JPS63190170A - 硬質窒化硼素の製造方法及びそれに用いる合成装置 - Google Patents
硬質窒化硼素の製造方法及びそれに用いる合成装置Info
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- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、ダイヤモンドに次ぐ極めて高い硬度を有し、
かつ熱伝導性に優れる立方晶窒化硼素の新規な製造方法
及びそれに用いる合成装置に関するものである。
かつ熱伝導性に優れる立方晶窒化硼素の新規な製造方法
及びそれに用いる合成装置に関するものである。
(従来技術)
立方晶窒化硼素は、グイツカース硬度が4500と地球
上でダイヤモンドに次ぐ硬度を有し、熱伝導性に関して
もダイヤモンドと同じ様に優れている。
上でダイヤモンドに次ぐ硬度を有し、熱伝導性に関して
もダイヤモンドと同じ様に優れている。
またダイヤモンドと比較して耐酸化性に優れ、高温で鉄
族金属と反応しすらいという特性を有するために、切削
工具材料や耐摩耗工具材料として非常に優れている。
族金属と反応しすらいという特性を有するために、切削
工具材料や耐摩耗工具材料として非常に優れている。
また熱伝導性に優れていることに加え、電気絶縁性にも
優れていることから半導体テ゛バイスなどの放熱基材等
への応用がなされている。
優れていることから半導体テ゛バイスなどの放熱基材等
への応用がなされている。
従来立方晶窒化硼素は、ダイヤモンドと同様に超高圧超
高温発生装置を用いて合成されていたが近年ダイヤモン
ドの場合と同じ様に超高圧超高温を用いずに気相中から
加熱した基材上に析出させる気相合成法が開発されつつ
ある。
高温発生装置を用いて合成されていたが近年ダイヤモン
ドの場合と同じ様に超高圧超高温を用いずに気相中から
加熱した基材上に析出させる気相合成法が開発されつつ
ある。
現在試みられている方法は、金属硼素を硼素源上するイ
オンブレーティング法やイオン化蒸着法、IVD法があ
り、六方晶窒化硼素あるいは金属硼素をターゲットとし
、それをArやN2でスパッタするスパックリング法が
ある。
オンブレーティング法やイオン化蒸着法、IVD法があ
り、六方晶窒化硼素あるいは金属硼素をターゲットとし
、それをArやN2でスパッタするスパックリング法が
ある。
また硼素源、窒素源ともにガス体を利用し、該原料ガス
に外部より高周波、マイクロ波等の電力を負荷し、プラ
ズヤ状態に励起して加熱保持した基材上に窒化硼素を合
成するプラズーfcVD法が知られている。
に外部より高周波、マイクロ波等の電力を負荷し、プラ
ズヤ状態に励起して加熱保持した基材上に窒化硼素を合
成するプラズーfcVD法が知られている。
(発明が解決しようとする問題点)
前述した既存の硬質窒化゛硼素の製造方法では、ダイヤ
モンドの気相合成方法の様に単−相の立方晶窒化硼素を
合成することは極めて難しく、立方晶窒化硼素に加えて
六方晶窒化硼素や非晶質の窒化硼素が共存しやすいとい
う問題点があった。また単−相に近い立方晶窒化硼素が
生成でき、六方晶窒化硼素が赤外吸収スペクトルで殆ど
検出されない場合も報告されているが、この様な場合で
も結晶性は低く、気相合成ダイヤモンドの様に極めて完
全度の高い立方晶窒化硼素単相の合成は未だなされてい
ない。
モンドの気相合成方法の様に単−相の立方晶窒化硼素を
合成することは極めて難しく、立方晶窒化硼素に加えて
六方晶窒化硼素や非晶質の窒化硼素が共存しやすいとい
う問題点があった。また単−相に近い立方晶窒化硼素が
生成でき、六方晶窒化硼素が赤外吸収スペクトルで殆ど
検出されない場合も報告されているが、この様な場合で
も結晶性は低く、気相合成ダイヤモンドの様に極めて完
全度の高い立方晶窒化硼素単相の合成は未だなされてい
