JPS63226855A - マグネトロン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子レンジに搭載されるマグネトロンに関する
ものであり、とくにその基本波側波帯の不要輻射を抑制
しうる改良された出力構体のマグネトロンに関する。

従来の技術 電子レンジに搭載されるマグネトロンは、陽極円筒内の
共振空洞に２４５０　Ｍ　Ｈｚ帯を基本波とする高周波
が発生する。

このマグネトロンは、その動作特性が負荷すなワチ、電
子レンジのオープン内に収納される食品によって変化す
る。食品の種類によりこのマグネトロンは基本波の側波
帯で不要な電波を発生させることがある。

電子レンジからの不要輻射の実測特性例を第４図に示す
。同図は、電子レンジのオープン底面中央に水２５０ｃ
ｃを載置し、電子レンジからの実効放射電力をスペクト
ラムアナライザで測定して得た特性例である。同図よシ
基本波側波帯での不要輻射が認められる。

このような基本波側波帯での不要輻射を生ぜしめるマグ
ネトロンの動作領域は概略わかっているため、その動作
領域を避けるように電子レンジのオーブン設計を行なえ
ばよいのであるが、電子レンジの実使用状態の全てを網
羅して上述の基本波側波帯での不要輻射を回避すること
は不可能である。ところで、 第４図に示した特性例に基づけば不要輻射帯は２０５０
〜２１５０ＭＨｚ帯と２８００〜２９００ＭＨｚ帯であ
る。この周波数帯は現在、日本電信電話（株）の電波伝
搬試験用に周波数割当がなされているが、情報化時代の
余波を受け、衛星放送に対するマグネトロンの第５高調
波電波障害抑制問題と同様の問題を生じる可能性が十分
あシ、未然に不要輻射抑制対策をすべきである。

発明が解決しようとする問題点 以上のように従来のマグネトロンは、基本波側波帯での
不要輻射を抑制する手段は何ら講じられていないため、
負荷によって基本波側波帯の不要輻射を生じる問題点が
あった。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決する手段として本発明のマグネトロン
は、陽極円筒一端に気密封着された第一の筒状金属管と
アンテナリードとがつくる空間に第一の筒状金属管内壁
面とのすきまが少なくとも２種類の階段状のすきま間隔
を有して同心状に配設され各すきまに対応した所望の筒
長を有し筒長手方向の全長に亘るスリットが周期的に配
設されるとともに長大なすきま間隔を形成する筒端部で
上記第一の筒状金属管と接続された第二の筒状金属管を
付設した構造からなる。

作　　用 上記の構成においてアンテナリード、第一および第二の
筒状金属管は、同軸チョークフィルりを形成する。すな
わちアンテナリード゛を中心導体とし、第二の筒状金属
管のスリットが配されている部位は第一の筒状金属管が
外部導体となり、スリットが施こされていない第二の筒
状金属管部位もまた外部導体となる。従って第一および
第二〇筒状金属管で包絡状に形成されるチ胃−り部は、
上述のように外部導体部位が管の周囲方向に周期的に変
化する。このようなチョーク部はスリットを施こさない
時に生ずる上記チョーク部の共振周波数をはさんでその
両側波帯に計２ヶの共振周波数を生じることを確認した
。この２つの共振周波数がマグネトロンの基本波両側波
帯に対応する様にチョーク部を設計することで不要輻射
が抑制されている。

実施例 以下本発明を添付図面を参照して説明する。

第１図は本発明一実施例を示すマグネトロンの要部断面
構成図、第２図は第１図のＡ−Ａ’断面図である。

１は陽極円筒、２は陽極円筒内に放射状に配設された複
数のベイン、３は陰極部、４はベインと互い違いに接続
されたストラップリング、５は陽極円筒両端に配役され
た一対のポールピース、６は陽極円筒の一端に気密封着
された第一の筒状金、素管、７は第一の筒状金属管に気
密接合された絶縁管、８は絶縁管に気密接合された排気
パイプ、９は一端がベイン２に接続され第一の筒状金属
管内および絶縁管内を延在するアンテナリードであり、
他端は排気パイプを切断封止する工程で排気パイプに固
定されている。１０は永久磁石、１１は磁気回路を形成
する継鉄、１２はメツシュ状のガスケット、１３はアン
テナキャップである。

