JPS6321614A - ケ−ブル外被 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光フアイバケーブルの外被に関し、とくに円筒
状アルミテープの外周にプラスチック被覆を施した複合
外被の構造の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

元ケーブルの外被の一例としては、第７図に断面構造を
示す従来の銅線通信グープルに広く用いられてきたＬＡ
Ｐシースが用いられている。このＬＡＰシースは厚さ０
．２ｍｍのアルミテープ１を円筒状に成形し、その端部
を重ね合せて接着材で貼り合せるとともに、円筒状のア
ルミテープ１の外周をポリエチレン２で被覆して複合外
被としたものである。この種の構造のＬＡＰシースは、
単なるポリエチレンの外被に比べてアルミテープの金属
層を有しているので外部からの水分の浸透に対し著しい
防護機能の向上が得られている。また機械的強度の向上
も得られるので、ケーブル布設作業上有利になるととも
に、ポリエチレンの熱収縮に対してアルミテープが阻止
機能を発揮するので、ケーブルコアへの締付力を発生す
ることなく、元ファイバの伝送特性を劣化させない利点
もある。この目的の複合外被の金属テープとしてアルミ
テープが用いられるのは、アルミテープの延伸性がよい
ことから、加工が容易でちゃ、またケーブルを曲げる必
要が生じたときても、アルミテープは容易に屈曲に従う
ことの理由に基づいている。

〔発明が解決しようとする問題点３ 元ケーブルが布設された環境を考えると、たとえば管路
内は、降雨時には水没するので、光ケーブル自体も水中
に存在することになる。元ケーブル自体は、外部からの
浸水に対抗するように、ガス保守や防水充填などの工夫
がなされているが、万一の場合には光ケーブル中へ水分
が浸入する可能性がある。もし、ＬＡＰンースされた元
ケーブル中に水が侵入すると、アルミテープは水分に対
して腐蝕しやすいので次のような障害が発生する。

すなわち、アルミテープの表面が水分と反応して腐蝕を
起すときに水素ガスを発生する。この水素ガスはＬＡＰ
シース内部に蓄積して、一部の水素ガスは元ファイバの
中に浸透していく。よく知られているように、光フアイ
バ中に水素ガスが浸透すると、光ファイバを構成するガ
ラスファイバはＨ２吸収や、ＯＨ吸収の増加を起し、光
信号の伝送損失を増大させ、通信用光ファイバケーブル
としての特性が劣化するという重大な問題となる（たと
えば、野ロ他：水素の影響による元ファイバ損失増加と
元ファイバケーブルの長期損失安定性、電子通信学会論
文誌’８５／７．　ｖｏｌ、　Ｊ６８−Ｂ　４７７９５
／８０２頁、　１９８５　）。このような障害の直接の
原因はＬＡＰシースにアルミテープを用いていることに
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は従来の問題点を解決し、ＬＡＰシースが浸水な
どによシ水素ガスを発生する可能性を解消するため、円
筒状に形成したアルミテープの外周にプラスチックの被
覆を施した複合構造のケーブル外被において、円筒状の
アルミテープの表面で、少くとも円筒内面に耐腐蝕性の
金属からなるメッキを施したアルミテープを用いた複合
外被を構成することを特徴とする。

〔作用〕

本発明は、円筒状アルミテープの表面で、少くとも円筒
内面に耐腐蝕性の金属メッキを施したアルミテープを用
いている構成であることから、複合外被に障害が発生し
て、万一、外部から浸水した場合にも、元ファイバケー
ブル内面に露出している外被の金属部分は耐腐蝕性の高
い金属であるので、腐蝕による水素ガスの発生は低減さ
れる。

また、本発明は防蝕を達成する目的で、アルミテープに
金属メッキを施す構成とすることによシ、アルミテープ
の有する延伸性の特徴を活かして、複合外被の容易な加
工や、元ファイバケーブル自体の曲げ特性はＬＡＰシー
スと同等の良好な結果を保持している。以下図面にもと
づき実施例について説明する。

〔実施例〕

第１図に本発明のケーブル外被の断面構造を示す。１は
アルミテープ、２はポリエチレン、３は腐蝕し難い金属
メッキを示す。

第２図ａおよびｂは、本発明に係る金属メッキを施した
アルミテープの実施例で、第１図と同じ符号は同じ部分
を示す。第２図ａはアルミテープ１のケーブル内面に相
当する片面のみに金属メッキ３を施した例であシ、第２
図すはアルミテープ１の両面に金属メッキ３を施した例
である。

また本発明のケーブル外被は、表面に耐腐蝕性の金属メ
ッキを施したアルミテープを円筒状に成形した後に、そ
の外周に施すプラスチック被覆の材料としては、ポリエ
チレンの他に、通常のケーブル外被に使用される材料は
すべて適用される。

第３図に概要を示す金属腐蝕試験法により、金属の種別
による水素の発生と光ファイバへの影響の比較を行った
。すなわち、３個のプラスチック容器中に水６を２００
０　ｃａ入れ、金属テープ５として表裏の表面積４００
　ｃｍ”の■ＬＡＰテープ相当のアルミ板、■銅テープ
を形成する銅板、■クロムメッキテープを形成するクロ
ムメッキ鉄板をそれぞれ水没した。さらに、それぞれの
容器中に、同一ロットの元ファイバを３分割して、それ
ぞれ５００ｍ長ずつの光ファイバ４を水没させて２箇月
間室温で放置した。ここで使用した光ファイバは、コア
径８．２ｐｍφ、外径１２５μｍφ、屈折率差Δｎ　＝
０．３１チの純石英コアシングルモードファイバをシリ
コン樹脂で径４００　ｐｍφに被覆したものである。

２箇月後の光ファイバの損失波長特性の変化を第４図乃
至第６図に示す。

第４図は金属テープとして銅テープを水没したときの腐
蝕試験結果、第５図は金属テープとしてクロムメッキテ
ープを水没したときの腐蝕試験結果、第６図は金属テー
プとしてＬＡＰテープ相当のアルミ板を水没したときの
腐蝕試験結果である。

それぞれの図で、■は試験開始時の初期値を示し、■は
２箇月後の値を示す。第６図のアルミ板を水没させた場
合は、元ファイバの損失が水素ガス特有の増加を示して
いることから、水中に水素ガスが溶解し、その一部が光
ファイバにも浸透していることが解る。一方銅テープお
よびクロムメッキテープを水没させた場合の、第４図お
よび第５図に示す試験結果から解るように、２箇月後に
おいても光ファイバの損失特性には全く異常は生ぜず、
ｊｌｉｉｌまたはクロムの金属の腐蝕による水素ガスの
発生は認められ逢い。

以上の金属腐蝕試験からも解るように１アルミテープの
表面を銅やクロムなどの耐腐蝕性の優れた金属で覆い、
アルミが直接露出しないようにすれば、腐蝕による水素
の発生は防止される。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、少くとも円筒内面
に耐腐蝕性の金属メッキを施した円筒状アルミテープの
外周にプラスチック被覆を施した複合外被構造を備える
ことにより、万一のケーブル障害によシケーブル中へ水
が浸入した場合でも、複合外被の金属が原因となって腐
蝕による水素ガスの発生は起らず、従って光ファイバの
伝送損失の増加も生ずることなく、信頼性の高い光ケー
ブルを実現できる。

また、本発明は、加工性およびケーブル曲げ性の優れた
アルミナープに耐腐蝕性の優れた金属メッキを表面に施
した構成であることから、従来のＬＡＰテープが保有し
ていた製造容易性やケーブルの可撓性といった特徴を損
うことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のケーブル外被断面構造、第２図ａ　ｒ
　ｂは本発明に係る金属メッキを施したアルミナープの
実施例、 第３図は金属腐蝕試験方法を説明する図、第４図は銅テ
ープの腐蝕結果、 第５図はクロムメッキテープの腐蝕結果、第６図は従来
のＬＡＰテープの腐蝕結果、第７図は従来のＬＡＰシー
ス断面構造である。 １・・・アルミナープ ２・・・ポリエチレン ３・・・金属メッキ ４・・・光ファイバ ５・・・金属テープ ６・・・水 特許出願人　住友電気工業株式会社 代理人弁理士　玉　　蟲　　久　五　部本発明のケーブ
ル外？幻断面横這　　　　　　従来のＬＡＰシース断ｌ
構造第　　１　　図　　　　　　　　　　　第　　７　
　図本発明に係る金１メッキと施したアルミナーブ第２
図 金鷹腐ｆｉ試験方法を説明する図 第　３　　図 銅テープのＳ蝕結果 第　４　　図 クロムメ・ンキテープの腐蝕結果 第５図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）円筒状に成形したアルミテープの外周にプラスチ
   ックの被覆を施した複合構造のケーブル外被において、 前記円筒状のアルミテープは、 少くとも円筒内面に耐腐蝕性の金属からなるメッキを施
   してなる ことを特徴とするケーブル外被。
2. （２）前記アルミテープに施す金属メッキは、銅メッキ
   であることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のケ
   ーブル外被。
3. （３）前記アルミテープに施す金属メッキは、クロムメ
   ッキであることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   のケーブル外被。