JPS63181749A - 生物用イオン濃度相関値測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、人間を始めとする動物や植物等生物における
イオン濃度相関値測定装置に関し、例えば膣内分泌物の
イオン濃度計測により、排卵日を確実に特定し得るよう
にした測定装置に関する。

〔従来の技術及びその欠点〕

女性の身体保護又はパースコントロール等の見地から排
卵日を確実に把握することは極めて大切で、従来より例
えば基礎体温を計測し、この体温変化をグラフに表し、
基礎体温の動向から排卵日を特定する方法が知られてい
るが、風邪等により体の調子が万全でないとき等には必
ずしもこの方法は有効でないという欠点がある。

これに対し、膣内のｐＨ値の変化、特に子宮頚管粘液の
Ｉ）Ｈ値の変化から排卵日を特定することが発表されて
いる。つまり、第６図に示すように、上記粘液のｐＨ値
は排卵日には酸性側からアルカリ性側に変化し、そのｐ
Ｈ値はピークとなるのでこれによって排卵日を特定する
のである。

尚、第６図は排卵日前後における子宮頚管粘液の水素イ
オン、ナトリウムイオン（塩素イオン）。

カリウムイオンのイオン濃度の変化を、基礎体温の変化
と共に表したもので、図中、縦軸はイオン濃度（相対値
）及び温度（相対値）を表し、横軸は排卵日を基準とす
る日を表している。更に、曲線Ａは水素イオン濃度（ｐ
　Ｈ）を、曲線Ｂはナトリウムイオン濃度（塩素イオン
濃度）を、曲線Ｃはカワウムイオン濃度を、曲線りは基
礎体温をそれぞれ示している。

しかしながら、上述の子宮頚管粘液のＩ）Ｉ（値を測定
する方法においては、ピークの判断はｐ）（値変化分の
個人差による影響がかなり大きく、ピーク値の決定が困
難なことが多いと共に、上述の基礎体温による測定値と
の相関性もはっきりしたものではない他、ｐＨ電極を膣
内に挿入する必要があると共に、個人で測定できる器具
が殆どない等の理由でこの方法も又余り効果的ではない
。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、発明者らは子宮頚管粘液の性周期的変化にお
いて、排卵期にｐＨ値がアルカリ側ピーク値を持つと同
時に、前記粘液の水分含有量が９２〜９５％から９７〜
９８％になるに応じて、ナトリウムイオン、塩素イオン
が同時に高濃度側においてピーク値となると共に、固形
物中のカリウムイオンが逆に低濃度側においてピーク値
となり、水素イオンとナトリウムイオンと塩素イオンと
が同時に変化する（第６図参照）ことに着目し、水素イ
オン若しくはナトリウムイオン若しくは塩素イオンと、
カリウムイオンとを同時に測定し、水素イオン若しくは
ナトリウムイオン若しくは塩素イオンのイオン濃度ｐｉ
（若しくはｐＮａ若しくはｐｃｌと、カリウムイオンの
イオン濃度１１１にとの差又は比をとることによって排
卵日を確実に特定できることを見出した。

例えばｐＨ（若しくはｐ　Ｎ　ａ若しくはｐＣＪ）−ｐ
Ｋ又はｐＨＣ若しくはｐｐＪａ若しくはｐＣり／ｐＫが
マイナス値であれば排卵期ではなく　（マイナス値が大
きい程安全）、又、プラス値であれば排卵期である（プ
ラス値が大きい程危険）。

本発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その
目的とするところは、上記ｐＨ若しくはｐ　Ｎ　ａ若し
くはｐＣｌとＩ）Ｋとを同時に測定し、水素イオン濃度
若しくはナトリウムイオン濃度若しくは塩素イオン濃度
と、カリウムイオン濃度の差又は比に基づいて生理的な
相関値を得ることができる生物用イオン濃度相関値測定
装置を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上述の目的を達成するため、本発明に係る生物用イオン
濃度相関値測定装置は、水素イオン若しくはナトリウム
イオン若しくは塩素イオンに感応するイオン選択性電極
と、カリウムイオンに感応するイオン選択性電極とを同
一シート上に備え、水素イオン濃度若しくはナトリウム
イオン濃度若しくは塩素イオン濃度と、カリウムイオン
濃度との差又は比に基づいて生理的な相関値を得るよう
にした点に特徴がある。

〔作用〕

本発明においては、水素イオン若しくはナトリウムイオ
ン若しくは塩素イオンに感応するイオン選択性電極と、
カリウムイオンに感応するイオン選択性電極とを同一シ
ート上に備えているので、水素イオン若しくはナトリウ
ムイオン若しくは塩素イオンとカリウムイオンとを同時
に測定することができ、その測定値に基づいて生理的な
相関値を得ることができる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を、図面を参照しながら説明す
る。

第１図乃至第３図は本発明に係る生物用イオン濃度相関
値測定装置の複合型シート電極を示し、１は例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、アクリル、ポリフッ化エチレン等の有機高分子材料
又は石英ガラス、パイレックスガラス等の無機材料のよ
うに、電解物質を含有する溶液中に浸漬しても十分に高
い電気絶縁性を有する材料から構成される基板（本例で
は、ポリエチレンテレフタレート板）である。