ない。
本発明者らは、従来法の問題点に鑑みて、非晶質窒化硼
素や六方晶窒化硼素を含まずかつ結晶性に優れた立方晶
窒化硼素を気相中より合成するために鋭意検討を重ねた
結果本発明を完成させた。
素や六方晶窒化硼素を含まずかつ結晶性に優れた立方晶
窒化硼素を気相中より合成するために鋭意検討を重ねた
結果本発明を完成させた。
(問題点を解決するための手段)
即ち本発明の硬質窒化硼素の製造方法は、硬質窒化硼素
を気相中より合成する硬質窒化硼素の気相合成方法にお
いて、窒素(N)源と硼素(B)源を各々独立して活性
化し、400℃以上1200℃ 以下に保持した基材上
で活性化されたB源とN源を混合し、基材上に硬質窒化
硼素を生成させるものであって、B源である原料ガスを
マイクロ波プラズマにより活性化し、N源は原料ガス導
入ノズルとその前方に配置した1400℃以上に高温加
熱した熱電子放射材との間でDCプラズマを形成するこ
とによって活性化し且つ高温加熱した熱電子放射材によ
り、B源、N源の原料ガスを熱活性化することをプラズ
マ活性化に加えて併用することを特徴とするものである
。
を気相中より合成する硬質窒化硼素の気相合成方法にお
いて、窒素(N)源と硼素(B)源を各々独立して活性
化し、400℃以上1200℃ 以下に保持した基材上
で活性化されたB源とN源を混合し、基材上に硬質窒化
硼素を生成させるものであって、B源である原料ガスを
マイクロ波プラズマにより活性化し、N源は原料ガス導
入ノズルとその前方に配置した1400℃以上に高温加
熱した熱電子放射材との間でDCプラズマを形成するこ
とによって活性化し且つ高温加熱した熱電子放射材によ
り、B源、N源の原料ガスを熱活性化することをプラズ
マ活性化に加えて併用することを特徴とするものである
。
又本発明の硬質窒化硼素の製造方法に用いる合成装置は
(後述第1図参照)、反応槽(4)内に、窒化硼素を形
成するための基材(7)が設置される基材支持台(8)
、l!:、この基材支持台の前方に位置する熱電子放
射材(5)と、これら基材支持台と熱電子放射材の間付
近で開口し且つその開口より反応槽内に導入される窒素
源ガスを活性化するためのDCプラズマを熱電子放射材
との間で形成する窒素源ガ之 スノズル(6)とを設け、一方反応槽(4)壁K 、基
材支持台の前方に位置して硼素源ガス導入口(3)を設
は且つ反応槽外に、反応槽によって垂直に貫通されて上
記ガス導入口よね反応槽内に導入される硼素源ガスを活
性化するだめのマイクロ波プラズマを形成するマイクロ
波導波管(1)を設けたことを特徴とするものである。
(後述第1図参照)、反応槽(4)内に、窒化硼素を形
成するための基材(7)が設置される基材支持台(8)
、l!:、この基材支持台の前方に位置する熱電子放
射材(5)と、これら基材支持台と熱電子放射材の間付
近で開口し且つその開口より反応槽内に導入される窒素
源ガスを活性化するためのDCプラズマを熱電子放射材
との間で形成する窒素源ガ之 スノズル(6)とを設け、一方反応槽(4)壁K 、基
材支持台の前方に位置して硼素源ガス導入口(3)を設
は且つ反応槽外に、反応槽によって垂直に貫通されて上
記ガス導入口よね反応槽内に導入される硼素源ガスを活
性化するだめのマイクロ波プラズマを形成するマイクロ
波導波管(1)を設けたことを特徴とするものである。
以下詳細に本発明を説明する。
、本発明は、B源とN源となる原料ガスを各々独立して
活性化し、表面温度を400℃以上1200℃以下に保
持した基材上で活性化されたB源と N源を混合する方
法であって、B源の活性化をマイクロ波無極放電によっ
て、マイクロ波プラズマを形成することによって行ない
、一方N源はガス導入ノズルとその前方に配備した高温
加熱した熱電子放射材との間でDCプラズマを形成する
