JPS6319030Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 本考案は洗濯機等の駆動装置に関するものであ
る。従来の洗濯機においてはモータの回転軸に固
定した駆動プーリと洗濯脱水槽又はパルセータの
回転軸に取付けた従動プーリとの間にＶベルトを
架設してモータの駆動力を伝達していた。ところ
で上記の構成においては、例えば洗濯槽に水又は
湯を入れた場合に合成樹脂製の洗濯槽が水の重量
又は湯の温度によつて降下、変形するため従動プ
ーリの位置が移動することがある。かゝる場合に
駆動プーリと従動プーリとのピツチ間隔（軸心間
の距離）が小さいときは、両者のベルト結合に歪
やゆるみを生じ、動力の伝達に支障を生ずる。本
考案はかゝる欠点のない洗濯機等の駆動装置を提
供することを目的とするものである。

〔考案の構成〕

本考案の洗濯機等の駆動装置は、モータの回転
軸に固定された駆動プーリはＶベルトと密着する
Ｖ型溝を有し、被駆動体の回転軸に取付けられた
従動プーリはその両側のフランジ間の円周面に鋸
歯状の突条を有し、該突条とかみ合う突条をその
内周面に有する摩擦係数の大きい合成樹脂よりな
るリングバンドが前記従動プーリの円周面にはめ
こまれており、該リングバンドの表面に、前記従
動プーリの内巾より若干小さい外巾を有する前記
Ｖベルトが弾発的に圧接していることを特徴とす
る。

本考案の実施例を図面について説明する。第１
図において、１は洗濯機の本体、２は本体１に固
定されたモータで、その回転軸３には駆動プーリ
４が取付けてある。５は洗濯槽、６は洗濯槽５の
底部に取付けたパルセータで、その回転軸７には
従動プーリ８が取付けてある。９は駆動プーリ４
と従動プーリ８との間に架設された合成樹脂製の
Ｖベルトである。駆動プーリ４にはＶベルト９と
密着するＶ型溝１０が設けてある。従動プーリ８
は第２図に示すように、両側のフランジ１１，１
１′間の円周面に鋸歯状の突条１２を有し、該突
条１２とかみ合う突条１３をその内周面に有する
リングバンド１４がはめこまれており、Ｖベルト
９はこのリングバンド１４の平坦な外周面に弾発
的に圧接している。リングバンド１４は摩擦係数
が大で弾力性を有する合成樹脂によつて形成され
ている。なお、従動プーリ８の内巾ａ（フランジ
１１、１１′間の間隔）はＶベルト９の外巾ｂよ
りも若干大きく、Ｖベルト９の両側には間隙ｃを
形成している。以上洗濯機について本考案の実施
例を説明したが本考案は洗濯機と同種の被駆動体
に適用することができる。

〔考案の効果〕

本考案は以上の構成および作用を有するので以
下述べるような効果がある。(1)駆動プーリ４はＶ
ベルト９と密着するＶ型溝１０を有するのでモー
タ２の回転力はＶベルト９に確実に伝達される。
(2)Ｖベルト９は摩擦係数の大きいリングバンド１
４に弾発的に圧接しており、リングバンド１４は
従動プーリー８と突条１２，１３のかみ合いによ
つて結合されているので、ベルト９はモータ２の
回転力を従動プーリ８に確実に伝達する。(3)従動
プーリ８の内巾ａはＶベルト９の外巾ｂよりも大
きいので被駆動体（洗濯槽）の移動による従動プ
ーリ８の位置の変化を吸収する。(4)従来のこの種
の装置においては従動プーリ８の位置の変化によ
りスリツプ等の事故が発生したが本考案の装置は
上記(1)、(2)、(3)の作用効果によつてこの問題を解
消し、考案の目的を達成する。

【図面の簡単な説明】

第１図：本考案の実施例の全体の構成を示す
図、第２図：本考案の従動プーリの側面図、第３
図：本考案のリングバンドの斜視図。 １……本体、２……モータ、３……回転軸、４
……駆動プーリ、５……洗濯槽、６……パルセー
タ、７……回転軸、８……従動プーリ、９……Ｖ
ベルト、１０……Ｖ型溝、１１，１１′……フラ
ンジ、１２，１３……突条、１４……リングバン
ド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータの回転軸に固定された駆動プーリはＶベ
   ルトと密着するＶ型溝を有し、被駆動体の回転軸
   に取付けられた従動プーリはその両側のフランジ
   間の円周面に鋸歯状の突条を有し、該突条とかみ
   合う突条をその内周面に有する摩擦係数の大きい
   合成樹脂よりなるリングバンドが前記従動プーリ
   の円周面にはめこまれており、該リングバンドの
   表面に、前記従動プーリの内巾より若干小さい外
   巾を有する前記Ｖベルトが弾発的に圧接している
   ことを特徴とする洗濯機等の駆動装置。