JPS6317881B2 - - Google Patents
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- JPS6317881B2 JPS6317881B2 JP58090086A JP9008683A JPS6317881B2 JP S6317881 B2 JPS6317881 B2 JP S6317881B2 JP 58090086 A JP58090086 A JP 58090086A JP 9008683 A JP9008683 A JP 9008683A JP S6317881 B2 JPS6317881 B2 JP S6317881B2
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Landscapes
- Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)
- Dental Preparations (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
本発明は歯科用アマルガム用合金粉末に関する
ものである。歯科用アマルガムは銀、錫、銅を主
要な構成元素とする合金粉末と水銀とを練和し
て、可塑性のある間に歯牙の窩洞に充填し硬化さ
せるものである。この合金粉末の化学組成は例え
ばJIST−6109に示されている様な銀65重量%
(以下%は総べて重量%である)以上、錫25%以
上、銅6%以下、亜鉛2%以下、水銀3%以下の
ものが多年に渉り使用されて来たが、この様な化
学組成を有する合金粉末から得られるアマルガム
充填修復物は多年に渉る臨床的結果から辺縁破折
を生じたり、口腔内で腐食され易いなどの欠陥を
持つことが明らかとなつており、その原因として
アマルガム硬化物の組織中にSo7〜8Hg(γ2相)な
る金属間化合物が生成されるためであることが指
摘されている。従つてアマルガム硬化物からγ2相
を除去するか、またはその生成量を最小限に抑制
する試みがなされて来た。 例えば米国特許第3305356号には従来組成の削
片状合金粉末に銀−銅共晶合金粉末を分散混合さ
せて成る高銅含有のアマルガム用合金の例が開示
されている。この様な組成物においては分散され
た銀−銅共晶合金からの銅が錫と反応してγ2相の
生成を抑制し、堅牢なアマルガム硬化物の得られ
ることが認められる。しかしこの反応は銅または
錫の固体内拡散を必要とするためγ2相抑制の効果
は練和後、長期間の後に初めて完全なものとな
り、充填初期における咬合圧による破折や腐蝕を
惹き起こす危険性がある点で充分なものとは言え
ない。γ2相の生成を抑制する他の方法は、例えば
米国特許3871876号、米国特許出願番号第563248
号に開示されている。前者は銅を(錫/銅)とし
て1.0〜3.0の重量比でまた(銀/錫)として1.8〜
3.0の重量比で銀を存在させた合金でただ一種類
の粉末からなる(以下、単一型と略す)合金であ
り、後者は28〜42%の銅及び29〜34%の錫を含有
して、残部が銀から成る単一型の合金である。之
等単一型の高銅含有のアマルガム用合金はγ2相抑
制の効果が充填初期から完全であり、確かに上記
米国特許第3305356号の欠点、即ち低い初期強度
の値を改善するものである。しかし最近の研究に
よれば之等単一型の高銅含有の合金では合金組成
または保存時の合金粉末の酸化が原因となつて、
そのアマルガム硬化物の物理的機械的性質(以
下、単に物性と略す。)特に硬化終了後の耐圧強
度が充分でないことが指摘されており、充填初期
と同時に硬化終了後の物生をも向上させたバラン
スのとれた物性を有する歯科アマルガム用合金は
未だ開発途上にあると云える。 一方、歯科用アマルガムではアマルガム用合成
粉末練成物の操作性に関連してその操作時間の調
整が重要である。アマルガムの操作時間は歯科医
個々人の診療形態に対して最も適した値があり、
その総べての要望に対応した操作時間を有するア
マルガムを提供することが望ましい。しかるに通
常、アマルガムの操作時間は合金粉末を均質化熱
処理することにより調整出来るが、合金組成に従
つて或る一定の操作時間以上に引き伸ばすことが
出来ないことは良く知られており、前記の高銅含
有の単一型の合金は勿論、銀−銅共晶を分散させ
た合金においても広範囲に渉る操作時間の調整は