こ七によって行なう。また高温加熱した熱電子放射によ
り同時KB源、N源の熱活性化も行なうことによって、
基材表面に非晶質窒化硼素や六方晶窒化硼素を全く含ま
ず、かつ結晶性に優れた極めて完全度の高い立方晶窒化
硼素を気相中より合成できることを新規に知見した。
活性化し、表面温度を400℃以上1200℃以下に保
持した基材上で活性化されたB源と N源を混合する方
法であって、B源の活性化をマイクロ波無極放電によっ
て、マイクロ波プラズマを形成することによって行ない
、一方N源はガス導入ノズルとその前方に配備した高温
加熱した熱電子放射材との間でDCプラズマを形成する
こ七によって行なう。また高温加熱した熱電子放射によ
り同時KB源、N源の熱活性化も行なうことによって、
基材表面に非晶質窒化硼素や六方晶窒化硼素を全く含ま
ず、かつ結晶性に優れた極めて完全度の高い立方晶窒化
硼素を気相中より合成できることを新規に知見した。
さら忙本発明においては基材の表面温度を正確に制御す
ることが重要なので、望ましくは支持台の加熱または強
制冷却を実施し、マイクロ波プラズマの強度、DCプラ
ズマの強度、熱電子放射材の温度学及び熱電子放射材と
基材との位置関係に左右されず独立して表面温度が正確
に制御できるようになっている。そのため基材表面温度
と他の条件を分離でき初めて結晶性の高い単−相の立方
晶窒化硼素を合成することに成功したのである。
ることが重要なので、望ましくは支持台の加熱または強
制冷却を実施し、マイクロ波プラズマの強度、DCプラ
ズマの強度、熱電子放射材の温度学及び熱電子放射材と
基材との位置関係に左右されず独立して表面温度が正確
に制御できるようになっている。そのため基材表面温度
と他の条件を分離でき初めて結晶性の高い単−相の立方
晶窒化硼素を合成することに成功したのである。
第1図はこの発明の一実施例の合成装置を示す略図的断
面図である。反応槽(4)内に基材支持台側が収納され
ている。該基材支持台(8)の上面に、その上に窒化硼
素を形成するための基材(7)が設置されている。また
基材支持台(8)の前方(この実施例では上方)には所
定距離を隔てて熱電子放射材(5)が置かれており、こ
の熱電子放射材(5)と窒素源導入ガスノズル(6)と
の間で、DCプラズマを形成させ、N原ガスを活性化す
る。
面図である。反応槽(4)内に基材支持台側が収納され
ている。該基材支持台(8)の上面に、その上に窒化硼
素を形成するための基材(7)が設置されている。また
基材支持台(8)の前方(この実施例では上方)には所
定距離を隔てて熱電子放射材(5)が置かれており、こ
の熱電子放射材(5)と窒素源導入ガスノズル(6)と
の間で、DCプラズマを形成させ、N原ガスを活性化す
る。
一方硼素源ガスはガス導入口(3)より反応槽(4)内
に導かれ、反応槽によって垂直に貫通されたマイクロ波
導波管(1)によりマイクロ波が給電され反応槽内でマ
イクロ波無極放電を生じ、硼素源ガスはマイクロ波プラ
ズマの形成により活性化され、図では下方の基材の方へ
活性化状態の硼素源ガスが供給される。
に導かれ、反応槽によって垂直に貫通されたマイクロ波
導波管(1)によりマイクロ波が給電され反応槽内でマ
イクロ波無極放電を生じ、硼素源ガスはマイクロ波プラ
ズマの形成により活性化され、図では下方の基材の方へ
活性化状態の硼素源ガスが供給される。
また熱電子放射材は高温加熱されているため、窒素源ガ
ス、硼素源ガスの熱活性化作用も有し、同時に基材表面
の加熱をしている。
ス、硼素源ガスの熱活性化作用も有し、同時に基材表面
の加熱をしている。
基材支持台(8)は必要に応じて、ヒーターにより加熱
、あるいは冷却媒体の導入により冷却が可能で、基材の
表面温度を所定温度に維持できる。
、あるいは冷却媒体の導入により冷却が可能で、基材の
表面温度を所定温度に維持できる。
