JPS63231985A - 転写型感熱記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明はパーソナルワードプロセッサーあるいはコンピ
ューター等の出力の時に使用される転写型感熱記録媒体
に関する。

［従来技術］ 転写型感熱記録方法は装置が簡便な普通紙記録方法とし
て普及しているが、普通紙、例えばボンド紙にも数多く
の種類があり、ベック平滑度で１〜２秒の超低平滑紙か
ら１２秒程度のものがある。ベック平滑度１〜２秒のボ
ンド紙では触針針で測定したとき第４図に示したように
深さ５０μｍ、幅１．５ｍｍ程度の凹部がある。

転写型感熱記録方法は被転写紙の表面平滑性に印字品質
が影響され易く、低平滑性被転写紙では鮮明な印字を行
うのが困難である。

上記問題を解決するため、従来提案された方法には例え
ば比較的低温度で気化する有機液体を内包する微粒子を
インク層中に分散させておき、印字の際の加熱によって
上記微粒子中の有機液体が気化膨張し、溶融したインり
を低平滑紙の凹部まで押し込む作用をさせる方法（特開
昭５９−２０１８９４）。おるいは上記インク層の上に
、溶融温度が高い第２のインク層を設けた熱転写紙を使
う方法（特開昭６０−１１０５９２および１１０５９３
）等があるが、通常の印字エネルギーでは上記微粒子が
発泡せず、期待した効果が得られなかった。

また、支持体上に緻密質の第１層を設け、その上に多孔
質の第２層を有し、少なくともどちらかの層が着色剤を
含有している２層構造のインク層を有する感熱転写材も
知られている（特開昭６１−２９５０８０　）。

しかし、これは印加ドツト部と非印加ドツト部のインク
層の切れを良くするというものでいわゆるブリッジタイ
プの転写材であるため、第２図に示した従来例のように
、受容紙に接したドツト部は接着するが、接していない
ドツト部は紙に付着しようがなく、ドツトの欠落は避け
られない。

［目　的］ 本発明は表面の平滑性が悪い被転写紙を用いてもいわゆ
るドツト扱けがなく、印字濃度が高く、解像性が優れた
、地汚れのない高品質の印字像ができる転写型感熱記録
媒体を提供しようとするものである。

［構　成］ 上記目的を達成するための本発明の溝成は支持体上に圧
力変形熱溶融性インク層を有する転写型感熱記録媒体で
ある。

図面を参照して具体的に説明すると、第１図に示すよう
に、支持体１の上にインク３と気泡４からなる多孔質イ
ンク層２を有する熱転写シート（転写型感熱記録媒体〉
でおり、このインク３が熱溶融性インクであるので多孔
質インク層２は圧力によって変形する熱溶融性インク層
になっている。

それを図面によって説明すると第３図に示すように、例
えば本発明の熱転写シート５と受容紙８とを重ねてプラ
テン９とサーマルヘッド６とで挟んだ状態では多孔質イ
ンク層２が受容紙８の凹凸になじんで接触している。

この状態で発熱体部７によって加熱されると、その位置
のドツトは確実に受容紙８に転写される。

これに対して、第２図に示すように従来の熱転写シート
１１は支持体１に圧力変形性のないインク層１０が設け
られているために、インク層１０は受容紙８の凹凸にな
じまない。したがって、発熱体部７によって加熱されて
インク層１０が溶融しても受容紙の凹部に対面している
インクは受容紙８に転写できず、そのところの画像はド
ツト扱けにならざるを得ない。

したがって、本発明の熱転写シートを用いることによっ
て鮮明な転写画像が得られることが理解できる。

上記現象を実験に基づいて説明すると、従来の熱転写プ
リンターの印字圧力はほとんど３．０〜１０．０　ｋｇ
／ｃｍ２の範囲であり、また受容紙についてはＪ　Ｉ　
Ｓ　　Ｂ　　０６０１−１９７６による十点平均粗さは
下記のとおりである。