不可能である。 本発明は性質の異なつた2種類の合金粉末を混
合することによりバランスがとれ、しかも優れた
物性を有すると同時に広範囲に渉り操作時間の調
整が可能なγ2相の無い歯科アマルガム用合金を提
供するものである。 第1合金粉末は錫30〜35%、銅16〜32%、ゲル
マニウム0.1〜2.0%を必須成分とし残部が銀より
成つている。また第2合金粉末は錫26〜32%、銅
11%以下、ゲルマニウム0.1〜2.0%を必須成分と
し残部が銀より成つている。第1合金は混合物中
に45〜75%含まれ、第2合金は混合物中に25〜55
%含まれる。 第1合金は初期強度を始めとして寸法変化量、
加圧変形、クリープなどにおいて優れ、一方第2
合金は硬化終了後の耐圧強度において優れている
と同時に操作時間を広範囲に渉り調整することが
可能である。之等2種の合金から成る混合物から
得られるアマルガムの物性質は、混合率で重み付
けした第1合金、第2合金の各物性値の加重平均
値ではなく、理由は明らかではないが、それ等の
値よりも寸法変化量で30〜80%の減少が認められ
た他、加圧変形量で15〜50%、静的クリープ値で
15〜60%の減少が、また耐圧強度(練和1時間
後)で10〜30%、耐圧強度(練和24時間後)で5
〜20%の向上が認められた。 また高銅含有の第1合金のみを均質化熱処理し
た場合には操作時間を高々5分以内に設定出来る
に過ぎないが、適度に均質化熱処理した低銅含有
の第2合金を混合した本発明に成る歯科アマルガ
ム用合金は操作時間を15分以内の任意の時間に設
定することが可能である。 次に本発明に成る歯科アマルガム用合金の組成
範囲について限定した点について述べる。 アマルガム用合金組成中の銅はアマルガム硬化
物の初期強度を著しく向上させ、加圧変形量、ク
リープ、寸法変化量を共に著しく減少させるが、
過度の含有は硬化終了後の強度を寧ろ減少させ、
操作時間も著しく短くする傾向にある。そこで第
1合金における銅含有量は初期強度、加圧変形
量、クリープ、寸法変化量を向上させるに必要な
最小量16%を下限とし、初期強度を始めとする前
記諸物性の向上が認められなくなる32%を上限と
した。第2合金においては硬化終了後の耐圧強度
を高く維持し、操作時間に広範囲に渉る可変性を
持たせるために銅含有量を抑え、その上限を11%
とした。 またアマルガム用合金組成中の錫含有量は銅含
有量に依存してアマルガムの操作時間を左右する
因子である。即ち銅含有量に比較して錫含有量が
少ないと操作時間は著しく短くなり、逆に錫含有
量が多い場合には操作時間は極端に遅くなつて加
圧変形量も大きくなる。従つて高銅含有の第1合
金では下限を30%、上限を35%とした。また低銅
含有の第2合金では下限を26%、上限を32%とし
た。 ゲルマニウムはアマルガムの操作時間を遅延さ
せる効果を持つと同時に極く微量の含有でも高銅
含有の合金粉末製造時、及び合金粉末保存時の酸
化を抑制し、物性の経時変化を防止させることが
出来る。しかし過度の含有により物性、特に硬化
終了後の耐圧強度が低下するので、第1、第2合
金共に下限を0.1%、上限を2.0%とした。 第1合金、第2合金は機械的に混合されて使用
に供されるが、その混合率は混合物から得られる
アマルガムの物性値をバランス良く高い値に維持
するために、初期強度、加圧変形量、クリープ、
寸法変化量の向上が期待される第1合金が第2合
金よりも多いか、若しくはほぼ等しくなる様に混
合されるべきである。 そこで第1合金の混合率の下限を45%とした。
また混合物から造られるアマルガムの硬化終了後
の耐圧強度を高い値に維持し、操作時間に広範囲
に渉る可変性を持たせるためには最低限25%の第
2合金を必要とするため、第1合金の混合率の上
限を75%とした。 次に本発明の実施例について述べる。本発明の
代表的な合金組成を表1に挙げた。実施例3の第
2合金を除いて何れの合金も溶湯噴霧法によつて
造粒されたが、実施例3の第2合金は溶湯を金型
に注入してインゴツトとし、之を切削することに
より作製した。その後200メツシユの篩で選粒し
て細粉を採取し、各合金毎に均質化熱処理して表
1に示した混合率で各々の第1合金、第2合金を
均一に混合した。
ものである。歯科用アマルガムは銀、錫、銅を主
要な構成元素とする合金粉末と水銀とを練和し
て、可塑性のある間に歯牙の窩洞に充填し硬化さ
せるものである。この合金粉末の化学組成は例え