本装置により、マイクロ波プラズマによシ活性化された
硼素源と、DCプラズマにより活性化させた窒素源(″
また両者は同時に熱活性化も受ける)は基材上で混合さ
れ、基材表面に高純度で結晶性の高い立方晶窒化硼素が
合成される。また条件によってはクルツ型の硬質窒化硼
素の合成も可能である。
硼素源と、DCプラズマにより活性化させた窒素源(″
また両者は同時に熱活性化も受ける)は基材上で混合さ
れ、基材表面に高純度で結晶性の高い立方晶窒化硼素が
合成される。また条件によってはクルツ型の硬質窒化硼
素の合成も可能である。
上記において硼素源はジボランや三塩化硼素が好ましく
、窒素源は窒素またはアンモニアが好ましいが、硼素源
と窒素源を同時に含有するボラジンの使用も可能である
。また反応槽内に導入するガスは上述のガス以外でH2
、Ar 、 Kr 、 Xe 、 Rnを混合して使用
しても差支えない。
、窒素源は窒素またはアンモニアが好ましいが、硼素源
と窒素源を同時に含有するボラジンの使用も可能である
。また反応槽内に導入するガスは上述のガス以外でH2
、Ar 、 Kr 、 Xe 、 Rnを混合して使用
しても差支えない。
これらのガスでH2以外は熱伝導率が低いため基材の冷
却ガスとして使用できかっH2を含めてこれ%のガスは
プラズマの強度を調節する作用も有している。
却ガスとして使用できかっH2を含めてこれ%のガスは
プラズマの強度を調節する作用も有している。
また反応ガス中の窒素原子に対する硼素原子の割合u0
.01%以上100%以下が望ましく、この範囲を逸脱
すると化学量論組成の硬質窒化硼素ができにくくなる。
.01%以上100%以下が望ましく、この範囲を逸脱
すると化学量論組成の硬質窒化硼素ができにくくなる。
熱電子放射材の材質に関しては高温において蒸気圧が低
いこと、高融点を有することが要求され、さらに熱電子
放射能に優れていることが要求されるため、W、Ta、
Moなどの高融点金属やLa86 などを用いることが
好ましい。熱電子放射材は1400℃以上に加熱して使
用する。この温度よりも低いと六方晶窒化硼素、非晶質
窒化硼素の析出が支配的となる。
いこと、高融点を有することが要求され、さらに熱電子
放射能に優れていることが要求されるため、W、Ta、
Moなどの高融点金属やLa86 などを用いることが
好ましい。熱電子放射材は1400℃以上に加熱して使
用する。この温度よりも低いと六方晶窒化硼素、非晶質
窒化硼素の析出が支配的となる。
また基材の表面温度は400℃以上1200 ℃以下
でないと硬質窒化硼素が析出しない。
でないと硬質窒化硼素が析出しない。
反応槽内の圧力1d I X 1O−5Torr 〜4
X I Q2Torrの極めて広い範囲でプラズマの安
定維持が可能で、硬質窒化硼素を析出させることが可能
であるが、圧力の低い側では析出速度が極端に小さくな
り、逆に高い側では六方晶窒化硼素が混ざるため1×1
0 Torr 〜lX10Torrがより好ましい。
X I Q2Torrの極めて広い範囲でプラズマの安
定維持が可能で、硬質窒化硼素を析出させることが可能
であるが、圧力の低い側では析出速度が極端に小さくな
り、逆に高い側では六方晶窒化硼素が混ざるため1×1
0 Torr 〜lX10Torrがより好ましい。
(作用)
本発明の特徴の1つは、B源とN源をそれぞれ独立して
活性化し、基材表面上で混ぜ合わせることにある。この
様な方法を用いている理由は、B源とN源を混ぜたあと
同時に活性化すると両者が反応性に富むため非晶質の窒
化硼素が生成しゃすく、また結晶質の窒化硼素が得られ
ても安定相の六方晶窒化硼素が生成しゃすいという問題
があった。これに対して硼素源、窒素源をそれぞれ独立
して十分活性化し、基材表面で混合すると非平衡相であ
る立方晶窒化硼素のみを得ることが可能となった。
