JPS63200770A - 免疫グロブリン吸着剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は体液中の免疫グロブリンを吸着除去することに
よシ免疫関連疾患の治癒を促進させるための吸着剤に関
するものである。

（従来の技術） 近年、免疫系と多くの疾病、例えば自己免疫疾患、免疫
関連疾患、臓器移植時の拒絶反応、腫瘍、感染症などの
絡みが解明されつつある中で、抗原、抗体、抗原−抗体
複合体などを血液中から除去することが病状発現の抑止
軽減につながることが期待される。血漿分離交換法はこ
のような観点から関心をよせられている方法で、これら
の物質が血液中から除去される。しかし、血中アルブミ
ン、電解質、そのほかの小分子量溶質も同時に不必要に
取シ除かれ排棄されてしまい血漿製剤などを大量に補給
しなければならないのは不合理であシ、抗原、抗体、抗
原−抗体複合体などを選択的に捕捉することが望まれて
いる。

他方、高分子材料を用いた人工臓器などにおいて表面に
大分子量溶質、蛋白質の捕捉、沈着が起ることから特定
高分子材料に特定物質が沈着する選択的吸着性が存在す
るとしてこの現象を免疫関連物質の特異的選択的吸着除
去に応用する試みがなされている。例えば阿岸らはイオ
ン交換樹脂、ナイロン、ポリスチレ／、ポリエチレン、
ポリブタジェン、ポリスルホン、ポリカーブネート、ポ
リエチレンテレフタレート、デキストラン、メタアクリ
レート被覆ガラピーズ、活性炭、アルミナ等各種の無機
、有機材料の効果について検討している。

〔人工臓器、第９巻、２６４頁（１９８０）、第１０巻
。

１０２８頁（１９８１））が吸着容量、吸着選択性、機
械的強度、膨潤性、生体適合性等に問題があり完全なも
のはない。

一方、プロティンＡや抗ＩｇＧ抗体等をリガンドとする
アフィニティ吸着体によシ、血液中のＩｇＧの吸着除去
等も試みられている〔アーティフィッシャル・オルガン
ズ、第５巻、２５９頁（１９８１）（Ａｒｔｉｆ−Ｏｒ
ｇａｎｓ　、　ｖｏｔ５　＋　ｐｐ　２５９）　：ｌが
、アフィニティ吸着体の固定担体として優れた性質を有
するものがないことやりガントとするプロティンＡが高
価であシ又脱落によシ有害な作用を与える可能性がある
などが指摘されている。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明の目的は、かかる事情に鑑み、他の有害な副作用
が生じることなく、免疫グロブリンを選択的に吸着除去
することによシ、免疫関連疾患の治療を促進させるだめ
の吸着剤を提供することにある。

（問題点を解決するだめの手段） 本発明は、上記目的を達成させるための吸着剤の作用を
鋭意検討した結果、キトサンもしくはキチン−キトサン
複合体より構成される吸着剤または前記吸着剤を架橋処
理した吸着剤が免疫グロブリンを選択的に吸着する能力
があることを見出した。即ち、本発明による吸着剤は体
外循環による血液浄化システムに適用されることが通常
考えられるが、その際の血液凝固等を避けるためには生
体適合性を保持することが必要である。甲殻類の甲皮の
構成成分であるキチン及びこの脱アセチル体であるキト
サンの抗血栓性膜としての医用材料への応用は既に知ら
れているが、これを多孔性ビーズとして血液と接触させ
た結果、免疫グロブリンのみを効率良く吸着除去せしめ
る吸着剤として有用なものであることが判った。

本発明による吸着剤は、血液、血漿及び血清と十分に接
触し得る表面積を有することが必要であシ、そのために
多孔性ビーズとして提供されることが好ましい。表面積
を増すためには、粒子径を小さくすることが必要である
が、反面血液及びその構成物質等の体液を十分な流速で
流す必要もあシ、吸着剤の粒子径を下げると目詰まシ等
により流速が低下してしまう。この２つの条件を満すた
めには、吸着剤の粒子径が０．１〜３瓢の球状が最適で
ある。さらに吸着剤の表面積を多くすると同時に強度を
維持するためには、０．０５〜３μｍの孔径の細孔を有
することが好ましい。

吸着剤であるキトサンもしくはキチン−キトサン複合体
は、そのままでも使用することができるが、化学的、物
理的強度を増すために二官能性試薬、例えばジアルデヒ
ドおよびその誘導体、ジアルデヒド、ジイソシアナート
等を用いて架橋処理を施して使用することができる。本
発明でいう複合体とは、キチンユニットとキトサンユニ
ットのみから構成されているものを意味する。またキチ
ン−キトサン複合体のキチンユニット含量については特
に制限はない。

（発明の効果） 本発明によるキトサンもしくはキチン−キトサン複合体
よシ構成される吸着剤または前記吸着剤を架橋処理した
吸着剤は、体液中の免疫グロブリンに対し選択的に吸着
能を有するばかシでなく、単位当シの吸着容量にも優れ
、血液を凝固させることも無い。また、吸着剤そのもの
は生体に対し全く無害である。さらに、アフィニティ吸
着体の如きリガンドは不必要であシ、経済的にも有利で
ある等前述の従来技術にみられる問題点をすべて解決し
ておシ、例えば本発明による吸着剤を体液の体外循環に
用いた場合、免疫関連疾患の治療に対する効果の期待は
大きい。

（実施例） 以下に本発明による吸着剤の効果について代表的な例を
示し、さらに具体的に説明する。但し、これらは説明の
ための単なる例示であって本発明はこれらに何ら制限さ
れないのはいうまでもない。

実施例１ 粒径０．１　ａｍのキトサン多孔性ビーズ（商品名ショ
ウデックスキトハール、脂肪族系架橋品−（Ａ）及び芳
香族架橋品−（Ｂ））の湿体各１１ｒＬｌをヒト血漿１
０−ずつにそれぞれ加え、４℃または３７℃で１時間イ
ンキエベートした後、遠心分離でビーズを分離した。ビ
ーズを生理食塩水１１１Ｌｌを用いて３回洗浄し、上澄
と併せて高速液体クロマトグラフィーにより総蛋白（Ｔ
、Ｐ、）　、アルブミン（Ａｌｂ）、総コレステロール
（Ｔ、Ｃｈｏ）、ＩｇＧ、　ＩｇＡ、　ＩｇＭの変化を
しらべた。

実施例２ 実施例１におけるビーズ（Ｂ）を用い、ヒト血漿と下記
の割合で混合し、３７℃で３０分間インキエベーシ曹ン
した後、遠心分離し上置液を免疫電気泳動法で特異的吸
着性を評価したところ、コントもの 実施例３ Ａｃ：コントロール面積 ＡＳ：検体面積 したものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 キトサンもしくはキチン−キトサン複合体 またはこれらの架橋処理物 よりなることを特徴とする免疫グロブリン吸着剤。