ばJIST−6109に示されている様な銀65重量%
(以下%は総べて重量%である)以上、錫25%以
上、銅6%以下、亜鉛2%以下、水銀3%以下の
ものが多年に渉り使用されて来たが、この様な化
学組成を有する合金粉末から得られるアマルガム
充填修復物は多年に渉る臨床的結果から辺縁破折
を生じたり、口腔内で腐食され易いなどの欠陥を
持つことが明らかとなつており、その原因として
アマルガム硬化物の組織中にSo7〜8Hg(γ2相)な
る金属間化合物が生成されるためであることが指
摘されている。従つてアマルガム硬化物からγ2相
を除去するか、またはその生成量を最小限に抑制
する試みがなされて来た。 例えば米国特許第3305356号には従来組成の削
片状合金粉末に銀−銅共晶合金粉末を分散混合さ
せて成る高銅含有のアマルガム用合金の例が開示
されている。この様な組成物においては分散され
た銀−銅共晶合金からの銅が錫と反応してγ2相の
生成を抑制し、堅牢なアマルガム硬化物の得られ
ることが認められる。しかしこの反応は銅または
錫の固体内拡散を必要とするためγ2相抑制の効果
は練和後、長期間の後に初めて完全なものとな
り、充填初期における咬合圧による破折や腐蝕を
惹き起こす危険性がある点で充分なものとは言え
ない。γ2相の生成を抑制する他の方法は、例えば
米国特許3871876号、米国特許出願番号第563248
号に開示されている。前者は銅を(錫/銅)とし
て1.0〜3.0の重量比でまた(銀/錫)として1.8〜
3.0の重量比で銀を存在させた合金でただ一種類
の粉末からなる(以下、単一型と略す)合金であ
り、後者は28〜42%の銅及び29〜34%の錫を含有
して、残部が銀から成る単一型の合金である。之
等単一型の高銅含有のアマルガム用合金はγ2相抑
制の効果が充填初期から完全であり、確かに上記
米国特許第3305356号の欠点、即ち低い初期強度
の値を改善するものである。しかし最近の研究に
よれば之等単一型の高銅含有の合金では合金組成
または保存時の合金粉末の酸化が原因となつて、
そのアマルガム硬化物の物理的機械的性質(以
下、単に物性と略す。)特に硬化終了後の耐圧強
度が充分でないことが指摘されており、充填初期
と同時に硬化終了後の物生をも向上させたバラン
スのとれた物性を有する歯科アマルガム用合金は
未だ開発途上にあると云える。 一方、歯科用アマルガムではアマルガム用合成
粉末練成物の操作性に関連してその操作時間の調
整が重要である。アマルガムの操作時間は歯科医
個々人の診療形態に対して最も適した値があり、
その総べての要望に対応した操作時間を有するア
マルガムを提供することが望ましい。しかるに通
常、アマルガムの操作時間は合金粉末を均質化熱
処理することにより調整出来るが、合金組成に従
つて或る一定の操作時間以上に引き伸ばすことが
出来ないことは良く知られており、前記の高銅含
有の単一型の合金は勿論、銀−銅共晶を分散させ
た合金においても広範囲に渉る操作時間の調整は
不可能である。 本発明は性質の異なつた2種類の合金粉末を混
合することによりバランスがとれ、しかも優れた
物性を有すると同時に広範囲に渉り操作時間の調
整が可能なγ2相の無い歯科アマルガム用合金を提
供するものである。 第1合金粉末は錫30〜35%、銅16〜32%、ゲル
マニウム0.1〜2.0%を必須成分とし残部が銀より
成つている。また第2合金粉末は錫26〜32%、銅
11%以下、ゲルマニウム0.1〜2.0%を必須成分と
し残部が銀より成つている。第1合金は混合物中
に45〜75%含まれ、第2合金は混合物中に25〜55
%含まれる。 第1合金は初期強度を始めとして寸法変化量、
加圧変形、クリープなどにおいて優れ、一方第2
合金は硬化終了後の耐圧強度において優れている
と同時に操作時間を広範囲に渉り調整することが
可能である。之等2種の合金から成る混合物から
得られるアマルガムの物性質は、混合率で重み付
けした第1合金、第2合金の各物性値の加重平均
値ではなく、理由は明らかではないが、それ等の
値よりも寸法変化量で30〜80%の減少が認められ
た他、加圧変形量で15〜50%、静的クリープ値で
15〜60%の減少が、また耐圧強度(練和1時間
後)で10〜30%、耐圧強度(練和24時間後)で5
〜20%の向上が認められた。 また高銅含有の第1合金のみを均質化熱処理し
た場合には操作時間を高々5分以内に設定出来る