この基板１の上面には、電気良導体であるＡｇ。

Ｃｕ、Ａｕ、Ｐｔ等及びこれらの合金等のうちから選ば
れた金属或いはその金属を含むペースト或いはＩｒＯ２
，ＳｎＯ□等の半導体を、真空蒸着法。

ＣＶＤ法等の物理的メッキ法或いは電解法、無電解法等
の化学的メッキ法又はシルクスクリーン法。

凸版法、平版法等の印刷法により、内外２対の電極２Ａ
、　２Ｂ、　３Ａ、　３Ｂが付着形成されている（本例
では、基板１の上面にグラフト加工及びシランカッブリ
ング剤等によるアンカー処理を施した上で、Ａｇペース
トのシルクスクリーンをしている）。

そして、各電極２Ａ、　２Ｂ、　３Ａ、　３Ｂにおける
基板１の一端縁部に位置する基端部分はそのままでリー
ド部４Ａ、　４Ｂ、　５Ａ、　５Ｂとされ、外側の１対
の電極２Ａ。

２Ｂにおける基板１の略中央部に位置する他方の略円形
先端部分は例えばＡｇＣｊ！等の電極材料で被覆された
（前記と同様に、物理的メッキ法或いは化学的メッキ法
又は印刷法等による）内部電極部６Ａ、　６Ｂに形成さ
れ、内側の１対の電極３Ａ、　３Ｂにおける基板１の略
中央部に位置する他方の先端間に亘って例えばサーミス
タ等の温度補償用電極部７が形成されている。

基板１の上面には基板１と同様に、十分に高い電気絶縁
性を有する材料からなり、かつ、内部電極部６Ａ、　６
Ｂにそれぞれ対応する個所に貫通孔８゜９を備えたシー
トとしての支持層１０（本例では、ポリエチレンテレフ
タレート層）が全てのリード部４Ａ、　４Ｂ、　５Ａ、
　５Ｂ及びその周辺を露出させる状態で基板１の上面に
、例えばスクリーン印刷法又は十分に高い電気絶縁性（
例えばＩＯＭΩ以上）を保証し得る接合剤（例えばポリ
オレフィン系、シリコンレジン系等）を用いた熱融着手
段を用いて形成されている。尚、この支持層１０の上面
にもグラフト加工及びシランカップリング剤等によるア
ンカー処理が施されている。

前記支持層１０における内部電極部６Ａ、　６Ｂに対応
する貫通孔８，９内には、それぞれ基本的な内部液（例
えばＡｇＣｎ過飽和の３．３Ｎ−ＫＣｊ！に燐酸緩衝液
を加えたもの等）に、ゲル化剤（例えば寒天、ゼラチン
、ニカワ、アルギン酸、各種アクリル系吸水性ポリマー
等）とゲル蒸発防止剤（例えばグリセリンやエチレング
リコール等）を添加して構成された円盤形のゲル状内部
液１１．１２が、例えば加熱によりペースト状とした上
でスクリーン印刷法等により、自由状態においてその上
面が支持層１０の上面よりも若干突出する状態に充填さ
れて、内部電極部６Ａ、６Ｂ上に設けられている。

そして、一方の貫通孔８内におけるゲル状内部液１１の
上方においては、ｐＨ選択性応答膜１３が、その下面が
ゲル状内部液１１の上面に密着し、かつ、ゲル状内部液
１１が貫通孔８内に密封される状態に、十分に高い電気
絶縁性を有する接合材料（例えばシランカップリング剤
等を含むシリコン系、エポキシ系、ウレタン系等の有機
高分子接着剤）を用いて、その周囲において支持層１０
の上面に固着され、ｐ）（測定電極１５に構成されてい
る。

更に、他方の貫通孔９内におけるゲル状内部液１２の上
方においては、カリウムイオン選択性応答膜１４が、そ
の下面がゲル状内部液１２の上面に密着し、かつ、ゲル
状内部２１２が貫通孔９内に密封される状態に、上記と
同様の接合材料を用いて、その周囲において支持層１０
の上面に固着され、カリウムイオン測定電極１６に構成
されている。

上記のように構成された複合型シート電極は、本例では
その厚さが０．５　ｍ程度のものであり、第４図に示す
ように、ｐＨ測定電極１５、カリウムイオン測定電極１
６を上面側に開放させ、かつ、リード部４Ａ、　４Ｂ、
　５Ａ、　５Ｂが形成されている基板１の一端縁部を外
側方に突出させた状態で、合成樹脂製のケーシング２０
内に収納されて、チップ状の電極ユニット２１が構成さ
れる。

このチップ状電極ユニット２１を構成するケーシング２
０は、被検液注入用凹部２２を形成する上部枠体２３に
対する底蓋２４と、上部枠体２３の一端縁部において揺
動開閉自在に取り付けられた上蓋２５とからなり、更に
、このケーシング２０（本例では、上部枠体２３の部分
）におけるリード部４Ａ、　４Ｂ、　５Ａ。

