JPS63213912A - 電気二重層コンデンサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は電気二重層コンデンサに関する。

（従来の技術） 電気二重層コンデンサに用いる電解液としては従来、過
塩素酸、６フソ化リン酸、４フッ化ホウ酸またはトリフ
ルオロメタンスルホン酸などのアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩またはテトラアルキルアンモニウム塩など電気
化学的に安定な電解質を、プロピレンカーボネート、γ
−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメチルホルムア
ミドなどの極性有機溶媒に溶解したものが知られている
（特開昭４８−５０２５５号、同４９−６８２５４号、
同５９−２３２４０９号、特公昭５２−４００２５号な
どの公報）。

また、特開昭６１−２０４９２４号、同６１−２０４９
２７号公報には、プロピレンカーボネート、γ−ブチロ
ラクトン、１．３−ジオキソランなと゛を？容量として
テトラエチルアンモニウムの６フン化リン酸塩もしくは
４７フ化ホウ酸塩を溶解させ、さらにトリフェニルホス
フィンまたはへキサメチルホスホルアミドを添加してな
る電解液について記載されている。

さらに、上記アンモニウム塩を極性有機溶媒に溶解した
電解液中にアセトニトリル、ジメチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテルな
どを添加した電解液も、特開昭６１−２０３６２７号、
同６１−２０３６２８号、同６１−２０４９２２号、同
６１−２’０４９２３号などの公報に記載されている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、このような電解液を用いた従来の電気二
重層コンデンサにおいては、一般にユニットセルの耐電
圧は１．８■前後であり、主な用途であるメモリバック
アップ電源として用いる際には５．５■の耐電圧が必要
とされるので３セルを直列に積層した状態で製品化され
ていた。ユニットセルの耐電圧を２．７５Ｖ以上に向上
させれば２セルの積層で済み、コストの低減が可能にな
るが、一方、従来の電気二重層コンデンサでは２．７５
Ｖ以上の電圧を印加すると電解液の溶媒の分解が起こる
ためコンデンサの容量が低下したり、ガスの発生によっ
て外装ケースが膨張するために内部抵抗が増大したり、
さらには電解液がセルから漏れたりすることがあり、特
に高温度の下で使用したときに、このような劣化現象が
顕著にあられれるという問題点があった。

また、電解液の分解を抑制することを目的として種々の
添加物質を含有させた場合にも、従来においては、長期
の高温負荷条件下では内部抵抗の上昇および容量の劣化
が避けられないという問題点があった。

本発明は、このような問題点を解決して高温負荷特性に
優れた信頼性の高い電気二重層コンデンサを提供するこ
とを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 前記の問題点を解決するため本発明は、分極性電極と電
解液との界面で形成される電気二重層を利用する電気二
重層コンデンサにおいて、電解液としてテトラアルキル
ホスホニウムの６フッ化リン酸塩もしくは４７フ化ホウ
酸塩を溶解した極性有機溶媒にトリフェニルホスフィン
、ヘキサメチルホスホルアミド、アセトニトリル、ジメ
チルエーテル、テトラヒドロフランおよびエチレングリ
コールジメチルエーテルよりなる群から選ばれた少なく
とも一種の添加物を含有させたものを用いることを特徴
とする電気二重層コンデンサを提供するものである。

本発明においては、電解液の溶質としてテトラアルキル
ホスホニウムの６フソ化リン酸塩もしくは４フ、化ホウ
酸塩を用いることが、電導度および耐電圧の面から必要
であり、テトラアルキルホスホニウムにおけるアルキル
基の炭素数は好ましくは１〜１０、特に好ましくは溶解
性および利用可能性の点で１〜４が適当である。好まし
いアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基などがあげられる。特に好ましい溶質
としては、テトラエチルホスホニウムテトラフルオロボ
レート、テトラエチルホスホニウムへキサフルオロホス
フェート、テトラブチルホスホニウムテトラフルオロボ
レート、テトラブチルホスホニウムテトラフルオロホス
フェートなどがあげられる。

このような溶質（電解質）の電解液中の濃度としては、
０．１〜３．０Ｍ／１が適当であり、特に０゜５〜１．
５Ｍ／Ａとすることが好適である。この濃度が低過ぎる
と内部抵抗が増大することにより損失（ｔａｎ　δ）が
増大し、一方、高過ぎると低温になったとき溶質が析出
して安定性が低下するなどの不具合を生ずる恐れがある
。

本発明で用いる極性有機溶媒としては、特に限定される
ものではなく、プロピレンカーボネート、ブチレンカー
ボネート、Ｔ−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメ
チルホルムアミド、１．２−ジメトキシエタン、ニトロ
メタン、スルホラン、１．３−ジオキソラン、テトラヒ
ドロフランなどが単独でまたは適宜混合して好適に使用
される。

これらの溶媒の中で特に好ましい例としては、プロピレ
ンカーボネート、ブチレンカーボネート、Ｔ−ブチロラ
クトン、１．３−ジオキソランまたはスルホランがあげ
られる。

６本発明では、前記ホスホニウム塩を溶解した極性有機
溶媒に対して、トリフェニルホスフィン、ヘキサメチル
ホスホルアミド、アセトニトリル、ジメチルエーテル、
テトラヒドロフランおよびエチレングリコールジメチル
エーテルよりなる群から選ばれた少なくとも一種の添加
物を、電解液中好ましくは０．５〜９０容量％さらに好
ましくは１．０〜５０容量％含有させることが必要であ
る。

