JPS63231354A - 電子写真感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概　要〕 ビスアリールアミン化合物を用いることにより、高い感
度と低い残留電位とを実現し、かつ、繰返し使用におい
ても特性の劣化がきわめて少ない電子写真感光体を提供
する。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、カールソンプロセスを応用した複写機やプリ
ンタなどに広く応用できる電子写真感光体に関する。

〔従来の技術〕

カールソンプロセスは、帯電、露光、現像、転写、およ
び定着の各工程から成り、これらの繰り返しによって印
刷物を得る。帯電は、光導電性を有する感光体の表面に
正または負の均一静電荷を施す。続く露光プロセスでは
、レーザ光などを照射して特定部分の表面電荷を消去す
ることによって感光体上に画像情報に対応した静電潜像
を形成する。次に、この潜像を！・ナーと呼ばれる粉体
インクによって静電的に現象することにより、感光体上
にトナーによる可視像を形成する。最後に、このトナー
像を記録紙上に静電的に転写し、熱、光、または圧力な
どによって融着させることにより印刷物を得る。

光４電性を有する感光体として、セレン系に代表される
無機感光体が広く使用されていた。この無機感光体は、
感度が高い上に機械的摩耗に強く、高速・大型機に適し
ているという特長を有する反面、真空蒸着法で製造しな
ければならないこと、人体に有害であるため回収する必
要があることなどの理由によりコストが高く、メインテ
ナンスフリーの小型・低価格機への適用が困難であると
いう問題点を有していた。

これに代わるものとして開発されたのが有機感光体であ
る。有機感光体は、塗布法によって製造できるため、量
産によるコスト低減が容易である上に、無機感光体に比
べて材料選択範囲が広いため有害性の無い化合物を選ぶ
ことができ、ユーザ廃棄によるメインテナンスフリー化
も可能であるという特長を持つ。

初期に開発されたポリビニルカルバゾール系感光体に代
表される単層型感光体は、ダイマー形成等によるキャリ
アトラップの存在により高い感度を得るのが困難であっ
た。

これを解決するものとして、第１図に示すような、電荷
発生層と電荷輸送層とに多層分離した積層型感光体が開
発された。ここで、電荷発生層は入射光を吸収して電子
・正孔ペア（キャリアベア）を発生させる機能を有し、
電荷輸送層は、その表面に帯電を保持すると共に、電荷
発生層で発生したキャリアの片方を感光体表面まで輸送
して静電潜像を形成させる機能を持つ。このように感光
体の機能を二つの層に分離したことにより、それぞれの
機能に最適な化合物をほぼ独立に選択することが可能と
なり、感度、分光特性、帯電保持性、高速応答性、機械
的耐摩耗性などの緒特性を飛躍的に向上させることがで
きた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、電荷輸送物質としてピラゾリン化合物等を用い
た従来の積層型感光体は、セレンなどの無機系感光体に
比べると感度は未だ低く、高速プリンタへの適用は困難
であった。また、帯電−露光のプロセスを繰返すに従っ
て、帯電の際発生するオゾンや高輝度で照射されるレー
ザー光によって電荷輸送物質が劣化をおこし、帯電電位
の低下、残留電位の上昇による印字品位の低下がおこっ
てしまうという欠点があった。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点は、導電性支持体上に感光層を有する電子
写真感光体において、この感光層中に一般式（Ｉ） （式中、Ａｒ＋　＋　Ａｒｔは置換もしくは無置換の芳
香族環または複素環、Ｘｒ、Ｘｚは、水素、ハロゲン基
、アルコキシ基、またはアルキルアミノ基を表す）で示
されるビスアリールアミン化合物を含有することを特徴
とする電子写真感光体により解決することができる。

〔作　用〕

本発明の電子写真感光体は、感光層中に正孔輸送性の優
れたビスアリールアミン化合物（Ｉ）を含有させること
により、感光層中で発生した電荷キャリアの輸送効率を
高め、高い感度と低い残留電位を実現したものである。

さらに、本発明のビスアリールアミン化合物（Ｉ）はオ
ゾンや光照射によっても劣化を受は難いために、優れた
連続安定性を示、す。

また、本発明のビスアリールアミン化合物（１）は正孔
輸送に優れているため、感光層が電荷発生層と電荷輸送
層を有する機能分離型感光体における電荷輸送層中の電
荷輸送物質として用いた場合、特に有効である。

電荷発生層中の電荷発生物質としては公知のものを使用
することができ、例えば、ビスアゾ系化合物、トリスア
ゾ系化合物、ペリレン系化合物、インジゴ系化合物、シ
アニン系化合物、スクアリリウム系化合物、フタロシア
ニン系化合物などを用いることができる。電荷発生層は
、支持体上にこれらの電荷発生物質を蒸着するか、ある
いはバインダー樹脂と共に溶媒中に分散、あるいは溶解
させたものを塗布・乾燥させることにより形成する。バ
インダー樹脂としては、ポリエステル、ポリビニルアル
コール、ポリビニルブチラール、ポリアミド等を用いる
。溶媒としては、用いる電荷発生物質とバインダー樹脂
を考慮して選択するが、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、ジクロ
ロエタン、トルエン、キシレンなど各種有機溶媒を単独
あるいは混合して用いることができる。支持体への塗布
方法としては、浸漬コート、スプレーコート、ワイヤー
バーコード、ドクターブレードコートなどで塗布できる
。膜厚は０．０１〜３μｍであるが、１μｍ以下とする
のが望ましい。

電荷輸送層は、前記式（Ｉ）で示されるビスアリールア
ミン化合物をバインダー樹脂と共に溶媒に溶解させ、前
記電荷発生層上に塗布・乾燥させることによって形成す
る。

このビスアリールアミン化合物は、−ｉ式（ＩＩ）（式
中、ＸＩ、Ｘ２は水素、ハロゲン基、アルコキシ基、ま
たはアルキルアミノ基を表す）で示されるナフチルアニ
リン誘導体と、 一般式（Ｉ［Ｉ） （式中、Ａｒｌ　、　Ａｒｚは置換もしくは無置換の芳
香族環、または複素環を表わす）で示されるアルデヒド
から、公知の縮合反応により容易に合成できる。以下に
化合物の数例をあげる。

０ＣｚＨ６ ＱＣ２Ｈ。

バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリスチ
レン、ポリアクリロニトリル、アクリル−スチレン、ポ
リエステル、ポリスルホンなど公知のものが使用できる
。溶媒は、用いるバインダー樹脂によって適宜選択する
。塗布方法は、電荷発生層の場合と同様の方法を用いる
ことができる。

膜厚は５〜５０μｍであるが、１０〜２５μｍとするの
が望ましい。

なお、電荷輸送層中には、これらのビスアリールアミン
化合物に加えて、従来のヒドラゾン化合物やピラゾリン
化合物のような他の電荷輸送物質を添加しても良い。ま
た、電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は反対にしても
良い。

また、支持体と感光層の間には、密着性の改良、熱キャ
リア注入の防止などのために下引層を設けることができ
る。下引層としては、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルブチラール、ポリアミド、エポキシなどの樹脂、ある
いはこれら樹脂中に酸化錫、酸化インジウム、酸化チタ
ン等の添加剤を加えたものが用いられる。

〔実施例〕

実施炎上 重量部で、塩化アルミニウムフタロシアニン１部、ポリ
ビニルブチラール１部、メタノール１８部を硬質ガラス
ピーズと硬質ガラスポットを用いて２４時間分散混合し
たものを、アルミ蒸着ポリエステルフィルムのアルミ面
上にドクターブレードで塗布し、１００℃で１時間乾燥
させて膜厚約０．３μｍの電荷発生層とした。

次に、前述したビスアリールアミン化合初光１の１部、
ポリカーボネート１部をテトラヒドロフラン９部に溶解
させ、前記電荷発生層上にドクターブレードで塗布し、
９０℃で１時間乾燥させて膜厚約１８μｍの電荷輸送層
を形成して感光体を得た。

この感光体に対し、次の測定を行った。まず−５ＫＶで
コロナ帯蝋し、１秒後の表面電位をＶｏ（Ｖ）とする。

その瞬間から７８０ｎｍ　、　１０　ｕ　Ｗ／ｃｔ＆で
露光を行い、表面電位Ｖ０の半分になるまでの時間ｔｌ
／□を求め、半減露光量Ｅ＋ｙ□（μＪ　／　ｃｒｌ　
）を計算する。さらに、露光開始後１（ｌｔ＋ｚｚの表
面電位Ｖｒ（Ｖ）を記録し、最後に６３３ｎｍの発光ダ
イオードで除電して１プロセスを終える。このプロセス
をそれぞれ１００００回繰り返した結果を第１表に示す
。

表かられかるように、本発明の感光体は高感度であるば
かりでなく、１００００回繰返し試験した後もほとんど
特性の劣化を起こしていない。

去ま■） ビスアリールアミンｌ１ｈｌに代えて、ビスアリールア
ミン寛７にした以外は実施例１と同様にして、感光体を
得た。これに対し、上記と同じ連続試験を行った結果を
第１表に示すように、１００００回後も優れた特性を示
していることがわかる。

−較Ｍ 電荷輸送物質としてビスアリールアミン化合物の代わり
に、下記構造式で示される従来技術のスチリル系ピラゾ
リン誘導体を用いた以外は、実施例１と同様にして感光
体を得た。

感光体は初期には比較的良好な特性を示すにもかかわら
ず、連続試験の後には、帯電電位や感度の低下、残留電
位の上昇を伴い、感光体が劣化することがわかる。

第　　１　　表 〔発明の効果〕 このように、電荷輸送物質として本発明のビスアリール
アミン化合物を用いることにより、高い感度と低い残留
電位が得られ、かつ、繰り返し使用においても特性の劣
化を伴わない電子写真感光体を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の感光体の模式的断面図である７゜１・
・・感光層、　　　　　２・・・支持体、３・・・電荷
発生層、　　４・・・電荷輸送層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体に
   おいて、この感光層中に一般式 I ▲数式、化学式、表等があります▼（ I ） （式中、Ａｒ＿１、Ａｒ＿２は置換もしくは無置換の芳
   香族環または複素環、Ｘ＿１、Ｘ＿２は、水素、ハロゲ
   ン基、アルコキシ基、またはアルキルアミノ基を表す）
   で示されるビスアリールアミン化合物を含有することを
   特徴とする電子写真感光体。 ２、前記感光層が少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を
   有する機能分離型感光体であり、式 I の化合物が電荷
   輸送層中の電荷輸送物質である特許請求の範囲１に記載
   の電子写真感光体。