活性化し、基材表面上で混ぜ合わせることにある。この
様な方法を用いている理由は、B源とN源を混ぜたあと
同時に活性化すると両者が反応性に富むため非晶質の窒
化硼素が生成しゃすく、また結晶質の窒化硼素が得られ
ても安定相の六方晶窒化硼素が生成しゃすいという問題
があった。これに対して硼素源、窒素源をそれぞれ独立
して十分活性化し、基材表面で混合すると非平衡相であ
る立方晶窒化硼素のみを得ることが可能となった。
またB源、N源を励起する方法も重要であり、B源は電
子密度が高く高い活性度を得ることが可能なマイクロ波
プラズマを用いており、一方N源は低エネルギーイオン
源とも言える熱電子放電源とガス噴出ノズルとの間でD
Cプラズマを生じさせるホローアノード型DCプラズマ
を用いている。
子密度が高く高い活性度を得ることが可能なマイクロ波
プラズマを用いており、一方N源は低エネルギーイオン
源とも言える熱電子放電源とガス噴出ノズルとの間でD
Cプラズマを生じさせるホローアノード型DCプラズマ
を用いている。
これは高エネルギーのNイオン源を用いるとイオン衝撃
で被覆膜が損傷を受ける問題があるからである。
で被覆膜が損傷を受ける問題があるからである。
本発明で1dDcプラズマを生じせしめる熱陰極となる
高温加熱した熱電子放射材により原料ガスの熱活性化の
効果もあり、原料ガスの活性化が従来のプラズマCVD
法よりも促進されることが考えられる。
高温加熱した熱電子放射材により原料ガスの熱活性化の
効果もあり、原料ガスの活性化が従来のプラズマCVD
法よりも促進されることが考えられる。
また基材の表面温度はマイクロ波電力、DC電力、熱電
子放射材の温度、ガス圧力、基材の位置など多重要因で
決定されるが、基材支持台の強制冷却あるいはヒーター
による加熱によれば、上述のコーティング条件とは独立
して表面温度を設定することが可能であるためコーティ
ング条件の選択の自由度も大きい。
子放射材の温度、ガス圧力、基材の位置など多重要因で
決定されるが、基材支持台の強制冷却あるいはヒーター
による加熱によれば、上述のコーティング条件とは独立
して表面温度を設定することが可能であるためコーティ
ング条件の選択の自由度も大きい。
(実施例)
以下に本発明の実施例を述べる。
実施例1:
第1図に本発明の一実施例の合成装置の略図的断面図を
示したが、この装置を用いて、立方晶窒化硼素の合成を
実施した。$5000のダイヤモンド砥粒により、表面
に傷入れ処理を行なったStクエハー(大きさは10w
X 10wX0.3sm)を基材(力とした。
示したが、この装置を用いて、立方晶窒化硼素の合成を
実施した。$5000のダイヤモンド砥粒により、表面
に傷入れ処理を行なったStクエハー(大きさは10w
X 10wX0.3sm)を基材(力とした。
反応槽(4)内をlX10 ’Torr以下に排気した
後導入口(3)よりH,11005C、ノズ/l/ (
6) LすH220SCMを反応槽内に導入し、圧力を
3 Torrに保持し、熱陰極を兼ねる熱電子放射材(
5)としてWフィラメントを使用し2000℃に加熱し
てから、導波管(1)を通じて反応槽内にマイクロ波を
給電し、マイクロ波無極放電を生じせしめ、同時に直流
電源を用いてノズル(6)と熱電子放射材(5)の間で
DCプラズマを発生させる。この際のマイクロ波電力I
/1200W、DC電力は3Owとした。
後導入口(3)よりH,11005C、ノズ/l/ (
6) LすH220SCMを反応槽内に導入し、圧力を
3 Torrに保持し、熱陰極を兼ねる熱電子放射材(
5)としてWフィラメントを使用し2000℃に加熱し
てから、導波管(1)を通じて反応槽内にマイクロ波を
給電し、マイクロ波無極放電を生じせしめ、同時に直流
電源を用いてノズル(6)と熱電子放射材(5)の間で
DCプラズマを発生させる。この際のマイクロ波電力I