本発明において、上記ホスホニウム塩を溶解させた極性
有機溶媒に上記添加物を含有させることにより、得られ
る電解液の特性が著しく向上する。

すなわち、これらの添加物を電解液中に含有させること
により、従来の電解液を用いた場合に比べて初期性能お
よび高温負荷試験における信頼性が向上、改良される。

そして、トリフェニルホスフィンまたはへキサメチルホ
スホルアミドを添加物とした場合には、その電気化学的
安定性および溶媒分解抑制効果により高温負荷試験での
容量劣化、内部抵抗の上昇が改良される。そして、アセ
トニトリル、ジメチルエーテル、テトラヒドロフランま
たはエチレングリコールジメチルエーテルを添加物とし
た場合には低粘性、高誘電性等の特性により容量、内部
抵抗が向上、改良される。

本発明で用いる分極性電極の材質については、特に限定
されないが、電解液に対して電気化学的に不活性で、か
つ比表面積の大きな活性炭粉末あるいは活性炭繊維を使
用するのが好ましい。

特に、活性炭粉末にポリテトラフルオロエチレン（ＰＴ
ＦＥ）などの結着剤を添加し、ロール成型してシート化
し、さらに好ましくは一軸または二軸方向に延伸処理を
施した電極は、単位体積当りの容量、強度および長期信
頼性に優れているので好適に使用される。

本発明で一対の分極性電極の間に介装されるセパレータ
としてはポリプロピレン繊維不織布、ガラス繊維混抄不
織布などよりなる通常のセパレータを使用することがで
きる。

（実施例） 次に、実施例および比較例を図面に基づいて具体的に説
明する。

本発明の実施例および比較例に共通のものとして第１図
に示すようなコイン型電気二重層コンデンサのユニット
セル（直径２０１真、厚み２．０．１）　ヲ次のように
して作製した。まず、活性炭粉末（比表面積２０００　
ｍ　／　ｇ　）に１０重量％のポリテトラフルオロエチ
レンを添加して湿式混練によってシート化した。このよ
うにして得られたシートを円板状に打ち抜いて分極性電
極１および２　（直径１５　ｍｍ　。

厚さ０．７ｕ＋）とし、この分極性電極１．２をポリプ
ロピレン繊維不織布よりなるセパレータ３を介して互い
に対向させてステンレス鋼製のキヤ・ツブ４およびステ
ンレス鋼製の缶５からなる外装容器中に収納する。次に
、ユニットセル中に所定の電解液を注入して分極性電極
１．２およびセパレータ３中にこの電解液を充分に含浸
させた後、ポリプロピレン製パツキンクロを介してキャ
ップ４および缶５の端部をかしめて封口し一体化した。

前述のようにして作製した電気二重層コンデンサのユニ
ットセルを使用し、第１表に示すような種々の電解液（
実施例１〜５および比較例１〜３）を濃度０．５Ｍ／Ａ
として用いた各セルについて、２．８Ｖの電圧を印加し
たときの初期容量および内部抵抗を測定した後、引続い
てこのセルに２゜８■の電圧を印加しながら８５°Ｃで
１０００時間貯蔵した後の容量および内部抵抗を測定し
、初期容量からの容量劣化率（％）を算出した。これら
の測定結果を第１表に示した。

次に、第２表（実施例６〜１３、比較例４〜６）に示す
ような種々の電解液を用いた各セルについて、２．８Ｖ
の電圧を印加したときの初期容量および内部抵抗を測定
した後、引続いてこのセルに２゜８Ｖの電圧を印加しな
がら７０’Ｃで１０００時間貯蔵した後の容量を測定し
て容量劣化率（％）を算出した。結果は第２表に示した
。なお、内部抵抗の測定は交流二端子法（周波数Ｉ　Ｋ
Ｈ２）によって行った。

（木頁、以下余白） 第１表 注　１．ｊｉ某の数字は容量％を示す、　αＩ表も同し
）２．８ＭＰＡはへキサメチルホスホルアミドを示す。

第２表 （発明の効果） 以上説明したように、本発明による電解液を用いること
で初期性能（容量、内部抵抗）に優れ、かつ高温負荷試
験における冑信顛性を有する電気二重層コンデンサを得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による電気二重層コンデンサの一実施態
様を示す部分断面図である。 １．２・・・・・・分極性電極、 ３・・・・・・セパレータ、 ４・・・・・・キャップ、 ５・・・・・・缶、 ６・・・・・・バッキング。 特許出　願人　旭硝子株式会社

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）分極性電極と電解液との界面で形成される電気二
   重層を利用する電気二重層コンデンサにおいて、電解液
   としてテトラアルキルホスホニウムの６フッ化リン酸塩
   もしくは４フッ化ホウ酸塩を溶解した極性有機溶媒にト
   リフェニルホスフィン、ヘキサメチルホスホルアミド、
   アセトニトリル、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラ
   ンおよびエチレングリコールジメチルエーテルよりなる
   群から選ばれた少なくとも一種の添加物を含有させたも
   のを用いることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
2. （２）前記テトラアルキルホスホニウム塩におけるアル
   キル基の炭素数が１〜１０である特許請求の範囲第１項
   記載の電気二重層コンデンサ。
3. （３）前記有機溶媒がプロピレンカーボネート、ブチレ
   ンカーボネート、γ−ブチロラクトン、１、３−ジオキ
   ソランおよびスルホランよりなる群から選ばれた少なく
   とも一種の溶媒８０容量％以上と、トリフェニルホスフ
   ィンおよび／またはヘキサメチルホスホルアミド２０容
   量％以下とよりなることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項または第２項記載の電気二重層コンデンサ。
4. （４）前記添加物が、電解液中に０．５〜９０容量％含
   有されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項、
   第２項または第３項記載の電気二重層コンデンサ。