが望ましい。したがって、Ｃｕ
粉やＣ粉等のように偏析し易くしかも偏析が焼結製品の
変化率に大きく影響するような粉末を添加するべきでは
ない。

次に、上記原料粉を混合機内に装入して所定時間ブレン
ディングする。このブレンディングにより、原料粉はさ
らに均一化される。ここで、粉砕粉どうしあるいは粉砕
粉と添加された粉末どうしにおいては粒径や比重に大き
な差異がないから、一部が下側へ沈むようなことがなく
、したがって極めて高い均一性が維持される。

上記の焼結製品用原料粉の調整方法においては、均一化
した原料粉を固形体とし、この固形体から製造した粉砕
粉からなる原料粉をさらにブレンディングするものであ
るから、極めて高い均一性を維持することができ、した
がって、焼結製品中に偏析が生じることがなく、焼結後
の焼結製品の変化率をほぼ一定にすることができ、不良
品の発生を未然に防止することができる。

なお、本発明は、上記実施例のように化学成分の異なる
原料粉を調整する場合に限るものではなく、たとえば、
同一の化学成分で粒度分布が広い場合等の調整を行う場
合においても上記と同様に原料粉の均一性を高めること
ができる。

［製造例］ 次に、本発明をさらに明確にするために、具体的な製造
例について説明する。本製造例では、第１表に示す粒度
分布のＦｅ粉、Ｃｕ粉、Ｃ粉を、Ｃｕ３％重量、Ｃ１％
重量、Ｆｅ残の割合で配合し、処理量１〜３Ｔｏｎ／チ
ヤージで混合し、次に、混合された粉末により固形体を
製造した。次に、固形体を処理量ＩＴｏｎ／時間で粉砕
し、８０〜２５０メツシユの粉砕粉を製造した。次に、
この粉砕粉５０％重量に、Ｆｅ粉４り％重量、ステアリ
ン酸亜鉛粉１％重量を添加してブレンディングし、得ら
れた原料粉を用いて成形して焼結したところ、製品の変
化率はほぼ一定となった。

以下余白 第１表 ［発明の効果］ 以上説明したように、この発明の焼結製品用原料粉の調
整方法では、複数種類の粉末を混合した後に同粉末を圧
縮して固形体を成形し、この固形体を粉砕して得られた
粉砕粉からなる原料粉をブレンディングするものである
から、粉末の均一性を維持することができ、したがって
、焼結製品に偏析が生じることがなく、焼結後の焼結製
品の変化率はぼ一定にすることができ、不良品の発生を
未然に防止することができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明の一実施例を説明するため
の図であって、第１図は粉砕粉の詳細を示す拡大図、第
２図は混合度と混合時間との関係を示す線図、第３図は
焼結後における製品の寸法変化率とＣｕに対するＣの割
合との関係を示す線図である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）複数種類の粉末を混合した後に同粉末を圧縮して
   固形体を成形し、この固形体を粉砕して得られた粉砕粉
   からなる原料粉をブレンディングすることを特徴とする
   焼結製品用原料粉の調整方法。
2. （２）上記粉砕粉にさらに粉末を添加してなる原料粉を
   ブレンディングすることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の焼結製品用原料粉の調整方法。