/1200W、DC電力は3Owとした。
そして基材支持台(8)に冷却ガスを流すことによって
基材支持台を冷却し基材(7)の表面温度を850℃に
保持した。その後導入口(3)より、水素で希釈したB
、 H,(B、H61%十H299%)55CM。
基材支持台を冷却し基材(7)の表面温度を850℃に
保持した。その後導入口(3)より、水素で希釈したB
、 H,(B、H61%十H299%)55CM。
ノズル(6)よりNH3を1 OSCM同時′に導入し
た。
た。
約3時間のコーティングを行なったところ、被覆膜が形
成された。この膜をX線回折、赤外吸収スペクトル分光
法によって調査したところ、立方晶窒化硼素の固有の回
折ピーク並びに赤外吸収が検出され、六方晶等の他の結
晶構造に起因する回折ピークや赤外吸収は全く検出され
なかった。SEMによる組織観察でid 0.5〜1μ
mの明瞭な稜線を有する多結晶の集合体が観察された。
成された。この膜をX線回折、赤外吸収スペクトル分光
法によって調査したところ、立方晶窒化硼素の固有の回
折ピーク並びに赤外吸収が検出され、六方晶等の他の結
晶構造に起因する回折ピークや赤外吸収は全く検出され
なかった。SEMによる組織観察でid 0.5〜1μ
mの明瞭な稜線を有する多結晶の集合体が観察された。
マイクロビッカースでの硬度測定の結果では5200
Hvの値が得られた。また被覆膜の膜厚は破断面の観察
より4.5μmであった。
Hvの値が得られた。また被覆膜の膜厚は破断面の観察
より4.5μmであった。
実施例2:
市販のISO,P−30超硬合金型番5PU422を用
いて基材(力とし、実施例1と同じ装置を用いて、立方
晶窒化硼素のコーティングを実施した。
いて基材(力とし、実施例1と同じ装置を用いて、立方
晶窒化硼素のコーティングを実施した。
熱陰極を兼ねる熱電子放射材(5)と、超硬合金上面(
すくい面)との間隔を25mに保持し、反応槽内をlX
10”Torr以下に排気した後、第1表に示した組成
の原料ガス、流量、圧力、マイクロ波電力、DC電力、
フィラメント温度、基材表面温度でコーティングを実施
した。
すくい面)との間隔を25mに保持し、反応槽内をlX
10”Torr以下に排気した後、第1表に示した組成
の原料ガス、流量、圧力、マイクロ波電力、DC電力、
フィラメント温度、基材表面温度でコーティングを実施
した。
まずH2のみを導入口(3)及びノズル(6)より導入
し、フィラメントを所定温度に上げた後、マイクロ波電
力、DC電力を投入してマイクロ波プラズマ、DCプラ
ズマを形成させた後、基材表面温度が所定温度となる様
に基材支持台を加熱又は冷却してから、B#、N源を同
時に流し、所定圧力に微調整し、反応をスタートさせる
。
し、フィラメントを所定温度に上げた後、マイクロ波電
力、DC電力を投入してマイクロ波プラズマ、DCプラ
ズマを形成させた後、基材表面温度が所定温度となる様
に基材支持台を加熱又は冷却してから、B#、N源を同
時に流し、所定圧力に微調整し、反応をスタートさせる
。
約3時間のコーティングを行った後、得られたコーテイ
ング膜をX線回折した結果を第1表に併記して示した。
ング膜をX線回折した結果を第1表に併記して示した。
t!11〜陽14の試料のうち、隘1は基材表面温度が
高いため六方晶BNが得られたものと考えられる。階4
は逆に基材表面温度が低いために非晶質BNが得られた
ものと思われる。さらに陽8ではフィラメント温度が低
すぎたために、非晶質BNが得られたものと判断される
。それ以外は立方晶BNが合成された。
高いため六方晶BNが得られたものと考えられる。階4
は逆に基材表面温度が低いために非晶質BNが得られた
ものと思われる。さらに陽8ではフィラメント温度が低
すぎたために、非晶質BNが得られたものと判断される
。それ以外は立方晶BNが合成された。