に過ぎないが、適度に均質化熱処理した低銅含有
の第2合金を混合した本発明に成る歯科アマルガ
ム用合金は操作時間を15分以内の任意の時間に設
定することが可能である。 次に本発明に成る歯科アマルガム用合金の組成
範囲について限定した点について述べる。 アマルガム用合金組成中の銅はアマルガム硬化
物の初期強度を著しく向上させ、加圧変形量、ク
リープ、寸法変化量を共に著しく減少させるが、
過度の含有は硬化終了後の強度を寧ろ減少させ、
操作時間も著しく短くする傾向にある。そこで第
1合金における銅含有量は初期強度、加圧変形
量、クリープ、寸法変化量を向上させるに必要な
最小量16%を下限とし、初期強度を始めとする前
記諸物性の向上が認められなくなる32%を上限と
した。第2合金においては硬化終了後の耐圧強度
を高く維持し、操作時間に広範囲に渉る可変性を
持たせるために銅含有量を抑え、その上限を11%
とした。 またアマルガム用合金組成中の錫含有量は銅含
有量に依存してアマルガムの操作時間を左右する
因子である。即ち銅含有量に比較して錫含有量が
少ないと操作時間は著しく短くなり、逆に錫含有
量が多い場合には操作時間は極端に遅くなつて加
圧変形量も大きくなる。従つて高銅含有の第1合
金では下限を30%、上限を35%とした。また低銅
含有の第2合金では下限を26%、上限を32%とし
た。 ゲルマニウムはアマルガムの操作時間を遅延さ
せる効果を持つと同時に極く微量の含有でも高銅
含有の合金粉末製造時、及び合金粉末保存時の酸
化を抑制し、物性の経時変化を防止させることが
出来る。しかし過度の含有により物性、特に硬化
終了後の耐圧強度が低下するので、第1、第2合
金共に下限を0.1%、上限を2.0%とした。 第1合金、第2合金は機械的に混合されて使用
に供されるが、その混合率は混合物から得られる
アマルガムの物性値をバランス良く高い値に維持
するために、初期強度、加圧変形量、クリープ、
寸法変化量の向上が期待される第1合金が第2合
金よりも多いか、若しくはほぼ等しくなる様に混
合されるべきである。 そこで第1合金の混合率の下限を45%とした。
また混合物から造られるアマルガムの硬化終了後
の耐圧強度を高い値に維持し、操作時間に広範囲
に渉る可変性を持たせるためには最低限25%の第
2合金を必要とするため、第1合金の混合率の上
限を75%とした。 次に本発明の実施例について述べる。本発明の
代表的な合金組成を表1に挙げた。実施例3の第
2合金を除いて何れの合金も溶湯噴霧法によつて
造粒されたが、実施例3の第2合金は溶湯を金型
に注入してインゴツトとし、之を切削することに
より作製した。その後200メツシユの篩で選粒し
て細粉を採取し、各合金毎に均質化熱処理して表
1に示した混合率で各々の第1合金、第2合金を
均一に混合した。
【表】
この混合合金粉末1.0に対し重量比で0.83(実施
例3のみ0.90)の水銀を加え、約15秒間機械練和
した。一方、比較例として従来型市販球状合金A
(JIS T−6109相当)、従来型削片状合金に銀−銅
共晶を分散混合した高銅含有の市販合金B(米国
特許3305356号相当)及び単一型の高銅含有の市
販球状合金C(米国特許出願番号563248号、日本
特開昭51−120928号相当)を選び各々業者指定の
条件で練和を行なつた。之等合金の製成を表1に
示す。なお参考のため実施例1の第1合金、第2
合金の各々単独について粉末1.0に対し重量比で
0.83の水銀を加え約15秒間機械練和した。 操作時間はアマルガム泥を標準歯牙に充填した
際の形成可能な時間とした。また耐圧強度は4mm
φ×8mmの試験体を作成し、37℃恒温槽中に保存
した後、1時間後および24時間後に測定した。加
圧変形、硬化時の寸法変化および静的クリープは
米国歯科医師会規格(American Dental
Association Specification No.1 for Alloy
for Dental Amalgam)に準拠して測定した。
結果を表2及び表3に示した。
例3のみ0.90)の水銀を加え、約15秒間機械練和
した。一方、比較例として従来型市販球状合金A
(JIS T−6109相当)、従来型削片状合金に銀−銅
共晶を分散混合した高銅含有の市販合金B(米国
特許3305356号相当)及び単一型の高銅含有の市
販球状合金C(米国特許出願番号563248号、日本