１４は第二の筒状金属管であり第一の筒状金属管と同心
状に配設されている。この第一および第二の筒状金属管
は、異なる２つのすきま部１５゜１６を形成する。図に
おいては、第一の筒状金属管の内径を階段状に変えて形
成している。第二の筒状金属管には、筒長手方向全長に
亘るスリット１７が筒の周囲方向に周期的に配設されて
いる。

また第二の筒状金属管は長大なすきま部１６を形成する
筒端部で筒径方向に延在させ第一の筒状金属管に接続さ
れている。従って長大なすきま部は電波的には終端が短
絡された挙動をする。

上述した第一および第二の筒状金属管にて構成されるチ
ョーク部の特性例を第３図に示す。

同図は上記チョーク構造の伝送損失を周波数をパラメー
タとして表わしたものである。なお上記構造において第
二の筒状金属管にスリットを設けない場合２６００　Ｍ
　Ｈｚ近傍に唯一の共振が生じる。

また、すきま間隔の比を大きくすれば、２つの共振周波
数の差が拡がるとともにチョーク部の筒長寸法を小さく
することができる。スリットの幅を大きくすれば、共振
周波数の低い方はほぼ一定だが、高い方が低い方へ移行
するとともに伝送損失は増加する。

本発明の一実施例の特性を第４図に照合すれば基本波側
波帯の不要輻射は約１０ｄＢ以上抑制することができる
。

なお本発明の一実施例においては階段状のすきま間隔が
２種類の場合を示したが発明の主旨に基づき３種類以上
のもので構成しても構わない。さらには第二の筒状金属
管の内径を階段状に構成してもよいし、第一および第二
の筒状金属管の相互組合わせで階段状のすきまを構成し
ても構わない。

発明の詳細 な説明したように本発明のマグネトロンによれば、以下
の効果を奏する。

（１）マグネトロンの基本波両側波帯の不要輻射を１つ
のチョーク構造で抑制できる。

（２）付設する第二の筒状金属管の筒長あるいはスリッ
トの幅を変えるだけで共振特性を変更できるためマグネ
トロンの種類に応じて容易に対応することができる。

（３）第一と第二の筒状金属管のすきまを階段状にした
ことにより誘電体を用いずに基本波側波帯用チョーク構
造をコンパクトに構成でき実用設計が容易であるととも
にマグネトロン本体を大きくすることなく実装すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すマグネトロンの要部断
面構成図、第２図は第１図のＡ−Ａ′線断面図、第３図
は同チヲーク構造の一例を示す特性図、第４図は従来の
電子レンジの基本波帯における不要輻射の特性図である
。 １・・・・・・陽極円筒、２・・・・・・ベイン、３・
・・・・・陰極部、６・・・・・第１の筒状金属管、７
・・・・・・絶縁管、９・・・・・・アンテナリード、
１４・・・・・・第２の筒状金属管、１５．１６・・・
・・・すきま、１７・・・・−スリット。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名ｌ−
陽極円周 ２−ベイン ３−ｆｉ　Ｍ　’ｉ５ 第　１　図　　　　　　　　　　　　６“−才ノの燭状
金、、＆責７−Ｍ　、！盲 ９−アンテナリード 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 陽極円筒と、前記陽極円筒内に放射状に配設された複数
   のベインと、前記ベインの先端部で囲まれた空間に前記
   陽極円筒と同心状に配設された陰極部と、前記陽極円筒
   の一端に気密封着された第１の筒状金属管と、前記第１
   の筒状金属管に気密接合された絶縁管と、一端が前記陽
   極円筒内の共振空洞に電気的に結合され前記第１の筒状
   金属管および絶縁管の内側空間を延在するアンテナリー
   ドと、前記第１の筒状金属管と前記アンテナリードとが
   つくる空間に第１の筒状金属管内壁面と少なくとも２種
   類の階段状のすきま間隔を有して同心状に配設され前記
   各すきまに対応した所望の筒長を有し筒長手方向全長に
   亘るスリットが周期的に配設されるとともに長大なすき
   ま間隔を形成する筒端部で前記第１の筒状金属管と接続
   された第２の筒状金属管とを有するマグネトロン。