これらのコーティングチップを用いて下記の条件にて切
削試験を実施した。
削試験を実施した。
被削材: SCM415(HR,=60) 、切削速度
: 150 m/min 、送り: 0.1 wa/
rev 、 ホルダー二FR21R−44A、切削時
間: 15m1n切削試験後の7ランク摩耗はN12が
O,08m1隘3が0.12 m1fJB、 5が0.
09w、Na6が0.11霧、隘7が015懺、隘9が
0.12領、階11が0.11m、階12が0.13w
a、NIL13が0.13電、隘14が0.09mであ
った。隘10は膜厚が厚いためかコーテイング膜が剥離
した。
: 150 m/min 、送り: 0.1 wa/
rev 、 ホルダー二FR21R−44A、切削時
間: 15m1n切削試験後の7ランク摩耗はN12が
O,08m1隘3が0.12 m1fJB、 5が0.
09w、Na6が0.11霧、隘7が015懺、隘9が
0.12領、階11が0.11m、階12が0.13w
a、NIL13が0.13電、隘14が0.09mであ
った。隘10は膜厚が厚いためかコーテイング膜が剥離
した。
一方比較のための未被覆の超硬合金は1分間の寿命しか
なかった。
なかった。
(発明の効果)
以上説明した様に本発明の製造方法によれば、硼素源ガ
スをマイクロ波プラズマの形成により活性化し、窒素源
ガスをDCプラズマにより活性化し、さらに両者を同時
に燃陰極を兼ねる高温加熱した熱電子放射材によって熱
活性化させ、基材表面上で混合させることにより、非晶
質相や六方晶窒化硼素をほとんど含まず、かつ結晶性に
優れた立方晶窒化硼素の合成が可能上なった。
スをマイクロ波プラズマの形成により活性化し、窒素源
ガスをDCプラズマにより活性化し、さらに両者を同時
に燃陰極を兼ねる高温加熱した熱電子放射材によって熱
活性化させ、基材表面上で混合させることにより、非晶
質相や六方晶窒化硼素をほとんど含まず、かつ結晶性に
優れた立方晶窒化硼素の合成が可能上なった。
又本発明の合成装置によれば、本発明の製造方法が簡易
、確実に行える。
、確実に行える。
第1図は本発明の方法を実施するのに用いる装置の一例
を示す正面図である。 (1)・・・マイクロ波導波管、 (2)・・・例えば2.45GH2のマイクロ波発振機
、(3)・・・Bag料ガス導入口、(4)・・・反応
槽例えば透明石英反応管、(5)・・・熱電子放射材、
(6)・・・N源原料ガス導入ノズル、(7)・・・基
材、(8)・・・基材支持台、 (9)・・・冷却媒体流通管(又は支持台加熱用ヒータ
ーリード線)、 (10)・・・真空排気口、(11)・・・絶縁シール
、(12)・・・熱電子放射材加熱用電源(AC)、(
13)・・・DC電源 第1図
を示す正面図である。 (1)・・・マイクロ波導波管、 (2)・・・例えば2.45GH2のマイクロ波発振機
、(3)・・・Bag料ガス導入口、(4)・・・反応
槽例えば透明石英反応管、(5)・・・熱電子放射材、
(6)・・・N源原料ガス導入ノズル、(7)・・・基
材、(8)・・・基材支持台、 (9)・・・冷却媒体流通管(又は支持台加熱用ヒータ
ーリード線)、 (10)・・・真空排気口、(11)・・・絶縁シール
、(12)・・・熱電子放射材加熱用電源(AC)、(
13)・・・DC電源 第1図
Claims (5)
- (1)硬質窒化硼素を気相中より合成する硬質窒化硼素
の気相合成方法において、窒素源と硼素源を各々独立し
て活性化し、400℃以上1200℃以下に保持した基
材上で活性化された硼素源と窒素源を混合し、基材上に
硬質窒化硼素を生成させるものであつて、硼素源である
原料ガスをマイクロ波プラズマにより活性化し、窒素源
は原料ガス導入ノズルとその前方に配置した1400℃
以上に高温加熱した熱電子放射材との間でDCプラズマ
を形成することによつて活性化し且つ高温加熱した熱電
