JPS6317646B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、自動車の機関室または荷物室と仕切
り壁との間に設けられる機器室が、上方へ揺動可
能でその窓ガラス側端縁と隣接車体範囲との間に
空気流入間隙をもつ覆いにより閉鎖され、その内
部に暖房−換気装置および（あるいは）空気調和
装置の空気転向および空気分配の機能を引受ける
機器部分を収容している、機器室に関する。

このように設けられた機器室はドイツ連邦共和
国特許出願公開第1106615号明細書により公知で
あり、収容される機器を容易に取扱うことがで
き、機関の熱を受けず、特別な汚染も受けないと
いう利点をもつている。しかし前窓ガラスから流
れ落ちる水および流入する空気に含まれる雨滴が
車室の暖房−換気および（あるいは）空気調和に
用いられる機器部分へ流入するのを防止するのが
困難である。

本発明の課題は、わずかな構造費用で、暖房−
換気および（あるいは）空気調和に用いられる機
器部分の機能をそこなう可能性のある水滴を供給
される空気流から分離し、利用可能な取付け空間
をあまり小さくすることなくまた取扱いを困難に
しないようにすることである。

したがつて最初にあげたような機器室におい
て、本発明によれば、機器部分が水の分離および
導出を助長する外被をもち、流入する外気がこの
外被に沿つて導かれかつ転向されて、それから機
器部分の下面に設けられた空気流入開口へ達し、
この空気流入開口を通つて空気がほぼ上方へ向け
られて機器室から出て行く。

重力の影響により水の導出を助長する本発明の
好ましい実施例では、空気流入間隙に近い方にあ
る機器部分の外被範囲がほぼ屋根状に上昇するよ
うに延びて、流入する空気に対するそらせ板とし
て形成されている。

外被範囲が送風機およびそれに続く吐出継手の
端壁を形成していると、わずかな取付け空間しか
必要とせずかつあらかじめ組立てられた構造単位
体として仕切り壁に取付け可能な構造部分が得ら
れる。

本発明の別の構成では、前窓ガラスの下縁に続
いて機関室側端壁の所まで延びる取外し可能なフ
ランジが設けられて、窓ふき装置の部分を支持
し、かつ粗大な汚染物を阻止する複数の穴を備え
た範囲をもつている。このフランジ構成により、
外被の方向へ流出する指向性空気流が得られる。

空気流入開口が外気−循環空気切換え器を形成
する揺動弁により閉鎖可能であると有利である。
その際揺動弁を仕切り壁に枢着して、あらかじめ
操作手段を外すことなく機器部分を取外すことが
できる。

排水開口が機器室の最も低い点に設けられてい
ると、中心の所で水の良好な導出が行なわれる。

この場合排水開口が逆止め弁を備えていると、
例えば塵埃を含有するかあるいは機関側で暖めら
れた空気の吸入が防止される。

機器部分が仕切り壁の前に設けられた微細フイ
ルタおよび（あるいは）空気調和装置の蒸発器を
もち、この範囲に生ずる水が通路を介して機器室
へ供給されると、吐出継手に続く空間が空気の除
湿に利用され、暖房−換気装置および（あるい
は）空気調和装置の内部空間側の構成を規格化す
ることができる。

外被が分離部をもち、したがつてこうして形成
される蓋の取外し後組立て開口が生ずると、微細
フイルタを容易に交換し、必要な場合には蒸発器
を検査することができる。

分離部がフランジを備え、このフランジの縁範
囲が滴下縁として形成されていると、分離された
水が外被に沿つて流下するのを防止できる。

図面に一部を断面で示した実施例について本発
明を以下に詳述する。

図示してない自動車の略示された機関室１に続
いて機器室２が設けられて、例えば制御装置や被
覆された蓄電池のような図示しない電装品のほか
に、暖房−換気装置および（あるいは）空気調和
装置の構成部分である機器部分３も収容してい
る。

機器室２は機関室に近い方の分割された端壁４
と仕切り壁５とにより区画され、また車輪ハウジ
ングおよびフエンダの図示しない部分により側方
を区画されている。覆い６は機器室２を機関室１
から遮蔽し、前窓ガラス７から離れた所で終る端
縁８をもつているので、空気流入間隙９が形成さ
れる。仕切り壁５に結合されている上部横梁１０
の前には取外し可能なフランジ１１が設けられ
て、前窓ガラス７のほぼ下縁１２から端壁４の所
まで延び、詳細には図示しない窓ふき装置１３の
部分を支持している。フランジ１１に設けられた
複数の穴１４は粗大フイルタを形成して、葉のよ
うな汚染物を阻止し、後に設けられる機器部分３
の方向への空気流出を行なわせる。

機器部分３は水の分離と導出を助長する外被１
５をもち、空気流入間隙９に近い方の外被範囲１
６は屋根状に上昇して、流入する空気に対してそ
らせ板として作用する。外被１５は分離部１７を
備えているので、組立て開口を閉鎖する蓋１８が
形成される。分離部１７はフランジ１９に終り、
このフランジの縁範囲２０からたまつた水が滴下
し、したがつて機器部分３の下面２１へ達するの
を防止される。それにより下面２１に設けられた
空気流入開口２２へ水滴を充分除かれた空気が流
入する。空気流入開口２２は、外気−循環空気切
換え器として形成された揺動弁２３により閉鎖す
ることができる。

外被範囲１６は送風機２４およびそれに続く吐
出継手２５の端壁を形成し、吸入された空気はこ
の吐出継手２５から微細フイルタ２６へ通され
る。このフイルタの代りに空気調和装置の蒸発器
を用いることもできる。微細フイルタ２６で分離
された湿気は通路２７を経て機器室２へ達し、こ
の機器室２の最も低い所に設けられた排水開口２
８は、外気の吸入を防止する逆止め弁２９によつ
て閉鎖されている。

送風機２４および微細フイルタ２６は仕切り壁
５の前にあり、空気の案内と分配に用いられる素
子は仕切り壁５の後に設けられており、車室から
挿入される。３０で示す熱交換器は大きくあるい
は小さく覆われて、暖房出力を変化することがで
きる。熱交換器３０が完全に覆われていても、バ
イパス３１を経てまだ充分な空気が乗客室の種々
の区域へ空気を送る出口３２，３３，３４へ流れ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明による機器室の一部を切欠いた側面
図である。 １……機関室、２……機器室、３……機器部
分、４……端壁、５……仕切り壁、６……覆い、
９……空気流入間隙、１０……横梁、１１……フ
ランジ、１５……外被、２１……下面、２２……
空気流入開口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 自動車の機関室または荷物室と仕切り壁との
   間に設けられる機器室が、上方へ揺動可能でその
   窓ガラス側端縁と隣接車体範囲との間に空気流入
   間隙をもつ覆いにより閉鎖され、その内部に暖房
   −換気装置および（あるいは）空気調和装置の空
   気転向および空気分配の機能を引受ける機器部分
   を収容しているものにおいて、機器部分３が水の
   分離および導出を助長する外被１５をもち、流入
   する外気がこの外被１５に沿つて導かれかつ転向
   されて、それから機器部分３の下面２１に設けら
   れた空気流入開口２２へ達し、この空気流入開口
   を通つて空気がほぼ上方へ向けられて機器室２か
   ら出て行くことを特徴とする機器室。 ２ 空気流入間隙９に近い方にある機器部分３の
   外被範囲１６がほぼ屋根状に上昇するように延び
   て、流入する空気に対するそらせ板として形成さ
   れていることを特徴とする、特許請求の範囲第１
   項に記載の機器室。 ３ 外被範囲１６が送風機２４およびそれに続く
   吐出継手２５の端壁を形成していることを特徴と
   する、特許請求の範囲第２項に記載の機器室。 ４ 前窓ガラス７の下縁に続いて機関室側端壁４
   の所まで延びる取外し可能なフランジ１１が設け
   られて、窓ふき装置１３の部分を支持し、かつ粗
   大な汚染物を阻止する複数の穴１４を備えた範囲
   をもつていることを特徴とする、特許請求の範囲
   第１項に記載の機器室。 ５ 空気流入開口２２が外気−循環空気切換え器
   を形成する揺動弁２３により閉鎖可能であること
   を特徴とする、特許請求の範囲第１項に記載の機
   器室。 ６ 排水開口２８が機器室２の最も低い点に設け
   られていることを特徴とする、特許請求の範囲第
   １項に記載の機器室。 ７ 排水開口２８が逆止め弁２９を備えているこ
   とを特徴とする、特許請求の範囲第６項に記載の
   機器室。 ８ 機器部分３が仕切り壁５の前に設けられた微
   細フイルタ２６および（あるいは）空気調和装置
   の蒸発器をもち、この範囲に生ずる水が通路２７
   を介して機器室２へ供給されることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第１項に記載の機器室。 ９ 外被１５が分離部１７をもち、したがつてこ
   うして形成される蓋１８の取外し後組立て開口が
   生ずることを特徴とする、特許請求の範囲第１項
   に記載の機器室。 １０ 分離部１７がフランジ１９を備え、このフ
   ランジの縁範囲２０が滴下縁として形成されてい
   ることを特徴とする、特許請求の範囲第７項に記
   載の機器室。