十点平均粗さ く　Ｌ　＝７００μｍ） これらのプリンターと受容紙の組み合わせで、従来の熱
転写シート（後記比較例１厚味７μｍ）で印字してみる
とドツトの転写率は第５図のグラフに示すとおりであっ
た。

この結果からみると、印字圧力１０ｋｑ／Ｃｍ２で１５
μｍ　、　３．０ｋｇ／ｃｍ’で１０．ｃｚｍの平均粗
さ以下の受容紙でドツト転写率が１００９６になる。

リボンの厚みが７μｍなので実際には凹部に接しない様
に思えるが印字圧力による受容紙の変形や凹部の全体に
密着しないで１部に接して転写する場合などが組み合わ
さって転写していると考えられる。

一方インク層の圧力変形についての測定結果は第６図に
示すとありである。測定方法は尾端製作所の厚味計［）
Ｇ−１０５を使用し、上から加重をかけて圧力変形（以
下、圧縮率と称する）を測定した。

すなわち 圧縮率−（元の厚さ一加圧時の厚さ） ７元の厚さ である。

その結果３〜１０　ｋｇ／ｃｍ２では変形が７％しかな
く実際の熱転写シート（インク層４〜５μｍ）では０．
３μｍ程度の変形しかなかった。

これに対して本発明（後記実施例１〉の熱転写シートの
インク層の圧縮率を測定すると第７図に示すとおりであ
った。

この結果によれば、３ｋｇ／ｃｍ　２で２５％、１０　
ｋｇ／ｃｍ’で４２％変形する。後記実施例１ではイン
ク層の厚味が２６．５μｍなので６，６〜１１．１μｍ
も凹部に押し込むことができる訳でおり、そのためドツ
トの転写率が向上するのである。

本発明にあけるインク層は、圧力によって変形するもの
で、５ｋｇ／ｃｍ２の圧力で圧縮率１５％以上を示すも
のが好ましい。そして、この多孔質インク層２のみの単
層でもよいが、必要に応じて支持体１との間の接着をよ
くするための接着層や剥離性をよくするための剥離層を
設けるか、またはインク層の上に、更に、受容紙８との
接着をよくするための接着層等を設けてもよい。

支持体の材料について説明すると、支持体の材料は従来
公知である高分子フィルムならば全て使用できる。例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ナイロン、ポリイミド、アセチルセルロース、セロハン
、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン等である。またコンデンサーペーパー
なども使用できる。厚さは１〜２０μｍ１好ましくは１
〜６μｍである。

インク層の材料も従来公知のものでよい。

すなわち、インクは着色剤と熱溶融性バインダーを主成
分としており、着色剤はカーボンブラックや各種染顔料
が使用できる。熱溶融性バインダーについては従来公知
の動物系、植物系、鉱物系、石油系、合成炭化水素系、
変性ワックス等のワックス類、ポリスチレン、ポリエチ
レン、エチレン酢ビ共重合体、エチレン−アクリル共重
合体、アクリル樹脂、テルペン樹脂、ポリエステル樹脂
等の熱溶融あいは軟化性樹脂も使用できる。また必要に
応じて、鉱物油、植物油、動物油、合成油なども添加で
きる。

つぎに、インク層を圧力変形性による方法としては、次
の手段が例示される。

（１）発泡剤をインク層に分散させておき、それを加熱
して発泡させる。

（２）インク材料と相溶性のない液体をインク中に分散
させてあき、支持体上にインクを塗布後、分散させてあ
いた液体を蒸発させるか、浸み出させて、その後に空孔
を形成させる。

上記手段のうち（１）が実施し易い。発泡剤としては、
易揮発性液住人微粒子、例えば、マイクロスフェア−Ｆ
−３０，Ｆ−５０、ＲＱ−５１１（以上、松本油脂製薬
製）、エクスパンセルＷＵ−８２０（日本フィライト）
が適している。