特開昭51−120928号相当)を選び各々業者指定の
条件で練和を行なつた。之等合金の製成を表1に
示す。なお参考のため実施例1の第1合金、第2
合金の各々単独について粉末1.0に対し重量比で
0.83の水銀を加え約15秒間機械練和した。 操作時間はアマルガム泥を標準歯牙に充填した
際の形成可能な時間とした。また耐圧強度は4mm
φ×8mmの試験体を作成し、37℃恒温槽中に保存
した後、1時間後および24時間後に測定した。加
圧変形、硬化時の寸法変化および静的クリープは
米国歯科医師会規格(American Dental
Association Specification No.1 for Alloy
for Dental Amalgam)に準拠して測定した。
結果を表2及び表3に示した。
【表】
【表】
表2の結果から第1合金、第2合金から成る実
施例1より得られたアマルガムの物性値は混合率
で重み付けした第1合金、第2合金の各物性値の
加重平均値ではなく、それ等の値よりも向上して
いることが認められる。更に表3の結果から本発
明に成る歯科アマルガム用合金から得られたアマ
ルガムは練和直後からバランスのとれた優れた物
性を有するため、充填初期から長期に渉つて咬合
圧による破折を防ぐと同時に歯科医個々人の診療
形態に則した操作時間を具備させることが可能で
ある点で信頼度の高い充填修復物を期待出来るも
のであつた。
施例1より得られたアマルガムの物性値は混合率
で重み付けした第1合金、第2合金の各物性値の
加重平均値ではなく、それ等の値よりも向上して
いることが認められる。更に表3の結果から本発
明に成る歯科アマルガム用合金から得られたアマ
ルガムは練和直後からバランスのとれた優れた物
性を有するため、充填初期から長期に渉つて咬合
圧による破折を防ぐと同時に歯科医個々人の診療
形態に則した操作時間を具備させることが可能で
ある点で信頼度の高い充填修復物を期待出来るも
のであつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 錫30〜35重量%、銅16〜32重量%、ゲルマニ
ウム0.1〜2.0重量%と残部が銀より成る第1合金
粉末45〜75%と;錫26〜32重量%、銅11重量%以
下、ゲルマニウム0.1〜2.0重量%と残部が銀より
成る第2合金粉末25〜55%;とが均一に混合され
て成る歯科アマルガム用合金粉末。 2 第1合金が球状粉末であり、第2合金が球状
粉末であるか若しくは削片状粉末であり、共に
74μm以下の粒径である特許請求の範囲第1項記
載の歯科アマルガム用合金粉末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58090086A JPS59219433A (ja) | 1983-05-24 | 1983-05-24 | 歯科アマルガム用合金粉末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58090086A JPS59219433A (ja) | 1983-05-24 | 1983-05-24 | 歯科アマルガム用合金粉末 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59219433A JPS59219433A (ja) | 1984-12-10 |
JPS6317881B2 true JPS6317881B2 (ja) | 1988-04-15 |
Family
ID=13988709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58090086A Granted JPS59219433A (ja) | 1983-05-24 | 1983-05-24 | 歯科アマルガム用合金粉末 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59219433A (ja) |
-
1983
- 1983-05-24 JP JP58090086A patent/JPS59219433A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59219433A (ja) | 1984-12-10 |
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