JPS6319324Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は第１図に示したように、内面にグラス
ライニング処理等が実施された貯湯槽１と加熱ヒ
ータ３との電気防食を行う電気防食電極に関する
ものである。

従来例の構成とその問題点 従来例の構成を第２図において説明すると、金
属製のプラグ４とフツ素樹脂から成る封口材５
と、ゴム材料から成るＯリング７と封口材５を貫
通して取付けられている白金メツキを施したチタ
ン線の電極６から構成されており、電極６は外表
面に加工された特殊形状ねじ部（Ａ部）が封口材
５に係合した状態で貫通しており、水漏出の封止
構成がとられている。又、封口材５外周とプラグ
４内周間の水封止はＯリング７で維持されてい
る。

しかし、電気防食とは、水の電気分解作用であ
り、電流を流している電極６表面からは、酸素ガ
ス、小量の塩素ガスが発生し、水が介在して電流
が流れこむ貯湯槽１表面及び加熱ヒータ３表面で
は、水素ガスが発生するのは、公知の現象であ
る。

そのような悪条件で使用される構成部品は、各
発生ガスに対する影響を考え、配慮した材料及び
構成が用いられている。しかし、プラグ４とＯリ
ング７の間には隙間Ｂがあり、その隙間に水が介
在すると、発生ガスの影響を受けて、Ｏリング７
の弾力性が失われ、封水性能が劣化し、水漏れと
なる。

考案の目的 本考案は、Ｏリングが発生ガスの影響を受け、
劣化して起こる水漏れを防止するものである。

考案の構成 上記目的を達成するために本考案ではＯリング
より前面の、封止材から一体に凸部を形成し、相
対するプラグを咬めることで第１の水封止部を設
け、発生ガスの侵入を防止したものである。

実施例の説明 本実施例の構成を第３図、及び第４図で説明す
る。構成部品は、従来例と同じであり、相違点
は、封口材１２外周にあるＯリング１５挿入部よ
り、前面に逆三角状の凸部１３を一体に形成し、
相対するプラグ１１側は逆形状としたことであ
り、逆三角状の凸部１３を形成した封口材１２
に、水封止用Ｏリング１５が装着されるととも
に、白金メツキを施したチタン線電極１４が貫通
して取付けられている。上記封口材１２は、プラ
グ１１内面に設けられたねじと嵌合して、凸部１
３により位置が固定される構成となる。

次に第４図で示す通り、プラグ１１の咬め部１
１′を破線状態から、矢印方向に全周曲げ咬めを
することで、封口材１２の凸部１３形状と合致さ
せ、封口材１２の凸部１３に圧縮力を加え、Ｏリ
ング１５よりも前部で第１の水封止部を構成し
た。

考案の効果 本考案では封口材に凸部を一体形成し、それに
プラグを咬めることで、Ｏリングよりも前方で、
第１の水封止部を構成したので、Ｏリングまでの
水侵入が防止でき、発生ガスの影響による劣化を
防止することができる。

また万一第１の水封止が破壊されても、Ｏリン
グで保証できる２重構成となる。その場合、防食
電流は、凸部が障害となり、水侵入していても、
Ｏリングまで届かないため、発生ガスによる劣化
が抑制できる。

さらに実施例のごとく逆三角形の凸部１３にす
ることで、接触面積を増すことができ、また熱膨
張、収縮に対する封口材の軸方向の動きが規制で
き、安定した封口構成となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電気防食電極を利用した温水貯湯槽の
断面図、第２図は従来例の断面図、第３図は本考
案の一実施例の断面図、第４図は第３図の咬め部
の拡大断面図である。 １１……金属製プラグ、１１′……金属製プラ
グの咬め部、１２……封口材、１３……凸部、１
４……電極。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プラグ、封口材、Ｏリングと、封口材を貫通し
   て取付けられた電極から成り、封口材の外周のＯ
   リングより前面に凸部を設け、この凸部にプラグ
   を咬めた電気防食電極。