５Ｂが突出している側の端縁からは、後述する測定器本
体２６に対する保合用突片２７が連設しである。

上記構成の複合型シート電極を内蔵するチップ状電極ユ
ニット２１において、その上Ｍ２５を開成し、て、被検
液注入用凹部２２内に被検液を一滴乃至数滴滴下するこ
とにより、その底部に位置するｐＨ測定電極１５及びカ
リウムイオン測定電極１６を被検液に十分に接液させた
上で、上蓋２５を閉成し、しかる後、チップ状電極ユニ
ット２１を、第５図に示すように、カード電卓型に構成
された測定器本体２６の装着部２８へ、リード部４Ａ、
　４Ｂ、　５Ａ、　５Ｂ及び保合用突片２７において差
し込み接続し、ｐＨ及びカリウムイオン濃度を測定する
のである。これらの測定結果は、測定器本体２６内の演
算回路によって処理され、ｐＨ−ｐＫが算出されて、表
示部２９に表示されるようにしである。

上述の生物用イオン濃度相関値測定装置を用いて測定を
行うに際して、液状の試料が必要であるが、この試料が
大量にある場合は問題がないが、例えば膣液等その量が
非常に少ないものについては、次のようにしてサンプル
採取を行う。

即ち、溶液を吸収し易く、化学的に安定しており、測定
対象に対して干渉成分を出さず、しかも可撓性を有する
材料、例えば海綿体、脱脂綿、中性紙、多孔性ガラス体
、ガラス繊維等の吸収体よりなるサックを、清潔な指に
装着した状態で膣内に挿入して、前記サックの外周に膣
液を付着させる。尚、上記膣液のように極めて微量の液
を採取してイオン濃度等を測定する方法については、本
願出願人が既に、特願昭６１−２９６３６９号において
特許出願しているところである。

そして、膣液が付着したサックを上記複合型シート電極
のｐＨ測定電極１５及びカリウムイオン測定電極１６に
当接するようにして被検液注入用凹部２２内に載置し、
所定の測定を行うのである。この場合、ｐＨ−ｐＫで表
される生理的相関値がプラスであれば排卵期であると判
定することができ、又、生理的相関値がマイナスであれ
ば排卵期でないと判定することができる。

このように、本発明装置を用いることにより、月経周期
の計測、排卵日の特定、生理不順のチェックの他、適正
な妊娠、避妊のためのチェックを行うことができると共
に、男女の生み分けの際の参考にも供することができる
。

上述の実施例においては、ｐＨとｐＫとを測定し、これ
ら両者の差（ｐＨ−ｐＫ）をとることにより、生理的相
関値を得るようにしているが、前記両者の比（ｐ　Ｈ／
ｐ　Ｋ）をとるようにしてもよい。

そして、ｐＨに代えてｐＮａＨしくはｐ（ｌを測定し、
ｐＮａ（又はｐＣｊり−ｐＫ又はｐＮａ（又はｐＣｊり
／ｐＫを求めるようにしてもよい。

尚、本発明は上記膣内分泌物の測定にのみ利用されるも
のではなく、例えば精液、胃液、唾液、汗等人体又は他
の動物から分泌される液を測定対象にすることができ、
例えば口腔中の唾液のｐＨ−ＩＫ等生理的相関値を測定
することにより、虫歯の予防等に利用することができる
。又、更に、植物における生理的相関値の測定にも利用
することができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明に係る生物用イオン濃度相
関値測定装置は、水素イオン若しくはナトリウムイオン
若しくは塩素イオンに感応するイオン選択性電極と、カ
リウムイオンに感応するイオン選択性電極とを同一シー
ト上に備え、水素イオン濃度若しくはナトリウムイオン
濃度若しくは塩素イオン濃度と、カリウムイオン濃度と
の差又は比に基づいて生理的な相関値を得るようにして
いるので、極めて簡単に生物の生理状態（健康状態を含
む）を把握することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明の一実施例を示し、第１図は
複合型シート電極の分解斜視図、第２図は第１図の■−
■線断面図、第３図は第１図の■−■線断面図、第４図
は前記複合型シート電極をケーシング内に収納したユニ
ット状態の外観斜視図、第５図は前記ユニットを測定器
本体に接続する状態を示す斜視図である。 第６図は排卵日前後における子宮頚管内の水素イオン、
ナトリウムイオン、塩素イオン、カリウムイオンのイオ
ン濃度の変化並びに基礎体温の変化を模式的に示す図で
ある。 １５、１６・・・イオン選択性電極。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 水素イオン若しくはナトリウムイオン若しくは塩素イオ
   ンに感応するイオン選択性電極と、カリウムイオンに感
   応するイオン選択性電極とを同一シート上に備え、水素
   イオン濃度若しくはナトリウムイオン濃度若しくは塩素
   イオン濃度と、カリウムイオン濃度との差又は比に基づ
   いて生理的な相関値を得るようにしたことを特徴とする
   生物用イオン濃度相関値測定装置。