使用するプリンターと受容紙との組合せによってインク
層の好ましい厚みが異なってくる、一般に１０〜１００
μｍが適当である。

受容紙の表面の粗さが粗い程、また、印字の際のプリン
ターの圧力が小ざい程インク層の厚さを大にする必要が
ある。

以下実施例によって本発明を具体的に説明する。なお、
実施例および比較例に記載の各成分の量（部）は重】部
である。

実施例１ インク層形成液の組成 カーボンブラック　　　　　　　　３部エチレン酢ビ共
重合体　　　　　３部 パラフィンワックス　　　　　　１１部菜種油　　　　
　　　　　　　　　２部スピンドル油　　　　　　　　
　　１部トルエン　　　　　　　　　　　　８０部これ
らをボールミルで１昼夜分散した後、易揮発性液偉人微
粒子マツモトマイクロスフェア−ＲＱ−５１１（固形分
７２％）を１０部添加し、超音波分散機で１０分間分散
する。

この分散液を３．５μｍ厚味のポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に０．３ｍｍφのワイヤーバーで手塗り
し、５０’Ｃで１分間乾燥した。

厚味は１５μｍであった。

これをｉｏｏ’Ｃに３０秒間放置し易揮発性液偉人微粒
子を発泡させ圧力変形インク層を作製した。厚味は３５
μｍに膨張した（支持体込）。

この感熱転写シートをリコー製マイリポート１５（印字
圧力３．４ｋｇ／Ｃｍ２）とＪＰ−５０Ｅ（同１０．８
　ｋｇ／ｍｍ２）でランカスターホント紙（平滑度１〜
２秒）に印字したところドツト扱けのない良好な印字が
得られた。

実施例２ 実施例１のリボンをキャレンダーにかけて厚味を１８μ
ｍ（支持体込）にした。この感熱転写シートを用いて実
施例１と同様に印字したところ、印字圧力が弱いマイリ
ポート１５を用いた時に若干ドツト扱けが見られたか、
その他は良好であった。

実施例３ インク層形成液の組成 カーボンブラック　　　　　　　　２部キャンデリラワ
ックス　　　　　　５部パラフィンワックス　　　　　
　　５部ラノリン脂肪酸モノグリセリド　２部 エチレン酢ビ共重合体　　　　　２部 トルエン　　　　　　　　　　　　８４部これらをボー
ルミルで１昼夜分散した後、易揮発性液体微粒子マツモ
トマイクロスフェア−Ｆ−３０（固形分’７０％）１２
部を入れ、超音波分散機で１０分間分散する。後は実施
例１と同様にしてシートを作製し、印字したところ良好
な画像が得られた。厚味は発泡前１５μｍ発泡後３０μ
ｍ　（支持体込）でおった。

比較例１ 実施例１で易揮発性液偉人微粒子を入れない他は全く同
様にして作ったシートで印字したところドツト扱けの多
い印字品質の悪い画像しか得られなかった。熱転写シー
トの厚味は７μｍ　（支持体込）でめった。

比較例２ 実施例１で易揮発性液偉人微粒子を発泡させない以外は
全く同様に作ったシートで印字したところドツト扱けが
目立った。

上記各側のシートを用いて印字した結果を下記表に示す
。

Ｏ・・・良好 ○〜△・・・大体良好だが一部不良有 △　・・・かなり不良が目立つ Ｘ　・・・不良 なお厚味の測定については（Ｉ朱尾崎製作所のピーコッ
クＤＧ−１０５で測定した。

次に本発明の易揮発性液体微粒子の添加量と発泡条件を
変えることにより種々の圧力変形性のシートを作製し、
ドツトの転写率をみると第８図に示すとありであった。

（なおインク処方は実施例１、シートの厚さは４０μｍ
と一定にした。圧力変形性は前と同様 １００μｍで測定した。） この結果から圧縮率が１５％以上あれば印字圧力が１０
ｋｇ／ｃｍ２の機械では１００％、印字圧力が３ｋｇ／
ｃｍ　２の低圧プリンターでもドツト転写率９０％を超
え実用上問題のない画像となることがわかる。