子放射材により、硼素源、窒素源の原料ガスを熱活性化
することをプラズマ活性化に加えて併用することを特徴
とする硬質窒化硼素の製造方法。 - (2)基材の表面温度は、マイクロ波プラズマの強度、
DCプラズマの強度、及び熱電子放射材の温度と大きさ
、熱電子放射材と基材との位置関係に左右されず独立し
て表面温度が決定できるように基材支持台を加熱又は冷
却できる特許請求の範囲第(1)項記載の硬質窒化硼素
の製造方法。 - (3)反応槽(4)内に、窒化硼素を形成するための基
材(7)が設置される基材支持台(8)と、この基材支
持台の前方に位置する熱電子放射材(5)と、これら基
材支持台と熱電子放射材の間付近で開口し且つその開口
より反応槽内に導入される窒素源ガスを活性化するため
のDCプラズマを熱電子放射材との間で形成する窒素源
ガスノズル(6)とを設け、一方反応槽(4)壁側に、
基材支持台の前方に位置して硼素源ガス導入口(3)を
設け且つ反応槽外に、反応槽によつて垂直に貫通されて
上記ガス導入口より反応槽内に導入される硼素源ガスを
活性化するためのマイクロ波プラズマを形成するマイク
ロ波導波管(1)を設けたことを特徴とする硬質窒化硼
素の製造方法に用いる合成装置。 - (4)基材支持台(8)が、マイクロ波プラズマの強度
、DCプラズマの強度、及び熱電子放射材の温度と大き
さ、熱電子放射材と基材との位置関係に左右されず独立
して表面温度が決定できるように、ヒーターを備えた特
許請求の範囲第(3)項記載の硬質窒化硼素の製造方法
に用いる合成装置。 - (5)基材支持台(8)が、マイクロ波プラズマの強度
、DCプラズマの強度、及び熱電子放射材の温度と大き
さ、熱電子放射材と基材との位置関係に左右されず独立
して表面温度が決定できるように、冷却媒体が導入され
る様構成された特許請求の範囲第(3)項記載の硬質窒
化硼素の製造方法に用いる合成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2210387A JPH07110993B2 (ja) | 1987-02-02 | 1987-02-02 | 硬質窒化硼素の製造方法及びそれに用いる合成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2210387A JPH07110993B2 (ja) | 1987-02-02 | 1987-02-02 | 硬質窒化硼素の製造方法及びそれに用いる合成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63190170A true JPS63190170A (ja) | 1988-08-05 |
JPH07110993B2 JPH07110993B2 (ja) | 1995-11-29 |
Family
ID=12073550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2210387A Expired - Fee Related JPH07110993B2 (ja) | 1987-02-02 | 1987-02-02 | 硬質窒化硼素の製造方法及びそれに用いる合成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07110993B2 (ja) |
-
1987
- 1987-02-02 JP JP2210387A patent/JPH07110993B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07110993B2 (ja) | 1995-11-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |