JPS6317659Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、エア等により給送されるねじをドラ
イバビツトの下方に配置されたチヤツク爪により
保持し、これを所定の位置へ締付けるねじ締め機
に関する。

従来技術 従来、ねじ締め機は第５図および第６図に示す
ように回転自在のドライバビツト２と、このドラ
イバビツト２が挿通自在な縦方向に延びるガイド
穴４およびこれと交叉する方向に延びるねじ供給
穴２２を有するチヤツク本体３とを有している。
しかも、このチヤツク本体３には開閉自在でかつ
ばね７により常時その先端が閉じるように弾力的
に付勢されたチヤツク爪５が配置されており、ね
じ供給装置（図示せず）からエアにより給送され
るねじ８がねじ供給穴２２を通つてこのチヤツク
爪５に保持されるように構成されている。

考案が解決しようとする問題点 このねじ締め機１では、ねじ８のＬ寸法が大き
くなると、ねじ供給穴２２がチヤツク本体３に傾
斜して穿設されており、しかもチヤツク爪５もこ
のねじ８が通過可能なねじ通過穴９ｃを有するに
充分な長さを必要とする関係で、チヤツク本体３
およびチヤツク爪５が極端に大きくなり、ねじ締
め機１もこれに応じて大型化する等の欠点が生じ
ている。

問題点を解決するための手段 本考案は、上記欠点の除去を目的とするもの
で、ドライバビツトが挿通自在なチヤツク本体に
チヤツク爪が開閉自在に配置されている。また、
このチヤツク爪は先端が閉じるように弾力的に付
勢されて所望ねじを保持するねじ保持穴が形成さ
れるように構成されている。しかも、このチヤツ
ク爪はドライバビツトの下方から突出するように
シユート部を有し、このシユート部にはねじが通
過可能な案内溝が削設されている。この案内溝は
傾斜して配置されており、前記ねじ保持穴に連通
するように構成されている。

作 用 このねじ締め機では、ねじのＬ寸法が大きくて
もねじが一旦チヤツク爪のシユート部に供給され
る。シユート部に達したねじは案内溝に沿つてそ
の自重によりねじ保持穴内まで落下してチヤツク
爪に保持される。

実施例 以下、図面に基づき説明する。第１図ないし第
４図において、１はねじ締め機であり、回転自在
又は昇降自在のドライバビツト２を有している。
このドライバビツト２はチヤツク本体３と一体に
又はドライバビツト２単独で昇降するように構成
されている。このチヤツク本体３は縦方向に延び
るガイド穴４を有し、このガイド穴４には前記ド
ライバビツト２が挿通自在に案内されている。
又、前記チヤツク本体３には一対のチヤツク爪５
がピン６を支点として開閉自在に取り付けられて
いる。しかも、チヤツク爪５はその先端が常時閉
じる方向にばね７により付勢されており、この対
向する一対のチヤツク爪５、５によりドライバビ
ツト２の下方に位置して連通穴９ａおよびねじ保
持穴９ｂが、またその下部にはねじ通過穴９ｃが
形成されるように構成されている。

前記連通穴９ａはドライバビツト２が通過可能
に構成されており、また前記ねじ保持穴９ｂは前
記連通穴９ａと後記するねじ通過穴９ｃとを連絡
する斜円錐穴面を有し、この斜円錐面に沿つてド
ライバビツト２が下降し、チヤツク爪５を押し開
くように構成されている。さらに、前記ねじ通過
穴９ｃはほぼねじ８の頭径に等しい長軸を有する
半だ円筒面９ｂ２と後記する案内溝１２の一部と
から形成されている。このねじ通過穴９ｂの下部
にはねじ８の脚部径に等しい円筒穴１０ｂおよび
これと前記ねじ通過穴９ｃとを連絡する半斜円錐
穴１０ａが穿設されている。

前記チヤツク爪５はドライバビツト２の下方か
ら離脱する方向に突出するシユート部１１を有し
ており、このシユート部１１には所望ねじ８が通
過可能な案内溝１２が削設されている。この案内
溝１２はねじ８が通過できる充分な深さを有し、
しかもこの案内溝１２は傾斜してドライバビツト
２の軸心を通る平面上に達して前記ねじ保持穴９
ｂおよびねじ通過穴９ｃに連通するように構成さ
れている。

前記チヤツク爪５のシユート部１１の上方には
これに接近して供給ホース１３が前記ドライバビ
ツト２と平行して配置されており、部品供給装置
（図示せず）からエアにより給送されるねじ８が
シユート部１１の案内溝１２に達するよう構成さ
れている。

上記ねじ締め機では、供給ホース１３からねじ
８が供給されると、ねじ８はチヤツク爪５のシユ
ート部１１に供給される。このねじ８はシユート
部１１の案内溝１２により保持されながら、これ
に沿つてその自重により落下し、ねじ８はねじ保
持穴９ｂに保持される。その後、チヤツク本体３
が所定位置まで移動し、ドライバビツト２が回転
を開始するとともに下降し、ねじ８をねじ通過穴
９ｃ内を下降させて所定位置に螺入する。

この時、ねじ８の脚部の案内溝１２側はチヤツ
ク爪５に保持されていないが、ねじ通過穴９ｃが
半だ円筒形状に削られている関係で、ねじ８が下
降する時、ねじ８の頭部は案内溝１２側へ倒され
る方向に押圧されない。そのため、ねじ８はチヤ
ツク爪５から正しい姿勢で離脱する。

考案の効果 以上説明したように、本考案はドライバビツト
の下方にねじを保持するチヤツク爪にシユート部
を設け、このシユート部にねじをドライバビツト
の下方まで供給する案内溝を削設しているため、
チヤツク本体にはチヤツク爪を取付けるだけで良
く、ねじを案内する穴を穿設する必要がなくな
り、チヤツク本体は小さなものでよく、コンパク
トで安価なねじ締め機を提供することができる等
の利点がある。また、本考案はねじが正しい姿勢
で所定位置まで移動するよう構成されているた
め、チヤツク爪がねじのＬ寸法とほぼ等しい寸法
で確実にこれを保持することができる等の利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部断面図、第２図は本考案
の要部正面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線に沿つ
た要部断面図、第４図は第２図のＢ−Ｂ線に沿つ
た要部拡大断面図、第５図は従来例を示す要部正
面図、第６図は第５図のＣ−Ｃ線に沿つた要部断
面図である。 １……ねじ締め機、２……ドライバビツト、３
……チヤツク本体、４……ガイド穴、５……チヤ
ツク爪、６……ピン、７……ばね、８……ねじ、
９ａ……連通穴、９ｂ……ねじ保持穴、９ｂ２…
…半だ円筒面、９ｃ……ねじ通過穴、１０ａ……
斜円錐穴、１０ｂ……円筒穴、１１……シユート
部、１２……案内溝、１３……供給ホース、２１
……ガイド穴、２２……ねじ供給穴。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 回転自在のドライバビツトが挿通するガイド穴
   を有するチヤツク本体にチヤツク爪を開閉自在に
   配置し、このチヤツク爪の先端を常時閉じる方向
   に弾力的に付勢してその先端部でねじ保持穴を形
   成するように構成したねじ締め機において、 チヤツク爪にドライバビツトの下方から離脱す
   る方向に突出するシユート部を形成し、このシユ
   ート部に所望ねじを案内する案内溝をねじ保持穴
   に連通してかつ傾斜して削設するとともに、この
   案内溝の上方に所望ねじを給送する供給ホースを
   配置したことを特徴とするねじ締め機。