要するにインク層がラフ紙に接し印字圧力で加圧され、
ラフ紙の凸部に当った部分は圧縮され、凹部に当った部
分は圧縮されず元の厚味に近いままで接触する。（この
場合好ましくはプリンターの印字圧力によってシートが
その圧縮率によって縮まった厚さ減少分がラフ紙の凹部
の深さ以上あれば良いが、実際には凹部がプリンターの
圧力で深さが浅くなったり、又は凹部の底でなく中腹に
付着したりすることにより凹部の深さよりも少くて十分
転写する）こうしてカロ熱されインクが溶融しラフ紙の
凸部にも凹部にも扱けがなくインクが付着する訳である
。

以上述べて来た様に本発明はラフ紙の凹部にも入り込む
様にしてドツト転写率の改良をしているが一方平滑な紙
についてはインク層の全体が圧縮された状態（ラフ紙の
凸部と同じ）になり、こちらについても同等問題なくド
ツトの転写が可能となる。

［効　果］ 以上説明したように、本発明の転写型感熱記録媒体を用
いることによって、平滑性の低い受容紙および印字圧力
の小さい熱転写プリンターを用いてもドツト央けのない
、印字濃度の高い地汚れの少い、解像性のよい転写画像
をつくることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の転写型感熱記録媒体の拡大断面図、 第２図は従来の転写型感熱記録媒体の使用状態の説明図
、 第３図は本発明の転写型感熱記録媒体の使用状態の説明
図、 第４図はボンド紙の表面平滑度を触針針で測定した結果
のグラフ、 第５図は比較例１の熱転写シートを用いて印字したとき
の、印字圧力、受容紙平均粗さおよびドツト転写率相互
の関係を示すグラフ。 第６図は従来の熱転写シートのインク層に対する加圧力
とインク層の圧縮率の関係を示すグラフ、 第７図は本発明の熱転写シートのインク層に対する加圧
力とインク層の圧縮率の関係を示すグラフ、 第８図は本発明の熱転写シートのインク層の圧縮率とド
ツト転写率との関係を示すグラフである。 １・・・支持体、２・・・多孔質インク層、３・・・イ
ンク、４・・・気泡、 ５・・・本発明の熱転写シート、 ６・・・サーマルヘッド、７・・・発熱体部、８・・・
受容紙、９・・・プラテン、１０・・・インク層、１１
・・・従来の熱転写シート。 オ　１　図 一−８ ／−″８ 牙５図 オ６図 ０　　　／　　　２　３　　４　　５　　６　　７　　
８　　９　　１０　　ＩＩ正圧力ｋｇ／ｃｍ’　） 牙７図 ０１２３１１５６７８　　°’ｊ　　　ＩＱ　　ＩＩ正
圧力ｋｇ／ｃ虻） オ８図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）支持体上に圧力変形熱溶融インク層を有する転写
   型感熱記録媒体。
2. （２）圧力変形熱溶融インク層が、熱溶融インク中に気
   泡が分散しているインク層である特許請求の範囲（１）
   記載の転写型感熱記録媒体。
3. （３）圧力変形熱溶融インク層の厚さが ２２０ｇ／ｃｍ＾２の圧力下で１０〜１００μｍである
   特許請求の範囲（１）または（２）記載の転写型感熱記
   録媒体。
4. （４）５Ｋｇ／ｃｍ＾２の加圧時の圧力変形熱溶融イン
   ク層の圧縮率（ＪＩＳＬ−１０２１−１９７９に準ずる
   ）が１５％以上である特許請求の範囲（１）ないし（３
   ）の何れかに記載の転写型感熱記録媒体。